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「山口新理事の企画局長兼務について」

 谷垣財務相は15日に日本銀行の山口広秀企画局長を日銀の理事に任命する人事を発令した。これは武藤英二理事の14日付での退任にともなうもので、事前にも報じられていたとおりであったが、今回気になるところとして、当面、山口氏は企画局長を兼務するという異例の人事であったことである。。

 マスコミが報じたところでは、この件について日銀は「業務が立て込む年度末の大規模な人事異動を避けるため」としているそうである。

 さらに日銀は、「企画担当理事は引き続き白川理事が務める」ことや「あくまでも局長嘱託のため、日銀理事が大阪支店長を務めていることと同じような扱い」ともコメントしているが、素直にそうとって良いものかどうか。その点についてもしっかり念を押しており、

 「今回の措置はあくまでも、金融政策運営とは関係ない」とし「年度末までにしなければならない仕事を抱えている部署があるため、一連の人事を避けるため、年度末までは動かさないように判断された。」そうである。

 これはどうみても、量的緩和解除を意識したものと取らざるを得ない部分もあるが、日銀の金融政策はあくまで決定会合で政策委員が決定するものであり、金融政策の変更を前提にしたものとは公には表明できないことも確かか。

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# by nihonkokusai | 2006-02-16 09:49 | 日銀 | Comments(0)

「金利が動くと」

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 日本の金利もいよいよ正常化に向けて始動し始めたものとみられる。短期金利も徐々にではあるが上昇圧力を強めつつある。昨日の短期国債(TB)1年物入札では、最低落札価格が0.1698%と前回入札比で約0.065%上昇し、2001年2月以来の高水準となった。円3か月金利先物も2006年12月は 99.485の引けとなり、つまり0.515%。これは2000年8月のゼロ金利解除時に無担保コール翌日物誘導金利を0.25%に引き上げたときの3か月物金利の平均を上回る水準ともなっている。また本日の政府短期証券(FB)375回際の最高落札利回りが0.0269%と前回374回の0.079%に比べて大幅に上昇し、ほぼ2年5か月ぶりの高水準となった。

 「動かざること山の如し」となっていた短期金利が「疾きこと風の如く」動きはじめた。短期金融市場でもリスクを意識して動かざるを得なくなっている。これが本来のマーケットであり、金融機関や短資会社そして日銀もその錆付いていた機能を回復するべく、市場機能という機械に油を差し始め、ひとまず機械がうまく動くかどうかを調べ始めている。さらにその機械をメンテナンスする職人も急遽呼び集められるなり再訓練を始めているものと思われる。ただし、短期金利始動のための試運転が始まって、ブレーキが利かなかったり、思わずアクセル吹かしてしまっていることもあるのか、2年債利回りが0.4%近辺にもかかわらず、金先の0.5%台はさすがに少し行き過ぎのような気もするが。

 なにはともあれ、封じ決まれた短期金利という生き物の封印が解かれる日も、それほど遠くない。いったんこの封印が解かれた際には金利は目をさます。目を覚ました金利に向かって、そのままじっとしていろと言う方がたぶん無理な話しであろう。
# by nihonkokusai | 2006-02-15 13:34 | 日銀 | Comments(0)

「チャートからみた債券先物」

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 債券相場は大きな分岐点を迎えている。5年債の利回りは大きな節目とみられていた1.0%をあっさりと超えてきており、2年債の利回りも2001年2月6 日以来となる0.4%をつけてきた。相対的にしっかりとなっていた10年債の利回りも、1.600%台に乗せてきている。中短期主体に売られているのは、日銀の量的緩和解除観測に伴う動きとみられる。

 今回は債券先物の週足チャートから見ての今後の債券相場の動きを予測してみたい。

 2002年2月4日の安値135円72銭から2003年6月10日の高値145円09銭までは、デフレ心理の高まりに加え日中の値幅が限られる中、ほぼ一本調子の上昇となり、その間の値幅は9円37銭となった。しかし、この145円09銭が債券先物中心限月としての最高値となったのである。

 2003年6月10日からは、銀行のリスク管理上の問題なども加わり、売りが売りを呼ぶ展開ともなり、債券先物は急落し、2003年9月3日には134円09銭まで下げてきた。この間の値下がり幅は11円となった。

 急落のあとは日銀基盤の追加緩和などもあり債券先物は再び上昇し、2004年2月26日には140円45銭まで値を戻している。その上昇幅は6円36銭であった。

 その後、債券先物は再び下落基調となり、2004年6月23日に133円26銭まで下げている。この間の下げ幅は7円19銭となり、この133円26銭が直近の先物安値となっている。

 2004年6月23日の133円26銭を底に、再び債券先物はほぼ1年近くにわたり上昇基調を強め、2005年6月8日の141円32銭まで値を戻した。その間の値幅は8円06銭である。

 そして、2005年6月8日の141円32銭を目先の高値にして、2月10日に135円82銭と11月4日につけた直近の安値の92銭を割り込んだことで、141円32銭を高値にした下落トレンドはまだ継続中であると見ることができる。

 数値ばかり並んでしまったが、結論から言えばこれまでの先物中限月の週足チャートを見る限り、まだ下げ余地があるということが予想されるのである。

 2003年6月から9月にかけての11円の調整、2004年1月から6月にかけての7円19銭の調整と同程度の下げが今回あったとしてもおかしくはない。そうなれば、チャート上の下の節とみられるのはやはり2004年6月23日の133円26銭となると思われるが、もしそこをも割り込むようならば、大きなレンジ相場を下抜けすることとなる。今回の債券の下落はその可能性すら予想されるような動きにもなっているとみられる。
# by nihonkokusai | 2006-02-14 13:22 | 債券市場 | Comments(0)

「極めて低い金利」

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 短期金利は上昇圧力を強め、本日も債券は中短期債主体に売り圧力を強めている。2年241回は2001年2月6日以来となる0.4%がヒットされ、5年 52回は10日に1%台をつけてから本日は1.045%まで売られている。これらの売りは3月決算を睨んで銀行主体にリスクを減らしているためともみられている。今年度決算においては特に株式市場の上昇により銀行の決算もかなりの含み益があるとみられ、利益確定のための株式の売りとともに、債券も決算を固める上でもさらにポジションを落とすなり、スワップ市場などを使ってリスクヘッジをしているものとみられる。

 欧米の利上げとともに日銀も量的緩和解除が視野に入ってきたことで、世界的な過剰流動性相場の後退も意識され、それにともなう海外投資家の動きも活発化している。

 市場では量的緩和解除のタイミングについてもまだ見解は分かれているが、3月から4月にかけての解除はほぼ織り込み済みともみられる。問題はその後の利上げのタイミングかともみられる。水野日銀審議委員は「ターム物金利に上昇圧力がかかり、早期利上げを催促する展開も想定される」と寄稿論文でコメントしているようだが、そもそもゼロ金利の長期化を前提にした量的緩和解除についても疑問を投げかけている。

 これに関して興味深いことがある。昨年の日銀総裁の記者会見の要旨を見ると、

 「実質的にゼロ金利、名目的にもゼロ金利になった時点以降に、どのような金利水準に誘導するかはその時の情勢次第である。」2005.10.12

 「枠組み変更後、極めて低い短期金利の水準を経て」2005.10.31

 言葉尻を捉えるようなことになってしまうが、枠組み変更後の金利についてわずかの期間の間に微妙に言葉を変えており「ゼロ金利」ではなく「極めて低い短期金利」との表現に変化している。これ以降は「極めて低い短期金利」との表現を用いている。

 これは「ゼロ金利政策」という表現上、短期金利は「ゼロ」とのイメージを抱いてしまうが、現実には0.001%といったように金利はわずかながらもついているため、現実にはゼロ金利ではないことを示したと見られていた。

 それとともに水野審議委員のコメントにもあるように、経済環境次第によってはターム物などに金利上昇圧力が加わり、金利が上昇することも加味した上での「極めて低い短期金利」との表現にしていた可能性もある。

 ところが面白いことに武藤副総裁は下記のようにいまだにゼロ金利との表現を使っている。

 「量的緩和政策解除後、ゼロ金利がどのくらい続くのか、あるいはどのくらいの時点で、経済物価情勢に見合ったということで金利が引き上げられていくのかということについては・・・」2006.2.2

 この福井総裁と武藤副総裁の言い回しの微妙な違いといったことは、それぞれの立場といったものを意識したものかもしれない。特に武藤副総裁は政府などを含めてのバランサーとしての役割も担っているともみられ、引き続き「ゼロ金利」との表現を使うことによって日銀に対しての風当たりを弱めることを狙っている可能性もある。

 もしくは総裁と2人の副総裁で構成される執行部内での微妙な考え方の違いがここに表されているのかもしれない。このような細かい点は、それほど意識すべきものではないかもしれないが、個人的には気になるところでもある。
# by nihonkokusai | 2006-02-13 13:18 | 日銀 | Comments(0)

「道しるべ」

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 以前に福井日銀総裁が記者会見において、量的緩和解除後のあらたな目標とする「道しるべ」について「楽しみにして頂きたい」という発言があったが、それに関して2月2日の記者会見において武藤副総裁は、「楽しみにして頂きたい、という総裁の言葉は、直接伺っていないし、私自身としては、特段思いあたる節がない」とあっさりと受け流している。

 政府関係者などからインフレターゲットの採用を強く求めるコメントもあったことで、この「楽しみな内容」とはそれに近いものかといった観測があったが、武藤副総裁の次のようなコメントをしていることからみても、その可能性はほとんどないことがわかる。「一言でインフレーション・ターゲティングといっても、かなり幅のあるものだと私は理解している。政策運営の柔軟性をどのように確保していくのか、金融政策が目指すべき物価上昇率が何%かということは、なかなか明確に決め難いなど、現時点ではまだ検討すべき課題が数多くある。」

 これは武藤副総裁の個人的な意見というよりは執行部としての意見に近いものと推測される。そして具体的な「道しるべ」について武藤副総裁は、「よく言われるフォワード・ルッキング・ランゲージといった言葉・文章の方法が良いのか、なんらかの数値的なものがあり得るのかという点については、これからの検討課題」としている。これはインフレ目標やインフレターゲットといった具体的な数値目標というよりも、ある程度、日銀の裁量余地のある「道しるべ」が採用される可能性が高いことを示しているとみられる。 それでは、この「道しるべ」はどのタイミングで発表されるのであろうか。日銀はすでに大手銀行などに対しても量的緩和解除に向けて準備を進めるように促しているが、市場ではそのタイミングを4月28日に置いている。

 その前の3月や4月はじめの決定会合での解除の可能性もなくはないが、慌てることはなく、展望レポートの内容などにより条件を満たしたことを示した上で、4月28日に解除をするのが妥当であろう。

 量的緩和解除は、まずその解除を宣言し、その後日銀の当座預金残高の引き下げを徐々に実施してくると見られるが、次の「利上げ」というステップにいたる上での何がしかの条件を示してくるかもしれない。それが道しるべとして認識されるものとみられるが、グリーンスパン前FRB議長流に文脈の中での「慎重なペースで利上げを実施」といったものではないかとの見方もある。こういったものに何かしら福井流に味付けされたものになるとも想像されるのだが。
# by nihonkokusai | 2006-02-10 09:34 | 日銀 | Comments(0)

「年金・郵政マネーが日本を救う」

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 年金と郵貯、簡保の資産は合計で490兆円にものぼる。この資金が少しでもリスクを許容できる資産に向かうことで日本が活性化するという趣旨の「年金・郵政マネーが日本を救う」が今月23日に金融財政事情研究会から発売される。

 この本は4人の共著となっているが、その中のお一人が以前に財務省理財局の国債課長補佐をされていた野尻明裕氏であり、出来立ての本をご送付いただいた。ありがとうございました。

 個人の資金が今、唸りを立てて動きつつある。その要因としては、銀行のペイオフ解禁に加えて、郵政の民営化や年金改革といったものも挙げられよう。個人も資産をリスク覚悟で運用しなければならない時代になっており、その一部が株式市場に入っただけでも大騒ぎになっているぐらいである。

 しかし、リスクフリーに近かった預貯金資金が、いきなりリスクの高い株式市場にダイレクトに向かうというのも考えづらい。そういったものは一部に限られ、その前にリスクといったものを学習する上でも、株よりも総じてリスクが低い債券といったものにまずは向かうと思われる。

 その受け皿としてはまず個人向け国債や、グローバル・ソブリン・オープンといった債券主体の投資信託が機能している。しかし、さらにCPや社債へと向かう可能性がある。そうなれば企業の資金調達の裾野が広がり、日本経済活性化に生かすことも可能となる。そのため、この本はまずその市場を整備する必要も説いている。

 それほど厚くなく図表なども多く読みやすい。ご関心のある方はぜひ書店で確認していただければと思う。
# by nihonkokusai | 2006-02-09 13:47 | Comments(0)

「債券急落、5年債は1年8か月ぶりの0.980%」

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 債券は現物中期ゾーン主体に売りが入り、海外投資家による先物売りなどもあり急落の展開となった。4月28日における日銀の量的緩和解除がコンセンサスのはずであるが、1月の全国CPIのプラス幅の拡大観測もあってか3月9日にも解除の可能性を指摘する声もある。5年国債入札日が10日になっていることも憶測を呼んでいたようだが、これはむしろ無用の混乱を招くことを恐れてのものであるとみられ、政策変更を前提としたものではありえない。

 昨日の引けあとに、10年276回で1.570%近辺あたりが実勢のはずのところなぜか1.600%が叩かれてしまった。どうやら発注ミスのようであったが、取り消しはできずそのまま値はついてしまった。こういったミスがその後の相場を暗示していることがよくある。今回もその可能性があるのかとみていたが、今日その10年276回は前場の段階で1.595%までヒットされてしまい現実化した。偶然かもしれないが、自分のディーラー経験からもこういったことは意外と起こりうる。

 今回の下落はやっとここにきて日銀の政策変更を意識したものとの見方も強い。特に海外投資家などは米有力レポートが最近になって日銀の量的緩和解除を書きたてているといわれ、それに反応してきたとも言えるのかもしれない。債券は国債主体に需給環境が良いため、生保や年金などは積極的に売りを入れてくることも考えづらく、売り崩されるとなればこういった海外投資家の動きが主体となる。

 もちろん量的緩和解除となれば敏感に反応しやすいのは銀行であるが、すでに中期主体にある程度残高を落としている。ここにきて先物チャートなど見ても売りが入りやすい地合いともなってきたことで、さらに残高を調整するような動きも出てきた可能性もある。

 3日の「若き知」にて「5年債は11月につけた0.975%、また2年債も11月の0.335%に接近している。ちなみに10年債も11月につけた1.615%を近々抜いてきてもおかしくはない。」と指摘したが、本日、5年52回は一時0.980%がヒットされ11月7日の0.975%を抜き2004年6月以来の0.980%をつけてきた。2年は本日の前場段階で0.330%まで売られており、10年276回も昨日ミスで1.600%はつけたものの本日は実勢取引で1.595%が打たれている。

 2年や10年も11月につけた利回り水準を上回ってくるのも時間の問題ともみられ、今度は5年の1%が意識されてくると思われる。
# by nihonkokusai | 2006-02-08 10:56 | 債券市場 | Comments(0)

「米30年債発行再開の影響」

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 米財務省は2001年10月に30年債の発行を停して以来、約4年ぶりに30年国債の発行を再開する。まず2月9日に140億ドル規模の発行が予定されている。その後は半年ごとに、年間200億から300億ドル程度発行される予定である。

 米30年国債は1977年から定期的に発行されていたが、米国財政の黒字化にともない発行コストが最も高かった30年債の発行を2001年10月に取りやめた。しかし、ブッシュ政権に変り、テロやイラク戦争などによってわずか4年で財政収支は黒字から一転し最大の赤字へ転じてしまったのである。さらに世界的に長期金利は歴史的な低水準にもあることから30年債の発行コストが4年前に比べて格段と低くなっていることも、発行再開の要因のひとつとして指摘されている。

 加えて30年債に対しての投資家ニーズもたいへん強いものがある。欧米などでの年金制度の改正の中、運用機関にマッチするような長い期間の国債が乏しかった。このためもあり、より長い期間で、しかも最も安全とされる米国債としての30年債の発行が望まれていたのである。加えて年金ばかりでなく、30年債のストリップ化したものを中心にしての生保によるニーズの高さなども指摘されている。

 このようなことを反映してか、米30年国債は発行前からすでに人気化しており、発行前取引であるWI取引での需要は非常に強いものとなっている。すでにその利回りは、先日利上げが実施されたフェデラルファンド金利とほぼ一致しており、短期債利回りの水準ともなったのである。これは一部投資家のニーズを先読みしての動きともみられている。

 これを受けて6日の日本の債券市場においても30年国債が大きく買われたのである。欧州での急激なフラットニングに加えて、今回の米国 30年債の発行にともなっての米国市場での急激なフラットニングによって、日本でも同様の動きが強まったものとみられる。ここには日銀による量的緩和解除観測の強まりなども影響しているものと思われる。

 むかしは米国債のベンチマークといえば、この30年国債であったが、発行量の減少に伴ってそれが2000年あたりから指標銘柄として30 年債から10年債に変ってきており、米国でも日本と同様に10年国債がベンチマークとなって現在に至っているが、30年債の発行再開によって、今後は米国債券市場でも10年債とともに30年債の動きがこれまで以上に注目されるものとみられる。
# by nihonkokusai | 2006-02-07 14:38 | 国債 | Comments(0)

「ポジションを持つ」

 最近の個人のデイトレーダーは自宅に引きこもってトレードしていると思われるため、売り買いしている様子はわからないが、金融機関でのデイトレーダーは器物破産常習者がたいへん多かった。結論から言えば物にあたるようなディーラーは相場には当たらず外しているケースが多かったようにも思う。気が荒いディーラーは冷静に相場の判断ができないため、そういう習性を持っている方は相場から足を洗ったほうがいい。相場に勝ち負けがあるのは当然であり、負けたからといって八つ当たりしても一文の得にならない。いかにも自分の相場観が悪いのではなく「相場」が悪かったように当り散らすことで、金融機関のディーラーの場合は実はパフォーマンスであったのかもしれない。そうなれば個人のデイトレーダーの場合にそういったパフォーマンスは必要ないか。

 私の経験から言えば、ポジションを持つとどうしてもそのポジションに都合の良い情報に対する感度が上がる反面、都合の悪い情報の感度が低下してしまう。相場は入るにはたやすく、出ることが難しい。特に損切りのタイミングといったものが難しいことは経験したものでなければわからない。これは相場だけではなく、新規事業といったことにも言えるのではあるまいか。結果としてうまい損切りといったものの感覚は、ある程度経験で得られる反面、天性の勘といったものにも大きく依存していることも確かである。

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# by nihonkokusai | 2006-02-06 15:43 | 債券市場 | Comments(2)

「秋口の利上げの可能性」

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 債券先物は今年に入ってから、一時137円50銭近辺から138円近辺のレンジ内で推移していた。しかし、1月26日あたり境に下落トレンドとなり、その後137円をも割り込んでいる。これはライブドアショック後の日経平均の反発といったものも影響していたかもしれないが、最近は債券と株価との連動性がむしろ失われていたこともあり、急に連動するといったことも考えづらい。円安や米国債の利回りが上昇基調になってきたことも影響していたかもしれないが、これも主たる材料とも思われない。

 5年債の利回りがあっさりと0.9%台に、2年債の利回りが0.3%台に乗せてきたことに注意したい。5年債は11月につけた 0.975%、また2年債も11月の0.335%に接近している。ちなみに10年債も11月につけた1.615%を近々抜いてきてもおかしくはない。

 ここにきての中期ゾーンも含めた利回りの上昇には、日銀の金融政策への思惑といったものが大きく影響していると思われる。27日発表された12月の全国消費者物価指数は前年同月比+0.1%となり、2か月連続でプラスとなった。同時に発表された1月の東京都区部消費者物価指数も前年同月比 +0.1%と1998年以来8年ぶりのプラスとなった。この東京都区部の数値などからも、3月3日に発表される1月の全国消費者物価指数は予想以上にプラス幅を拡大してくることも予想されている。

 しかし、これら物価動向は日銀のシナリオに沿ったものとなっており、景気動向については日銀の想定よりはややしっかりしている。31日発表された12月の有効求人倍率は1.00倍と1992年9月以来の高水準となっていたように雇用も改善傾向がはっきりしている。

 今年度末あたりでの量的緩和解除の可能性は、ここにきてさらに強まってきていると見ざるを得ない。日経新聞などが報じたところによると、日銀は金融機関に対して短期市場部門における資金取引体制の整備を促すようなヒアリングなども実施していると見られている。

 量的緩和が解除できる状況となっていることは、利上げ環境が整いつつあるということとも言える。今後急激にインフレ圧力が強まる恐れはないものの、デフレ脱却も意識されており、いつまでも極めて低い金利が維持されるとなれば実質金利のマイナスが続くことも指摘されている。景気や物価動向が現在のトレンドを維持している限り、あまり長期に渡ってのゼロ近辺の金利維持も、むしろ難しいと見られる。このため、私自身は昨年来同じコメントとなってしまうが、やはり今年秋口あたりに0.25%程度の利上げの可能性は高いものとみており、マーケットもそれをかなり意識し始めているとも見られるのである
# by nihonkokusai | 2006-02-03 09:33 | 日銀 | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


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