人気ブログランキング | 話題のタグを見る

牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

来年までのFOMCはすべて2日間の日程にする理由

 FRBは16日に今年の6月以降と来年のFOMCの開催予定を発表した。それによると議論のための十分な時間を確保するため、この間の会合はすべて2日間の日程で行うことが明らかとなった。

 FOMCは、毎年8回開催されている。これまでは主に1月、3月、4月、6月、8月、9月、10月、12月の開催となっていた。このうち3月、8月、9月、12月の開催については1日開催の場合が多かったが、これが2日間の開催予定となる。

 2009年には金融危機の影響などから、すべてのFOMCを2日間にするという異例の措置をとった。ただし、2010年にはこれまで通りの2日開催と1日開催の組み合わせに戻していた(日経新聞ネット版ネット)、しかし、2011年9月のFOMCについては、より十分な議論を可能にするためとの理由で、1日開催の予定が2日間に変更されていた。

 また、FRB議長の記者会見のスケジュールについても今回あらためて発表された。2011年4月から開始されたFRB議長による記者会見は、これまで最新の経済見通しを示す年4回の会合後に行われる予定となっていたが、今後は四半期末の会合、つまり3月、6月、9月、12月の会合後に行われることとなった。

 ちなみに日銀の金融政策決定会合は、原則として2日間の開催となる。ただし、4月と10月は月2回の開催となることで、それぞれ2回目の会合は1日開催となっている。日銀総裁の会見は毎回行われている。

 今後のFOMCと日銀の金融政策決定会合のスケジュールを確認してみたい。

5月は22日から23日が日銀、FOMCはなし。
6月は14日から15日が日銀、19日から20日がFOMC。
7月は11日から12日が日銀、7月31日から8月1日がFOMC。
8月は8日から9日が日銀、FOMCはなし。
9月は18日から19日が日銀、12日から13日がFOMC。
10月は4日から5日と30日が日銀、23日から24日がFOMC。
11月は19日から20日が日銀、FOMCはなし。
12月は19日から20日が日銀、11日から12日がFOMCとなっている。

 この間に果たして日米の中央銀行はどのような金融政策を決定してくるのか。FOMCの日程がすべて2日としたのは、2009年に金融危機に備えていたように、今後の世界的な金融危機の可能性を意識したものかどうかは不明ではあるが、そのリスクに備えた動きであろうとも推測される。これにより日銀が決定会合のスケジュール等をすぐに変更するような可能性は少ないと思われるが、危機対応として何らかのかたちで今後、スケジュールを含め見直される可能性もありそうである。


*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ、通称、牛熊メルマガでは毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。毎営業日3本届いて、価格は税込で月額1050円です。登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。ご登録はこちらからお願いいたします。

BLOGOS版「牛さん熊さんの本日の債券」
まぐまぐ版「牛さん熊さんの本日の債券」

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp






# by nihonkokusai | 2012-05-18 09:27 | 中央銀行

メガバンクの国債売買益は過去最高水準

 報道によると、大手銀行グループの3月期の決算が出そろい、いわゆるメガバンクと呼ばれる三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの最終利益はそれぞれ増益となり、特に国債などの売買で上げた利益は、三菱UFJが約2650億円、みずほが約1550億円、三井住友がおよそ1520億円で、3社合わせて約5720億円となり過去最高の水準となったそうである(NHKのサイトより)。

 さらにこの3つのグループが保有している国債の残高は、三菱UFJが約48兆円、みずほが34兆円、三井住友が約28兆円と、総額で約110兆円に上り過去最高となったそうである。

 昨年度の金融市場を振り返ると、欧州の信用不安の高まりにより、リスクオフの動きが強まり、円高圧力が強まった。安全資産として米国債やドイツ国債とともに、日本国債にも買いが入り、日本の長期金利は1%を割り込んだ。米国債なども買われていたものの、円高進行もあり、メガバンクなど日本の銀行は外債投資よりも、国債を主体とした債券投資に資金を振り向けたものとみられる。

 銀行の貸し出しは回復していたが、預金の伸びには追いつかず、その分国債等に資金が回る構図に変化はなかった。債券相場は高値圏で比較的安定した展開が続いていたことも手伝い、メガバンク等は中期ゾーン主体に積極的な売買を行っていたようである。

 利回りの低下により利子収入、つまりインカムゲインは、その投資の中心が中短期債であったこともあり限定的ではあったが、利回りの低下とともに、ロールダウン効果等によりキャピタルゲインを稼ぐ構図が継続していた。

 また、日銀は基金による資産買入を引き上げた上に、2012年2月には実質的なインフレ目標政策を導入し、時間軸がより強化されたことなども、巨額の国債を保有していたメガバンクにとり、収益を確保する絶好の環境となっていたとみられる。

 ただし、それぞれのメガバンクトップは、「国債の保有がここまで大きくなるとリスクは常に考えなければならない」(三菱UFJの永易克典社長)、「ギリシャ問題が突然、引き金になるかもしれないため、日々、市場から送られるサインを見逃さないことがリスク管理のうえでは極めて大事だ」(みずほの佐藤康博社長)、「急な混乱が起きるとは想定していないが、償還までの期間が2年弱の短い国債を持つようコントロールしている」(三井住友の宮田孝一社長)と、それぞれ、巨額の国債を保有していることによるリスクも意識した発言をしている(NHKのサイトより)。

 もちろん日本国債のリスクばかり意識して先に動いてしまうと、あまりにポートフォリオが巨額すぎる分、池の中で鯨が暴れるような事態にもなりかねない。

 三井住友の宮田孝一社長は「とにかく大事なのは、財政健全化の道筋が示されることだ」と述べたそうだが、このあたりは巨額の日本国債を保有する銀行業界としても、積極的に政府に向けて意見を発していくことも重要ではなかろうかと思う。


*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ、通称、牛熊メルマガでは毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。毎営業日3本届いて、価格は税込で月額1050円です。登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。ご登録はこちらからお願いいたします。

BLOGOS版「牛さん熊さんの本日の債券」
まぐまぐ版「牛さん熊さんの本日の債券」

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp






# by nihonkokusai | 2012-05-17 09:31 | 債券市場

ギリシャ国民によるユーロ離脱の選択の可能性

 ギリシャでユーロ導入前に使われていた通貨はドラクマである。ドラクマは古代ギリシャ及びヘレニズム世界で広く用いられた通貨の単位であり、「つかむ」という言葉に由来し、手のひらいっぱいの量の金属魂を意味したそうである。

 ユーロ圏の統一通貨ユーロは、そのままヨーロッパから取った名前であるが、この  通貨名、最初は欧州通貨単位としてのエキュがそのまま使われる予定であった。しかし、フランスで昔使われていた銀貨「エキュ」と酷似した名称にドイツが難色を示したため、ユーロに決まったのである。

 通貨にはそれぞれ記号があるが、ユーロ記号は、ギリシア文字のエプシロン、ヨーロッパのE、およびユーロの安定性を意味する交差した平行線の組み合わせであるとされる。

 現在、統一通貨のユーロを使っている国は17か国ある。このうち、ギリシャのユーロからの離脱が懸念されている。

 そもそも2010年初頭からのユーロ圏での信用不安の原因は、このギリシャにあった。しかし、欧州連合やIMFによるギリシャへの支援を経て、今年に入り信用不安はいったん後退した。ところが、5月6日のギリシャの議会選挙で、連立与党が過半数を獲得できなかったことで、新たな不安が強まった。

 ギリシャの議会選挙の結果は、国民が緊縮財政に対しての反対の意向を示したものといえる。緊縮財政反対を掲げていた急進左派連合などの投票数が伸びた。もし約束した緊縮財政を実行しなければ、EUなどからの支援は受けられなくなる。14日のユーロ圏財務相会議では、ギリシャへの支援の継続を確認したそうだが、加盟国の一部からはギリシャが緊縮策を実行しないならば、支援を停止すべきだという意見も出ていたそうである。

 ただし、緊縮財政策を避けるためのユーロ離脱について、ギリシャ国民はその8割がユーロ圏残留を望んでいるという世論結果も出ているそうである(日経新聞)。緊縮財政策も勘弁願いたいが、かといってユーロ圏離脱も避けたいというのは、あまりに身勝手とも言える。このため緊縮財政を受け入れるか、それともユーロを離脱するのかという究極の選択が迫られている。

 この場合、ギリシャの国民としてはどちらを選択すべきかは言うまでもない。あえて価値の下落が見えている新通貨への乗り換えは、さらに経済を悪化させよう。日本では戦後、新円切替が実施されたが、これは戦後のハイパー・インフレーション対策としてのものである。これに対して、もしギリシャがユーロから新ドラクマに乗り換えるとするのであれば、日本の新円切替とは真逆のことになる。あえて通貨価値の高いものから低いものに乗り換えるという事態となり、それはさらなる経済の混乱をもたらすことになろう。

 もちろんこれによる他のユーロ圏の国々やその金融機関などへの影響も出てこようが、そもそもギリシャ国民がユーロ離脱という選択をすることが考えづらい。ユーロ圏にあることで得ていた利益は計り知れなかったはずである。

 現実的に見て、通貨価値の重要性を考えれば、ギリシャ国民がユーロ離脱を選択するということは考えづらいが、政局の行方次第では、そのような流れに追い込まれてしまう懸念も残る。どちらにしても国民に大きな負担はかかる。離脱した際の経済などへの影響の大きさを予想してみるだけでも、ギリシャ国民によるユーロ離脱との選択は取りづらいはずである。


*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ、通称、牛熊メルマガでは毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。毎営業日3本届いて、価格は税込で月額1050円です。登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。ご登録はこちらからお願いいたします。

BLOGOS版「牛さん熊さんの本日の債券」
まぐまぐ版「牛さん熊さんの本日の債券」

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp






# by nihonkokusai | 2012-05-16 10:00 | 国際情勢

戦中の日銀による国債引受

 日銀による国債の引受けは、財政法第5条によって原則として禁止されている(国債の市中消化の原則)。

 財政法第5条:すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。

これについて日銀のサイトでは以下の理由が書かれている。

 「中央銀行がいったん国債の引受けによって政府への資金供与を始めると、その国の政府の財政節度を失わせ、ひいては中央銀行通貨の増発に歯止めが掛らなくなり、悪性のインフレーションを引き起こすおそれがあるからです。」

 いったい何故、日銀による国債の引受けが禁じられているのか。その要因となったのが、戦後のハイパー・インフレであろうが、それを引き起こしたものとして高橋是清蔵相による日銀の国債引受と、二二六事件により高橋是清蔵相が暗殺後されたあとの財政膨張による巨額の国債発行が影響している。そのあたりについて、日銀の百年史から見てみたい。

 日本の財政は二二六事件の昭和11年度から昭和20年度にかけ、10年間に約10倍になった。この主因はいうまでもなく軍事費の膨張であった。政府債務残高は昭和10年度末に100億円を若干上回る程度であったものが、太平洋戦争勃発直後の昭和16年度末には420億円弱となり、昭和19年度末には1500億円強に膨らんだ。これを国民総生産と比べると、昭和10年度末が63%であったものが、昭和19年度末には200%を超えるに至る。これは第二次世界大戦後、戦時に累積された政府債務の処理に悩んだイギリスの場合に近いものであったと百年史にはある。1944年末におけるイギリス政府債務の国民総生産に対する比率は259%であったそうである。

 昭和7年以降の新規国債の発行は原則として日銀が引受け、それを市中に売却していた。日銀の引受は7割に達していた。ただし、日銀はそれを市中に売却していたことで、保有額そのものはそれほど大きくはなかった。ただし日銀の国債引受により、事前に膨大な日銀による信用が供給され、さらに国債発行の要因が軍事支出であり、資金使途が物資消耗的性格の強い物であった。このため、日銀が国債の無制限な引受機関に化してしまったことで、決めてインフレ的性格の強いものであった。このため、戦後に爆発するインフレの十分な下地を形成したものといえると、百年史は指摘している。

 日銀保有の国債の市中への売却は、日中戦争のころまでは無理なく行われていたが、太平洋戦争に入るころから次第に困難となった。このため国債消化については強制化が強まることとなる。ただし金融機関の預金は伸びていたが、有価証券の伸びに追いつかなくなる。

 経済統制の実施により市場経済のメカニズムは失われ、金融調節などの中央銀行の機能を失わせることとなり、この間のインフレを阻止することはできなくなった。

 このことは戦時下という特殊な状況にあったためと言えるであろうが、今後もし日銀の国債引受が再開されるようなことになれば、このときと同様に日銀が国債の無制限な引受機関に化してしまう可能性があり、適切な金融政策などできなくなる恐れがある。たとえインフレ目標を設定していたとしても、適切なブレーキを踏むことはかなり困難となろう。状況は大きく違えど、もし今後、日銀による国債引受が議論されるようなことになれば、この過去の歴史を振り返る必要がある。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ、通称、牛熊メルマガでは毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。毎営業日3本届いて、価格は税込で月額1050円です。登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。ご登録はこちらからお願いいたします。

BLOGOS版「牛さん熊さんの本日の債券」
まぐまぐ版「牛さん熊さんの本日の債券」

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp






# by nihonkokusai | 2012-05-15 09:23 | 日銀

4月27日の追加緩和の目的に潜むリスク

 5月10日の白井さゆり審議委員による秋田県での講演内容が日銀サイトにアップされた。白井委員は欧州動向にも詳しいので、そのあたりの発言内容にも注目していたが、今回はそれよりも、4月27日になぜ日銀は追加緩和を行ったのか、その理由に関する発言内容を見てみたい。

 「なお、今回の金融緩和の強化については、1月の中間評価時点と比較して、経済・物価情勢が下振れていないにも関わらず、なぜこのタイミングで緩和が必要であるのか、疑問に思われる方もいるかもしれません。」

 4月27日の日銀の追加緩和について、サプライズと感じた市場関係者は皆無であったと思われる、むしろ、追加緩和をしなかった方がサプライズであったはず。経済・物価情勢よりも、2月のバレンタイン緩和による日銀のスタンスの変化が、市場に追加緩和を期待させるとともに、日銀からも追加緩和を示唆するような発言も相次いでいた。

 「この点、私は、わが国経済・物価見通しに対する不確実性が依然として高い点を強調しておきたいと思います。経済・物価情勢に足もと明るい兆しがみられ、先行きも回復ないし改善が見込まれるからといって、そのシナリオがそのまま実現するとは限りませんし、実現するとしてもそのペースは不確実です。近年を振り返っても、わが国経済が持続的な成長軌道に乗り、物価が上昇しつつあるようにみえても、様々な理由で最終的にこうしたシナリオの実現に至らなかった事例もみられます。」

 果たしてこれを追加緩和の理由にして良いのであろうか。経済・物価見通しに対する不確実性は常に存在している。たしかにイラン情勢などの影響を受けての原油価格動向や、欧州の債務不安、さらに欧米などの景気動向の先行きは不透明ではあるが、これは今に始まったことではなく、今後も同様の状態が続く可能性は高い。

 「その意味で、今回の『展望レポート』で確認されたように、わが国経済において前向きの経済活動が広がってきたタイミングを捉えて、これらの動きを確実にするために金融緩和を強化することが重要であり、同時に、日本銀行の金融政策上のコミットメントに対する揺るぎない意思を示す点からも適切であると考えています。」

 日銀が景気・物価の上昇基調を見計らって、それを後押しする格好で追加緩和をしてきた例はこれまでにもあった。むしろそのようなタイミングのほうが緩和効果は出やすいと思われるが、もしそれを理由としてしまうと、景気・物価の先行きが不透明であり、多少、回復の兆しが見えていたとしても日銀は追加緩和をおこなってくるとの期待感を強めてしまうことになりかねない。

 日本銀行の金融政策上のコミットメントに対する揺るぎない意思を示すことも重要ながら、コアCPIが1%に近づくということがはっきりしない間は、常に追加緩和期待が出てくることにもなりかねない。

 追加緩和の期待を残すことは必要であると思うが、そのタイミング等については、緩和効果を見定めながら、物価安定の目途を達成するために、どのようなタイミングでより効果的な追加緩和策を実施しうるかが今後の大きな課題となる、といったような表現にしておかなければ、追加緩和を行わない理由がないとの理由で、会合毎に緩和期待が出ては、それが裏切られるようなことにもなりかねない。

 2月14日のバレンタイン緩和は良い意味で市場の期待を裏切った。しかし、4月27日の追加緩和は市場の期待が先行してしまい、株価や為替動向を見る限り、そのアナウンスメント効果は限られた。

 あまり期待感ばかり強めてはそれが裏切られたときの影響の方が大きくなりかねない。むしろ、強めるべきは期待感ではなく信頼感ではなかろうか。


*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ、通称、牛熊メルマガでは毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。毎営業日3本届いて、価格は税込で月額1050円です。登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。ご登録はこちらからお願いいたします。

BLOGOS版「牛さん熊さんの本日の債券」
まぐまぐ版「牛さん熊さんの本日の債券」

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp






# by nihonkokusai | 2012-05-14 11:29 | 日銀
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31