牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

<   2018年 02月 ( 23 )   > この月の画像一覧

金利を異常に低くさせて何のメリットがあるのか

 いまさらではあるが、日本の金利は過去の歴史に例のないような低い状態にあることはご承知の通り。その原因は日銀による金融政策にある。むろん、物価が前年比マイナスといった状況下であれば、物価による金利への影響も考えられる。しかし、その物価は日銀が目標とする2%には届かないものの、前年比0.9%と1%近い水準にある。生鮮食料品の値上がりで1月の総合指数は前年比プラス1.4%に上昇している。

 それでも日銀の大量の国債買入とイールドカーブコントロールによって、長期金利は0.1%以下に抑えられている。これがいったい何の役に立っているのであろうか。

 中央銀行が大量に国債等の資産を買い入れれば、物価は上がるとしていた日銀の壮大な実験はうまくいってはいない。むしろ物価は上がらずとも景気そのものは拡大している。この景気拡大はアベノミクスというより、世界的な危機後退による景気拡大の恩恵を受けている。景気の緩やかな回復と物価が低位安定していることは、我々の生活にとってはそれほど悪い状況ではない。賃金の上昇ペースは鈍くとも、雇用はタイトとなっている。

 賃金といえば大手銀行のベースアップで労働組合によるベースアップ要求が見送りとなるようだが、金融機関の厳しい経営環境の原因は日銀による低金利政策にある。

 経団連の榊原会長は26日の記者会見で、「各業界の状況はさまざまであり、判断を尊重するが、これは特殊な状況の中での銀行の組合側の判断だと思う。全体として、日本経済は非常に好調で、多くの企業が史上最高益の更新を含めた増収増益となっているので、過去の実績を上回る賃上げの実現を期待している」と述べていた(NHK)。

 この日本経済は非常に好調な理由として、日銀による異次元緩和を中心としたアベノミクスを意識する人も多いかもしれないが、本当にそうであるのか。日銀が大量に国債を買い、イールドカーブを無理矢理抑え込めば、物価が上がらなくても、景気は回復するのか。その波及経路はどうなっているのか。

 日本企業は現在、債務まみれの状態にあるわけでなく、むしろ潤沢な資金を保有している企業も多い。我々国民もまた潤沢な資金を有していることは日銀の資金循環統計等からもあきらかである。つまり企業も個人も本来であれば、物価や景気動向に即した金利を得られてしかるべきなところ、それがゼロ近くになっている。つまり本来もらえるものがもらえていないことを我々はもっと認識すべきである。

 それで楽になっているのが政府である。膨大な債務リスクがこれによって顕在化せず、財政は拡張するばかりとなっている。本来であれば、債務危機への警報器である国債の価格発見機能も日銀によって機能停止とされている。このような状況で本当な良いのであろうか、我々はいま一度考えてみる必要があるのではなかろうか。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-28 09:20 | 日銀 | Comments(0)

年初からの円高ドル安の要因を探る

 ドル円の日足チャートをみると昨年の11月9日あたりと今年の1月10日あたりを起点にして相場の地合が変化していたように思われる。

 昨年の11月9日は日経平均が一時400円以上上昇していたが、株式相場のボラティリティーが上昇し、コンピュータープログラムを使ったシステム取引の参加者などから利益確定の売りが出たようで今度は急落し日経平均は300円を超す下落となり、高値からは800円を越す下げとなるなど高値波乱となった。この株価の変動も嫌気されたのか、ドル円も114円近辺から一時113円50銭割れとこちらも大きく変動した。

 日経平均の上昇基調は11月9日あたりでいったんピークアウトし、方向感に乏しい展開となる。これに対しドル円は下落トレンドとなり、一時111円割れとなった。11月24日に日銀は超長期ゾーンの国債買入を減額していた。しかし、11月末あたりから、再びドル円は切り返し、12月半ばあたりに113円台の後半まで上昇したが、ここが戻り高値となった。

 東京株式市場は昨年末の米株の上昇などを受けて、今年に入り大発会で日経平均は741円高の高値引けとなった。北朝鮮の金正恩委員長が韓国との対話に柔軟な姿勢を示唆し、平昌冬季五輪に選手団を派遣する可能性について検討する姿勢も示したことで、北朝鮮の地政学的リスクの後退なども材料視か。ただし、ただしドル円の動きは鈍く、112円半ばあたりでの動きになっていた。このあたりから、日経平均が上昇するとドル円も上昇するパターンに変化が生じている。

 1月9日に日銀は超長期の買入をさらに減額してきた。このため、指し値オペや買入増額への思惑、減額への懸念も出ていた。中国当局が米国債購入の縮小または停止を検討しているとの報道について、中国政府筋は11日、誤った情報に基づいている可能性があるとの見解を示した。

 1月10日あたりを起点にドル円は再び下落トレンド入りする。2月2日に日銀は指し値オペと国債買い入れを増額した。しかし、ドル円の戻りは限られ、2月16日には105円台半ばまで下落した。この間の日経平均は米株がしっかりしていたこともあり、26日に22000円台を回復している。ドル円も2月21日に107円台後半まで戻すが、107円台を維持できずにいる。

 ドル安の背景のひとつとして、米国の通貨政策もあろう。1月24日にムニューシン米財務長官はスイスのダボスで開かれている世界経済フォーラムで、明らかに弱いドルは我々にとって良い、と述べた。これに対してトランプ大統領はテレビのインタビューに答えるかたちで、「米国経済は非常に力強い。絶好調だ。それゆえドルはどんどん強くなるだろう。最終的に私は強いドルを好む」と答えた。

 トランプ大統領は自らの発言でムニューシン財務長官によるドル安容認発言を否定したが、ドラギECB総裁がユーロは誰かのコメントのせいで上昇した面もあると発言したり、IMFのラガルド専務理事がムニューシン財務長官に説明を求められたりしたとも伝えられていたが、何らかの力が働いてのトランプ大統領の発言であった可能性もある。

 結局、ムニューシン発言は米国の本音が出たのではないかとの思惑も手伝ってドルの上値を重くさせているとも考えられる。また、FRBの利上げペースも維持されるとみられ、米長期金利が一時2.95%まで上昇したものの、ドル円の戻りは鈍い。こちらも連動性を失っているが、これも米政権の意向などが意識されての動きなのか。

 いまのところ何故、ドル円が下落トレンド入りしているのか、具体的な材料は見えてこない。しかし、何かしらドル円の上値を重くさせている要因もあるはずである。平昌オリンピック後の北朝鮮による地政学的リスクの再燃なども意識されているのかもしれない。今後のドル円の動向にも要注目となりそうである。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-27 09:59 | 為替 | Comments(0)

2017年の米国債保有高、中国が前年比で1265億ドル増と大きく増加

 今年1月に中国当局が米国債の購入縮小もしくは停止を検討していると報じられたが、その後、中国当局が米国債購入の縮小または停止を検討しているとの報道について、誤った情報に基づいている可能性があるとの見解を示した。

 中国の米国債保有に何かしら動きがあったのか。米財務省が2月15日に公表した米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES)を確認してみたい。

 これによると、昨年12月の国別の米国債保有高のトップは引き続き中国となっている。昨年12月時点の中国の米国債保有額は1兆1849億ドルとなり、11月比では83億ドル増加していた。年末ということで前年比と比較すると1265億ドルの増加となっていた。

 これに対して今回も2位となっていた日本は昨年12月の米国債保有額は1兆615億ドルとなり、前月比では226億ドルの減少となっていた。前年比では293億ドルの減少となる。

単位、10億ドル、()内は前年比増減

中国(China, Mainland)1084.9、+126.5

日本(Japan)1061.5、-29.3

アイルランド(Ireland)326.5、+38.3

ケイマン諸島(Cayman Islands )269.9、+6.2

ブラジル(Brazil)256.8、-2.4

英国(United Kingdom)250.0、+32.8

スイス(Switzerland)249.6、+19.6

ルクセンブルグ(Luxembourg )217.6、-6.7

香港(Hong Kong)194.7、+3.3

台湾(Taiwan)180.9、-8.4

 この数字を見る限り、中国が政策的に米国債保有額を減少させているとは言えない。2月7日に中国人民銀行が発表した今年1月末の外貨準備高は216億ドル増の3兆1600億ドルとなった。中国の外貨準備は12か月連続で増加しており、その結果、米国債の保有高が増加しているともいえそうである。

 昨年5月までは米国債保有高のトップは日本となっていたが、昨年6月に中国に逆転されて、その差が広がっている。米国債相場は今年の1月以降は下落トレンド(米長期金利は上昇)となっており、日本などはさらに保有額を減少させてきた可能性がある。

 米国の2018会計年度(2017年10月~2018年9月)と2019会計年度の歳出上限は合計3千億ドル程度引き上げられた。これにより米国の債券市場では米国の財政への懸念に加え、FRBの米国債保有額の減少も加わっての需給への懸念も出てきている。

 今後の中国や日本の米国債投資のスタンスが米長期金利の動向に影響を与える可能性もある。今のところ米長期金利が3%を大きく超えてくることは考えづらいが、サブシナリオのひとつとして考えておく必要があるのかもしれない。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-26 09:57 | Comments(0)

1月の全国消費者物価指数(除く生鮮)は前年比0.9%増と伸び悩み

 2月23日に1月の全国消費者物価指数が発表された。全国結果の公表はこの1月分から1週間早期化している。東京都区部の2月分の速報値についてはこれまで通りとなり、こちらの公表は3月2日となる。

 1月の全国消費者物価指数の総合は前年比プラス1.4%、生鮮食品を除く総合でプラス0.9%、生鮮食品及びエネルギーを除く総合でプラス0.4%となった。

 総合が昨年12月の前年比プラス1.0%からプラス幅を大きく増加させた背景には、野菜などを中心とした生鮮食料品の値上がりが大きく影響している。日銀の物価指数は元々はこの総合においていたことで、もしそのまま総合を使っていれば物価目標達成に近づいたことになる。

 しかし、現在はコア指数と呼ばれる生鮮食品を除く総合に変更されている。コア指数の前年比のプラス幅は拡大してきていたが、昨年11月以降はプラス0.9%となっており、ブレーキが掛かった格好となっている。

 1月分でみるとガソリン,灯油などの上昇幅が縮小し、エネルギーにより総合の上昇幅が0.06ポイント縮小したが、それを生鮮食品を除く食料などがカバーした格好となった。

 生鮮食品及びエネルギーを除く総合がじりじりと前年比の上昇幅を拡大させていることからも、物価は緩やかながらも上昇基調となっていることは確かである。コア指数については原油価格の動向もかなり影響するが、WTIの動きからも少なくとも下押し要因にはなりづらいか。

 日銀が物価目標をコア指数に置いていることで、コア指数の動向を見る必要があるが、なかなか1%を超えられない。生鮮食料品の値上がりが一服すれば、総合でみても前年比が2%に届くこともいまのところは想定しにくい。

 日銀が大量の国債を買い、イールドカーブをコントロールすれば、どのようにして消費者物価指数が上昇するのか、その仕組みは謎だが、いずれにしても物価目標にはまだ距離があり、日銀としては表面上は出口は封印せざるを得ない。ここにきては総裁と副総裁人事も絡んでいることで、当面は現在の政策を維持し、市場に妙な思惑を抱かせないようにするものと思われる。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-25 10:32 | 景気物価動向 | Comments(0)

米長期金利が2.95%と3%に接近してきた背景

 2月21日に公表された1月30~31日開催のFOMC議事要旨では、物価がFRBの目標とする2%に届かない状態が続くリスクや賃金が明確に十分な上昇トレンドを示していないことで、利上げについては慎重になるべきとの意見が数名のメンバーから出されていた。

 これを受けて21日の米国市場では米10年債利回りは一時2.87%に低下し、利上げペースは緩やかとの見方から、ダウ平均は一時300ドル超上昇した。

 しかし、何人かメンバーからは最近の経済状況に加えて税制改革の影響を踏まえ、景気見通しを引き上げたことが示された。経済には「相当の基調的な勢い」があると記され、多数の参加者からはより強い経済見通しにより、政策金利も「gradual increases 段階的な上昇」から「further gradual increases 段階的な更なる利上げ」となることが示された。

 これにより2018年の利上げペースは予定通りの3回程度となることが予想され、3月の利上げ観測がより強まった。これを受けて米債は戻り売りに押されることになり、米10年債利回りは反転し、2.95%と2014年1月以来の水準に上昇した。この米長期金利の上昇が嫌気されて、米株は戻り売りに押されダウ平均は166ドル安、外為市場ではドルが下落した。

 利上げペースについては、議長がイエレン氏からパウエル氏に変わっても変化はないとみられる。景気の拡大などによって利上げペースが維持されるとなれば、米長期金利は目先の節目とされる3%を超えてくることも予想される。

 ただし、今回の米長期金利の上昇要因はこれだけではないと思われる。FOMC議事要旨の内容は会合後に示された声明文等にも記されていたことでもあり、21日の動きはやや過剰反応にも見えた。このため今回の金利上昇は、需給悪化なども意識されたものであったと思われる。

 金利上昇には景気の拡大にともなう物価上昇を意識した良い金利上昇に対して、国債の需給悪化や財政赤字の拡大などを意識した悪い金利上昇がある。実際にはどの部分が良いとか悪いとかではなく漠然とした判断となるものではあるが、米長期金利の3%あたりまでの上昇であれば、FRBの利上げペースに応じた「良い」金利上昇ともいえよう。しかし、ここからさらに上昇ピッチを早めると、米財政への警告ともなる「悪い」金利上昇が加わるとの見方もできる。3%がすでに目前となっているだけに、ここからの米長期金利の動向には注意する必要がある。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-23 10:01 | 債券市場 | Comments(0)

ECBの次期総裁はドイツから?

 ユーログループ(ユーロ圏財務相会合)は19日に、今年の5月末に退任するコンスタンシオECB副総裁の後任としてスペインのデギンドス経済相を選定した。これにより2019年に任期満了となるドラギ総裁の後任には、ドイツなどユーロ圏北部出身者が選ばれる公算が高くなった。ECBは総裁も副総裁も任期は8年と長い。

 3月の欧州連合(EU)首脳会議で正式決定し、デギンドス氏はコンスタンシオ副総裁の後任として6月1日に就任する予定となっている。

 日経新聞によるとECBの副総裁ポストはアイルランド中銀総裁のレーン氏とデギンドス氏が争っていたが、形勢不利とみたアイルランドがレーン氏の立候補を取り消したことで、デギンドス氏に決まった。欧州議会では「レーン氏の方がふさわしい」という意見もあったが、ドイツなどに押し切られたそうである。レーン氏はECBのチーフエコノミスト(専務理事)に就くとの見方がある。

 日銀も総裁と副総裁のポストはある程度、バランスが考慮される。総裁は財務省出身者と日銀プロパーの交替制の時期もあったが、現在はそのようなパターンではなくなっている。しかし、総裁と副総裁のポストは財務省と日銀出身者が分け合い、そこに学者が加わるといったパターンが多い。

 ECBは過去に例のない国を跨いだ中央銀行だけに、こちらは国同士のパワーバランスが影響する。特に中核国と周辺国が対立している構図となっている。ドラギ総裁はイタリア出身、つまり周辺国から選出されているが、今回、副総裁に周辺国のスペインから選出されたということは、次期総裁は中核国、そのなかでもこれまでいろいろあって総裁を送り込めなかったドイツが、ドイツ連銀総裁のワイトマン氏を送り込もうとしているように思われる。

 中央銀行の金融政策を決めるメンバーにタカ派とかハト派と区別することにあまり意味はないと個人的には思っている。タカ派では緩和をしなければならないときは緩和策に賛成し、ハト派でも正常化が必要となればそれを積極的にすすめる。ハト派とされたイエレン前議長など良い例ともいえる。日銀の政策委員にいたっては、リフレ派かそうでないかとの区分けになっているかのようにも思われる。

 それはさておき、少なくともドイツ連銀総裁のワイトマン氏はタカ派とされているように、ドラギ総裁とは対極的な立場となっている。ワイトマン氏は積極的な金融緩和政策に反対し続けてきた。ドラギ総裁は正常化にも極めて慎重であるが、これがワイトマン氏に変わればこれまでの慎重さはなくなり、正常化を進めてくることも予想される。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-22 09:42 | 中央銀行 | Comments(0)

1月に都銀は国債を大量買い越し、海外投資家は2014年6月以来の売り越しに

 2月20日に発表された1月の公社債投資家別売買高によると短期債を除いた数値で、都銀は2兆3756億円の買い越しと2兆円を超す大幅買い越しとなっていた。これは5年10か月ぶりの水準となるとか。国債の投資家別売買高をみると都銀は中期と長期をそれぞれ9562億円、9641億円買い越し、超長期も3844億円の買い越しとなっていた。1月は米債安などを受けて円債も下落トレンドとなっており、この過程で都銀は押し目買いを入れてきた格好となる。

 これに対して海外投資家は1月は2377億円の「売り越し」となっていた。海外投資家の短期債を除いたものとしての売り越しは2014年6月の715億円の売り越し以来となる。海外投資家は長期を7590億円、超長期を828億円売り越し、中期は5032億円の買い越しとなっていた。ちなみに海外投資家が直近で最も買い越し額が少なかったのは2016年5月の680億円の買い越し。

 「その他」は2兆2640億円と2兆円を超す大幅売り越しとなっていた。12月は1兆8917億円と11月の2兆5746億円の売り越しに続いて、大量売り超しが継続。今回も中期と超長期をそれぞれ1兆円以上売り越している。「その他」は主に政府関係機関であり、ゆうちょ銀行やかんぽ生命も含まれており、金額からみて、ゆうちょ銀行による売り越しとみられる。

 1月は海外が買いの勢いにブレーキが掛がかり、「その他」が大量に売り越していたものを都銀がカバーした格好。結果的に債券相場は1月の下落基調から、2月は回復基調となっている。

 公社債投資家別売買状況の下記データは、全体の数字と短期債の数字となっているため、短期債を除く債券のデータについて全体から短期債を引いた。ここには国債入札で購入した分や日銀の国債買入分は入っていない。

公社債投資家別差し引き売買高

()内は国債の投資家別売買高の超長期・長期・中期別

都市銀行 -23756(-3844、-9641、-9562)

地方銀行 -4356(-252、-2757、50)

信託銀行 -4605(-1450、-7058、3743)

農林系金融機関 -5965(-4543、-170、10)

第二地銀協加盟行 -751(-146、-486、200)

信用金庫 -3987(-1043、-1570、27)

その他金融機関 -1214(-416、-234、553)

生保・損保 -3432(-3572、108、312)

投資信託 95(77、-492、612)

官公庁共済組合 -299(-151、4、0)

事業法人 -610(12、-241、0)

その他法人 -548(-64、-57、0)

外国人 2377(828、7590、-5032)

個人 165(1、17、3)

その他 22640(10601、2812、13465)

債券ディーラー -592(-385、-305、102)


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-21 10:02 | 債券市場 | Comments(0)

1月に都銀は国債を大量買い越し、海外投資家は2014年6月以来の売り越しに

 2月20日に発表された1月の公社債投資家別売買高によると短期債を除いた数値で、都銀は2兆3756億円の買い越しと2兆円を超す大幅買い越しとなっていた。これは5年10か月ぶりの水準となるとか。国債の投資家別売買高をみると都銀は中期と長期をそれぞれ9562億円、9641億円買い越し、超長期も3844億円の買い越しとなっていた。1月は米債安などを受けて円債も下落トレンドとなっており、この過程で都銀は押し目買いを入れてきた格好となる。

 これに対して海外投資家は1月は2377億円の「売り越し」となっていた。海外投資家の短期債を除いたものとしての売り越しは2014年6月の715億円の売り越し以来となる。海外投資家は長期を7590億円、超長期を828億円売り越し、中期は5032億円の買い越しとなっていた。ちなみに海外投資家が直近で最も買い越し額が少なかったのは2016年5月の680億円の買い越し。

 「その他」は2兆2640億円と2兆円を超す大幅売り越しとなっていた。12月は1兆8917億円と11月の2兆5746億円の売り越しに続いて、大量売り超しが継続。今回も中期と超長期をそれぞれ1兆円以上売り越している。「その他」は主に政府関係機関であり、ゆうちょ銀行やかんぽ生命も含まれており、金額からみて、ゆうちょ銀行による売り越しとみられる。

 1月は海外が買いの勢いにブレーキが掛がかり、「その他」が大量に売り越していたものを都銀がカバーした格好。結果的に債券相場は1月の下落基調から、2月は回復基調となっている。

 公社債投資家別売買状況の下記データは、全体の数字と短期債の数字となっているため、短期債を除く債券のデータについて全体から短期債を引いた。ここには国債入札で購入した分や日銀の国債買入分は入っていない。

公社債投資家別差し引き売買高

()内は国債の投資家別売買高の超長期・長期・中期別

都市銀行 -23756(-3844、-9641、-9562)

地方銀行 -4356(-252、-2757、50)

信託銀行 -4605(-1450、-7058、3743)

農林系金融機関 -5965(-4543、-170、10)

第二地銀協加盟行 -751(-146、-486、200)

信用金庫 -3987(-1043、-1570、27)

その他金融機関 -1214(-416、-234、553)

生保・損保 -3432(-3572、108、312)

投資信託 95(77、-492、612)

官公庁共済組合 -299(-151、4、0)

事業法人 -610(12、-241、0)

その他法人 -548(-64、-57、0)

外国人 2377(828、7590、-5032)

個人 165(1、17、3)

その他 22640(10601、2812、13465)

債券ディーラー -592(-385、-305、102)


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-21 10:02 | 債券市場 | Comments(0)

日銀の総裁と副総裁人事で注目すべき点

 政府は16日、日本銀行の黒田東彦総裁を再任させる人事案を国会に提示した。日銀総裁を2期連続で務めるのは第20代の山際正道総裁以来54年ぶりとなる。副総裁には雨宮正佳日銀理事、若田部昌澄早稲田大学教授を充てる案も示された(ブルームバーグ)。

 黒田総裁は前任の白川総裁(当時)が、空白期間を埋めるために4月8日の任期を待たずに副総裁の任期に合わせるため退任したことで、黒田総裁は2013年3月20日に就任した。この際には翌月の4月8日でいったん任期満了となり、あらためて2013年4月9日に就任した格好となっており、これはどのようにカウントされるのかはわからないが、とりあえず2期連続と報じられている。

 そのような細かいところはさておき、総裁候補としては以前からスイス大使の本田悦朗氏の名前が挙がっていた。しかし、政府としては消費増税に反対している本田氏を総裁とする案は結果として飲めなかったと思われる。そうなると黒田総裁の続投が最有力となるが、同じ財務省出身の黒田総裁と本田氏の組み合わせも、考え方の違い等を含めて考えづらかった。雨宮理事の副総裁昇格は予定通りとなると、問題はもうひとりの副総裁人事となっていた。

 岩田副総裁は一応学者枠ともいえるが、財務省主審の総裁と日銀プロパーの副総裁、そして学者というかエコノミスト的な立場の副総裁がバランスが良い。しかし岩田副総裁はリフレ枠でもあったようで、官邸もリフレ積極論者を岩田副総裁の後任に据えたいとされている。ここに問題があった。リフレ派での学者枠となれば、実は若田部氏の可能性もないとは言えなかったが、個人的にその選択肢はどうかと思っていた。

 個人的な意見はさておき、リフレ派の意見をいまだ重視している官邸としてはこの選択肢を取らざるを得なかったのであろう。ただし、審議委員には同じリフレ派で若田部氏の先輩格である原田氏がいる。リフレ派も一枚岩ではないようで、今後はリフレ派同士で意見を戦わせる場面が出てくるかもしれない。

 もうひとつ注目すべきは、副総裁となる雨宮理事(企画局、金融市場局、金融研究所)の後任人事となる。これについては日銀が内田真一名古屋支店長を理事に昇格させる方向で検討していることが16日、分かったと時事が伝えていた。

 異次元緩和を雨宮理事と支えたのが内田企画局長(当時)であったことで、立場は変わるが雨宮氏と内田氏のコンビが復活となるようである。

 こうして日銀の総裁と副総裁さらに企画担当理事の人事が出そろうこととなる(正式には国会の承認等が必要だが)。これを見る限り日銀は現在の政策を進めていくことが予想される。いまのところ金融政策の微調整は考えづらいが、マイナス金利政策のマイナス面を長短金利操作付きに変更させて、金融機関からの反対論を封じ、さらに量の縛りをなくして異次元緩和の継続性を強めるなど、今後も状況に応じた修正はありうると思われる。ただし、あらたに世界的な危機的状況が起きない限りは、リフレ派の一部が主張する追加緩和も封印されるであろうと予想される。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-20 09:42 | 日銀 | Comments(0)

現金主義のドイツと日本におけるキャッシュレス化

 現金主義で知られるドイツで、決済に占める現金の割合が半分以下に下がったことが、ドイツ連銀が14日公表した調査結果で明らかになった。約2000人を対象にした調査によると、2017年の取引に占めた現金の割合は47.6%で、2014年の53.2%から低下した。(ロイター)。

 世界的にキャッシュレス化の動きが進んでいると言われるなかで、このドイツや日本ではそれほど進んでおらず、現金主義となっている。これはドイツや日本が遅れているというよりも、それだけ現金利用に障害がなく、どこでも安全に現金が使えるシステムが存在していることなども要因かと思われる。

 そうはいってもコンピュータでの決済が進み、電子マネーの利用が拡大していることで、日本とドイツも少しずつキャッシュレス化は進んでいる。日本でもすでに現金決済の割合は50%を割り込んでいる。

 ドイツではカードの中では特にデビットカードが人気となり、昨年の決済の4分の1余りを占めていた。クレジットカードもじわじわと普及しているそうである(ロイター)。

 日本ではカード決済のウエイトが相対的に小さく、支払手段として現金が幅広く使われているが、各種カードの一人当たり合計保有枚数をみると、日本では一人当たり平均で7.7枚とかなり多い。ただし、クレジットカードの利用は多くてもデビットカードの利用は少なく、このあたりドイツと対照的な面がある。

 日本におけるカード決済金額をみると次のような特徴がみられると日銀のレポートが指摘していた。

・電子マネーによる決済金額は、各国平均を大きく上回っている。

・クレジットカードは、概ね各国平均並みに利用されている。

・デビットカードによる決済金額は、各国平均を大きく下回っている。

 現金の利用ではどうしてもコストが掛かることで、いずれ電子マネーを主体とした決済が進むとみられるが、現金決済に何かしら支障があるわけでもなく、今後の日本やドイツのキャッシュレス化の進行度合いは緩やかなものとなると思われる。

 自分でもカードなどは保有しているものの、財布に現金がないと不安である。クレジットカードや電子マネーがどこでも使えるわけではなく、外出の際には、ある程度の現金を保有していないと何かしらのときに決済できないリスクも意識してしまう。

 東日本大震災などを経験し、携帯電話が通じず、電気が止まってしまった際には、やはり現金が決済手段として有効になることを身にしみて感じていたこともあり、もしもの決済リスクも意識して現金を保有している面もある。


[PR]
by nihonkokusai | 2018-02-19 09:10 | 金融 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー