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「今年度の第二次補正予算にともなう国債発行額が明らかに」

 ロイターによると、藤井財務相昨日の閣議後会見で、景気の悪化などに伴って2009年度税収が当初予算から9.2兆円下振れ、36.9兆円に減少するとの見通しを示し、これに伴う2次補正後の新規国債発行額は1次補正後の44.1兆円から53.5兆円に拡大することを明らかにした。

 これにより第2次補正予算で必要となる追加国債発行は9.3兆円規模となった。市場では、税収の落ち込みにともなう国債増発は最大で9兆円規模となる見込みとなっており、想定の範囲内とみられる。

 この国債増発に対しては来年3月に6000億円をスポット発行し、残りを短期国債で5兆円程度。さらに足りない分は、第2非競争入札が見込みより多めになっていることや、前倒し発行分の減額、さらに出納整理期間発行などを使って、やりくりすることが可能とみられ他の年限の増発は避けられる見通し。

 ただし、国債発行額が税収を上回るという1946年以来、63年ぶりの異常事態となったことも確かである。加えて2010年度の新規国債の発行額を44兆円以下に抑えるとの目標もここにきて揺らいできている。

 8日に鳩山首相は新規国債発行額を44兆円に抑制するという方針について「それに向けて努力を続ける」と微修正。鳩山首相はそのことに「手足を縛られ、人の命が失われるというようなことがあってはならない」とも述べたと伝わった(ロイター)。

 44兆円規模でも国債発行額が税収を上回る異常事態が継続する可能性が現状高い。国債発行額が税収を上回るこの異常事態は早く解消する必要があり、現政権には再来年度には少なくとも、税収が再び国債発行額を上回ることを絶対目標に据え置いてもらう必要がある。

 いつまでこの規模の国債が国内資金で消化可能なのか、その答えを見出していないものの、回りまわって日本国債買い手となっている個人の金融資産の余裕分はかなり底をついているはず。現政権には財政についてかなりの危機感をもって臨んでもらう必要がある。
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by nihonkokusai | 2009-12-09 09:55 | 国債 | Comments(0)

「今年度の第二次補正予算にともなう国債発行」

 12月4日に国債市場特別参加者会合、そして7日に国債投資家懇談会が開催された。テーマは「最近の国債市場の状況と今後の見通し等について」である。

 今年度の第二次補正予算や来年度予算にともなう国債発行に絡んでの話し合いとなるが、肝心の第二次補正予算の規模を巡って紛糾しているため、国債増発の行方はさらに不透明感を強めてきている。

 第二次補正予算では経済対策のための財源調達に国債発行はしないが、今年度の税収見積もりの不足分については国債発行で補う。2009年度一般会計税収は37兆円前後に落ち込み、46.1兆円と想定していた当初見通しを9兆円程度下回る。この税収の落ち込みにより、地方交付税交付金も3兆円近く減額されるがそれは政府が補填することで、税収の落ち込みにともなう国債増発は最大で9兆円規模となる見込みとなっている。

 この国債増発に対しては来年3月に6000億円をスポット発行し、残りを短期国債で対応するものとみられている。さらに第2非競争入札が見込みより多めになっていることや、前倒し発行分の減額、さらに出納整理期間発行などを使って、なんとかやりくりすることで、他の年限の増発は避けられるのではないか。もし、この予想通りならば債券市場への影響は限定的とみられる。
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by nihonkokusai | 2009-12-07 16:24 | 国債 | Comments(0)

海外投資家保有の社債利子を非課税に

 12月7日付の日経新聞によると政府税制調査会は来年度から、日本企業が国内で発行した社債を保有する海外投資家に対し、利子を非課税にする方針を固めたと伝えた。現行制度では15%の所得税がかかることで、海外投資家による社債の保有率は低迷しており、所得税を非課税にすることで海外投資家の保有比率を高め、企業による資金調達手段の多様化を狙う。

 政府税調では来年度から3年間に限り、海外投資家が保有する社債の利子を非課税にする方針。ただし、日本企業が海外に置く関連会社かせの投資については。今後も課税する方向で調整。

 米国や英国、フランスなどでは海外投資家が保有する自国企業の社債の利子を原則として非課税にしている。このため、海外投資家による米国の社債保有率は24%、英国は61%に達している。日本ではわずかに0.6%にすぎない(以上、日経新聞の記事より)。

 国債同様に社債も国内資金で賄われている構図ながら、社債利子を非課税にすることで海外投資家が保有しやすいようにしようとの試み。ただし、社債の利率を決定する基準となる国債の利回りが低位で安定していることで、現状は利回りの面からは妙味があるとは思われない。国債も同様ながら海外投資家のニーズをつかむにはある程度の利回りが求められるのではなかろうか。
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by nihonkokusai | 2009-12-07 09:59 | 債券市場 | Comments(0)

「景気動向と債券相場の見通し」

 10月の鉱工業生産指数速報値は前月比プラス0.5%と8か月連続の上昇となったが市場予想の2.5%は下回った。また、法人企業統計では7~9月期の設備投資は前年同期比マイナス24.8%と厳しい数字となり、設備投資については下げ止まりの兆しはあるもののまだまだ弱い。個人消費も持ち直しの動きは続いているが、エコカー減税やエコポイント制度など政府の経済対策に支えられている面が大きい。そして、物価面では消費者物価指数の前年比マイナス幅は縮小しつつある。しかし、7~9月期GDP1次速報の国内需要デフレーターが前年同期比2.6%下落と約51年ぶりの下落幅を記録し政府は月例経済報告で約3年ぶりにデフレの表現を復活させるなどデフレ圧力の強まりも意識された。

 10月の鉱工業生産指数速報値と同時に発表された先行き生産予測は、11月がプラス3.3%、12月はプラス1.0%とプラスは継続となるなど生産については持ち直しの動きが継続すると見られる。ただし、設備投資や個人消費の自律的な回復力はなお弱い状況が続いくとみられ、全体的に景気は緩やかな回復基調を続けるとみられる。ただし、二番底懸念も強いことで特に年明け後の景気動向には注意が必要となりそうである。

 今年度の税収の落ち込みにともなう国債増発は最大で9兆円規模となることが予想されている。また、30日に政府案が出される来年予算における国債発行額は44兆円を超えてくる懸念もある。債券相場のテーマは国債需給懸念からデフレへと移ったことで、債券は上昇基調を強めた。日銀は新型オペを導入を決定したことで、10年債利回りは1.2%も一時割り込んだが、さすがに高値警戒感も出てくることが考えられる。市場のテーマが日銀の追加緩和期待に移るのか。それとも再び国債需給動向に移るのかによって相場の方向性に変化が出てくる可能性がある。
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by nihonkokusai | 2009-12-04 14:14 | 債券市場 | Comments(0)

「財務省原案の廃止と二次補正に伴う国債増発」

 朝日新聞によると、鳩山政権は2010年度の予算編成で、予算案を事実上決める、財務省原案を出さない方針を決めたとか。これまでは財務省が12月20日ごろ原案を各省庁に内示し、閣僚らの復活折衝を経て政府案を24日ごろに閣議決定がパターンとなっていたが、財務官僚が主導してつくる財務省原案と、セレモニーとの批判もあった原案後の復活折衝をやめて、今年は12月30日あたりに政府案を一気に閣議決定する模様。そうなるとこれまで財務省原案を出すタイミングで発表された翌年度の国債発行計画も、政府案が出されたタイミングで発表となるとみられる。

 そして、今年度の第二次補正予算の概要も見えてきた。事業規模は20兆円程度に膨らむとみられ、財政支出となる真水部分は4兆円程度となり、財源調達のための赤字国債の発行はしないようだ(日経新聞)。

 それはつまり、経済対策のための財源調達に国債発行はしないが、今年度の税収見積もりの不足分については国債発行で補うということになる。その2009年度一般会計税収が37兆円前後に落ち込む見通しとなったと毎日新聞などが報じている。46.1兆円と想定していた当初見通しを9兆円程度下回り、1985年度り38.2兆円を下回り24年ぶりの低水準に。

 税収の落ち込みにより、地方交付税交付金も3兆円近く減額される見込みとなるが、この減額分は政府が全額補填するとの報道もあり、つまり税収の落ち込みにともなう国債増発は最大で9兆円規模となることが予想される。

 そのかなりの部分は短期国債の増発によって補われとみられ、さらに30年国債の増発や第二非競争入札が見込みより多めになっていることで、前倒し発行分の減額などを使って、なんとかやりくりすることで、他の年限の増発は避けられるのではないかとみられる。

 国債需給への懸念がメーンテーマとなっていたならば、今回のニュースはそれなりの売り材料になったかもしれないが、すでにテーマはデフレに移り、さらに日銀への追加緩和期待に移行しつつあることで、これによる債券相場への影響は限定的か。とはいえ今後の国債発行については注意深く見守る必要がある。
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by nihonkokusai | 2009-12-03 09:03 | 国債 | Comments(0)

「1日の臨時の決定会合の背景」

 昨日の東京市場は、まず日銀が臨時の金融政策決定会合を開催との報道にびっくりした。いったい何をするのか、藤井財務相など政府関係者は量的緩和策を期待する発言をしており、今回はどう考えても、政府と歩調をあわせるための日銀の動きと見ざるを得なかった。

 日銀の白川総裁は30日の名古屋での講演で、突然、デフレという言葉を使っており、政府と何らかの刷りあわせがあったのではないかとも憶測された。今朝の日経新聞に、この一連の動きの背景が報じられている。

 政府がデフレを宣言した11月20日、日銀の金融政策決定会合が開催されたが、日銀は景気判断を上方修正させた。日銀にはデフレを宣言した政府と距離を置こうとの意見が多かったそうである(日経新聞)。

 しかし、26日には今年1月21日につけた87円10銭を割り込み一気に86円台に突入し1995年7月以来の水準をつけた。ドバイショックも加わって、27日にドル円は一時85円割れとなった。

 この急激な円高とそれを受けた株安に対し、政府は日銀に理解を示す藤井財務相と古川元久、大塚耕平の両内閣副大臣らが、日銀との調整役となり、27日に藤井財務相と白川総裁が都内で極秘会談を行なった(日経)。

 29日には首相官邸で、12月2日の首相と日銀総裁の会談でデフレ克服での強調で足並みを揃える段取りを確認したそうで、それが30日の日銀総裁による突然のデフレ発言に繋がったとみられる。

 さらに、日銀には金融面から経済を下支えるようにと、政府からもう一押しもあり、政府との対立が決定的となるのを回避するため、講じた政策が昨日の新オペということに。

 藤井財務相は昨日の午前中に、日銀が追加緩和すれば効果ある、量的緩和ということなら経済効果あると発言していたが、日銀が臨時の決定会合を開いてなんらかの量的緩和策をとるであることを知っていたような発言であった。

 「量的緩和策」という言葉から2001年3月から2006年3月まで続いた量的緩和策と同様のリザーブ・ターゲットへの移行もあるかと個人的には見ていたが、実際に昨日、発表されたものは、国債や社債、CPを担保に0.1%の固定金利で3か月程度の期間で10兆円規模の資金供給資金を供給する新たなオペであった。日銀の白川総裁はその後の会見で広義の量的緩和策と発言した。

 今回の円高の背景のひとつは、LIBORの6か月物の金利まで日米逆転となっていたことも指摘されており、国債も担保に出来て10兆円規模の新オペで、ターム物とよばれる3か月や6か月などやや長めの金利の低下を促すことも期待できる。間接的ながら円高に対応し、企業金融支援オペと違って国債や地方債も担保にできることで国債などの保有をしやすくなる利点もある。そして、政府に日銀が協力してデフレや円高に対応する姿勢を示したことも評価できる

 しかし、市場はもう少し踏み込んだ政策を期待していたこともあり、昨日の債券先物は140円47銭で引けていたが、イブニングセッションでは139円99銭と大きく下落するなど乱高下する展開となった。

 これまで、国債管理政策を担当する財務省、そして金融政策を担当する日銀ともに市場に対しては細かく神経を使い、国債需給や金融政策で市場が乱高下するような事態に陥らないように配慮してきたと思う。しかし、民主党政権となり、政府による財政規律への懸念や為替政策への対応の不透明感により、金融市場が大きく荒れ出してきている。そして今回は円高株安といった相場に促されるような対応をとったことはむしろ気掛かり材料ともなる。
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by nihonkokusai | 2009-12-02 09:42 | 日銀 | Comments(0)

「期待外れの追加金融緩和策」

 政府が2009年度第2次補正予算に盛り込む追加経済対策の大枠を固めたと伝えた。地球温暖化対策として9000億円程度を投じ、中小企業の支援では1兆円の財政支出をするほか、信用保証枠6兆円、緊急融資枠4兆円をそれぞれ積み増すなど、事業規模は10兆円を超す見通しである。

 日経新聞によると真水部分は3兆円程度に抑え、事業規模を全面に押し出して大型対策に見せる狙いだとか。債券市場にとり気になるのは、これに伴う国債の増発の行方だが、藤井財務相は、2次補正予算積み増し分の財源について、財政健全化に反しないようにすると述べ、赤字国債増発はせず、予算の使い残しや特別会計積立金などの埋蔵金で賄う考えを示した。

 鳩山首相と白川日銀総裁の会談は12日2日に行われる。政府側は菅直人副総理兼経済財政担当相、平野博文官房長官が出席する。これは政府と日銀の定期会談の第一弾という位置づけのようである。

 2日の鳩山首相と白川総裁の会談において、デフレへの対策として日銀にも協力が求められるものとみられ、日銀はそれに先んじて12月1日に臨時の金融政策決定会合を開くことを決定した。

 30日に日銀の白川総裁は名古屋での講演で、金融緩和と金融市場の安定確保の両面で、デフレ克服のために最大の努力を行なっていくと述べ、初めて、デフレという言葉を使い、政府のデフレ宣言と歩調を合わせた格好となった。さらに政府との間で意思疎通図るのは大事なこととも白川総裁は発言した。昨日の白川総裁の発言にも景気の二番底を意識したものもあり、日銀も何かしらの対応策を講じる可能性が強まった。

 こういった白川総裁の発言もあったことで、12月1日の市場では、臨時の決定会合との発表を受けて、金融市場では日銀の追加緩和政策に対しての期待感が強まった。考えられる手段としては、時間軸の強化や、国債の買入の増額といった可能性が指摘された。

 1日の債券市場では、10年債は1.2%割れ。5年債もあっさりと0.5%を割り込み、2年債も.170%と0.2%割れ、20年債も2%割れまで買い進まれた。

 ところが、実際に決定した追加の金融緩和策とは、国債や社債、コマーシャルペーパーを担保に0.1%の固定金利で3か月程度の期間で10兆円規模の資金供給資金を供給する新たな仕組みを導入することであった。共通担保オペに近い性格の資金供給であるが、日銀は新しい資金供給手段でやや長めの金利の低下を促すとコメントしたが、この効果のほどの限定的とみられる。

 もう少し踏み込んだ内容を市場では期待していた面もあったことで、結果発表後は失望感が強まった。
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by nihonkokusai | 2009-12-01 16:42 | 日銀 | Comments(0)

「日銀の追加緩和策はあらたな資金供給策のみ」

 日銀は12月1日の14時から臨時の金融政策決定会合を開き、追加の金融緩和策を決定した。政策金利は全員一致で現状維持を決定した。その上で、国債や社債、コマーシャルペーパーを担保に0.1%の固定金利で3か月程度の期間で10兆円規模の資金供給資金を供給する新たな仕組みを導入することを決めた。共通担保オペに近い性格の資金供給であるが、日銀は新しい資金供給手段でやや長めの金利の低下を促すとコメントしたが、この効果のほどの限定的ではないかとみられる。

 市場では量的緩和策の導入との期待から、中長期国債や短期国債、はたまた外債の買い入れなどの期待や、時間軸効果に働きかけるもう少し積極的な政策を期待していた。このため1日のドル円は86円半ばから87円半ばへとドルは上昇したが、会合結果が発表されると87円を割り込んだ。
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by nihonkokusai | 2009-12-01 16:19 | 日銀 | Comments(0)

「量的緩和策への回帰もありうるか」

 1日の日経新聞では、政府が2009年度第2次補正予算に盛り込む追加経済対策の大枠を固めたと伝えた。地球温暖化対策として9000億円程度を投じ、中小企業の支援では1兆円の財政支出をするほか、信用保証枠6兆円、緊急融資枠4兆円をそれぞれ積み増すなど、事業規模は10兆円を超す見通し。

 日経新聞によると真水部分は3兆円程度に抑え、事業規模を全面に押し出して大型対策に見せる狙いだとか。債券市場にとり気になるのは、これに伴う国債の増発の行方だが、藤井財務相は、2次補正予算積み増し分の財源について、財政健全化に反しないようにすると述べ、赤字国債増発はせず、予算の使い残しや特別会計積立金などの埋蔵金で賄う考えを示した、と時事通信が報じている。このため、追加経済対策に絡んでの国債増発については、現状、それほど懸念しなくてもよさそうである。

 そして、鳩山首相と白川日銀総裁の会談は、明日2日に行われる予定のようである(毎日新聞)。政府側は菅直人副総理兼経済財政担当相、平野博文官房長官が出席する予定。これは政府と日銀の定期会談の第一弾という位置づけのようである。

 31日に日銀の白川総裁は名古屋での講演で、金融緩和と金融市場の安定確保の両面で、デフレ克服のために最大の努力を行なっていくと述べ、初めて、デフレという言葉を使い、政府のデフレ宣言と歩調を合わせた格好となった。さらに政府との間で意思疎通図るのは大事なこととも白川総裁は発言していた。

 2日の鳩山首相と白川総裁の会談において、デフレへの対策として日銀にも協力が求められるものとみられる。昨日の白川総裁の発言にも景気の二番底を意識したものもあり、どうやら日銀も何かしらの対応策を講じる可能性が強まったと言える。1日に藤井財務相は「日銀が追加緩和すれば効果ある」と追加緩和策がありうる可能性を暗に示唆した。

 考えられる手段としては、時間軸の強化や、国債の買い入れの増額といった可能性があるが、これらでは単発的なものとなってしまう可能性がある。このため日銀は、再び日銀の当座預金残高を目標とする量的緩和策を行なう可能性があるのではなかろうか、

 2001年3月から2006年3月まで続いた量的緩和策の効果について日銀は、量的緩和政策から抽出された最も大きな緩和効果は、将来にわたる予想短期金利の経路に働きかけるものであったと指摘。また、金融機関の資金繰り不安を回避することによって金融市場の安定化に貢献したとの分析を行なっている。

 ただし、その実質的な効果については、日銀内部でも意見は分かれるところであろう。ところが、政府を含めて「外部」へのアナウンスメント効果を考えるとかなりの効果をもたらすことが考えられる。

 日銀の準備預金残高を再び目標にしその数値を果断に引き上げて、緩和姿勢を内外にアピールすることで、日銀への外部評価は引き上げられる。それを実行したのが就任したばかりの福井前日銀総裁であった。政府との意思疎通を図る姿勢などを見せていたこともあり、就任直後の福井日銀総裁の評価は世界的にも上がった。

 しかし、福井前日銀総裁の用意周到なところは、日銀の準備預金残高の目標値を引き上げた際に、国債買入の額については一切変更していなかったところである。日銀の準備預金残高については、いつでも短期間に引き下げられることは2006年3月の量的緩和政策の解除の際を見ても明らかである。財政悪化が意識されている中、国債買入の減額などはまず実行は不可能である。今回もその実質的な効果についてはさておき、内外のマインドに働きかけるという効果を狙って、量的緩和政策への回帰はありうるのではなかろうか。ただし、国債の買い入れがセットになる可能性はありそうである。
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by nihonkokusai | 2009-12-01 09:20 | 日銀 | Comments(0)
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