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「広い意味で時間軸効果」

日銀の白川総裁は、18日の会見で物価安定の理解について、広い意味で時間軸効果があるとし、理解浸透すれば金利形成に相応の影響があることを示した。「中長期的な物価安定の理解を明確化し、「ゼロ%以下のマイナスの値は許容していない」との強い表現を打ち出したことは、日銀がデフレ克服に意欲を示したともみられる。超低金利政策の長期化による時間軸効果に加え、追加緩和策への思惑も強まるとみられ、債券は中期債主体にさらに買い進まれるものとみられる。そして、時間軸効果を意識すればより長い金利にも低下圧力となる。
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by nihonkokusai | 2009-12-18 16:55 | 日銀 | Comments(0)

「中長期的な物価安定の理解の明確化」

日銀の金融政策決定会合では全員一致で現状の政策金利の維持を決定した。同時に発表された、「中長期的な物価安定の理解」の明確化において、「金融政策運営に当たり、各政策委員が、中長期的にみて物価が安定していると理解する物価上昇率」を明確化した。

これまでは、「0~2%程度の範囲内にあり、委員毎の中心値は大勢として1%程度」としていたが、「日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することが極めて重要な課題」を基本認識として、「消費者物価指数の前年比で2%以下のプラスの領域にあり、委員の大勢は1%程度を中心と考えている」とした。このポイントとして「ゼロ%以下のマイナスの値は許容していない」、「中心は1%程度」であることを示した。
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by nihonkokusai | 2009-12-18 12:51 | Comments(0)

「2009年9月末現在の国債保有者別残高」

 12月17日に日銀が発表した2009年7~9月資金循環勘定速報によると、家計の金融資産は2009年6月末(速報値)の1441兆3391億円から、2009年9月末は1439兆円4837億円と1兆8554円億円減少した。

 この家計の金融資産のうち、株式は2009年6月末の66兆1274億円から9月末は64兆6113億円と1.5兆円程度減少し、投資信託については2009年6月末の49兆9437億円から、51兆6846億円と1.7兆円の増加となっていた。また定期性預金については2009年6月末の460兆6797億円から、463兆0405億円と2.4兆円程度の増加となった。

 2009年6月末の日経平均は9958.44円、そして9月末は10133.23円と小幅ながら上昇した。しかし、日経平均は総じて1万円近辺で低迷していたことで、個人投資家はポジションを引き上げた結果、株式資産はやや減少したとみられる。9月末時点での現預金は747兆2178億円、保険準備金は217兆8337億円、年金準備金は176兆0909億円。

 この資金循環勘定速報をもとに 2009年9月末現在日本における国債所有別内訳を算出してみた。

 国債の残高そのものは、2009年6月末比4兆9792億円増の680兆7821億円となった。海外投資家のシェアは、5.8%と6月末の6.1%からやや減少し、金額ベースでは1兆9234億円の減少となった。海外投資家は引き続き日本国債においてもポジション解消の動きを強めたとみられる。家計の国債全体に占めるシェアは5.2%となり、6月末の5.3%から小幅減少。

 6月に比べ全体の残高が増加したが、最大の増加額となったのは銀行など民間預金取扱機関の7兆919億円の増加。3月末から6月末にかけいったん大きくポジションを落としたが、6月末からは再びポジションを大きく積み上げている。減少で目立のは日本銀行の2兆697億円の減少、そして海外投資家の1兆9234億円の減少。

 全体に占めるシェアとしては、民間預金取扱機関が251兆9045億円で37.0%、民間の保険年金が164兆6042億円で24.2%、公的年金が79兆4409億円で11.7%、日本銀行が50兆7680億円で7.5%、海外が39兆4403億円で5.8%、家計が35兆4713億円で5.2%、投信など金融仲介機関が33兆4456億円で4.9%、財政融資資金が1兆2113億円で0.2%、その他が24兆4960億円で3.6%となった。
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by nihonkokusai | 2009-12-17 12:24 | 国債 | Comments(3)

「二次補正による実質的な国債の発行額は9兆2005億円」

 政府は15日の閣議で、2009年度第2次補正予算案を決定した。緊急経済対策の歳出規模で約7.2兆円となった。第2次補正案では税収が見積もりを大きく下回り、当初予算比で過去最大の約9.2兆円分を下方修正した。減収分は9兆33420億円の国債の増発で補てんされる。

 借換債の発行が予定より減ったことため、実質的な国債の発行額は9兆2005億円となる。この約9.2兆円のうち第2非価格競争入札の見直しで約1.4兆円、前倒し債の減額で約2.6兆円をカバーし、カレンダーベースでの市中消化額は5.2兆円となる。この内訳は30年国債を0.6兆円、6か月物TBを4.6兆円の増発で対応する。

 2009年度の歳出規模は102兆5582億円、新規国債の発行額は53兆4550億円に膨らみ、国債の相発行額は158兆4049億円となる。この結果、国債依存度は2008年度の39.2%から52.1%に上昇し、過去最高であった2003年度の42.9%も上回った。基礎的財政収支も二次補正後は過去最悪の約34兆円の赤字となる。

 そして、2009年度末の国と地方の借金合計は825兆円に膨らみ、GDP対比で171%と2008年度末の156%からさらに悪化する。(http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/siryou/sy2112g.pdf)

 また、来年1~3月の流動性供給入札の対象銘柄も発表された。毎月、残存期間5年~15年程度の銘柄と残存期間15年~29年程度の銘柄をそれぞれ3000億円程度。そして、国債整理基金による買入消却のための入札予定としては、15年変動利付国債を毎月1000億円、10年物価連動国債を毎月2000億円ずつとなる予定。
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by nihonkokusai | 2009-12-16 10:33 | Comments(0)

新規国債の発行額は、約44兆円以内

 政府・与党は14日に、2010年度の予算編成の基本方針案を決めた。焦点となる新規国債の発行額は、約44兆円以内に抑えるものとする、と明記された。日経新聞によると最初、午後1時過ぎに出された原案では、約44兆円に抑えることを目指し、となっていた。しかし、意見がまとまらず16時から再協議となったと伝えられた。このため表現が弱まるのかと思っていたが、5時間後の会議では、約44兆円以内に抑えるものとする、とむしろ強まった格好に。

 税外収入を最大限活用していく合意がされているから、それを踏まえた文言にしたとは古川内閣府副大臣、どこかにまだ大量の埋蔵金でも残っているのであろうか

 具体的には「事業仕分けの評価結果の厳格な反映によって、不要不急の歳出の削減を行う」との方針を示し、特別会計についても「聖域なき見直しを断行した上で、税外収入を確保する」と明記(産経新聞)。

 また、財政規律に関しては、2022年前半に複数年度を視野に入れた中期財政フレームと、中長期的な財政規律のあり方を示した「財政運営戦略」を策定する方針を示し、「財政健全化の道筋を示す」とした(産経新聞)。

 いずれにせよ、約44兆円と多少44兆円を超える程度となれば、債券市場にとっては安心材料になる可能性もある。44兆円という目標が突破されると、際限なく増えてしまうのではとの懸念もあった。本当に44兆円台で収まってくれるのかどうか、今後の政府の予算編成の動向に注意が必要か。
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by nihonkokusai | 2009-12-15 10:17 | Comments(2)

スティープニング圧力を強める

 12月14日の12月の日銀短観では、大企業製造業の業況判断DIはマイナス24となり、予想のマイナス27よりも改善を示した。3期連続の改善となり、2008年12月(マイナス24)以来の水準を回復した。

 景気は2009年3月頃に底打ちし、その後は回復基調となっていることが示されたが、景気の二番底への懸念が払拭されたわけでもない。2年287回の利回りは、14日に0.160%と2005年9月以来の水準まで利回りが低下した。

 今回の決定会合で追加緩和策が決定される可能性は薄いと思われる。しかし、デフレへの懸念が払拭されない限りは、国債買入増額や、日銀の当座預金残高の増加、また本当の意味でのゼロ金利政策への移行などへの期待が強まることも考えられ、当面の中短期債利回りは低下圧力を強めそうである。

 それに対し、政府の財政規律への姿勢の揺らぎも意識されてか、債券相場では長期から超長期債の利回りに上昇圧力が加わっている。

 12月1日に1.190%と1.2%割れとなった10年債利回りは14日に1.3%台に乗せた。また、やはり1日に1.955%が買われた20年債利回りは14日に2.070%と0.1%を超す上昇となり、30年債利回りは2日の2.085%から11日に2.245%に上昇している。

 中期債と長期、超長期債がまったく異なる動きを示した結果、イールドカーブはスティープニング圧力を強めた。しかし、実はこの現象は日本だけでなく米国債でも同様で、10日に米2年債利回りと30年債の利回り格差が3.72%と、過去29年間で最大となっていた。
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by nihonkokusai | 2009-12-14 16:46 | Comments(0)

「12月の日銀短観」

 日銀が発表した12月の日銀短観によると、大企業製造業の業況判断DIはマイナス24となり、予想のマイナス27よりも改善を示した。3期連続の改善となり、2008年12月(マイナス24)以来の水準を回復した。2010年3月予想はマイナス18と改善幅はやや鈍化するもののさらなる改善の予想となっている。しかし、大企業全産業の設備投資計画(含む土地投資額)は前年比13.8%減となり、12月短観としては過去最悪となった。

 雇用人員判断DI(全産業)は大企業が15と9月の18より改善を示しており、3月予想も13に。 金融機関の貸出態度判断DI(全産業)も 大企業はマイナス1と9月のマイナス4から3ポイントの改善に。

 設備投資は慎重となっているものの、大企業製造業の業況判断DIなどから見て景気は2009年3月期に底打ちし、その後回復過程に入っていることを示している。今回は改善幅が前回より縮小したものの、二番底を警戒するほどではない。
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by nihonkokusai | 2009-12-14 09:58 | 景気物価動向 | Comments(0)

「44兆円は努力目標に」

 本日の日経新聞の朝刊一面に、鳩山由紀夫首相が2010年度予算の新規国債発行額について、自ら掲げた44兆円以下という目標を事実上、撤回する意向を関係閣僚に伝えていたことが10日、明らかになったとの記事が掲載された。

 しかし、菅直人副総理兼国家戦略担当相は11日の閣議後の会見で、2010年度予算編成の基本方針で示す予定の国債発行額の上限について、鳩山由紀夫首相から「前後の言いぶりは考えなければならないが、44兆円という一種の努力目標はきちんと表現するように」との指示があったことを明らかにした。基本方針には「努力目標」として国債発行額44兆円を盛り込むものの、明確な「国債発行の上限」とは位置づけが異なる見通しとなった(ロイター)。

 数値目標は残すものの、上限ではなくあくまで努力目標としての位置付けであり、財政規律を守るとの姿勢を見せながら、実際には突破もやむを得ないとの考えなのであろう。過去最大の95兆円に膨らんだ2010年度予算の概算要求に対し、事業仕分けなどで削減できたのは3兆円の目標に対して6900億円の削減にとどまる。ある程度予想されていたことではあるが、結局、皺寄せは国債発行増に向かわざるを得ない。

 ただし、藤井財務相はマニフェスト(政権公約)に掲げた主要事項を実現しても国債発行を44兆円以下にできるとも発言し、44兆円を守っても国民生活がだめになることは考えられないと44兆円以下を堅持すべきとあらためて表明するなど、やや閣内での意見に微妙な違いが見える。

 政府の財政規律への姿勢の揺らぎも意識されてか、本日の現物は長期、超長期に引き続き売りが入った。10年305回は前日比+0.035%の1.275%、20年113回も同+0.035%の2.050%が打たれた。
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by nihonkokusai | 2009-12-11 14:42 | 国債 | Comments(0)

「日銀、新型オペを開始」

 日銀は10日13時に新型供給オペ8000億円を通知した。貸出期間は14日から来年3月9日まで。利率は固定の0.1%。これは12月1日に臨時の金融政策決定会合を開催し、導入を決めた新たな資金供給手段であり、正式名称は「固定金利型の共通担保資金供給オペ」だが通称として「新型オペ」が使われそうである。

 通常の資金供給手段である共通担保オペでは、金融機関は金利そのものを入札する形式となるため、資金が必要な金融機関は他の金融機関よりも高めに応札しなければならない。しかし、今度の新型オペは入札方式ではあるものの、金利は0.1%の固定となる。入札は必要な金額を提示することとなるが、一社あたりの限度額は公表されていない。

 0.1%の固定金利で資金を供給している企業金融支援特別オペとの違いは担保にある。通称モンスターオペと呼ばれる企業金融支援特別オペは社債やCPが担保となるが、今回の新型オペの担保は国債や地方債など日銀の認める適格担保すべてが該当する。担保の範囲が広がったことで、金融機関にとってはより使い勝手のよいオペとなる。

ただし、企業金融支援特別オペが結局、既存の共通担保オペの残高の一部を減らす結果となっており、新型オペも同様に、既存のオペ残高を減らすことで、その影響は限定的となる可能性がある。
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by nihonkokusai | 2009-12-10 14:44 | Comments(0)

「国債投資家懇談会(第30回)議事要旨より」

 12月7日に開催された国債投資家懇談会(第30回)議事要旨より今年度の第二次補正予算にともなう国債発行に関する意見の部分を取り上げてみたい。第2次補正予算で必要となる追加国債発行は9.3兆円規模となり、来年3月に6000億円をスポット発行し、残りを短期国債で5兆円程度、さらに足りない分は、第2非競争入札が見込みより多めになっていることや、前倒し発行分の減額、さらに出納整理期間発行などを使うということがコンセンサスとなっている。

 これについて投資家の立場からの意見を見てみたい。まず「30年債は需要がかなり強いが、流動性がまだまだ十分ではないため、発行量を増やしてほしい」、「その他の足りない部分について、基本的にはこれまでT-Bill6ヶ月物を増発せずにきているため、そこで対応すればよい」との意見があった。これはコンセンサスに従った意見。

 そして、同じ参加者から「マーケットでニーズがあれば、2年債や5年債を若干増発してもよいと思う」との発言もあり、別の参加者からも「増額可能な年限は2年債と5年債ではないか」との発言があった。日銀による追加の資金供給策が発表されたこともあり、銀行主体に余資を中期ゾーン主体に国債購入を進めてくるとみられ、これがこの発言の背景にありそうである。

 「30年債や40年債は購入する投資家は限定されるものの、生保等のALMニーズが強く、また、最近の入札結果も比較的強いということを踏まえれば、まだ供給量が少ないと思われる。したがって、増額しても安定した消化が期待できると考えられる。」との発言もあった。ただし、8日に実施された30年国債(31回)の入札では、最低価格が99円50銭、平均落札価格は99円84銭となったが、最低価格は事前予想の99円80銭を大幅に下回り、テールは前回の4銭から34銭に拡大し2007年に30現在のコンベンショナル方式に変更されて以降で最大となった。これは二次補正に伴なう増発観測そのものの影響とみられるが、やや懸念も残る結果となった。

 また、「30年債のニーズがかなり拡大している」との発言もあったが、ここにきて30年債への需要が他の年限の国債に比較し高まっているのかどうかはやや疑問の残るところでもある。

 「T-Bill6ヶ月物を中心とし、なお不足する場合は、入札回数は限定的となるが、T-Bill1年物及び2年債を増額して対応すればよいのではないか。」と30年債の発行以外での意見もあった。「全額T-Bill6ヶ月物での対応としてほしい」との意見もあった。

 「30年債あるいは40年債については、生保等から一定の需要が見込まれており、市場でも相当程度織り込まれていることから一定の増額は可能ではないかと見ている。」、このあたりが素直な意見とみられ、たしかに市場はかなりT-Bill6ヶ月物と30年の組み合わせを織り込んでいるのも確かである。
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by nihonkokusai | 2009-12-10 09:56 | 国債 | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


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