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「今後の経済・金利見通し」

 IMFが発表した2009年の地域別の成長率予想では、米国が-0.7%、ユーロ圏が-0.5%、英国が-1.3%、そして日本は-0.2%となっていた。世界的な金融危機の影響や急激な円高進行もあり、10-12月期の日本の実質GDPのマイナス幅は大きく拡大するとの予想も出ている。10月30日に日銀が発表した展望レポートでも、先行きの日本経済の予測については2009年度半ば頃までの停滞を見込んでいる。海外経済全体の成長率の回復が当分の間見込めないことから、国内の景気についてはさらに悪化傾向になると予想せざるを得ない。物価については景気減速に伴う原油価格の急反落などから今後は低下基調となると予想される。

 米国では新大統領にオバマ氏が決まったが、米国の景気は今後さらに低迷してくると予想され、景気対策を積極化してくる可能性がある。これは財政悪化要因となり、米債は今後の需給が懸念されていることで上値が重くなっている。円債も今年度の税収不足等も含めて、国債への増発圧力が強まって来ることも予想され、米国同様に需給が上値を抑えてくるとみられる。しかし、日銀が7年7か月ぶりに利下げに転じたが、欧米の中央銀行も積極的な利下げを行なっていることで、短い金利には低下圧力も加わりやすい。このため、イールドカーブはスティープニング圧力を強めてくる可能性がある。
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by nihonkokusai | 2008-11-07 09:49 | 債券市場 | Comments(0)

「2008年10月の展望レポート」

10月31日に日銀が発表した「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)を確認してみたい。

基本的見解においては、国際的な金融情勢の展開やその実体経済への影響などから著しく不確実性が高まっているとし、こうした状況下では、先行きの経済・物価動向を見通すに当たっての中心的な見通しの蓋然性がこれまでに比べて高くないとしている。

先行きの日本経済の予測については、2009年度半ば頃までの停滞を見込んでいる。交易条件悪化の影響などから国内民間需要が弱めに推移し、輸出についても海外経済の減速や円高を背景に弱めの動きとなると見ているためである。2008年度、2009 年度の成長率は、年度平均でそれぞれ0%程度、0%台半ばで推移を見込んでいる。

海外経済については、「米国では金融・実体経済の負の相乗作用が生じ、当面、成長率は低い水準に止まると見込まれる。欧州経済も、既往のエネルギー・原材料価格高による域内民間需要の弱まりに加え、輸出環境の悪化や金融環境のタイト化の影響などから減速が続くほか、アジアにおける新興国でも輸出環境の悪化などから成長率はやや鈍化すると考えられる」としている。

さらに先行きについて「米欧の金融危機やその影響が、どのように収束するかに大きく依存し、特に米国経済の動向が重要である。米国経済については、住宅市場における調整が進展し、金融システム面での対策の効果が現れるにつれて、次第に持続可能な成長経路に復していく姿が見込まれるが、その時期は見通し期間の後半になると想定している。これに伴い、海外経済全体の成長率の回復が明確化してくるのは、2009年度半ば以降になるもの」と予想している。

消費者物価指数(除く生鮮食品)に関しては、「中期的なインフレ予想が安定的に推移するとみられる中、需給ギャップや賃金が弱めの動きを続けるほか、エネルギーや食料品価格の落ち着きを反映して、徐々に低下していくと考えられる。」としている。「消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比は、当面は、2%台半ばの水準から徐々に低下し、2009年度に0%前後となった後、2010 年度には0%台前半になる」との予想である。

「物価の上振れリスクは、以前と比べると小さくなっていると考えられる。一方、景気の下振れリスクが顕現化した場合や国際商品市況が更に下落した場合には、物価上昇率が想定以上に低下する可能性」も指摘している。

そして、今後の金融政策運営としては、「金融資本市場の緊張が高まる局面において、中央銀行としてなし得る重要な貢献は、流動性供給を通じた金融市場の安定維持である。低金利による金融緩和効果を最大限に発揮するためにも、金融市場の安定は重要な条件となる。」とまとめている。この文面からは追加利下げは視野に入れていないようにも思われるが。

政策委員の大勢見通しは、実質GDPの2008年度が+0.1%(7月見通し+1.2%)、2009年度が+0.6%(同+1.5%)、2010年度が+1.7%

CPIについては、2008年度が+1.6%(7月見通し+1.8%)、2009年度が+0.0%(同+1.1%)、2010年度が+0.3%
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by nihonkokusai | 2008-11-06 10:38 | 日銀 | Comments(0)

新型DS好調、フリードがあの候補に

 新型DSのDSiの販売が好調と報じられ、任天堂の株価が大幅に上昇している。DSliteのときほどの過熱振りにはならないかもしれないが、DSiのあらたな機能を使ったゲームソフトの売れ行き次第では、かなりの販売台数が見込める可能性もある。ただ、我が家に届いたDSiは箱をあけ中身はチェックしたものの、まだスイッチも入れていないのだが。

 そして、これも7月に我が家に来たホンダのフリードが、今年のカー・オブ・ザ・イヤーの候補に選出された。昨年の受賞がホンダの「フィット」だっただけに、今年は同じホンダ車は難しいかもしれない。しかし、あまり目立たないものの、実は売れ行きも好調、乗り心地もちょうど良いフリードに対する高評価というのはオーナーの一人としてうれしい限り。
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by nihonkokusai | 2008-11-05 14:08 | 趣味関心 | Comments(0)

「金融政策決定会合結果の発表方法に望むこと」

 日銀の金融政策決定会合においては、2007年2月からは政策決定に関する各政策委員の投票結果もあわせて公表されるようになった。それまでは全員一致か賛成多数との発表だったが、賛成多数の際にはその票数や反対委員の名前といったことなども明らかにされるようになった。

 しかし、10月31日の金融政策決定会合終了後の発表において、0.2%の利下げという議長提案に対して賛成4人、反対4人。賛成は白川総裁、山口副総裁、西村副総裁、野田審議委員。反対は須田審議委員、水野審議委員、亀崎審議委員、中村審議委員との発表があった。

 その後の総裁会見で、反対した4人のうち3人が0.25%の利下げを主張していたことが明かにされた。つまり今回は利下げそのものに対しては、4人が反対したのではなく、結果としては7人の政策委員が利下げを主張し、上げ幅に違いがあったために3人の委員が議長提案に反対したという結果となっていたのである。

 4対4という票決に対し、市場参加者の多くは反対者は利下げそのものに反対したと解釈したはずである。市場との対話を意識すれば、今回のような際には引け後の総裁会見ではなく、ザラ場中に発表されることが多い結果発表の際に、もう少し具体的な反対者の内容も公表すべきであったかと思う。発表方式の変更には手続きも必要となると思われるが、次回会合以降は是非、もう少し具体的な結果も即時に発表できるようにしていただきたい。
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by nihonkokusai | 2008-11-05 09:29 | 日銀 | Comments(0)

「何故、4対4だったのか」

31日の日銀の金融政策決定会合では、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標値を0.5%から0.3%に0.2%に引き下げたが、票決は4対4と真っ二つに別れ、可否同数となったため議長が決するという異例の事態となった。賛成は白川総裁、山口副総裁、西村副総裁、野田審議委員。反対は須田審議委員、水野審議委員、亀崎審議委員、中村審議委員。

また、基準貸付金利も0.25%引き下げられ0.5%に、11月積み期から来年3月積み期までの間、超過準備預金等に0.1%を付利することが、こちらは両方ともに全員一致で決定した。

以前の日銀の金融政策決定会合では議長提案が出される前に、それぞれの委員の意見がある程度集約されていた。その結果、4対4(政策委員が定員の9人の場合)に意見が分かれているとみた際には、最終的に議長である総裁が議長提案をどちらで出すのかによって決定されるかたちになっていた。

しかし、今回の金融政策決定会合では議長提案が0.2%で出され、それに対し議長である総裁含めて4人が賛成した。さらに0.25%の利下げ提案に賛成した委員が3人、現状維持が1人に分かれる結果となった。

それでは何故、3人の審議委員は0.2%ではなく0.25%の利下げを主張し、結果として議長提案に反対をしたのか。これがひとつの大きな謎である。31日の決定会合は異例づくめであった。そのひとつが会合の開始時間が30分早められたことである。この理由については「付利」について議論するためと言われていた。しかし、付利自体は全員一致で決定しており、むしろ利下げを巡っての意見の集約ができなかったことが要因ではなかったのか。

0.20%を主張した総裁含めての4人は、なるべく利下げ幅を留めて今後の引き下げ余地を残したともみられるが、超過準備預金への付利が0.1%であるため、政策金利との金利差を意識したのではないかとも思われる。

0.25%を主張した3人は、すでに市場では0.25%の利下げを意識して動いていたことで、素直に0.25%にすべきとしたとの見方もあるが、市場の思惑などに政策を委ねることもむしろ考えづらい。これが0.5%と0.25%ならばわかるが、今回の差はわずかに0.05%であり、現実問題として今回の差はあまりに小さい。

それにも関わらず議長提案に対し、0.25%を主張した委員が3人もいたということは、単純に 技術的な問題以外に対立点が存在していたのではなかろうか。同じ利下げという方向で一致していながら、わずかな下げ幅の違いで長時間も議論していたとなれば、何かしらの意見の食い違いが存在していた可能性がある。

今回の日銀の利下げは、日経新聞が観測記事としながらも事前に報じていた。24日の円急騰にそれによる27日のG7の緊急声明では国際協調を意識するものとなっており、その際すでに白川総裁は超過準備預金への付利だけでなく、利下げそのものを意識していた可能性がある。しかも28日には、日銀に理解を示しているといわれる与謝野馨経済財政担当相が、「0.5%の政策金利を0.25%に下げても経済に対する効果は全くない」と述べながらも、「日本も利下げするのは国際協調の重要な証しの意味がある」とも発言しており、利下げの可能性を滲ませていた。この発言からすでに政府側も日銀の利下げの可能性を強く認識していた可能性がある。

今回4対4で執行部案を通したのは総裁に近いとみられる山口理事が副総裁に就任していたということも大きかったはずである。白川総裁が強く推して首相が了承した山口副総裁が就任したのが27日。31日の政府による追加の経済対策に合わせての日銀の利下げを政府側が強く望んでいたことも考えられる。G7の緊急声明を行なうための協議や、副総裁の任命といったかたちで、白川総裁や山口副総裁が、首相や中川財務相と直接協議する場が存在していたこととも確か。11月1日の日経新聞では、ともに福岡県出身である麻生太郎首相と白川総裁の信頼関係にも触れている。

審議委員との調整はブラックアウト期間に入ってからとの日経報道もあったが、執行部が事前に利下げを意識して動いていたとしても、多数決で決まる決定会合では審議委員の票の行方が当然ながら大きく結果を左右することとなる。政府が31日の決定会合に対して、議決延期請求権の発動も視野に入れていたとの日経の報道は、事前には日銀の政策委員が利下げで意見が集約されていなかったためではなかったのではなかろうか。

実際にどのようなことが会合で話し合われていたのかは、11月27日の議事要旨の発表、さらに具体的なことは10年後の議事録の発表まではわからないかもしれないが、今回の4対4という票割れは、今後の日銀の政策運営にも微妙な影響を与える可能性もありそうである。

そして、もうひとつ市場で期待していたCPや銀行保有の株式の買い入れなどのプルーデンス政策は盛り込まれていない。発行市場が事実上機能していないCP市場で、流通市場を通じてCPを買い入れるということは現状やや無理がある。このためCP市場の機能が回復してからでなければ効果がない。さらに日銀による金融機関保有の株式については、損失が確定しまうことで金融機関が売却を敬遠してくることも考えづらく、タイミングとしては3月末の決算のタイミングなどの方が望ましい。このため、これらは残り少ないカードとして温存されたものとも思われる。
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by nihonkokusai | 2008-11-04 12:47 | 日銀 | Comments(0)

「4対4での利下げ決定」

31日の日銀の金融政策決定会合では無担保コール翌日物金利を0.5%から0.3%に引き下げたが、票決は4対4と真っ二つに別れ可否同数となったため議長が決するという事態となった。賛成は白川総裁、山口副総裁、西村副総裁、野田審議委員。反対は須田審議委員、水野審議委員、亀崎審議委員、中村審議委員。また、基準貸付金利も0.25%引き下げられ0.5%に、当座預金に0.1%の金利を付与することをこちらは全員一致で決定した。結果的には日銀は FRBなどと協調しての利下げとなり、また政府の経済対策に呼応したものとなった。ただし、今回の利下げについてはマスコミで観測報道が出されるなど問題も出ていた。市場での期待もあった利下げが行われたことで、安心感も出てくるかもしれないが、今後の日銀の政策運営がますます難しくなったとも言える。
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by nihonkokusai | 2008-11-01 10:35 | 日銀 | Comments(0)
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