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カテゴリ:投資( 73 )

退職金の資産運用などでは投資のリスクを知ることが大事

 最近、知り合いなどから資産運用の問い合わせを受けることが多くなってきた。上がる株を知りたいとか、ある株式運用方法をみつけたのだが、これは使えるのかといった問い合わせであった。

 これまで株式などに手を出してこなかった人達が定年を迎えて退職金を手にし、まとまったお金をどうするのか。お金と時間の余裕を持ったことで、それをどう運用したら良いのかを考えているようである。

 金利が極めて低い状態にあるため、同様の悩みを持つ人達は多いとみられる。銀行に預けるだけではほとんど利子が付かず、ある程度の運用益を出せるとするものに資金を傾けたいとの気持ちはわからなくもない。

 以前にも指摘したが、国債や預貯金の利回りや利子を大きく上回って提示された運用利回りについては、ひとまず疑ってかかってほしい。少なくとも年間の運用利回りが1%を大きく超えているものについては、金融商品以外を含めて何かしらリスクが存在する。また、予想運用利回りというのもあるが、それは運用利回りがマイナスとなる可能性もあることも念頭に置いて欲しい。そのリスクが何であるのかが理解できないのであれば、その投資はやめたほうが良い。

 さらに株式やFXの投資などについて、儲かるとしている投資手法についても疑ってかかる必要がある。上がる株を事前に知ることなどはできないし、この投資方法ならば必ず儲けられるというものも存在しない。そんなことはないとの反論もあるかもしれないが、ディーラーとして14年相場に直接接携わったものとしての結論でもある。ただし、こういったことはやってはいけないということはたしかにいくつかあり、それを知ることは必要と思われる。それについてはいずれ書いてみたい、

 ちなみに投資を生業にしている個人の人もいる。何億円と儲ける人がいるのも確かである。しかし、そういう人達の投資手段については、自分なりに試行錯誤した上で、ある程度の投資経験を積み重ねた結果、相場の感覚を自分なりに身につけたものであろう。この人達と同じようなことをしようとしても、そのやり方をコピーすることはできない。また、この人達に公式や法則などが存在しているわけではなく、値動きや流れてくるニュースなどに経験値が反応して売買しているとみられる。

 これから投資をしたいのであれば、まずは経験を積むことであり、また投資対象となるものに対しての知識を得ることが重要である。なかには値動きだけをみて稼ぐディーラーも知り合いに確かにいたが、彼も商品知識を得ることで、さらに安定して稼ぐことができていた。

 「儲けたい」というのであれば短期運用となり、それは投資というよりやや投機に近くなる。その対象となるものについて最低限必要なのが流動性となる。そうなると株式やドル円などがまずは対象となろう。投機となればあくまで余裕資金の運用となり、老後に必要となるような資金はあてるべきではない。


by nihonkokusai | 2019-03-05 10:06 | 投資 | Comments(0)

投資詐欺にだまされないための必要最低限の金融知識

 うその投資話を持ちかけ、愛知県の男性などから6000万円余りをだまし取ったとして、千葉市の会社の会長らが逮捕されたと、NHKなどが報じた。警察によると、この会社は全国の1万数千人から450億円余りを集めていたことから、実態の解明を進めることにしているそうである。

 この手の金融に絡んだ詐欺事件は繰り返し起きている。この要因としては日本人の金融リテラシーが足りないからとの意見もあるが、金融そのものに関心のない人も多いとみられ、そのために時間やお金も掛けられないとの現状もあるかもしれない。

 日々の株価や為替の動向には多少関心はあっても、たとえば金利の動きとか日銀の金融政策あたりになると、それに関心を持つ人は極端に少ない気がする。現在の日銀の金融政策は何と呼ばれるのかという問いに正確に答えられる人はどのくらいいるであろうか。答えは「長短金利操作付き量的・質的緩和」であるが、それがいったい何であるのかを正確に理解している人もそれほど多くはないのではなかろうか。私もその効果については理解はしていないが。

 我々に高度な金融教育が本当に必要なのかどうかはわからない。ただし、大事なお金を守るためには、このような詐欺に遭わないための必要最低限度の知識は必要であろう。

 お金の運用にはハイリスク・ハイリターンという言葉がある。高い収益を求めるためには、より高いリスクを覚悟する必要がある。つまり大きな損失も覚悟の上で、投資等を行わないと大きな利益を得るチャンスは得られない。

 あたり前だろうと言われるかもしれないが、このことをしっかり頭に入れておけば、投資詐欺などに遭うことはない。高いリスクに晒されずに、得られる安定したリターンはどのぐらいなのか、それは例えば、国債の利回りであり、預貯金の利子となる。

 それらが日銀の金融政策や物価の低迷であまりに低くなってしまっているから、より高い収益を期待してしまうというのはわからなくもない。しかし、少なくとも国債などの利回りより、高い利回りが提示されているものについては、リスクがあることを念頭に置く必要がある。しかも、そのリスクの内容(投資先や発行体のリスクなど)をしっかり把握できていなければ、それに投資すべきではないと考えておく必要がある。

 念のため、現在は10年国債の利回りあたりまでマイナスとなっているが、個人向け国債は0.05%の最低保証利子があり、0.05%あたりを基準に考えてほしい。

 何も投資商品を全否定するつもりはない。投資信託など含めて、その運用リスクをある程度把握できているのであれば、損失の危険もあることを念頭に投資すべきなのである。

 儲け話には裏があるのはいついかなる時もそうである。今回の詐欺グループのような口車に乗っかって、この人であれば社会に貢献しながら利益も得てくれると思い込むのは勝手であるが、それがどれだけ難しいものであるのかは、お金を運用してみるとわかる。もしリスクとリターンの関係を試したいのであれば、現物株などを購入してみると良いかもしれない。金融商品で安定的に儲けるのは容易ではない。それはプロであっても同様である。


by nihonkokusai | 2019-02-15 09:58 | 投資 | Comments(0)

平成の30年で失われたものとは

 平成がスタートしたのは1989年1月8日であった。この年の4月に3%の消費税が導入された。1986年頃から始まった地価や株価など資産価格の高騰はのちにバブルと呼ばれた。1989年に入ると日銀は公定歩合を数度に渡り引き上げ、完全に金融引締策へと転向。それでも、バブルの勢いは年末まで続き、日経平均株価は、1989年の大納会の大引けで38915円を付け、これがそれ以降30年以上にわたる株価の最高値となった。

 いわゆるバブル崩壊が始まった。地価や株価の急落によって景気は悪化し、物価が低迷しいわゆるデフレが生じた。この後失われた30年の原因は、1989年4月に導入された消費増税によるものとの見方も一部にあるようだが、それによる個人消費への影響などより、バブル崩壊による影響が当然大きかった。

 日本での雇用体系の変化も賃金の上昇を妨げる格好となった。年功序列や終身雇用という体制が崩れてきた。また、パソコンの登場によって労働を取り巻く環境も大きく変化してきた。1990年あたりにDOS/Vが登場し、1991年にWindows 3.0が発売された。1995年のWindows95の発売あたりから急速に職場や家庭内でのコンピュータ化が進む。

 ちなみに日本の人口は2008年の1億2808万人がピークとなり、減少傾向となっている。

 日経平均は1万円の大台を割り込み、ドル円は100円を割り込んだ。サブプライムローン問題からリーマン・ショックが起き、ギリシャの財政問題から欧州危機が生じた。日経平均は一時8000円を割り込み、ドル円は80円割れとなった。

 物価の低迷により金利も抑えられた。長期金利は1999年2月5日に2.440%をつけたが、それ以降は2%が壁となり、日銀の量的・質的緩和政策からマイナス金利政策、イールドカーブコントロールの導入などにより、長期金利は一時マイナスに転じる事態となった。

 しかし、世界的な危機の後退によって、米国を主体に世界的な景気が回復したことで、リスク回避の反動が起き、ドル円や日経平均も回復基調となった。ただし、米株の主要3指数が過去最高値を更新しても、日経平均は1989年の大納会の大引けの38915円に届くようなことはなかった。

 平成の30年で失われたものは物価や地価、金利、株価といったものが挙げられるが、日本の人口の減少などとともに日本経済を引っ張ってきた企業そのものの衰退も挙げられるのではなかろうか。

 この30年間、世界経済を牽引してきた企業はIT関連やハイテク部門が多く、米国や中国、韓国、台湾などに多かった。日本企業も貢献はしていたものの、アップルやアマゾンのような企業が生まれることはなかった。技術力はあってもそれを生かし切れなかった面もあったのではなかろうか。


by nihonkokusai | 2019-01-25 09:57 | 投資 | Comments(0)

トランプ・ショックで株価が急落

 12月25日のクリスマスの日経平均はあっさりと2万円を割り込み、大きく下落した。ドル円は110円台前半に下落しており、リスク回避の動きを強めた格好となった。米国のダウ平均も日本の日経平均もそれぞれ年初来の安値を更新した。

 この米国を主体とした世界的な株安の背景は何か。24日の原油先物市場ではWTI先物が42ドル台に下落しており、これからもわかるように世界的な景気減速の懸念が背景にあることは確かであろう。しかし、特に米国株式市場での地合を悪化させているのはトランプ大統領そのものと言えよう。

 トランプ大統領はここにきての株価下落の犯人はFRBのパウエル議長だと決めつけて非難している。米国大統領がFRB議長を解任するにはかなりハードルが高いものの、解任手段を検討しているとされている。

 しかし、少なくともFRBによる12月の利上げまでは市場もかなり織り込んでおり、利上げによるサプライズで株価が下落したわけではない。むしろ、FRB議長を解任しようとしている大統領の姿勢そのものが不安視されている。

 これに対してムニューシン財務長官はパウエルFRB議長の解任を否定した上で、米銀大手6行のトップと相次ぎ電話で会談し、市場の流動性について確認したされる。さらに米財務省はFRBや米証券取引委員会(SEC)などの代表者と金融市場を巡る大統領作業部会(PWG)を24日に開くと公表した(日経新聞電子版)。

 この大統領作業部会そのものは1987年の株価暴落後に発足した会議であり、この動きはむしろ市場の不安を煽るような格好となった。

 さらに株価下落に苛立ちを示すトランプ米大統領は、ムニューシン財務長官の解任を検討しているもようと、関係者の話としてブルームバーグが伝えた。確かにトランプ大統領のお怒りの矛先が、ムニューシン財務長官にも向けられる可能性は否定できない。

 今回の株価下落の要因は景気減速懸念であったとしても、それを加速させたのはトランプ大統領そのものの言動といえよう。マティス国防長官が退任を表明したことや、トランプ大統領が要求するメキシコ国境の壁建設費用を巡る対立による政府機関の一部閉鎖、さらには米中の貿易摩擦が再燃する懸念等々、ほとんどがトランプ大統領が蒔いた種に対して、市場が不安を募らせた結果の株安などのリスク回避の動きといえる。

 もし今後、ムニューシン財務長官やパウエルFRB議長が解任されるような事態になると、市場はリスク回避の動きをさらに加速させかねない。このことにさすがにトランプ大統領も気がついたのか、25日にホワイトハウスで記者団からパウエル議長について問われた際に、当局の利上げペースは速過ぎるとしながらも、信頼しているのは確かだとも発言し、解任と言う言葉は出てこなかった。ムニューシン財務長官に対しても信頼を置いていることを示した。しかし、あくまで株価を気にしての発言とみられ、これが本音ではない可能性も当然ある。メキシコ国境の壁建設費用を巡る対立については解消のメドはたっていない。年末年始に向けて市場があらためて大荒れとなる可能性もありうるか。


by nihonkokusai | 2018-12-26 10:16 | 投資 | Comments(0)

株が波乱含みのなか米長期金利やドル円がしっかりな理由

 ここにきて米国株式市場は調整色を強め、値動きも大きくなり、波乱含みの様相を強めている。米長期金利の動向や中国の株価指数の動向、米中の貿易摩擦の行方なども懸念材料となっている。

 チャート上からは特にナスダック指数などをみるとゴルディロックス(適温)相場といわれた相場が変調をきたしているようにみえる。ただし、これで大きな上昇相場がピークアウトしたのか、それとも一時的な調整なのかは判断しづらい。

 これを確認するためには、11月6日の米国の中間選挙、さらにブエノスアイレスで11月30日~12月1日に開かれるG20会合の動向などもひとつの焦点となろう。

 11月6日の米国の中間選挙も、その結果は蓋を開けるまではわからない。与党共和党が優位かとも伝えられているが、トランプ大統領の支持率がここにきて低下するなどしている。

 株式市場にとっては共和党が結果として勝利したほうが、好材料と捉えるのではなかろうか。そうとなれば、トランプ政権はあらためて中国との関係改善を図る可能性も多少ながらありうるか。11月のG20で米中首脳会談が開催されるのかどうかも試金石となる。

 このようなイベントリスクを控えて、東京株式市場を含めて世界的な株式市場は調整局面を向かえているのだが、外為市場では円に関してみるとリスク回避による円買いとはそれほどなっていない。

 ドル円は10月3日につけた114円台半ばから10月26日には111円台半ばあたりに確かに下落したものの、そこから切り返して113円台を回復してきた。

 この背景としては米長期金利の底堅さがある。米10年債利回り(長期金利)は、10月5日に3.2%台に乗せたあと26日に3.07%あたりまで低下した。これは確かにリスク回避による米国債への買いが要因であろうが、3%台は維持していた。その後、再び3.1%台に戻している。この背景にはFRBの利上げ継続姿勢等もあろうが、その根拠ともなる米国経済の拡大傾向が維持されているとの見方もできる。

 日本の長期金利はほぼ0.1%あたりに抑えられている手前、日米の長期金利差は米長期金利の動向次第となる。米長期金利が3%台を維持している以上、この金利差は大きくは縮まらず、金利差という面からはドル円が底堅い動きとなることになる。

 外国為替市場は金利差だけで動くわけではない。しかし、米長期金利とドル円の動きをみると、それほどリスク回避の動きとはなっていないことがわかる。もしこの動きが継続するのであれば、今回の米国市場を主体とした株価の下落は一時的な調整とみることもできるのだが。


by nihonkokusai | 2018-11-01 10:05 | 投資 | Comments(0)

米国株式市場の指標の違いからみた今回の株価の調整

 株式市場、債券市場そして外為市場などには、その市場動向を見るためのベンチマーク(指標)が存在している。たとえば米国株式市場の代表的なベンチマーク(指標)というべき株価指数が3つ存在している。ダウ平均とS&P500種、そしてナスダック総合指数である。

 最も目にするのはダウ平均株価であろう。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している指標であり、ダウ工業株30種平均、ダウ輸送株20種平均、ダウ公共株15種平均の3種類と、これらをあわせたダウ総合65種平均がある。通常、ニューヨークダウと呼ばれているものはこのうちのダウ工業株30種平均である。

 1884年以降に公表されている歴史ある指標であり、その銘柄は時代の産業構造を反映して入れ替えられている。わずか30銘柄で全体の動きを示せるのかという問題はあるかもしれないが、トレンドは捉えることができているとみられ、その歴史に加えて指標としての使い勝手の良さなどから、米国株式市場の代表的な指標となっている。

 これに対してS&P500種もS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している代表的な株価指数となる。代表的な500銘柄の株価を基に算出され、機関投資家の運用実績を測定するベンチマークとして利用されている。こちらは1957年から算出されているものであり、ダウ平均に比べると歴史は浅い。銘柄数が多い分、全体の動向を把握しやすいが、ダウ平均に比べると一般の知名度は低い分、ダウ平均の動向の方が注目されやすい。

 もうひとつの代表的な指標が、ナスダック総合指数となる。ナスダックに上場している3000以上の銘柄の全てを対象に時価総額加重平均で算出した指数となる。ナスダックにはアップル、フェイスブック、アマゾン、ツイッター、マイクロソフトなどいわゆる大手ハイテク企業、つまりそれは現在の米国経済を牽引している企業が多く含まれている。ダウ平均にもナスダック上場銘柄が含まれているが、ナスダック総合指数の方がハイテク株による影響を受けやすい。ダウ平均とナスダックの動きの違いなども、米国株式市場を見る上での参考となる。

 ということを前提に今回の米国株式市場の調整についてみてみると、ダウ平均に比べてナスダックの方がチャートからみると大きな上昇トレンドが崩れた格好となっている。これからみると主要ハイテク株を中心に上昇してきた米国株式市場が、そのハイテク株主体に崩れてきたことが窺える。

 それが果たしてFRBの利上げによるよるものなのか。それよりも米国と中国の貿易摩擦による影響がアップルなどを中心にじわりじわりと影響しつつあると見た方が良いのではないかと思われる。


by nihonkokusai | 2018-10-26 09:49 | 投資 | Comments(0)

原油先物価格にみる適温相場の変調

 ここにきて米国の株式市場を中心に、ゴルディロックス(適温)相場といわれた相場が変調をきたしている。今回は今回の調整について、株式市場そのものではなく、原油先物市場の動きからみてみたい。

 原油先物のベンチマークといえるWTI先物のチャートをみてみると、今年7月3日に75ドル台まで上昇したあと調整売りが入り、8月中旬に65ドル近辺まで下落した。これには米国による対中追加関税措置の発動なども影響していたと思われる。中国が米国産原油に関税を課すことなどへの懸念も出ていた。

 しかし、その後は米国株式市場の上昇に歩調を合わせるような格好となり、原油先物もじりじりと回復し、WTI先物は70ドル台を回復した。10月3日に77ドルに接近したところで、いったんピークアウトした。米国株式市場のダウ平均も10月3日に27000ドルに接近したところで同じくピークアウトしている。

 その後のWTI先物はダウ平均と同様に下落し、23日には66ドル台に下落した。チャート上からは、このあたりが正念場となる。8月につけた65ドル近辺を大きく割り込むようであれば、上昇トレンドがいったん崩れる格好となる。

 ここにきてイタリアの財政問題や英国のEU離脱問題などに加え、サウジアラビアの問題も出てきており、特にサウジの問題は原油価格にも大きな影響を与えかねない。とはいえ、今回の原油先物の調整はダウ平均などと歩調を合わせているところをみると、世界経済そのものの行方も意識した動きのようにもみえる。

 東京株式市場もだいぶ遅れを取ったものの、日経平均は10月1日に2万4245円とバブル崩壊後に株安が進んだ1991年11月以来の高値を付けた。しかし、このあと米国のダウ平均と原油先物が目先のピークをつけたことで、日経平均株価も調整を余儀なくされている。

 今後の株価などの動向を占う上でも、原油先物価格の動向も多少ながら意識しておいた方が良さそうである。


by nihonkokusai | 2018-10-25 09:34 | 投資 | Comments(0)

米国株式市場の上昇トレンドは終了したのか

 5日に発表された9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数は13.4万人増と予想の18.5万人増を下回り、注目された平均時給は前年比2.8%増と8月の2.9%増からは伸びが鈍化していた。しかし、失業率は3.7%と1969年12月以来の低水準となったことで、労働需給の引き締まりが物価上昇圧力につながるとの見方から、この日の米10年物国債利回りは一時3.24%に上昇した。

 原油先物価格は先週、代表的な指標となっているWTIが一時76ドル台にまで上昇した。さらに中国からの輸入品への関税による物価上昇圧力なども意識されて、米10年債利回りは3.11%の節目を超えてから、3.2%台に上昇した。

 米長期金利の上昇は、それに伴う長期と短期の金利差の拡大などから、銀行株など買われて米国株式市場では買い材料と認識されていた。しかし、3.1%を上回ったあたりから、金利上昇によるコストや配当利回りなど意識しての相対的な魅力の低下なども意識されて、むしろ売り材料となってきている。

 米国向けハード機器に中国製のスパイ半導体が組み込まれたとの報道も嫌気されて、米国株式市場の上昇を先導してきた主力ハイテク株などに売りが入り、特にナスダックの下落が大きくなっていた。

 米中の貿易摩擦の問題はあっても「とりわけ輝かしい局面にある米経済」(パウエルFRB議長)を背景にダウ平均など過去最高値を更新してきたが、米長期金利の上昇とともに、米国と中国との関係悪化による影響が表面化しつつあり、米国株式市場の先行きを不透明にさせている。

 中国政府が米向けハード機器に「スパイ」を埋め込んだとの報道について、不審な半導体の存在に気づきFBIらと協力しているとされたアップルやアマゾンは否定コメントを出した。

 知的財産権侵害をめぐりトランプ米政権が中国に対して制裁を発動したのは、ハイテク産業における米中両国の覇権争いが背景にあるとされる。もし仮にハード機器に「スパイ」が埋め込まれていたのが事実となれば、自由貿易に反すると批判も多いトランプ大統領による保護貿易主義だが、それが正当化される懸念もありうる。

 予算案を巡ってのイタリア政府とEUとの対立、英国のEU離脱問題なども気掛かりながらも、今回の米国株式市場を主体とする大きな調整は、米国の長期金利と物価の動向、さらには米中の貿易問題が影響を与えている。再び楽観的な見方が強まり、今回の調整は一時的なものとなるのか、それとも上昇トレンドそのものが変化してくるのか。特にナスダックの日足チャートが下に抜けてきたようにも思われ、チャート上からも注意してみておく必要がある。


by nihonkokusai | 2018-10-10 09:53 | 投資 | Comments(0)

米雇用統計をきっかけに金融市場の地合いが好転か、日本は注意

 9日に発表された2月の米雇用統計で、非農業雇用者数は前月比31.3万人増と、20万人あたりとされた市場予想を大幅に上回った。失業率は4.1%と前月と同水準、平均時給は前年比2.6%%と伸びが鈍った。

 雇用は予想以上に拡大していたが、時給の伸びが抑制されていたことで、インフレ加速懸念が後退し、FRBによる緩やかな利上げ観測が強まり、これらを米国株式市場は好感した。9日のダウ平均は440ドル高と大幅に上昇し、ナスダックは132ポイント高となりこちらは1月26日に付けた過去最高値を久しぶりに更新した。12日にダウ平均は下落したが、ナスダックはしっかり。日足チャートをみるとダウ平均はまだダブルボトムを抜けてはいないが、ナスダックは綺麗に上昇トレンドを描くかたちになりつつある。

 今回の雇用統計を結果からも、3月20、21日のFOMCでの追加利上げの可能性は強まったというか、市場はほぼ確実視している。ただし、時給の伸び鈍化により年4回の利上げの可能性については幾分か後退したのではないかと思われる。

 9日の米債は雇用の予想以上の伸びから米10年債利回りは一時2.91%まで上昇したが、時給の伸び鈍化もあり押し目買いも入ったことで、結局、2.89%となっていた。12日には2.87%に低下している。

 米朝首脳会談の可能性も出てきたことにより、市場にとってひとつの懸念材料であった北朝鮮リスクが後退した。少なくとも軍事衝突の恐れはかなり後退したといえる。ドイツの政局不安は後退し、イタリアの政局については不透明化ながらもユーロという体制を脅かすほどのものになるとは思えない。

 これらのリスクの後退により、いわゆるリスクオンの相場が復活してくる可能性があり、米株は再度高値を更新し、米10年債利回りは緩やかながら上昇し3%を目指すことになり、原油先物も再度上昇基調となる可能性も出てきた。外為市場でも円高が修正される可能性がある。

 ただし、いまのところ金融市場では大きく材料視してはいないものの、森友問題が現政権を揺るがす懸念も出ている。今後の動向次第では金融市場が動揺を示す懸念もあるため注意しておきたい。


by nihonkokusai | 2018-03-13 09:46 | 投資 | Comments(0)

米雇用統計をきっかけに金融市場の地合いが好転か、日本は注意

 9日に発表された2月の米雇用統計で、非農業雇用者数は前月比31.3万人増と、20万人あたりとされた市場予想を大幅に上回った。失業率は4.1%と前月と同水準、平均時給は前年比2.6%%と伸びが鈍った。

 雇用は予想以上に拡大していたが、時給の伸びが抑制されていたことで、インフレ加速懸念が後退し、FRBによる緩やかな利上げ観測が強まり、これらを米国株式市場は好感した。9日のダウ平均は440ドル高と大幅に上昇し、ナスダックは132ポイント高となりこちらは1月26日に付けた過去最高値を久しぶりに更新した。12日にダウ平均は下落したが、ナスダックはしっかり。日足チャートをみるとダウ平均はまだダブルボトムを抜けてはいないが、ナスダックは綺麗に上昇トレンドを描くかたちになりつつある。

 今回の雇用統計を結果からも、3月20、21日のFOMCでの追加利上げの可能性は強まったというか、市場はほぼ確実視している。ただし、時給の伸び鈍化により年4回の利上げの可能性については幾分か後退したのではないかと思われる。

 9日の米債は雇用の予想以上の伸びから米10年債利回りは一時2.91%まで上昇したが、時給の伸び鈍化もあり押し目買いも入ったことで、結局、2.89%となっていた。12日には2.87%に低下している。

 米朝首脳会談の可能性も出てきたことにより、市場にとってひとつの懸念材料であった北朝鮮リスクが後退した。少なくとも軍事衝突の恐れはかなり後退したといえる。ドイツの政局不安は後退し、イタリアの政局については不透明化ながらもユーロという体制を脅かすほどのものになるとは思えない。

 これらのリスクの後退により、いわゆるリスクオンの相場が復活してくる可能性があり、米株は再度高値を更新し、米10年債利回りは緩やかながら上昇し3%を目指すことになり、原油先物も再度上昇基調となる可能性も出てきた。外為市場でも円高が修正される可能性がある。

 ただし、いまのところ金融市場では大きく材料視してはいないものの、森友問題が現政権を揺るがす懸念も出ている。今後の動向次第では金融市場が動揺を示す懸念もあるため注意しておきたい。


by nihonkokusai | 2018-03-13 09:46 | 投資 | Comments(0)
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