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2010年 09月 28日 ( 3 )

「2年国債の応札倍率が量的緩和時以来の水準に」

2年国債入札の手元データが一部抜け落ちていたので修復して再確認したところ、今回の2年国債の入札における応札倍率の5.75倍は、2005年6月の268倍という異常な倍率をつけて以来の水準となっていた。2005年6月は量的緩和真っ只中で、ほとんどキャッシュ同様の扱い。今回の倍率を見ても、量的緩和をかなり意識しはじめていることが伺える。ちなみに最低落札価格と平均落札価格はともに99円92銭0厘となり、テールはゼロ。テールのゼロ円も2005年6月の入札以来となった。
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by nihonkokusai | 2010-09-28 13:59 | 国債 | Comments(2)

「まず財源ありきの補正編成に経済効果はあるのか」

報道によると27日に菅首相は政府・民主党首脳会談で、円高・デフレのための2010年度補正予算案の編成を正式したそうである。野党である自民党や公明党の主張に配慮して、規模は最大4.5兆円程度となる見込み。ちなみに自民党は5兆円、公明党は4兆円規模の対策が必要と主張している。

次期臨時国会は10月1日招集、会期末は12月上旬の予定となっており、10月下旬の補正予算案の提出を想定しているとか。

補正財源については、2010年度予算の国債費の不要分の約1兆円、2009年度の決算剰余金約1.6兆円、今年度税収の見込みからの上振れ分の約2兆円などが見込めると、玄葉国家戦略相は説明をした。

2009年度決算剰余金は1兆6246億円であるが、財政法(六条)でその二分の一を下らない金額を翌翌年度までに国債の償還財源に充てなければならないと定められている。このためこれにより使うことが可能なのは8123億円となる。ただし、特例法を制定すればその限りではない。しかし、本来は国債の償還財源に充てるべきものを補正予算で使うとなれば、それは国債を増発させるのと同様である。

今年度税収の見込みからの上方修正分については3兆円との報道があったが、税収の上振れ分の3割程度は地方交付税交付金に回ることになるため、それを差し引くと約2兆円規模ということになるようである。

いずれにしても新規の国債増発は避けるとしても、本来ならば国債の発行抑制に回しても良いはずの4.5兆円規模を経済対策に回そうとの考え方は、規模の議論が先行するなど、まさに以前の自民党政権下と同様の考え方である。ねじれ国会を意識しての動きとも思われるものの、余った金は今後の選挙や支持率アップに向けて、さらには外交の不手際から国民の目を逸らさせるために、思い切って使いきってしまおうとの思惑かとも勘ぐってしまう。

しかし、これはいくら国債を増発しない結果となろうとも国債発行抑制とは言えまい。さらに金額ありきの対策では自民党政権下の際の経済対策と同様に効果は限られたものとなろう。補正予算の編成の内容を見ても、バラマキ型としか見えないように感じる。それでなくとも年々、予算規模が大きくなる社会福祉を重点に置くことは、むしろ今後の歳出削減を難しくさせる要因ともなるのではなかろうか。まず財源ありきの補正編成では経済効果は限定され、むしろ債務規模拡大効果が大きいように感じるのだが。
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by nihonkokusai | 2010-09-28 11:25 | 国債 | Comments(0)

「日銀、追加緩和の可能性」

9月21日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)では追加緩和は見送られたが、発表された声明文において、「必要に応じて追加金融緩和を実施する用意がある」との見解を示した。さらに、物価下落に対する懸念も強調されており、この声明文からみて、11月2日~3日もしくは12月14日に開催されるFOMCにおいて、国債の買入拡大の可能性という追加緩和が実施される可能性が高い。

9月15日に政府は為替介入を実施でしたが、円高対策のために、日銀は次の手も期待されている。米FRBなどは自国通貨安を意識しての動きを見せてきており、日銀も今回の為替介入については、さすがに非不胎化という非現実的な手段への言及はしなかったが、介入資金を利用しながら潤沢な資金供給を行っていることを表明した。これもアナウンスメント効果を意識したものであろう。しかし、市場ではさらなる緩和策への期待も強まりつつある。特に米FRBが国債買入を拡大する可能性が出てきたことで、日銀の国債買入増額の可能性を指摘する声も強い。

10月上旬にはワシントンでG7が開催される予定であり、政府は単独の為替介入に対する批判回避のためか、その前に日銀に追加緩和を求める声もあるようである。また、政府は4.5兆円規模の補正予算編成に着手しており、政府の経済対策の後押しをする意味でも日銀への追加緩和圧力が強まっている。

これに対して日銀は、白川総裁は26日に神戸大学で開かれた日本金融学会秋季大会の講演で、円高が日本経済に与える影響や経済の下振れリスクを注視しているとして、必要があれば適切な対応を講じるとの考えを示したものの、国債買い入れの増額については財政ファイナンス懸念から長期金利上昇につながるリスクを指摘し、通貨や金融システムの信任維持のためにも財政バランス維持が重要だと強調した。

24日の東京市場では外為市場あたりから白川日銀総裁の辞任の噂が流れた。まったく根も葉もない噂の可能性もあるものの、政府からの追加緩和要請に対して日銀がやや難色を示した可能性もありうる。特に総裁発言にもあるように国債買入拡大については、現状受け入れがたいものと思われる。

9月29日には日銀短観が発表される。これを確認した上で10月4日から5日にかけて開催される金融政策決定会合で追加緩和について協議されるとみられる。28日の日経新聞は期間3~6か月の資金をいっそう潤沢に供給することや、短期国債の買い増しなどが選択肢に浮上していると報じているが、これはむしろ日銀へのマスコミを介したプレッシャーとも受け取れる。

果たして次回会合で日銀はどのような結論を出すのか。政府や米FRB、さらに市場などの動向を伺いながら、今回は後手に回るのを避ける意味でも、苦渋の選択を迫られる可能性となりそうである。
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by nihonkokusai | 2010-09-28 08:47 | 日銀 | Comments(0)
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