牛さん熊さんブログ

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2010年 09月 07日 ( 4 )

牛さん熊さんの本日の債券(引け後)


・・・・・・・・・・引け後

長期先物2010年9限月
寄141円38銭、高141円58銭、安141円19銭、引141円55銭(+38銭)
50314億円
2年296回 0.135%(-0.010%) 0.135-0.145
5年90回 0.330(-0.040%) 0.330-0.370 
10年310回 1.135%(-0.055%) 1.135-1.175
20年120回 1.870%(-0.035%) 1.865-1.895
30年32回 1.925%(-0.035%) 1.925-1.950


熊「昨日の米国市場はレーバーデーで休場」

牛「欧州の債券市場では、3営業日連続安のドイツ連邦債には押し目買いも入ったこともあり」

熊「本日の債券先物は買戻しが先行し、前日比21銭高の141円38銭で寄り付いた」

牛「昨日の債券市場では10年債利回りが1.195%まで上昇し、1.2%に接近し」

熊「債券先物も141円07銭と、こちらは141円割れ寸前にまで下落していた」

牛「昨日の債券下落の要因としては、中期債に銀行の9月末の決算を意識したとみられる売りが入ったことか」

熊「特に5年債のカレントではなく周辺銘柄が大きく売られるなどしたことも、決算を意識したものと考えられた」

牛「しかし、そういった売りは今日は見られず、その5年債もしっかり」

熊「現物債への売りがとりあえず止まったことを確認してか、投資家さんの押し目買いも出動か」

牛「そこそこまとまった投資家さんの買いが長期債主体に入ったとみられ」

熊「官公庁系さんの買い観測なども出ていたようだ」

牛「さらに買い戻しに拍車をかけたとみられるのが、日銀の金融政策決定会合後に発表された声明文」

熊「金融政策そのものは、全員一致での現状維持」

牛「前回、須田審議委員は新型オペの拡充策には反対したが、政策金利の据え置きには賛成しており」

熊「今回の全員一致での現状維持そのものには違和感はなかったものの」

牛「公表文の最後に、必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針である、と書き加えられ」.

熊「追加緩和を示すものともなっていたこともあり、これも債券市場では買い材料視か」

牛「この一文は、果たして政局を意識したものなんやろか」

熊「というよりも、欧米の中銀に習って、円安を意識しての一文のようにも考えられる」

牛「さすがに日銀も、為替市場を意識したアナウンスメント効果を狙ったのか」

熊「なにはともあれ、これを受けてさらに債券は買い進まれ」

牛「現物は10年債主体に買割れ、昨日1.195%まで売られた310回債は5.5毛強の1.135%が買われ」

熊「20年120回は一時4毛強の1.865%と、1.9%割れに」

牛「明日の入札を控えた30年債も、3.5毛強の1.925%としっかり」

熊「昨日、大きく売られた5年債もしっかりで、5年90回は4毛強の0.330%をつけた」

牛「債券先物は前日比41銭高の141円58銭まで買われ、大引けは141円55銭となった」

熊「先物については、9日が9月限の売買最終日ということも手伝ってロールオーバーの動きが主体のようにも」

牛「そういえば2003年6月の長期金利1%割れ後の債券急落のひとつの要因が、この先物の中心限月以降の際の現引きの多さにもあった」

熊「明日以降、先物の9月限の建玉の動向にも要注目か」

猫「台風が来ているそうね」

熊「コースを見ると本土直撃となりそうで、被害がなければ良いのだが」

猫「iPS細胞の京大・山中伸弥教授が、バルザン賞を受賞されたそうね」

牛「作者がこのすごい賞を、某殺虫剤の名を冠した賞と勘違いしてしまったことは内緒やで」


・・・・・・・・・・お疲れ様でした。
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by nihonkokusai | 2010-09-07 15:40 | 債券市場 | Comments(0)

「金融政策は全員一致で現状維持、公表文の変化は円安を意識か」

日銀は6日から7日にかけての金融政策決定会合で、政策金利の据え置きを全員一致で決定した。ただし、発表された公表文では、「必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針」を掲げ、追加緩和の可能性を滲ませている。

「日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識している。そのために、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく方針である。金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく考えである。(8月10日の通常の決定会合、全員一致で現状維持)」

「日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することが極めて重要な課題であると認識している。こうした認識のもと、強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援を図ってきた。日本銀行としては、今後とも、中央銀行として最大限の貢献を粘り強く続けていく方針である。(8月30日の臨時の決定会合、新型オペ拡充策を賛成多数で決定、政策金利は全員一致で据え置き)」

「日本銀行は、日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することがきわめて重要な課題であると認識している。そのために、強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤強化の支援を図ってきており、こうした中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく。金融政策運営に当たっては、きわめて緩和的な金融環境を維持していく。日本銀行は、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針である。(9月7日の通常の決定会合)」

直近の3回の決定会合での公表文の最後の部分を並べてみたが、特に8月10日と今回では、「日本銀行は、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針である。」との部分が加わっており、追加緩和を示すものともなっている。

今回の決定会合での現状維持には違和感はない。8月30日に追加緩和を行ったばかりであり、それから環境が大きく変わったわけでもない。しかし、最後に一文を入れたことには何かしら目的があると想像される。

政治的には民主党総裁選を睨んで、小沢氏がもし総理になった際に日銀にプレッシャーをかけられる前にすでにここで手を打ってきたのではないかとの邪推もありうるか。しかし、これは欧米の中銀がアナウンスメント効果を意識しての自国の為替安政策を行っていることに対して、日銀も同様の手を打ってきたためとも考えられる。この文章が入ったからといって、確実に追加緩和が保証されるわけではない。外部環境が大きく変化すれば、この一文がなくとも日銀は動くであろう。日銀も円安を意識しての戦術を実行しはじめているのではないかと考えられる。これに果たして外為市場は反応してくるのであろうか。債券市場はちょうど売り一服というタイミングであったことで、買戻しの材料としたようではあるが。
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by nihonkokusai | 2010-09-07 14:10 | 日銀 | Comments(0)

「失われた20年で、増加した公債残高は約471兆円」

9月7日付の日経新聞に、バブル崩壊後の1991~2010年度の「失われた20年」で、国の社会保障費が累計で148兆円増える一方、税収は211兆円も減ったとする分析を財務省がまとめたとの記事があった。

そのまとめた分析とは、財務省の発行している下記のパンフレットの一部(パンフレットの10ページ「公債残高の増加要因」)に掲載されている。この資料は日本の財政の内容を要領よくまとめられていたものであり、一読をお勧めしたい。

「日本の財政関係資料」、http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/sy014_22.pdf

財務省のこの資料によると「特例公債の発行から脱却することのできた平成2年度以降の公債残高の累増について見てみると、歳出面では、90年代は公共事業関係費の増加が主要因でしたが、近年では高齢化の進行等に伴う社会保障関係費の増加が主要因となっています。また、歳入面では、景気の悪化や減税による税収の落ち込みが主要因となっています。

ちなみに特例国債とは一般に呼ばれる赤字国債のことであり、1990年度はバブル経済で税収が戦後最高の60.1兆円に達したことで赤字国債はハ行されなかったが、それは一時的であり、1991年以降は公債残高は「失われる」どころか増加し続けることとなる。まさに増加し続けた20年と言える。

91年度以降2010年度にかけて、国債発行残高増加額は約471兆円となっている。この中には旧国鉄債務の継承などによる増加分の53兆円も含まれるため、これらを除くと実質的な増加は361兆円になる。

471兆円のうち、歳出の増加分が約192兆円増加し、税収等の減少要因が約169兆円となっている。

さらに歳出の増加には社会保障関係費が約148兆円、公共事業関係費が約62兆円増でほとんどを占めている。年代毎に見てみると1990年代では経済対策のための公共事業などが増加要因となっていたが、2000年代あたりからは社会保障費が急激に増加していることがわかる。

特にここ数年の増加が大きく、2010年度も高齢化に伴う自然増や基礎年金の国庫負担割合引き上げ、子ども手当の創設などが重なっての増加となった。社会保障関係費はほぼ一貫して増え続けているが、地方交付税や教育関係費、防衛費などをあわせたその他歳出は累計18兆円の減少となっていた(一部、日経記事より)。

税収など歳入面では、税収が211兆円も減少し、税外収入は41兆円増えた。税収減は景気低迷による影響に加え、たび重なる減税も影響した。税外収入は特別会計の埋蔵金活用などで伸びているものの、税収減を補うには至っていない(一部、日経記事より)。

この資料を見ても、日本の財政健全化を進めるには歳出と歳入両面での改革が必要になる。今後も伸びが予想される社会保障費に対して、税収がこのまま落ち込みを続ければ国債への依存度はますます大きくなりかねない。社会保障費の抑制と税収改革はこれを見ても急務と言わざるを得ない。

14日の民主党代表選はすなわち日本の首相を決める選挙ともなる。両候補がこの日本の財政の現状をどう理解し、どのような打開策を練っているのかも注目していく必要がありそうである。
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by nihonkokusai | 2010-09-07 11:24 | Comments(0)

「債券バブル相場の崩壊」

8月25日に長期金利が0.895%をつけたが、今年の4月から続いた債券の上昇相場はこれでピークアウトした。 4月からのじりじりとした上昇相場が続き、長期金利は1%を割り込み、買い遅れていた投資家が少しでも利回りを求めて超長期債なども買いに走り、債券相場はバブル相場を形成していた。

このバブル崩壊のひとつのきっかけは8月24日の20年国債入札であり、またその後のメガバンクの一角からの売り崩しであったが、前回1%割れとなったあと相場が急落した2003年6月と同様のことが起きていたのである。

26日に民主党代表選に小沢前幹事長が出馬と報じられたことで財政拡大が意識され、メガバンクの一角が超長期主体に売りを出したことで相場の地合いは一変した。 30日に日銀は臨時の金融政策決定会合を開き新型オペの拡充という追加緩和策を決定したが債券相場の下落は止まらず、10年債利回りは1.105%と1.1%台に上昇し、20年債の利回りも1.820%に上昇した。

9月1日には民主党代表選に小沢氏が正式に出馬を表明し財政への懸念が強まった。また、この日に実施された10年国債の入札(利率1.0%、310回債)は低調なものとなった。 3日には今度は流動性供給入札の結果が低調なものとなったことをきっかけに、さらに売り込まれ、10年債利回りは1.150%に上昇した。 そして6日には、超長期債の下落による損失を埋めるため、利益の出る中期ゾーンにもまとまった売りが入り、5年債の利回りは0.360%に上昇し、10年債利回りは1.195%と1.2%に接近した。

民主党代表選の結果、小沢氏が勝利するとなれば「財源なきバラマキ路線」が復活する懸念がある。小沢氏は財源として国有財産の証券化や無利子非課税国債の導入検討を明らかにしたが、前者はネットでの日本の債務拡大につながりかねないし、後者は数兆円規模の発行は不可能であるなど政策の財源についてはあまりに不透明である。 財政再建を意識している菅総理が勝利するのであれば影響は限定的であろうが、債券市場では小沢リスクをかなり意識しつつある。

また、日本国債と同様に安全資産として買われていた米国債や、過去最低水準の2.083%(10年物)をつけたドイツ連邦債も相場がピークアウトした可能性がある。このため当面の債券市場は売りが出やすい地合いが続き10年債利回りは1.2%台に乗せから、いずれ1.4%近辺にまで上昇する可能性がありうる。上昇相場よりも下落相場の方が当然ながらピッチは早い。
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by nihonkokusai | 2010-09-07 09:11 | 債券市場 | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


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