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2010年 05月 12日 ( 1 )

「財政再建」

 英国での総選挙での結果を受けてブラウン首相は辞任を表明し、保守党のキャメロン党首がエリザベス女王から首相に任命された。ただし、保守党は過半数を制していないことで、自由民主党と連立する可能性があり、連立が政権すれば第2次世界大戦後初めてのこととなる。

 財務相にはキャメロン首相と盟友といわれるジョージ・オズボーン議員が就任するとみられているが、オズボーン議員は以前より財政赤字削減を優先する姿勢を示しており、今後は英国でも財政再建に向けての動きが出てくるとみられる。ギリシャやポルトガル、スペインの財政再建の行方も気掛かりながら、この英国の財政再建の行方も要注目である。

 その財政再建は容易なことではないことも確かであり、それは我が国も同様か。昨日、菅財務相は2011年度新規国債発行額を今年度当初の44.3兆円を上限とする考えを表明した。

 税収の大幅に伸びが期待できない中、子供手当ての満額支給などに加え社会保障費の自然増により6兆円規模の歳出増が予想されている。さらに税外収入では今年度のように5兆円規模とみられる埋蔵金は期待できない。子供手当ての満額支給などは再検討される可能性はあるものの、新規国債の発行額を今年度当初予算の44.3兆円に抑えることはかなり困難を伴う。

 鳩山首相はこの菅財務相の発言に対し、それは財務省の思いを述べたもので決してそれが私の考えではないと語り、民主党の高嶋筆頭副幹事長もロイターのインタビューで、党として(認識は)全く共有していないと、菅財務相発言をけん制した。また、高嶋氏は財政健全化法の国会提出についても、国会への提出を急ぐ理由はないとはねつけた。

 また、昨日、仙石国家戦略相は閣議後の記者会見で、「日本の国内総生産はギリシャと比べものにならないぐらい大きい。もしものことがあったときに他国とか国際通貨基金(IMF)の手助けは期待できない大きさということも認識しておかなくてはならない」とも指摘した。

 民主党内での財政再建の必要性を意識しての菅財務相や仙石国家戦略相の発言が、民主党全体の声となってこないところに将来に対する不安が生じる。目先の選挙目当ての政策は有権者から見透かされる可能性もあるのではなかろうか。
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by nihonkokusai | 2010-05-12 09:48 | 国債 | Comments(2)
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