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2010年 03月 31日 ( 3 )

「債券の昨年度引けと今年度の引け比較」

 今年度の債券先物の引けは138円22銭となった。2009年3月末の債券先物の引けは、138円15銭であり、わずかに7銭差しかなかった。それだけ2009年度の債券相場は、動かなかったということとなりそうである。

 現物10年306回債は1.395%あたりの引けとなりそうだが、10年債利回りの2009年3月末は1.340%となっており、少しだけ利回りが上昇している。今年度を見ると最高利回りは2009年6月につけた1.560%、最低利回りは12月につけた1.190%であった。

 2年291回債の利回りは0.170%あたりの引けとなりそうだが、2年債の2009年3月末の利回りは0.410%であり、さすがに日銀の追加緩和が効いて大きく利回りは低下していた。

 5年88回債の利回りは0.550%あたりだが、2009年3月末の5年債利回りも確認してみると、こちらは0.780%とやはりここから大きく低下していた。

 そして超長期債を見てみると20年116回債利回りは2.165%あたりとなり、20年債の2009年3月末は2.135%とであり、わずかながらの利回り上昇に。30年32回債は2.300%近辺だが、30年債の2009年3月末は2.030%と、ほとんど変わらずか。

 つまり債券先物や長期債、超長期債はほぼ昨年度末の水準近くで今年度の引けとなったものの、中短期債だけは、日銀の追加緩和の影響などから大きく低下していたと 言えそうだ。

 今年度は政権が変ったり、国債が増発されたり、ソブリンリスクが高まったとかいろいろあったが、この利回りの居所だけから見る限りにおいては、日本国債は危なくなかったといえる。もちろん日銀の追加緩和などがアンカーになったことも確かか。果たして、この好環境はいつまで続いてくれるものなのか。

 日経平均は前日比7.20円安の11089.94円で大引けとなったが、こちらの2009年3月末は8109.53円であり3000円近くの上昇となっていた。
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by nihonkokusai | 2010-03-31 15:59 | 債券市場 | Comments(0)

「再びコンクリートに回帰か」

 郵貯限度額は2000万円への引き上げで決着となったようだ。仙石国家戦略相が反対するなど、閣内からも反対意見が出ていたが最終的に総理一任となって、亀井案が通ってしまった。

 確かに限度額引き上げで、国民は暗黙の政府保証となる郵貯により多くの資金を預けられるようになり、なんといっても今後の財政悪化を見据えてより国債を買ってくれるところに資金が集中してくれるのは助かる、のであるのか。どう考えても民業圧迫であり、特に中小金融機関などからの資金流出も想定される。

 国債市場には確かにプラス面もあるかもしれないが、読売新聞が報じた政府検討のゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の資金運用改革案によると、むしろ国債に依存しない運用の方向性を打ち出している。鉄道、道路、水道など海外のインフラ整備事業への投資や進出する日本企業への融資、橋や学校、病院など国内公共施設の整備・再開発への投融資、外国債券の購入、個人・住宅ローンなど個人向け融資などを提案した。

 民主党の理念は確かコンクリートから人へのはずが、またコンクリートに戻る気のようである。郵政マネーを政府系金融機関を通じて公共事業などに使う非効率な資金の流れになりかねず、かつての財政投融資を連想させる内容となっている。

 しかも、今回の限度額引き上げの目的が、票集めであることも確かであろうし、あまりに時代錯誤的な動きにしか見えない。これによる債券市場への影響は、ゆうちょの国債保有の増額が意識されて若干のプラスとはなりそうだが、日本の行く末がまた気になる。
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by nihonkokusai | 2010-03-31 10:32 | 国債 | Comments(0)

「日本の夜明けは勘違い」

 28日のフィナンシャル・タイムズの社説は、日本の夜明けは勘違いだったとの内容となっていた。昨年8月の選挙で国をぬかるみから引っ張り出してもらうため、有権者は民主党にチャンスを与えた。そして、日本の有権者には実はもう一つ別の思惑があったとし、それは二大政党制の誕生である。

 つまり、期待以下の働きしかしない政権を追い出す機会を、有権者に与える仕組みを期待していた。ところが、権力という接着剤を失った自民党が分裂の危機に瀕し、かつてないほど細分化の度合いを深め、おまけに与党の民主党も相変わらず、政治思想的にごたまぜの状態で、それが混乱に拍車をかけていると指摘している。

 さらに政治思想がくっきり鮮明化することを期待する人もいたが、それは日本には不向きなことなのかもしれないともFTは指摘している。日本がほかの民主国家と比べて人種や宗教の分断、ひいては階級の分断さえ少ない、合意重視型の国であるとしているが、このあたりは外から指摘してもらわないと、なかなか気付きにくい部分でもある。

 日本において政党は、社会福祉対健全財政、近隣諸国との友好対強固な日米同盟などといった明確な政治思想の違いをもとに成り立っているというより、個人的な人間関係や、力と金の取り引きをもとに成り立っているのだと指摘しており、それが大きな問題であることは確かであろう。

 日本の経済力が心許ないことになりつつある時、そうした政党の在り方は、断固とした決断力あふれる行動をとるには不向きだとFTは指摘していたが、この指摘はかなり的を射たものであろう。
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by nihonkokusai | 2010-03-31 10:31 | 国内情勢 | Comments(0)
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