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2009年 06月 15日 ( 1 )

「日米と欧州の景気認識の溝」

 イタリア・レッチェで開かれたG8の財務相会合において、共同声明では、世界経済に対し、株式市場の回復など安定化を示す兆候があるとの認識を示した一方、失業者の増加など大きなリスクが引き続き存在するとも指摘、さらに景気が回復した後に、経済政策を元に戻して財政健全化などを進める出口戦略を検討する必要性にも言及した。

 この声明文を巡っては、4月のユーロ圏鉱工業生産が予想を下回るなどドイツを中心に欧州の生産活動は悪化しており、金融不安もまだ漂う欧州と景気回復を演出したい日米とが景気認識を巡っての溝があったようである。

 日米は景気の底打ち宣言を盛り込むことを狙っていた。米国では国民の不安心理の払拭し、それにより危機を乗り越えようとの意向とみられ、日本では衆院選を控え、政府は景気の底打ち感を打ち出す戦略を取っていたとみられる。

 しかし、これに対して欧州側は慎重姿勢を崩さず、結局、共同声明には世界経済の底打ち宣言は盛り込まれなかった。さらに、財政赤字からの出口戦略については、欧州が積極的ながら、こちらに対しては積極的に財政政策を行なっている日米が時期尚早と反発し、これ関しても日米と欧州の溝が目立った。こちらに関して、欧州の意向が通り、声明文には出口戦略を検討する必要性が言及された。また、大きなリスクが引き続き存在する点も指摘され、かなり欧州側の意向が強く盛り込まれたかたちになったようである。
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by nihonkokusai | 2009-06-15 10:55 | 景気物価動向 | Comments(0)
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