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2008年 12月 08日 ( 2 )

「9月に続いて12月も大きく動いた限月間スプレッド」

今日も注意すべきは、限月間スプレッド取引となった。本日の寄り付きは、マイナスの40銭に。限月間スプレッド取引とは、先物の期近と期先の価格差を取引するものであり、通常は、期近の建て玉を次の限月に移行させるために使われる。たとえば現物のヘッジ目的で12月限をショートしていたとすると、そのポジションを3月限に移行させるには、12月限を買戻して3月限を買うことになるが、それぞれ行なうよりも、限月間スプレッド取引を利用すれば一度で行なうことができる。

そのスプレッドが11月25日にプラス80銭であったものが、じりじりと縮小し、12月5日にはマイナス4銭となっていた。これはつまり、ロングロールと呼ばれる12月限の買いポジションを3月限に移行させるような、12月限売り3月限買いの動きが入ったからとの見方があった。

しかしどうやら、今年9月の9月限の売買最終日近くの限月間スプレッドの乱高下同様に、ロールの動きに狙い定めての仕掛け的な動きが入った可能性がある。債券先物はチーペストと呼ばれる7年残存の国債の価格の影響を受けやすいが、12月限と3月限のチーペストの需給にはそれほど違いはなく、今日の値動きなど見ても、どうも仕掛けていると見ざるを得ない。

本日の前場の債券先物は138円50銭まで下落後に急速に買戻しの動き強め、債券先物12月限は139円どころか140円台に買戻され、一時前日比95銭高の140円08銭をつけた。限月間スプレッド取引も同様に値動き荒く、朝方のマイナス40銭から一時プラスの36銭をつけた。その間の現物の動きを見ると、10年297回は1.345%が買われたあと1.355%に、5年77回は0.845%まで買われたあと0.855%が打たれたが、利回りでは0.010%しか動かず、日経平均も主に8000円近辺の動きとなっていた。

このように今日の債券先物は何かしら外部要因があっての値動きではなく、仕掛け的な動きにストップロスなどが巻き込まれた、いや巻き込んだ可能性がある。債券先物は引けにかけて戻り売りも入っり、結局前場の12月限の引けは先週末比68銭高の139円81銭に。限月間スプレッドの前場の引けはプラスの12銭。限月移行に絡んでの妙な仕掛けも良いが、あまり相場を乱高下させるのもどうかと。
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by nihonkokusai | 2008-12-08 13:07 | 債券市場 | Comments(0)

「12月の債券相場の動向予想」

来年度の国債は10年債を除いて、TB、2年、5年、20年、30年、40年それぞれに増発圧力がかかる可能性があり、これによる国債需悪化懸念が債券相場の上値を抑えてこよう。

しかし、景気の悪化観測が強まり、ファンダメンタルが債券相場の下支えとなりそうである。債券相場は景気動向と国債需給懸念の綱引き相場となり、年末も意識され、長期金利で1.4%を中心に方向感なき展開が予想される。

政府が決定した2009年度予算編成の基本方針では「状況に応じて果断な対応を機動的かつ弾力的に行う」との文言を明記され、事実上、財政出動を容認し、小泉政権以来の財政再建路線を事実上転換した。

今年度の税収不足は6.5兆円程度が予想され、今年度と来年度の新規財源債は30兆円を超すことが確実視されている。15年変国、物価連動国債は今年度だけでなく来年度も発行が停止される可能性が高い。個人向け国債の販売は苦戦しており、今年度販売額は2兆円程度に止まる可能性があり、当初計画よりも4兆円程度少ない。

これらの影響から、来年度の国債はやや人気薄の10年債を除いて、各年限で増発されるとみられる。ただし、政府が財政規律を守る姿勢を堅持するならば、国債需給の悪化懸念による売りは限られよう。そもそも景気後退による税収減や政府の景気対策による国債の増発であり、さらに原油価格の急落によりインフレ圧力も緩和され、デフレを懸念かる声も出始めている。こういった状況下、資金は安全資産となる国債に向かわざるを得ないため、増発分の消化も十分可能ではないかと思われる

ファンダメンタルを見ると、10月の貿易統計において輸出額が前年同月比マイナス7.7%と2001年12月以来の大幅な減少となり、輸出は米国や欧州だけでなく、これまで好調さを保っていたアジアや中国向けも落ち込んだ。10月鉱工業生産速報値も前月比マイナス3.1%と2か月ぶりの低下となった上、生産予測値では11月が前月比マイナス6.4%、12月が同マイナス2.9%とさらなる悪化を見込んでいる。

景気停滞が長期化する可能性があり、また物価下落が伴い再びデフレ観測も強まるようであれば、日銀も今後さらなる金融緩和策を取らざるを得ないとみられ、量的緩和政策への回帰も選択肢に上がるものとみられる。

12月の債券相場は景気動向と国債需給懸念の綱引き相場となり、年末も意識され、長期金利で1.4%を中心に方向感なき展開が予想される。
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by nihonkokusai | 2008-12-08 09:52 | 債券市場 | Comments(0)
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