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2008年 04月 28日 ( 2 )

「初の債券先物のサーキット・ブレーカー制度発動」


 4月25日の債券先物取引では、債券相場の急落により初めてサーキット・ブレーカー制度が発動された。特に25日に悪材料が出たわけではないが、債券相場が調整局面入りしており、ストップロスなどが入りやすい状況にあったことで、そういったポジション調整の動きによって下げが加速されたものとみられる。

 今回の下げの背景には、欧米の金融機関の1-3月期決算が予想されたほどの悪化ではなく、また増資等も発表されたことで金融リスク不安が後退した。米国の大手企業決算も予想を上回るものが出ており、米経済指標もしっかりしたものも出ており米経済への過度の悲観的な見方も後退した。29日から30日にかけてのFOMCでは0.25%の小幅利下げが予想されているが、これでいったん利下げは打ち止めといった見方も強まった。これを受け米2年債利回りは24日にFRBの政策金利の2.25%を上回るなど米債も下落基調となっていた。

 またドルも買戻されたこともあり、東京株式市場もこの円安ドル高も好感し、米株の上昇も加わって日経平均が13000円台を回復したことも、債券相場の上値を抑える要因となった。

 米経済の減速懸念などの影響が国内経済への影響も危惧され、日銀による4~6月の利下げ観測などもあったことなどから大手銀行などは2月から3月にかけて中期ゾーン主体にポジションを積み上げていったとみられる。しかし、米経済への懸念の後退とともに日銀のよる早期利下げ観測も後退し、債券先物は3月19日の141円91銭を高値に調整局面となり、2月末あたりからの上昇相場は終焉した。

 4月17日あたりからは下げ足が加速されたが、中期ゾーン主体に大手銀行によるポジション調整等が入ったものとみられ、5年債は4月24 日に1%台に乗せ、さらり利回りが上昇基調を強めたことで、リスク管理上のロスカットなども働いたことで、さらに売りが入り、5年債利回りは1.1%から 1.2%台に利回りが急上昇した。

 債券先物にはヘッジ売りなども入り、CTAなどのストップロスも巻き込み下げが下げを呼ぶ展開となったことで、その結果として25日のサーキット・ブレーカー制度発動となったものとみられる。

 サーキットブレーカー制度とは呼び値の制限値幅の基準値段を2円を超えて上回って(下回って)いる場合に15分間売買を一時中断するというみので、2008年1月に導入されて以来、初めての発動となった。この際に長期国債先物の制限値幅(ストップ高安)は3円となっている。

 ちなみに制度変更前のストップ安(前日比2円の下げ)は、2002年9月18日に日銀が銀行保有株購入の発表を行なったことをきっかけに債券先物が急落した際にストップ安となっている。
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by nihonkokusai | 2008-04-28 10:13 | 債券市場 | Comments(0)

「債券先物のサーキット・ブレーカー制度」


 4月25日の債券先物取引では、債券相場の急落により初めてサーキット・ブレーカー制度が発動された。このサーキット・ブレーカー制度そのものは、2000年9月18日に「制限値幅の臨時拡大措置」として導入されたものである。

 これは「長期国債先物に関しては、呼値の制限値幅の上限又は下限の値段において買特別気配又は売特別気配が5分以上継続して表示されている場合に、取引を一時中断(15分以上)した後、当該取引日における呼値の値幅制限を3円に拡大して取引を再開する。」というものであった。(参考 制限値幅に関する制度の推移(東証) http://www.tse.or.jp/rules/jgbf/history/a2.pdf)

 しかし、2008年1月に東証は債券と株式の先物システムを統合し、この新派生売買システム等の稼動に伴う先物・オプション取引制度等を一部改正し、サーキット・ブレーカー制度についても発動基準を見直すとともに、制限値幅そのものが直されている。(参考 http://www.tse.or.jp/rules/derivbooklet/jgb080115_j.pdf)

 この中で長期国債先物に関しての部分を見てみると、「現在の国債証券先物・オプション取引における呼び値の制限値幅の拡大措置を売買の一時中断措置として整理し見直すとともに、原稿の拡大後の制限値幅を呼び値の制限値幅とすることにします」とある。

 このため呼び値の制限値幅に関しては、長期国債先物取引は2円から「3円」となった。

 そして、「国債証券先物取引の各限月取引について、直前の約定値段又は特別気配値段が、呼び値の制限値幅の基準値段を当該取引所が定める値幅(長期国債先物については2円)を超えて上回って(下回って)いる場合に、東証が適当と認める時間が経過するまでの間(15分間)、売買を一時中断します」とある。

 ただし、午後2時35分以降(半休日は午前10時35分以降)は一時中断は行なわれない。また、一時中断を実施した限月取引が、同一取引中に再度同じ基準に該当した場合も一時中断は行なわれないとなっている。

 つまり制限値幅そのものとサーキット・ブレーカー制度についての発動基準を見直されたことで、長期国債先物の制限値幅は3円となり、サーキット・ブレーカーは2円を超えて上回った(下回った)ときに発動され(25日の発動は12時58分の前日比2円01銭安)、発動後15分の一時中断ののち取引が再開される(25日は13時13分再開)。再開後は制限値幅の3円までの動きが可能(25日の場合は134円08銭が事実上のストップ安)となるのである。
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by nihonkokusai | 2008-04-28 09:41 | 債券市場 | Comments(0)
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