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2008年 04月 22日 ( 3 )

「春の個人向け国債販売額は、合計で3541億円に」


  2008年3月に募集された冬の個人向け国債の販売額は、10年変動タイプと5年固定タイプの合計で3541億円と低迷した。10年変、5年固定ともに販売開始以来の最低水準となり、10年変動タイプの販売額は622億円と初の1千億円割れ。5年固定タイプは2919億円となった。

 米国ではサブプライム問題による影響で金融収縮といった動きも強まり、さらに米経済の減速観測の強まりなどを受け、日本の国債の金利も 10年債利回りで3月には一時1.2%台にまで低下した。このように長期金利は低迷し、その結果、変動の初期利子、固定の利率ともにさらに引き下げられたのである。

 個人向け国債の人気そのものが低迷したというよりも、個人は利子の変化に対して、かなり敏感であり、初期利子や利率そのものに魅力が薄れたことが今回の販売低迷の主因とみられる。

 その後、日本の長期金利はやや持ち直したものの1.5%近辺までとなっており、当面は個人向け国債の販売は苦戦しそうである。

 日銀は利下げと利上げ両睨みといった状況にあるものの、物価上昇圧力も強まってきていることから、サブプライム問題の落ち着きとともにいずれは日本の長期金利も再び上昇圧力を強めてくることも考えられる。しかし、こればかりは相場であり確証があるわけでもない。いずれにせよ当面は有効な個人向け国債の販売促進策も見出しづらく、債券相場の動向を見守らざるを得ないといった状況が続きそうである。

 これまで発行された個人向け国債の回号別販売額と税引き前の初期利子(固定は利率)は下記の通り

第1回変動10年(2003年3月)3,835億円(うち郵便局499億円)、0.09%
第2回変動10年(2003年4月)3,486億円(うち郵便局746億円)、0.05%
第3回変動10年(2003年7月)2,802億円(うち郵便局588億円)、0.05%
第4回変動10年(2003年10月)9,432億円(うち郵便局1,659億円)、0.77%
第5回変動10年(2004年1月)1兆3,951億円(うち郵便局995億円)、0.62%
第6回変動10年(2004年4月)1兆4,185億円(うち郵便局1,244億円)、0.55%
第7回変動10年(2004年7月)1兆7,726億円(うち郵便局1,990億円)、0.74%
第8回変動10年(2004年10月)1兆8,652億円(うち郵便局2,484億円)、0.74%
第9回変動10年(2005年1月)1兆7,647億円(うち郵便局2,436億円)、0.67%
第10回変動10年(2005年4月)2兆3,374億円(うち郵便局1,990億円)、0.73%
第11回変動10年(2005年7月)1兆6,423億円(うち郵便局2,484億円)、0.45%
第12回変動10年(2005年10月)1兆3,629億円(うち郵便局2,483億円)、0.55%
第13回変動10年(2006年1月)8,001億円(うち郵便局1,488億円)、0.68%
第14回変動10年(2006年4月)8,285億円(うち郵便局1,491億円)、0.85%
第15回変動10年(2006年7月)9,813億円(うち郵便局995億円)、1.10%
第16回変動10年(2006年10月)7,323億円(うち郵便局997億円)、0.92%
第17回変動10年(2007年1月)4,334億円(うち郵便局938億円)、0.84%
第18回変動10年(2007年4月)3,479億円(うち郵便局642億円)、0.87%
第19回変動10年(2007年7月)3,713億円(うち郵便局736億円)、1.01%
第20回変動10年(2007年10月)1,933億円、0.85%
第21回変動10年(2008年1月)1,316億円、0.68%
第22回変動10年(2008年4月)622億円、0.57%

第1回固定5年(2006年1月)1兆1,285億円(うち郵便局497億円)、0.80%
第2回固定5年(2006年4月)9,883億円(うち郵便局1,490億円)、1.01%
第3回固定5年(2006年7月)1兆2,430億円(うち郵便局996億円)、1.30%
第4回固定5年(2006年10月)8,584億円(うち郵便局998億円)、1.13%
第5回固定5年(2007年1月)10,730億円(うち郵便局998億円)、1.20%
第6回固定5年(2007年4月)8,326億円(うち郵便局1,311億円)、1.13%
第7回固定5年(2007年7月)1兆5,964億円(うち郵便局1,545億円)、1.50%
第8回固定5年(2007年10月)7,691億円、1.15%
第9回固定5年(2008年1月)4,196億円、0.94%
第10回固定5年(2008年4月)2,919億円、0.81%
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by nihonkokusai | 2008-04-22 12:44 | 国債 | Comments(0)

「日銀による不良債権処理問題への対策を振り返る」


2002年9月18日
「金融システムの安定に向けた日本銀行の新たな取り組みについて」を公表
1.金融機関による保有株式削減努力の促進策=日銀による銀行保有株の直接買取=の導入検討(10月11日に「株式買入等基本要領」を制定 2.不良債権問題についての基本的な考え方の整理・公表
(金融政策決定会合終了後、通常会合で決定)

2002年10月30日
手形買入期間の延長、これまで「6か月以内」としてきた手形買入の期間を「1年以内」に延長する。

2002年12月17日

「企業金融円滑化策について」を公表
1.証書貸付債権の担保拡大、債務者種類および当初貸付期間毎に担保掛け目を細分化し、3年以内の証貸債権の担保掛け目を引き上げるとともに、5年超10年以内の証貸債権を、新たに適格担保化。
2.資産担保コマーシャル・ペーパー(ABCP)の適格基準の緩和、2004年度末までの時限措置として日銀取引先の保証するABCPを適格の扱いとする

2003年3月25日
金融機関保有株式の買入れ上限の引上げ、買入総額の上限を2兆円から3兆円、買入対象先毎の累計買入限度額5,000億円から7,500億円に。

2003年6月11日
「資産担保証券の買入れとその考え方について」を公表、具体的スキームの骨子を取りまとめ、7月末までの実施に向けて所要の準備を進める。
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by nihonkokusai | 2008-04-22 12:43 | 日銀 | Comments(0)

「イングランド銀行による金融支援」


 英国の中央銀行であるイングランド銀行は、銀行の貸し渋りを和らげるための金融支援策を発表した。銀行が保有する住宅ローン担保証券500億ポンド(約10兆円)を最長3年間にわたり国債に交換できるようにすることが柱となる。

 米FRBも3月に住宅ローンを含む不動産担保証券で米国債を供給するという対策を採っているが、こちらは期間が28日間となっており、住宅ローン証券を担保に資金供給を実施しているECBも最長6か月までとしているが、今回のイングランド銀行による対策は3年まで延長が可能となっている。

 金融機関が保有している住宅ローン担保証券は、米サブプライム問題に端を発した金融市場の混乱などを受け、証券化市場が機能不全に陥り、銀行の資金繰りが急速に悪化したことで、銀行が保有している住宅ローン証券を流動性のある国債に交換することで、銀行の資金繰りを助けることとなる。

 日銀も不良債権処理問題に対処するため、2002年にはいくつかの対策を行なっている、たとえば2002年9月には金融システムの安定化のために金融機関の保有株式を日銀が直接購入することを発表し、10月に手形買入期間についてこれまで「6か月以内」としてきた手形買入の期間を「1年以内」に延長した。12月には3年以内の証貸債権の担保掛け目を引き上げるとともに、5年超10年以内の証貸債権を、新たに適格担保化。資産担保コマーシャル・ペーパー(ABCP)の適格基準を緩和、2004年度末までの時限措置として日銀取引先の保証するABCPを適格の扱いとするなどを行なった。

 今回のイングランド銀行の金融支援策はいろいろと条件も付けられている。交換するローン証券の格付は最も信用度の高いトリプルAに限定。国債と交換できるのは昨年末時点で保有していたローン証券だけで今後発行するローン証券は認めない。銀行は国債を借り受けるための費用を支払う必要がある。

 そしてローン証券の評価額が下がった場合には金融機関が損失を負担するが、もしその金融機関が破綻した際には、インクランド銀行が損失を蒙る可能性がある。
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by nihonkokusai | 2008-04-22 12:43 | 日銀 | Comments(0)
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