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2008年 04月 08日 ( 2 )

「新日銀総裁に求められるもの」


 新日銀法第23条に「総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命する。」とあるように国会同意人事となっている。

 2003年の前回総裁人事の際は、与党が衆参両院で多数を占めていたことで、総裁人事はすんなりと両議院での同意を得られた。しかし、現在、衆院は与党が過半数を占めているものの、参院は野党が過半数を占める「ねじれ」状態となっていることで、この修正によって衆参いずれかの不同意によって人事案は白紙に戻ってしまうことになったのである。

 このため衆院で賛成されても参院で反対されれば、内閣つまり政府が任命することはできない。それによって日銀総裁が不在となる空白の期間が生じるという最悪の事態が発生してしまった。

 民主党では財政と金融の分離を主張する向きが存在しており、その考え方にも民主党内で微妙に異なっているとみられることも問題を複雑化した。重要な日銀総裁人事が政局に翻弄されたものになってしまったということ事態、日本の政治の機能不全ぶりを示しているといわざるを得ない。

 新日銀総裁となった白川方明氏にとって、今回の総裁就任はまさに「青天の霹靂」といったものではなかったろうか。5年前に武藤敏郎氏が副総裁に就任した時点で、武藤氏が次期総裁の最有力候補とみられていた。その後も武藤副総裁は福井総裁を補佐し、量的緩和政策やゼロ金利政策の解除といった大きな政策変更も大きな混乱もなく実施しており、何事もなければこのまますんなり武藤氏が次期総裁となるものと見られていた。そして、副総裁候補の一人に武藤氏を金融理論や実務面でフォローしうる白川氏が挙がっていた。

 武藤副総裁と白川副総裁というコンビは、福井氏と武藤氏と同様に強力なタッグとみられていたが、結局そういった想定は崩れ、白川氏がトップの総裁に就任することとなった。

 白川氏はトップというよりはどちらかと言えば参謀的なタイプといった見方もあるが、今後白川新総裁が日銀内部でのリーダーシップを発揮するためには、理論面や実務面とともに、政府との調整能力も求められる。しかも現在の政権がまともに日銀総裁も決められないほど混迷しているだけに、その調整にはかなりの困難を極めることも想像される。

 日銀プロパーということもあるが、白川新総裁は福井前総裁同様に金融政策における正常化路線を継承してくるとみられることで、日本の景気減速といった局面での政府からの金融緩和圧力に対し摩擦を生じさせてくる可能性といったものもある。いずれにしても白川新日銀は多難の船出となりそうである。
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by nihonkokusai | 2008-04-08 09:45 | 日銀 | Comments(0)

「日銀総裁に白川副総裁が昇格」


 混迷した日銀総裁人事は、政府が7日に白川方明副総裁を総裁に昇格させ、後任の渡辺博史一橋大学教授を充てる人事案を国会に提出した。

 手続きとしては、政府から日銀総裁・副総裁の人事案が、議院運営委員会両院合同代表者会議に事前提示され、その後に衆参両院の議院運営委員理事会に正式提示される。8日に衆参両院の議院運営委員会で総裁候補者らからそれぞれ所信を聴取したあと、9日の衆参両院の本会議で採決される。その結果、両院ともに可決となれば新総裁と副総裁が就任となる。

 白川総裁については民主党も賛成する意向を示しているものの、渡辺副総裁については民主党内での意見も分かれており、8日時点ではまだ微妙な状況となっている。新日銀法第23条に「総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命する。」とあるように国会同意人事となっている。

 この国会同意人事は制度創設当初、予算案や法案と同様に衆院の議決が参院より優先される規定を明記した例があったものの衆院との対等関係を求める参院「自民党」の要請で順次削除されたそうである(4月8日付日経新聞より)。

 2003年の前回総裁人事の際は、与党が衆参両院で多数を占めていたことで、総裁人事はすんなりと両議院での同意を得られた。しかし、現在、衆院は与党が過半数を占めているものの、参院は野党が過半数を占める「ねじれ」状態となっていることで、この修正によって衆参いずれかの不同意によって人事案は白紙に戻ってしまうことになったのである。

 このため衆院で賛成されても参院で反対されれば、内閣つまり政府が任命することはできない。それによって日銀総裁が不在となる空白の期間が生じるという最悪の事態が発生してしまった。

 民主党では財政と金融の分離を主張する向きが存在しており、その考え方にも民主党内で微妙に異なっているとみられることも問題を複雑化した。

 日銀券の表に赤い印章があるが、これは「日本銀行総裁」の印章で、「総裁之印」と篆書という字体で書かれているものである。日銀券というお札は安心して使えるように日銀総裁がその価値を保証していることとなる。それだけみても日銀総裁に課せられている責任は重いものがある。

 その重要な日銀総裁人事が政局に翻弄されたものになってしまったということ事態、日本の政治の機能不全ぶりを示しているといわざるを得ない。
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by nihonkokusai | 2008-04-08 09:44 | 日銀 | Comments(0)
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