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2007年 10月 02日 ( 1 )

「9月日銀短観」


 日本銀行の発表している統計の中で、金融市場関係者が最も注目しているのが「短観」と呼ばれるアンケート調査である。

 日銀が年に4回、業況感に関しての調査表を直接企業の経営者に送り、それを記入してもらい、回収して経済観測をまとめたもの。短観は、サンプル数も多い上、日銀が相手ということもあって回収率も高く、数多くある経済指標の中でも注目されている統計となっている。

 3月、6月、9月、12月に調査が実施され、その結果は4月、7月、10月は上旬に、そして12月は年末ということもあり、12月中旬に発表されている。

 短観は他の経済指標に比べて、速報性に優れ、企業が認識している足元の業況判断とともに先行きの業況についてどのような予測をしているのかを見るためにもたいへん貴重な指標。発表時間は発表当日の朝8時50分。同時刻に日銀のホームページにアップされる。

 この短観の中で、最も注目されているのが「大企業製造業の業況判断DI」である。前回のDIと比較することで足元の景気判断が良くなっているのか、悪くなっているのかも比較できる。エコノミストなどはこのDIを事前に予測しておりこの予測の乖離が市場に影響を与える。また、大企業非製造業のDIもチェックしておく必要がある。ちなみにD.I. (Diffusion Index)とは、企業の業況感や設備、雇用人員の過不足などの判断を「指数化」したものである。また、短観の「設備投資計画」は、他の指標による設備投資の動向よりも先行きを捉えやすいことで重視されている。

 1日に発表された9月調査の日銀短観によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業製造業でプラス23となり、前回6月調査と変わらずとなったが、市場予想のプラス22を上回った。サブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱などがあったものの、足元国内経済に関してはさほど影響ないとの認識か。ただし、12月予測はプラス19となり、米経済の減速懸念なども多少影響か。

 大企業非製造業・業況判断DIはプラス20とこちらは市場予想を下回ったが、2007年度大企業・全産業の設備投資計画は前年度比+8.7%と0.9%の上方修正となった。ただし、中小企業の業況判断や設備投資計画が弱く、大企業との格差が広がっていることが示された。

 短観の調査時期には、サブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱などがあったものの、足元国内経済に関しては、格差は広がってはいるが、全般で見る限りさほど影響ないとの認識か。これにより10月末に発表される日銀の「展望リポート」については、現在のシナリオが維持されよう。
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by nihonkokusai | 2007-10-02 10:28 | 景気物価動向 | Comments(0)
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