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「日銀による国債買入増額の可能性は」

本日の衆院予算委員会で、麻生首相は佐藤ゆかり氏の質問に答え、「日銀による長期国債買い入れ、日銀券発行残とのバランス踏まえて判断する必要」と発言した。米FRBは量的緩和政策を視野に入れての国債や政府機関債の買い入れの可能性に言及し、5日からは政府機関債の買取が開始される。

日銀はすでに政策金利を0.3%に引き下げており、金利の引き下げのための余裕幅はほとんどない。0.2%の利下げが行なわれ政策金利を0.1%とした場合はほとんどゼロ金利政策に近いものとなる。2001年3月の量的緩和政策の導入の際も、ゼロ金利政策というワンクッションを置かずに実施しており、日銀が今後金融緩和に動く際にも同様の政策が実施される可能性もないとは言えない(2001年の際は再度の「ゼロ金利政策」は取りたくなかったためとの見方もあったが)。

もし今後日銀も量的緩和政策を導入するとなれば、2001年と同様に長期国債の買い入れの増額が検討される可能性がある。日銀は現在、銀行券の発行残高を長期国債の保有上限とし、毎月3000億円を4回、都合で1兆2000億円の国債買入を行なっている。日銀券の発行残高は2008年11月末(日本銀行勘定より)で76兆5945億円に対し、保有長期国債は43兆8141億円と、差し引きで32兆7804億円の買い入れ余力がある。

ただし、現在の国債買入に持ち込まれる国債は短期債主体となっていることもあり、もし買い入れが増額される際には買い入れの際の工夫も必要となりそうである。
by nihonkokusai | 2008-12-05 14:42 | 日銀
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