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「リーマン破綻を受け、債券先物一時ストップ高」


 米大手証券リーマンブラザーズは、15日に連邦破産法11条(日本での民事再生法)の適用を申請した。財務省やFRBなどリーマンの大手金融機関への身売りを模索してきたものの、バンク・オブ・アメリカやバークレイズが、リーマンを買収する交渉から撤退し、結局、1990年にドレクセル・バーナム・ランベールが破産法11条を申請して以来の米大手金融機関の破産法申請という異常な事態となった。ポールソン米財務長官は、リーマンブラザーズの公的救済は一度も考えなかったと発言。さらに、バンク・オブ・アメリカは、リーマンではなくメリルリンチの買収で合意したと発表した。

 15日の米国市場では、このリーマン・ショックを受けて株式市場は大幅に下落し、債券は利回りが大きく低下した。破産法の適用を申請したリーマンブラザーズや、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなどの株が下落し、メリルリンチの買収合意を発表したバンク・オブ・アメリカも急落。また、保険最大手のAIGも資金調達が難航しているとの報道などを受けて急落した。AIGへの対応に、ニューヨーク連銀が財務省や大手銀行幹部を招集して会合を開催しているとの報道も。15日のダウは504.48ドル安の10917.51ドルと2001年9月17日の684ドル安以来の下げ幅となった。

 FRBは14日に、資金供給時に金融機関から受け取る担保拡大などの流動性供給制度の拡充を発表していたが、16日に開催されるFOMCでの利下げもあるのではないかとの思惑も加わり、質への逃避の動きも手伝って15日の米国債券市場では中短期債主体に大幅に利回りが低下し、2年債利回りは1.71%、10年債利回りは3.38%に低下して引けた。

 16日の東京市場では、日経平均先物の寄り付きが先週末比600円安の11570円となるなど大幅に下落してのスタートとなった。債券先物は買い気配スタートとなり、気配値を切り上げ先週末比1円72銭高の139円07銭で寄り付いた。寄り付き後も買い戻し圧力強まり、先週末2円高の139円35銭つけ、サーキットブレーカーが発動され139円36銭で売買停止となった。15分後の午前9時36分から売買が再開され買い気配となり、139円76銭で出合い後、一時先週末比3円高の140円35銭とサーキットブレーカー導入後、初めてのストップ高をつけたのである。

 現物10年296回も1.375%まで買われあっさりと1.4%割を割り込み、中期はさらに買われ5年75回一時0.895%と0.9%を割れに。2年272回利回りも先週末比-0.125%の0.615%にまで低下した。
by nihonkokusai | 2008-09-16 10:12 | 債券市場
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