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「10月の首都圏マンション発売戸数は‐9.1%」


 民間の不動産経済研究所が発表したマンション市場動向調査によると、10月の首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)のマンション新規発売戸数は5731戸で、前年比-9.1%と2か月連続の減少となった。さらに売れ行きを示す約率も62.5%で、好不調の分かれ目とされる70%を3か月連続で下回った。

 不動産経済研究所では、「11月の発売戸数は6000戸程度と見込んでいるが、2007年全体では6万5000戸を下回る可能性もある」としている。もし6万5000戸を下回れば、1993年の4万4270戸以来の低水準となるとか。

 マンション販売の減少の要因については、「マンション価格の高騰」(同研究所)としている。人気の高い東京都区部でのデベロッパーの物件売り惜しみ、郊外での在庫積み上がりによる在庫調整圧力があるという。

 最大の理由として指摘されているのが、改正建築基準法施行によるマンション着工の遅れ。ただし、その影響が供給面に本格的にでてくるのは「年明け2月頃になりそう」(同研究所)との指摘もある。そうなれば2008年の供給は2007年の供給をも下回る可能性があることで、今後の動向にも注意したい。

 さて、首都圏マンション発売戸数減少の大きな要因として指摘されている改正建築基準法による影響であるが、この影響により9月の新設住宅着工件数が前年同月比44%と過去最大の下落率を記録している。

 改正された建築基準法が何ゆえ住宅着工急減に繋がっているのか。16日付けの日経新聞では、これについて「大規模な建物の安全性を第三者が二重に点検する仕組み」「審査機関の延長」といった耐震偽造問題に絡んでの改正点を指摘し、それらに不慣れな面があったことなどもひとつの要因となっている。

 しかし、日経新聞も指摘していたようにそれよりも「法改正」の詳細を説明した技術解説書の発刊が法施行よりも2か月も遅れた点も指摘、さらに建物の耐震性の点検に使う新しい「構造計算プログラム」の開発が遅れデータ改ざんを防ぐ機能を備えた新プログラムへの大臣認可のメドもたっていないといったことも建築基準法改正による住宅着工急減への大きな要因となったいたとみられる。

 改正建築基準法の施行による住宅着工も落ち込みについて、日銀の武藤副総裁はブルームバーグとのインタビューの中で、「住宅投資の減少は非常に急激だが、原因ははっきりしている。あくまで手続きの問題であり、その手続きも改善すると聞いている。一定期間が経てば、いったん下がったものはその後、上乗せされる筋合いのものだ」と指摘していたが、当面は影響が避けられないことも確かなようである。
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by nihonkokusai | 2007-11-16 13:32 | 景気物価動向 | Comments(0)
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