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「価格転嫁」


 日銀の須田美矢子審議委員は、9月27日の講演において、「最近、マヨネーズ、タクシー料金、ワイン、即席めん、コピー用紙など、値上げに関するニュースを頻繁に目にするようになりました。私自身、主婦として非常に気になるところです」とおっしゃっていたが、今度は食パンも24年ぶりに値上げするそうである。主原料の小麦が高騰しているほか、材料の乳製品や包装資材などの価格上昇も影響しているとみられる。

 新聞報道によると、製パン最大手の山崎製パンは9日、パン製品や和洋菓子など計約500品目について、12月1日出荷分から希望小売価格を平均約8%値上げすると発表した。値上げは食パンが1983年以来の実に24年ぶり、菓子パンなどは17年ぶりだそうである。最大手のヤマザキがいち早く値上げを表明したことで、第一パンなどの他社も追随して値上げに踏み切る可能性が高い。私は毎朝、パンをコンビニで買っているが、値上げの影響をもろに受ける一人となりそうである。

 須田委員はこの値上げについて次のような発言もしている。

 「息の長い景気拡大が続くもとで、生活必需品の値上げや、値上げに関する報道を頻繁に目にすることにより、消費者サイドにおいても、徐々に価格転嫁を受容するムードが醸成されつつあるという面もあると思われます。最近では、業界を代表するプライスリーダー的な企業が値上げに踏み切るケースも窺われており、競合他社を意識して様子見をしていた企業の間にも、値上げに追随する動きが広範化してくる可能性もあります。」

 昨日は山崎製パンだけでなく、丸大食品、エスビー食品も値上げを発表している。エスビー食品はカレーやシチューなどの家庭用ルウ商品と業務用のフレーク商品、レトルト、缶詰商品の計156品目の値上げを発表した。11月12日出荷分から、10%程度値上げする。カレーのルウ製品では、すでに最大手のハウス食品が、9月に11月1日出荷分からの値上げを発表している。丸大食品も、ハム、ソーセージなど加工食品の卸売価格を22日から平均で約1割値上げすると発表した。

 このような相次ぐ生活関連商品の値上げは家計を圧迫する反面、企業にとっては収益環境の改善ともなる。また、物価に関しては須田委員の発言にもあったが、「このまま雇用のタイト化と原材料価格の高止まりが続けば、そう遠くない将来、インフレ率が思いのほか上振れるリスクも、念頭においておく必要がある」ため注意も必要となる。原材料価格の上昇は中長期的に続くことが予想されていることで、すでに企業努力の範囲内では吸収できる状況ではなくなりつつある。
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by nihonkokusai | 2007-10-10 09:28 | 景気物価動向 | Comments(0)
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