「日銀の金融政策決定会合結果は8対1で現状維持」
本日の日銀の金融政策決定会合の結果は、8対1の賛成多数での現状維持となった。反対したのは前回と同じく水野委員。ザプライム問題から信用収縮問題に波及し、金融市場の大きな混乱を受け、今回、日銀は利上げを見送ったものとみられる。
しかし、サププライム問題が収縮し、実態経済への影響も米国の住宅市場といったものに止まり、米個人消費への影響がそれほど大きなものとならない限りは、世界経済への影響も限定的となろう。ECBも利上げに向けての姿勢を維持するとともに、FRBも今回の問題解決にはあまり効果的とはみられない政策金利の引き下げは見送る可能性も高いとみている。このため、9月18-19日にかけての金融政策決定会合での追加利上げの可能性は十分にありうると見ている。
9月次回会合までのスケジュール
8月27日 内閣改造・自民党役員人事
8月28日 8月米消費者信頼感指数
8月30日 水野審議委員講演
8月31日 7月全国CPI・8月東京都区部CPI、7月失業率、家計調査、鉱工業生産速報
FRB議長講演、テーマは住宅問題と金融政策
9月6日 ECB理事会
9月7日 8月米雇用統計
9月10日 4-6月期GDP2次速報
9月11日 7月機械受注
9月18日 FOMC
9月18-19日 日銀金融政策決定会合
9月20日 ECB理事会
10月1日 日銀短観・郵政民営化
過去一年間の日銀金融政策の推移
2006年9月8日 現状維持、全員一致
2006年10月13日 現状維持、全員一致
2006年10月31日 現状維持、全員一致
2006年11月16日 現状維持、全員一致
2006年12月19日 現状維持、全員一致
2007年1月18日 現状維持、賛成6反対3(反対は須田委員、水野委員、野田委員)
2007年2月21日 無担保コールレート翌日物誘導目標値を0.5%に引き上げ、賛成8 反対1(反対は岩田委員)
基準貸付利子を0.75%に引き上げ、賛成8 反対1(反対は岩田委員)
2007年3月20日 現状維持、全員一致
2007年4月10日 現状維持、全員一致
2007年4月27日 現状維持、全員一致
2007年5月17日 現状維持、全員一致
2007年6月15日 現状維持、全員一致
2007年7月12日 現状維持、賛成8 反対1(反対は水野委員)
2007年8月23日 現状維持、賛成8 反対1(反対は水野委員)