「中村審議委員と亀崎審議委員」
本日の参議院財政金融委員会に福井日銀総裁、武藤副総裁とともに4月から新審議委員に就任した中村審議委員と亀崎審議委員も出席した。就任の会見はメディアを通じて発言の一部だけしかわからなかったが、今回初めてその肉声を聞くことができた。以前に私は、金融政策にはぜひこれまでの経験を生かしてほしいと注文してしまったことがあったが、本日の答弁を聞く限り、お二人ともこれまでの経験を十分に生かして、金融政策に望まれるということがはっきり確認できた。
物価などに対しての質問にも、経営者として、また海外を飛びまわっての経験としての現場からの見方を伝えていた。数字だけでは見えてこないこういった現場の様子こそ、生きた政策には必要になるはずである。これからは物価が上がるようにならないと企業はやっていけないとの声も、CPIの数字といったものだけでは見えてこない現実であろう。お二人の発言は、他の多くの政策委員の考え方にも近いとみられ、審議委員が変っても追加利上げに向けてタイミングを計っている日銀の姿勢には全く変化はないと確信した次第。