「2007年度政府予算案」
24日の臨時閣議おいて2007年度の政府予算案が決定された、一般会計総額は2年ぶりの増加となり前年度比+4.0%の82兆9088億円となる。このうち景気の回復に伴う税収増と、定率減税の廃止などで1兆1千億円の税収増により税収は同+16.5%の53兆4670億円を見込んでいる。これにより、新規財源債の発行額は同-15.2%となった。この税収の増加額と国債発行の減額幅はともに過去最大となるとか。
新規財源債の発行額25兆4320億円とは赤字国債と建設国債の合計でもあるが、赤字国債、建設国債ともに3年連続での減少となった。このうち赤字国債は前年度当初予算比-17.5%の20兆2010億円。これは2001年度当初予算の19兆5千億円以来の低水準になる。建設国債も- 4.6%の5兆2310億円と、こちらは1977年度当初予算の4兆4300億円以来30年ぶりの低水準となったとか。
国債の利払い費は2007年度の長期金利の平均を前年度分より+0.3%の2.3%と想定。前年度比+1兆6千億円増の9兆5千億円を見込む。地方交付税特別会計の借入金のうち、国の負担分を一般会計で返済することとなり、2007年度の国債費はこの返済分を加えて同+11.9%の20兆 9988億円に膨らむ。一般歳出は同+1.3%の46兆9784億円で、3年ぶりに前年度当初予算を上回った。
プライマリーバランスは4兆4千億円と赤字幅は前年度に比べ6兆8千億円も縮小。しかし、国債の残高は膨らむ結果、2007年度末の国債残高は547兆円に達する見通しとなっている。さらに国と地方を合わせた長期債務残高は2007年度末には773兆円に達する見通しとなり、対GDP比は 148.1%とGDPの約1.5倍となる。