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FRBの今後の利上げペースの予想

 11月8日に開かれたFOMCでは、全員一致で金融政策の現状維持を決定した。つまり、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を2.00~2.25%のレンジで維持することを決定した。

 これは市場でも予想されていたことで、市場への影響は限られた。注目は12月のFOMCで予想通りの利上げが実施されるかどうかという点であった。これについては会合後に発表された声明で、一段の利上げが正当化されるとの表現を維持しており、12月のFOMCで利上げは実施されるであろうとの見方が強い。

 何故、11月ではなく12月のFOMCで利上げを行うと予想されているのか。もちろんリーマン並みの世界的なショック等が発生すれば別ではあるが、FRBはある程度のスケジュール観を持って正常化を進めているとみられているためである。

 これは正常化を進めるにあたり、あまり場当たり的な政策変更は行わず、市場での利上げ等の金融政策修正の織り込みを重視していたためである。特に注意していたのは説明責任と思われ、正常化に向けた政策変更時は、常に議長会見が予定されているFOMCとなっていた。このため議長会見のない11月は現状維持、そして今年は年4回の利上げを市場では認識していたことで、12月に利上げが実施されるであろうとの読みとなった。

 ただし、注意すべきは来年のFRBの動向となる。来年からはすべてのFOMCで議長会見が予定されているためである。つまり議長会見のないFOMCは今回で最後ということになる。

 今後についてはあと3回か4回の利上げの可能性はありうる。そして今年のように四半期毎といったペースも守られるのではないかと予想される。

 トランプ大統領からの圧力も気になるところではある。ただし、米国の景気拡大が続く限り、それに沿った利上げは、トランプ氏個人の意見はさておき、米政府はある程度容認してくるのではないかと思われる。それでも世界的な景気減速への懸念はあるため、場合によると利上げがペースが修正されたり、場合によっては利上げそのものが打ち止めとなる可能性もありうるか。


by nihonkokusai | 2018-11-11 11:30 | 中央銀行
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