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原油先物価格が3年7か月ぶりの高値をつけ、80ドルが視野に

 6月29日のニューヨーク・マーカンタイル取引所で原油先物相場は4日続伸となった。WTI先物8月限は70セント高の74.15ドルとなった。一時74.46ドルと期近物として約3年7か月ぶりの高値を連日で更新した。

 原油先物は5月21日に72ドル台に乗せ、2014年11月以来の高値をつけた。これは米国によるイラン制裁再開に加え、米国がベネズエラに対し制裁を発動する確率が高まったとの観測が影響した。これに対して主要産油国のサウジアラビアとロシアのエネルギー担当相が協調減産の緩和を巡り協議したことをきっかけに原油先物価格はいったん下落し、調整局面入りした。

 その減産協議が行われたのが6月22日のOPEC総会となった。OPEC総会では、昨年始めた協調減産を7月から弱めることで合意したものの、実際の増産は緩やかに進むとの見方が強まった。これを受けて22日の原油先物は大幅反発し、WTI先物8月限は前日比3.04ドル高の65.58ドルとなった。これをきっかけに原油先物は再び上昇基調を強めることになる。

 米政府がイラン産原油の輸入を停止するよう日本などに要求していることやカナダやリビアの減産懸念なども加わり、26日の原油先物も大きく上昇し、WTI先物7月限は2.45ドル高の70.53ドルとあっさりと70ドルの大台を回復した。

 27日には米国の原油在庫が約2年ぶりの大幅減となったことから原油先物は大幅続伸となり、WTI先物8月限は2014年以来の73ドル台に上昇した。

 イラン産原油の問題だけでなく、カナダのオイルサンド施設の操業停止が続いていることや、リビアの原油輸出が滞る可能性などもあり、需給の引き締まりも意識されている。これらが今回の原油価格の大幅反発の要因ではあるが、米国を中心に世界的な景気拡大が続いていることでの需要の強さも背景にあろう。

 WTIのチャートをみると2014年7月に100ドルを割り込んでから、2015年1月に50ドル割れとなるまで、ほぼ一本調子で下落した。2016年2月に26ドル台まで下落したところで底打ちとなり、そこからじりじりと値を戻している。このためチャート上からは90ドルあたりまでは節目らしい節目がない。ひとまず75ドルを抜いてくるのは時間の問題となり、80ドルが視野に入りつつある。

 米中の通商問題などを含め、トランプ政権の動向などが引き続きリスク要因となってはいるものの、原油先物価格の上昇圧力が再び強まりつつある。これによりガソリン価格の上昇などから物価にも影響を与えることが予想される。


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by nihonkokusai | 2018-07-01 18:08 | Comments(0)
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