1月は都銀の債券売越額が減少
この公社債投資家別売買高を見る際にはいくつか注意すべき点がある。そのひとつに、この都銀分には都銀が直接、国債入札で落とした分は含まれていないことがある。国債入札に関して、具体的にどこが落札したのかは公表されていない。都銀については、直接国債を入札で落とした分を含めると10か月連続の売り超しとなっていたのかどうかは不明ながら、ポジションを落としてきていたことは確かだと思われる。
1月分については都銀以外の機関投資家は買い越しが多かったものの、第二地銀や信金などが売り越しとなっていた。
買い越しは信託銀行が8365億円、生損保が7235億円、農林系金融機関が5285億円、投資信託が3983億円、事業法人が3753億円、外国人は3495億円などとなっていた。地方銀行も476億円の買い越しとなっていたが、12月の4202億円の買い越しに比べると買越額は減少していた。
国債の投資家別売買高から内訳をみると、都市銀行は中期債を6699億円売り越していたものの長期債を5164億円、超長期債を1854億円買い越していた。都銀の中期債の売り越しは2013年2月以来続いているが、2013年1月に日銀は2%の物価目標の導入を決定、期限を定めない資産買入方式も導入している。
信託銀行は中期・長期・超長期ともに買い越しとなっていたが、特に長期ゾーンが6316億円もの買い越しとなっていた。生損保も全般に買い越しながら特に超長期が5603億円の買い越しとなっていた。農林系金融機関は超長期主体の買い越し、信金は超長期と長期が売り越しで中期が買い越し。
投資信託や事業法人は中期債主体の買い越し。外国人投資家は超長期が1404億円、長期が4135億円の売り越し、中期を8848億円の買い越しとなっていた。
超長期、長期、中期の区分はあくまで入札時のものであり、10年の長期債も発行して7年経過して残存3年債となっても、中期債ではなく長期債としてカウントされる。ただし売買の中心は直近に入札されたカレントものと呼ばれるものの割合が大きいことで、おおよその動きはこの集計から掴める。
1月の公社債投資家別売買高を確認する限り、都銀の売り越しは弱まりつつあるが、地銀などの買い越しも減少するなど、売り買いともに圧力が弱まりつつあるように思われる。信託や生保などは淡々と買い越しており、ここに日銀の国債買入も加わり国債需給については引き続き良好であることは確かである。相場も年初からの円高株安などから、債券相場はしっかりしているが、昨年末にかけて売られた分を取り戻しているに過ぎず、いまのところ方向感は出てはいないと思われる。
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