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日本経済の改善を示した日銀短観

 10月1日に日銀が発表した短観によると、大企業の製造業の景気判断(DI)はプラス12ポイントと前回より8ポイント上昇した。プラス7~8近辺との予想が多かっただけに、大企業製造業については予想を上回る改善幅となった。2007年12月調査のプラス19以来の高水準となり、リーマン・ショック前の水準を回復した。

 大企業の非製造業はプラス14と2ポイント改善。こちらはほぼ予想通りで改善幅は小幅にとどまった。

 製造業でも中堅企業はプラス0、中小企業はマイナス9となり、前回から改善は進んでいるものの、水準そのものは低い状態となっている。円安により自動車や電機メーカーなど海外事業の割合が大きい企業を中心に収益が改善している格好に。

 大企業を中心としての業況判断の改善により、調査対象のすべての企業を合わせた「全規模・全産業」の景気判断は、プラス2ポイントと、5年10か月ぶりにプラスに転じた。

 この短観の結果を受けて、安倍晋三首相は現行5%の消費税率を来年4月に8%への引き上げを表明した。

 2013年度の大企業・全産業の設備投資計画(除くソフトウエア投資)は前年度比5.1%増と前回調査の5.5%増から小幅下方修正された。

 2013年度の事業計画の前提となる想定為替レート(ドル円)は大企業製造業で94円45銭と6月調査の91円20銭よりも円安・ドル高方向に修正された。今回の大企業製造業DIの大幅改善も、この円安に負うところが大きい。

 アベノミクスにより急速な円高調整を招き、世界経済の底打ちのタイミングもあって、DIなどからみると大企業製造業が景気全体を引き上げる構図となっており、中堅・中小企業はまだまだ厳しい状況が続いている。ただし、雇用面をみると人員不足幅が拡がるなどしており、景気全体が底上げしつつあることも確かである。

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by nihonkokusai | 2013-10-02 08:09 | 景気物価動向 | Comments(0)
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