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「電子書籍」

 携帯電話やアップルのiPodなどの携帯端末での、音楽や動画コンテンツの利用が可能となっているが、日本ではここにきて携帯電話で、マンガなどの「電子書籍」閲覧が急増しているようである。ちなみに「電子ブック」はソニーの商標登録のため、ネット検索などでは「電子書籍」として検索した方がヒットする。

 電子書籍のここにきての急激な普及は、携帯電話の液晶画面の広がりと見やすさの向上によるものとも考えられる。また、動画配信を開始したアップルiPod の次の標的は、文字閲覧となる可能性もある。すでに既存のiPodでもテキストデータは読める。さらに2.5インチカラー液晶の新型iPodでは、最近の携帯電話並みの液晶画面ともなっている。ただし、現在のところiTuensでのテキストファイルの販売は行われていない。Podcastingの普及も、名前の通りiPodの普及に寄るところが大きいが、iTuensでテキストファイルの電子書籍を販売すれば一気に普及が拡大する可能性がある。

 これまでも既存の出版社が文庫中心にパソコンやPDA、携帯向けのデジタルコンテンツを販売しているが、まだとりあえず乗り遅れまいとのテスト段階となっている。しかし、あらたに原稿を持ち込んでネット出版といったような販売形式を持つサイトも登場している。電子書籍については印刷や流通、書店といったものが必要ない。だからこそ大手書店は、印刷や書店など関連業界の影響もあり積極的に販売できないという事情もあると思われる。

 出版不況といわれる中にあって、電子書籍へのニーズが果たしてどれだけあるのかも、具体的に数値はつかみづらい。しかし、アマゾンでも購入するまで少なくとも1日はかかるといったように、見たいときに見ることができるという重宝さが今後重視されるのではないかと見られる。またアマゾンもちょっと見のサービスを今後展開するようで、いずは電子書籍販売も行ってくる可能性がある。

 長い文章を携帯で読むのかといった疑問もあるかもしれないが、すでに電子書籍として流通しているものの多くは、マンガを除けば通常の文庫主体となっているなど分量は多い。しかも携帯電話などでは、しおりを挟むといった機能もすでにある。文庫本でも持ち運びにはある程度かさばる上に重さもある。携帯のSDカードに何百冊といった書籍データが持ち込めるとなれば、見やすければ読書好きな国民性も絡めて大きく普及の可能性があると思う。ただし、専用端末まで買って読むことはちょっと無理があり、携帯電話もしくはiPodのもうひとつの機能として考えた方が普及は早そうである。
by nihonkokusai | 2005-11-07 14:09
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