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「昭和33年、東京タワーと卵かけご飯」

 高い鉄塔を見るたびに「東京タワーだ」と叫んだ記憶のある方は昭和30年代に生まれた方が多いのではなかろうか。その東京タワーの下半分だけの写真を見た時の印象は強烈なものがあった。昭和33年9月に生まれた私にとってこの年12月に開業した東京タワーは物心ついたときにはすでに存在していた。どうも開業して1年以内に私は両親に連れられてこの東京タワーに登ったらしい。その写真が存在している。それはともかく、この東京タワーがどのように建てられていったのか、そのようなことは想像したことがなく、半分だけの東京タワーは印象的であったのである。その東京タワーの作りかけの状態のポスターがあちこちで見かけるようになった。11月3日公開の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」である。

 昭和33年がどんな時代であったのかはもちろん記憶にはない。けれど日本がとても活気に溢れ、貧しいながらも助け合って皆がんばっていた時代であったようだ。当時はまだテレビなども普及しておらず、子供たちは学校から帰ると外を駆け回っていた。食卓も決して今のような豪華なものではなかった。牛肉などほとんど見たことがなく、ビフテキという響きからは得体の知れない豪華な肉といったイメージを抱いていた。

 そして卵をご飯の上にかけて食べることすらちょっとした贅沢でもあった。これが「卵かけご飯」と言われるものであった。この「卵かけご飯」の魅力を歴史や栄養などさまざまな視点から語り合うという全国シンポジウムが今月30日に島根県雲南市で開かれたそうである。そしてまた10月30日を「たまごかけごはんの日」と決めたとか。愛好者はまだ全国に残っていたようである。

 この「卵かけご飯」を調べていたところ、最後にお茶を茶碗に濯いで飲むというものがあった。そういえば幼少(?)のころはそんな飲み方をしていたと懐かしくなったが、この作法、実は日本の禅宗由来の正式な食事作法だったようなのである。そんな習慣が庶民にまで広がっていたのかとやや不思議な面持ちであった。
by nihonkokusai | 2005-10-31 13:31
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