人気ブログランキング | 話題のタグを見る

牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

牛熊ゼミナール金融の歴史第5回 日本における金利の起源

 日本の歴史の中での金利の起源についてみてみましょう。日本における金利の起源は世界史の中の金利の起源と同様には稲の貸し借りとなる「出挙(すいこ)」だといわれています。 貯蔵した初穂の稲を春に種籾として貸し出して、秋の収穫時に神へのお礼として五把の稲を利息の名目でお返しするというのが「出挙」で、これが日本における金利の起源であり、金融の起源ともいえます。

 中国では古くからこういった利子付き貸借の慣習が存在し、日本でも同様の慣習が行なわれていました。文献などでは、日本書紀に「貸稲」の語が登場し、これが出挙の前身ではないかとの見方もありますが、実際には757年に施行された養老令において「出挙」の語が現れ、これが制度化された日本の金利の起源だとみなされています。

 出挙という制度のそもそもの目的は、農民の生活を維持していくためのひとつの手段でした。出挙には国司が官稲を用いて行う「公出挙」と、個人が行う「私出挙」とがありました。律令制のもと、出挙は公出挙であれば、繁雑な事務を行わなくとも、強制的な公出挙を行うことで、多額の収入を確保することができたことなどから、国家の重要な財源となっていったのです。金利に当たる雑税のことは「利稲」と呼ばれていましたが、その利息は一般に公出挙で50%という高い利息だったのです。


*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

「牛さん熊さんの本日の債券」をメルマガで配信しております。

毎営業日の朝と夕方にその日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。
10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。
昼には、コラムも1本配信しています。
毎営業日3本届いて、価格は税込で月額1050円です。
登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。
ご登録はこちらからお願いいたします。

http://www.mag2.com/m/0001185491.html
by nihonkokusai | 2011-10-03 15:48
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31