牛熊ゼミナール金融の歴史第5回 日本における金利の起源
中国では古くからこういった利子付き貸借の慣習が存在し、日本でも同様の慣習が行なわれていました。文献などでは、日本書紀に「貸稲」の語が登場し、これが出挙の前身ではないかとの見方もありますが、実際には757年に施行された養老令において「出挙」の語が現れ、これが制度化された日本の金利の起源だとみなされています。
出挙という制度のそもそもの目的は、農民の生活を維持していくためのひとつの手段でした。出挙には国司が官稲を用いて行う「公出挙」と、個人が行う「私出挙」とがありました。律令制のもと、出挙は公出挙であれば、繁雑な事務を行わなくとも、強制的な公出挙を行うことで、多額の収入を確保することができたことなどから、国家の重要な財源となっていったのです。金利に当たる雑税のことは「利稲」と呼ばれていましたが、その利息は一般に公出挙で50%という高い利息だったのです。
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