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債券はレンジ相場から脱却か

 ここにきて膠着感を強めつつある米国と日本の債券市場であるが、日足チャートなどから見て、そろそろレンジ相場を抜けだしてくる可能性がある。日本の債券先物は、いわゆる三角保合の頂点を形成しつつある。

 このレンジ相場を抜け出すきっかけとなりそうなのが、4日に発表される1月の米雇用統計か。1月の米ISM製造業景気指数が2004年5月以来の高水準となり、その内訳で雇用指数も改善しており、雇用統計そのものの数字も良くなれば景気回復への期待感も強まり、債券市場にとり売り材料となりうる。

 日本でも日銀の門間調査統計局長が日本経済は今年前半に踊り場から緩やかな回復局面に移行すると発言するなど、景気に対する強気の見方が広がりつつある。この背景には欧米の景気回復期待とともに、新興国の力強い経済成長がある。昨日発表された2010年の日本の鉄鋼輸出は2008年を超えて過去最高を記録したが、この背景には韓国や中国などの需要があった。

 そして、もうひとつ気になるのが商品市況であろう。特にエジプト情勢の緊迫化はさらなる原油価格の上昇要因となりうる。新興国の需要増もあり食料品やこの原油価格が値上がりしてきており、それは当然ながら物価全体にも波及しつつある。英国のイングランド銀行が年内に利上げを複数回行うのではないかとの観測も出ているが、その背景にはインフレ懸念がある。

 日本についてはインフレを懸念できるような状況には程遠いものの、それでもじわりじわりとCPIのマイナス幅が縮小してくることも考えられる。それに対し米国では日本に比べるとインフレへの懸念はかなり強いように思われる。

 最近の日本の債券相場は米債の動向に非常に影響を受けやすくなっているため、米債が雇用統計の発表などをきっかけに、もしレンジを下抜けてくれば、日本の債券市場も同様の動きを示すであろう。

 そして、日米ともに財政問題を抱えており、これも債券市場にとり上値を重くさせる要因となっている。来週は米国で総額720億ドルの3年と10年、30年債の入札も予定されており、これも懸念材料とされる可能性がある。

 このように債券がレンジ相場を脱却するとすれば、下抜ける可能性が高いとみられる。しかし、三角保合後はいったん抜け出すような動きを見せるが、それがいわゆるダマシとなることも多いことにも注意を払っておく必要がある。今週末から来週にかけて日米の債券市場がいかなる動きを見せてくるのかに注目したい。


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by nihonkokusai | 2011-02-04 08:23 | Comments(0)
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