「債券相場は目先、調整入りする可能性も」
注目すべきは民主党代表選の行方となろう。菅氏と小沢氏の一騎打ちとなり、その結果次第では債券市場にも大きな影響を与える可能性がある。特に小沢氏が勝利した場合には、当初の民主党マニフェストに沿った政策が打ち出され、その財源のために国債に増発圧力が加わる可能性がある。
ここにきての日本の長期金利低下は円高株安や米国債の上昇に大きく影響を受けており、財政への懸念は無視されてきていた。しかし、来年度予算編成も睨んで、あらためて財政悪化が意識され、売り材料視される局面もありそうである。
9月1日には10年国債の入札が実施される。利率は2003年8月以来の1%以下に引き下げられる可能性があり、こちらの動向にも注意が必要となろう。過去にも入札が相場の転機となったことも多い。
引き続き米債や株式市場などを睨んだしっかりした展開となりそうだが、債券相場は4月以降、ほぼ一本調子の上昇となっていたこともあり、ここにきて改めて政局の動向が注目され、久しぶりに調整局面入りする可能性もある。
予想レンジ 0.90%~1.10%