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「財政健全化2案」

 21日の日経新聞の朝刊は現在、政府・与党が検討している財政健全化法案の原案に関して報じている。現在のところ自民党政権時に目標としていた国・地方のプライマリーバランスを採用する案と、欧州連合(EU)が使っている国・地方の財政赤字の国内総生産(GDP)比率を目安とした2案を提示したようである。

 新法の名称は「成長・社会保障・財政健全化基本法案」。菅副総理・財務相が今国会の提出に意欲を示しているそうだが、今国会での扱いは流動的か。

 プライマリーバランスについては「2015年度に赤字幅を半減し、2020年度に黒字化する」というもの。2010年度の国・地方のプライマリーバランスにおける赤字幅は33.5兆円もあるが、2015年度までにそれを半減するとの目標となる。

 国・地方の財政赤字のGDP比については「2015年度までに赤字幅を約6%以下、2020年度までに3%以下に抑える」との内容で、赤字幅が約44.8兆円で、GDP比9.4%と推計される2010年度を基準とすると2020年度までに改善させる財政赤字の幅は約30兆円となる(日経新聞)。

 とりあえず目標とする数字は示されるようである。プライマリーバランスもしくは財政赤字の対GDPというのも想定されていたものである。自民党政権からの差別化を計るため財政赤字の対GDPを使うのかと思っていたが、プライマリーバランス均衡化の重要性も意識しているものと思われる。

 ただし、消費税増税を含めた税制の抜本改革の必要性はにじますが、具体的な消費税率引き上げの時期や上げ幅については、鳩山首相が在任中は上げないと明言しているだけに首相の交代等がなければ、具体的な表記も難しいものとなる。ここにきての民主党政権の支持率などを見る限り、5月政局の可能性は否定できないが。

 いずれにしても財政健全化の数字目標は出されるようである。しかし、それに向けての具体策が示されない限りは、財政再建に向けての政府の本気度は計れない。すでに海外投資家は日本国債投資を減らしている。国内投資家は引き続き余剰資金を抱えた金融機関主体に国債購入をむしろ増加している。しかし、今後も年間50兆円規模の新規国債発行がいつまで継続できるとの保証は全くない。経常黒字国だからと安心しきっていると、気が付けば長期金利の急騰に見舞われている可能性がある。それを抑えるには早期の健全化努力が必要なはずなのだが。
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by nihonkokusai | 2010-04-21 10:35 | Comments(0)
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