「債券の昨年度引けと今年度の引け比較」
現物10年306回債は1.395%あたりの引けとなりそうだが、10年債利回りの2009年3月末は1.340%となっており、少しだけ利回りが上昇している。今年度を見ると最高利回りは2009年6月につけた1.560%、最低利回りは12月につけた1.190%であった。
2年291回債の利回りは0.170%あたりの引けとなりそうだが、2年債の2009年3月末の利回りは0.410%であり、さすがに日銀の追加緩和が効いて大きく利回りは低下していた。
5年88回債の利回りは0.550%あたりだが、2009年3月末の5年債利回りも確認してみると、こちらは0.780%とやはりここから大きく低下していた。
そして超長期債を見てみると20年116回債利回りは2.165%あたりとなり、20年債の2009年3月末は2.135%とであり、わずかながらの利回り上昇に。30年32回債は2.300%近辺だが、30年債の2009年3月末は2.030%と、ほとんど変わらずか。
つまり債券先物や長期債、超長期債はほぼ昨年度末の水準近くで今年度の引けとなったものの、中短期債だけは、日銀の追加緩和の影響などから大きく低下していたと 言えそうだ。
今年度は政権が変ったり、国債が増発されたり、ソブリンリスクが高まったとかいろいろあったが、この利回りの居所だけから見る限りにおいては、日本国債は危なくなかったといえる。もちろん日銀の追加緩和などがアンカーになったことも確かか。果たして、この好環境はいつまで続いてくれるものなのか。
日経平均は前日比7.20円安の11089.94円で大引けとなったが、こちらの2009年3月末は8109.53円であり3000円近くの上昇となっていた。