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「リーマン・ショックによるフェイル慣行に向けた問題意識」

 日銀は「わが国におけるフェイル慣行の一層の定着に向けて」とのレポートを発表した。(http://www.boj.or.jp/type/ronbun/rev/data/rev09j12.pdf)

 リーマン・ショックでは金融市場全般に大きな混乱が生じたが、国債の取引においてもフェイルが多発するなど国債市場でも混乱を招いた。日本では2001年1月の国債決済のRTGS化とともにフェイル慣行が導入された。

 これはRTGS化により一定のフェイル発生は不可避との認識からのものであったが、実際にはフェイル慣行は十分に定着したとは言いがたい状況にあった。業者間取引などてはフェイルが認められても、投資家によってはフェイルを認めないところがあるなどしており、それがリーマン・ショックにより顕在化した。

 またフェイル慣行が定着しつつある米国においては、低金利などによりフェイルコストが割安となった際にフェイルが多発するなどの問題が生じ、その結果。低金利環境でのフェイル抑制策としてフェイルチャージ慣行などを導入した。これはFFレートが3%を超えた際にはフェイル多発の長期化が抑制されているとのデータが元にあった。

 日本でも2009年5月に日本証券業協会が「債券のフェイル慣行の見直しに関するワーキング・グループ(WG)」を設置し、フェイル慣行の定着に向けて最終投資家を含む市場参加者に、金融庁・財務省・日本銀行がオブザーバーとなり、市場横断的な検討を行なっている。これは先日、日経新聞で報じられた国債の翌日決済を検討する「国債の決済期間の短縮化に関する検討ワーキング・グループ」にも重なるものであると思われる。
by nihonkokusai | 2009-10-05 10:19 | 国債
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