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「7月コア全国CPIはマイナス2.2%、7月失業率は5.7%」

 朝方に発表された7月全国消費者物価指は、生鮮食料品を除くコア指数が前年同月比マイナス2.2%となった。下落率は6月の1.7%を上回り、比較可能な1971年以降で最大となったがほぼ市場予想通り。

 この大幅な下落の最大の要因は、昨年、ニューヨーク原油先物市場など商品市況が急上昇していた反動で、原油価格などが大幅に落ち込み、ガソリンが前年同月比30.5%、灯油が同43.4%下落したことによるものである。また、サーチャージの一時的な廃止に伴い外国パック旅行が同18.1%下落するなどしたこともひとつの要因となった。

 さらに景気低迷による価格引下げ競争の影響も出ており、食料とエネルギーを除く総合指数は前年同月比0.9%下落と下落幅は前月比で0.2ポイント拡大し、7か月連続のマイナスとなった。内容を見ると被服・履物が同0.7%下落するなど、衣料品の価格下落などが要因となった。衣料品の買い控えに加え、購入先も百貨店からユニクロなどに変化していることなども要因となっているのではなかろうか。

 また、7月の完全失業率5.7%と前月と比べ0.3ポイント悪化し過去最悪を更新した。こちらは市場予想よりも悪化した。7月の完全失業者数は359万人となり、前年同月比103万人増となった。7月の有効求人倍率は0.01ポイント低下の0.42倍とこちらも過去最低を記録し、市場予想の5.5%よりも悪化した。7月の有効求人倍率(季節調整値)は0.42倍と前月と比べ0.01ポイント低下し、3か連続で過去最低を更新した。

 雇用については景気の回復基調が本格化しない限りはなかなか改善されないと思われる。雇用の悪化により、個人所得の低迷、さらにそれによる消費の低迷も懸念される。しかし、個人消費は消費マインドに左右されやすい面もある。生産の改善傾向が継続し、さらに景気回復への期待感が強まれば、今後のさらなる消費の落ち込みが回避される可能性もある。
by nihonkokusai | 2009-08-28 13:05 | 景気物価動向
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