「ルイーダの酒場」
何かの列を成しているわけでもなく、皆一様に下を向いている。これはすでに350万本の売り上げと公表された国民的なRPGである「ドラゴンクエストIX 星空の守人」の「すれ違い通信」をしている人たちなのである。
ドラクエ9は新ナンバーとしては初めてDSがプラットフォームとなった。本編については、より裾野を広げようとしたためか、本格的なゲーマーには簡単すぎると言った評が多かった。しかし、そういったマニアも夢中にさせるような機能が付加されていたのである。それが「宝の地図」という機能で、かなりのレベルアップを図らなければ高レベルの地図が得られない仕組みとなっている。
ところが、DSの機能を利用した「すれ違い通信」をすることで、「宝の地図」を「すれ違い通信」をしている別の人から簡単に入手できるのである。このため高いレベルの「宝の地図」を求めて集っているのがヨドバシ・アキバで専用に設けられたスペースの「ルイーダの酒場」である。
ヨドバシ・アキバには6階のゲーム売り場にDSステーションというコーナーがある。しかし、「宝の地図」を「すれ違い通信」で得ようと人が押し寄せてしまったことで、店外のスペースにあらためてコーナーを作ったそうである。
この「すれ違い通信」にはかなり地域格差がある。都心では特にこのヨドバシ・アキバに行かなくとも、大きなターミナル駅周辺ではそれなりに「すれ違い通信」が可能となっているようだが、都心を離れるとその確率はぐっと低下してしまう。このため、確実に「宝の地図」が入手できると思われるヨドバシ・アキバに人が集っているのではなかろうか。
ドラクエという媒体が介在しているからこそ「すれ違い通信」がこれほど機能していることは確かであるが、この機能はもっと違った使い方もできるのではなかろうか。携帯型のコミュニケーション手段として何かしら潜在的な需要がありそうな気もする。


