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「人間開発指数」

 6日付けの読売新聞によると、米ペンシルベニア大学などの研究グループが各国の生活の質と発展度合いを示す人間開発指数(HDI、最高値は1・00)と、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率との関係について、1975年から2005年まで比較した結果、HDIが高くなるほど出生率は低下したが、HDIが0.85~0.90に達した段階で、出生率が逆に上昇する傾向があることがわかったそうである。

 しかし、この傾向の明らかな例外として日本、韓国、カナダが上げられていた。日本では2005年にHDIが0.94まで上昇したが、出生率は1.26で過去最低となっていた。男女間格差や女性が働きにくい労働環境など、複数の要因が重なっているとペンシルベニア大学のコーラー教授は分析していたそうだが、この複数の要因の解明こそが、現在の日本に求められているものではなかろうか。

 衆院選を前に民主党や自民党のマニフェストには子育て対策等が盛り込まれているが、就学している子どもへの手当てが果たして出生率の向上にどれだけ有効なのか事前分析を行なっているのだろうか。コーラー教授が指摘していた男女間格差や女性が働きにくい労働環境の改善といったことも必要となろう。保育・教育環境の整備も施設といった箱物だけではなく、教育者の質の向上や教育そのもののあり方といったソフト面の向上にも力を入れる必要があるのではなかろうか。これには有識者による意見交換などより、より現場に近いところからの声を拾う必要がある。

 何故に人間開発指数と合計特殊出生率との関係で日本が例外となっているのか。次期政権にはその原因を突き止め、有効な対策を打ってもらわなければ、日本経済や財政の先行きのリスクを軽減することはできまい。
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by nihonkokusai | 2009-08-06 13:51 | 景気物価動向 | Comments(0)
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