「イングランド銀行の資産買い入れプログラム」
イングランド銀行は8日から9日にかけて金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利を0.5%を据え置くことを決定した。また、資産買い入れ規模は、現行の1250億ポンドで維持することとした。イングランド銀行は8月の会合で資産買い入れプログラムを見直すとしていた。
政策金利の据え置きは予想通りだが、一部に資産買い入れプログラムの拡大を期待する向きもあった。買い入れ枠はあとひと月で使い切る見通しとなっており、イングランド銀行は英財務省から、最大1500億ポンドまでの資産購入を認められているため、今回の委員会で残り250億ポンドの資金枠拡大が行われるのではないかとの見方があった。
イングランド銀行が今回、資産買い入れ規模を拡大しなかったことにより、市場ではプログラムの早期終了をめぐる観測も出ていたようである。また、イングランド銀行は同日、来週の国債購入額が45億ポンドになると発表。これは現行の65億ポンドを下回ることとなる(ロイター)。
はたしてイングランド銀行は今後の資産買い入れにどのような意向を持っているのか。8月の委員会に注目が集りそうだが、あまり出口を意識したような行動も避けるのではなかろうか。残り250億ポンドの資金枠拡大が行われる可能性が高いとみられるが、それをどの程度の期間継続させるのかという面も含めて注目したいところである。