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「足元景気動向と今後の債券相場予想」

 5月の貿易統計によると輸出は対前年同月比40.9%減となり、4月はEUを中心に改善傾向を示していたが、5月は中国向け主体に減少した。5月鉱工業生産速報値は、前月比プラス5.9%となり事前予想を下回った。また、雇用の面では5月の完全失業率は、5.2%と前月比0.2%の上昇となり、5月の有効求人倍率は0.44倍と前月比0.02ポイント低下し、過去最低を更新した。

 7月1日に発表された6月の日銀短観では、大企業製造業の業況判断指数(DI)がマイナス48となり、前回から10ポイントの回復となったものの、市場予想のマイナス40近辺までの回復とはならなかった。大企業全産業の2009年度のソフトウェアを除く設備投資計画はマイナス9.4%となり3月のマイナス6.6%から下方修正された。

 このように発表された経済指標は総じて事前予想を下回るものが多く、景気回復は市場が期待するほどの強さはなかった。

 6月の日銀短観では、大企業製造業DIの3か月後9月の予想値はマイナス30と、さらなる改善見通しとなった。企業は足元の景気に関してはかなり慎重に見ているものの、先行きについては今後はさらに改善を示すとみているようである。しかし、景気回復の原動力となっていた生産や輸出の勢いが早くも落ち込みつつあることが気掛かりである。製造工業生産予測調査を見ても、6月がプラス3.1%、7月はプラス0.9%との予測とプラス幅はやや縮小傾にある。 雇用の回復などにより個人消費が拡大を示さない限り、本格的な景気回復は難しいこともあり、今後の景気動向は慎重に見ておく必要がありそうである。

 2009年度補正予算に伴う7月からの国債増発は、注目された7月2日の10年国債入札を無難にこなしたことから、いったん山場は越えたものと思われる。ただし、今後も順調に消化可能かどうかは不透明であり、注意も必要となろう。さらに、今後の最大の焦点は政局の行方ともなり、国債需給への懸念がさらに強まることも考えられる。

 債券相場は国債増発などを控えて、買いを手控えていた銀行などの買いが中期債主体に入り、2年債利回りは2006年1月以来の0.3%割れとなった。5年債利回りも0.7%割れとなり、10年債利回りも1.3%台に低下した。

 しかし、余資運用とみられる買いが一巡後は、次第に上値が重くなると予想される。景気も緩やかながらも回復基調を示すとみられ、株式市場も当面堅調地合が続くと予想され、需給への懸念もあり長期金利の低下余地にも限度があろう。
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by nihonkokusai | 2009-07-03 09:14 | 景気物価動向 | Comments(0)
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