牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「日銀VS政府」

 自民党の中川秀直政調会長は13日に京都市内で開かれた自民党府連のパーティーで、日銀の金融政策について「日銀は政策目標での独立性はなく、政権と合致させる責任がある。それが分からなければ日銀法の改正を視野に入れなければいけない」と指摘した。また、小泉首相も同日に「まだ早いのではないか。物価がゼロ以上ないと。まだデフレ状況だ」とコメントしていたが、これは実際にはさほど強いトーンでのものではない。

 さらに15日には谷垣財務相が「国と日銀の政策が別方向に行くことはおかしい、方向感は一致すべき」、「デフレは依然として継続しているとの認識、政府と日銀にそごはない」、「日銀の金融政策は大きな意味で国の政策の一環」との発言を行っている。加えて与謝野金融・経済財政担当相も「量的緩和解除の第三条件、全体考えて判断する余地ある。」、「日銀に独立性あるが、政府政策との整合性定めた日銀法の精神もある」とこれまでの日銀寄りの発言からややトーンを変化させてきている。

 上記の政府側の発言は11日の下記のような福井日銀総裁の発言を意識したものとの見方が強い。「物価の動き、ユニット・レーバー・コストなどで正確に判断できる」「デフレ脱却をひとつの時点で明確にできる人いない」「量的緩和は金利機能殺す非常手段、異常なものはいつまでも続けられない」「物価の上昇ペース、加速していく可能性は低い」「CPIの安定的プラス確認したらひとつの通過点を間違いなくこえさせてもらう」「一度プラスになった CPIが簡単にマイナスに戻ること考えにくい」。

 特に「異常なものはいつまでも続けられない」「通過点を間違いなくこえさせてもらう」といった表現はこれまでになく強いもののように思われ、これが政府側に反応を起させたと見る向きも多いが、果たしてそうであろうか。

 上記の福井発言は、どこか2000年4月12日の当時の速水日銀総裁の会見内容を思い起こさせる。この際は、当時の森前首相の就任挨拶でゼロ金利解除に前向きな姿勢を速水総裁が示したものの、快い返事がなかったことなどが要因で、速水総裁はさらなる強気の姿勢を示したのではないかとの憶測もあったが、会見時はかなり異質な雰囲気に包まれたと言われていた。

 今回、政府側と日銀執行部で何かしら接触があったとしてもおかしくはない。このタイミングでの政府の日銀の量的緩和解除に対するトーンの変化は何かしら要因があってしかるべきとも考えれる。

 このタイミングでの政府の日銀の量的緩和解除に対するトーンの変化は、むしろ何かしら別途要因があってしかるべきとも考えられる。たとえば、政府サイドからの日銀牽制コメントは、帝国データバンクによる調査にもあったように企業経営者の多くが量的緩和解除を時期尚早としており、また日本商工会議所の山口信夫会頭も「慎重に対応して欲しい。(中小企業にとって)景気はそれほど良くなっていない」といったコメントをしていた。このように自民党の支持基盤のひとつとも言える企業経営者の意識といったものも背景にある可能性がある。

 あまり憶測ばかりしてはいけないものの、気になる今後の予定のひとつに、16日の日米首脳会談がある。日本のデフレ脱却に向けた意思表示と取れなくもない。そしてこれはあくまで憶測に過ぎないが、米国政府からの何がしかの圧力があったと可能性もある。そもそも以前のゼロ金利政策自体が米国政府からの要請に応じたものと言えなくもなかった。しかし、今回も米国再度の意向があったとしてもその理由がつかめない。

 また17日から18日にかけては日銀の金融政策決定会合が開催される。まさかここで量的緩和解除といった可能性はないが、何がしか動きがある可能性もあるのであろうか。また、政府側の発言はこのブラックアウト期間を意識したものといった見方もあった。

 政府部内では、歳出削減が先か増税が先かで意見が完全に分かれている。しかし、どちらにしても景気に対してはマイナス要因とも考えられ、日銀による金融政策でのフォローは続けてほしいところであろう。このため、日銀包囲網という点ではどうも歩調を合わせている感もある。この事態、いったいどのように理解すべきなのか。もう少し様子を見る必要もあると思われる。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-15 14:43 | 日銀 | Comments(0)

「量的緩和というモルヒネ」

 最近、NHKのBSで「コンバット」が再放送されている。現在、昭和30年台が再びブームになっているが、このコンバットが最初に放映されたのは昭和37 年である。私の両親もコンバットが大好きで、私も一緒になって見ていた記憶がある。このコンバットの中での「チェックメイト、キングツー」といった合言葉とともに、「モルヒネ」という単語が強く私の印象に残っていた。第二次世界大戦当時、モルヒネは戦闘で傷ついた重傷者のための鎮痛剤として使われていたようである。モルヒネは劇薬であり麻薬であるが、現在でも通常の鎮痛薬で抑えられない痛みに対して使われている。

 前置きが長くなったが、バブル崩壊後、金融システム不安やデフレなどの解消などのため、公的資金の導入に加えて、異常とも言える日銀の金融政策でこれまで日本経済を支えてきた。しかし、そういった異常事態があらゆる面で解消に向かいつつあることは誰の目にも明らかとなりつつある中、日銀も類を見ないほどの異常な金融政策である量的緩和政策の解除に向けて一歩踏み出そうとしている。

 日銀の政策委員でもある西村氏は、かつて「モルヒネを打ちながら日本経済は非常に大きな困難を乗り越えてきた」と表現していた。その上で、「モルヒネは劇薬だからいつかはやめなければならない」ともコメントしていた。

 この量的緩和というモルヒネの作用のひとつに、長期金利を低位安定させておくというものがある。短期金利をゼロに押さえ込むとともに、解除に向けての条件をつけることで時間軸効果を生み出すことで可能となった。

 この長期金利の低位安定は、巨額の国債発行を担当しさらに莫大な債務を管理しなければならない財務省にとってもたいへん好都合であったものと思われる。むろん、長期金利の低位安定には財務省の国債管理政策が適切に運営されていたという側面も見逃せないとともに、小泉首相の掲げた財政構造改革路線といったものも国債の信用度を維持させたものと見られる。

 しかし、経済が異常な状態から脱しつつある中にあり、モルヒネの使用は早く控えるべきである。そしてまたモルヒネは増税を主体とした財政構造改革には使用すべきものではないと考える。まずは徹底した歳出の見直しを図るべきであり、国民が納得できるだけの歳出削減が可能となったあとに増税を考えても良いのではなかろうか。

 プライマリーバランスの均衡化という錦の旗のもとに、構造改革の進展の阻害要因にもなりかねない安易な増税を図ることについては、国民の理解は得られないものと思われるし、それを日銀が異常な政策を続けることで側面支援すべきものでもないと思う。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-14 11:28 | 日銀 | Comments(0)

「来週の主な日程」

11月14日(月)
9月国際収支

11月15日(火)
9月景気動向指数改定値
米10月生産者物価指数
米11月NY連銀製造業業況指数
米10月小売売上高

11月16日(水)
日米首脳会談、京都
米10月消費者物価指数
米9月企業売上・在庫
米9月証券投資収支

11月17日(木)
15年変動利付国債入札
日銀金融政策決定会合(18日まで)
米10月住宅着工件数
米10月建設許可件数
米10月鉱工業生産
米10月設備稼働率
米11月フィラデルフィア地区連銀業況指数
10月北米半導体製造装置BBレシオ
ECB理事会

11月18日(金)
日銀金融政策決定会合
11月日銀金融経済月報
日銀総裁定例記者会見
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-11 14:58 | 債券市場 | Comments(0)

「司法試験」

 今年の司法試験の合格者の一人が、以前にあるベンダーの記者をされていた知り合いの女性であった。大学の同じ学部の後輩でもあり、優秀な成績で卒業していたとは聞いていたものの、それでも会社を辞めて勉強し直しての合格というのも並大抵の努力でできるものではない。本当におめでとうございます。

 司法試験といえば金融市場関係者としてはもう一人忘れてはならない人がいる。日本では始めてではないかとも思われる女性の債券ディーラーであったNさんも、大手銀行を退職後、司法試験の勉強をして見事に合格し、現在、横浜で弁護士として活躍されている。この方も私の学部学科まで同じ後輩でもあった。後輩には本当に優秀な方が多い。

 さらに債券ディーラー出身といえば、かなり古くからの知り合いでもあるM氏も忘れてはいけないかもしれない。証券会社を辞めて、やはり資格試験の勉強を始め、今は税理士として活躍している。

 私はといえば・・・。がんばらなくっちゃ。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-11 13:10 | 債券市場 | Comments(2)

「ドイツの消費税上げと米年金改革による債券への影響」

 ドイツではVAT(付加価値税)日本で言うところの消費税の引き上げが決まった。経済界などから反対の圧力がかかっていたものの新政権は引き上げを決定。上げ幅は3.0%となり、16%から19%へと引き上げられる。これについては景気減速よりも物価上昇が懸念されたのか、ドイツの国債は売られた。

 また、米国では遅れていた年金改革実施が2007年1月から実施されることとなったようで、これは米国債にとっての買い材料ともなる。 10年債入札で海外中銀からの引き合いが多かったこともあり、そしてドイツ債からの乗換えといった動きも加わって米国債は大幅上昇となった。

 これによる円債への影響は限定的なものとなった。むしろ超長期ゾーンが国内投資家による買いなどで割高ともなっていたことで、戻り売りも入った反面、中期ゾーンには投資家の買いも見られたことからイールドカーブはフラット化している。しかし、ECBの利上げ見通しなども強まっていることから、今後はさらに欧米債の動きにも注意が必要となろう。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-11 10:54 | 債券市場 | Comments(0)

「一周年記念?」

 去年、胃潰瘍で突然入院したのが11月9日であった。その日がちょうど長女の誕生日でもあり、しっかり入院の日付まで家族にも覚えられてしまっていた。それから約1年が経った。

 40歳過ぎると体のあちらこちらに支障を来たす。これはある程度、体を鍛えている人も同様ではなかろうか。そして、現在、いくら健康であろうとも、いや健康だと思っていてもいつ何時、入院といったことは十分にありうる。健康診断や人間ドックを受けているから大丈夫なんてこともない。私の父親も健康診断してまもなく心筋梗塞となった。知り合いにも人間ドックにかかってまもなく入院した方もいる。

 病気はいつどのタイミングでやって来るのかはわからない。とはいっても事前準備なども難しい。そこで、これだけはぜひやっておく必要があるものとしては、やはり保険であろう。別に生命保険の宣伝をするわけではないし、すでに保険をかけている方がほとんどではあると思う。

 入院保険は最低一日1万円以上のものをかけておいた方が良い。これは入院しないとわからないと思うが、病室もできれば大部屋は避けたいところとなる。もし個室とかとなれば、それなりの費用負担もかかる。入院保険さえしっかりかけておけば、この費用面を気にする必要はなくなる。さらにいったん入院をしてしまうと何年間かはこういった保険に新規に入ることができなくなってしまうことも覚えておいた方が良い。そして、仕事をどうしようかとの問題もあろうが、それはしっかり治してから考えれば良いことである。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-10 13:21 | 趣味関心 | Comments(0)

「情報操作」

 「地球温暖化現象」は人間の行いの結果なのか。二酸化炭素濃度の増加などに伴う温室効果ガス説などにより、環境保護などが訴えられている。しかし、地球の温暖化現象は本当に人の手によるところのものなのか、以前から疑問を抱いていた。そもそも地球は何度かの氷河期などを経て、その途中ではかなりの温暖化の時期もあったはずである。もちろん環境保護は人間の行いの責任上、行わなければならないが、異常現象をすべて人的な温暖化現象と結びつけるような報道も、真実を伝えているものなのか。そういった疑問を持っていたのはどうやら私だけではなかった。9月に日本でも発売されたマイクル・クライトンの新作「恐怖の存在」はまさにこれが大きなテーマとなっていた。

 「真実」と言われるものはかなり奥が深いか、もしくはあまりに単純であったりする。マスコミなどは、それを伝えるために切り口を探す。その切り口はできるだけ人々の共感を呼び覚まそうとする。これはマスコミとしては部数の拡大、視聴率アップのためにはある意味いたしかたないところでもある。それを見ている我々も、ある程度そういった操作が行われていることは感じつつあるため、それによっての被害も限定的であろう。

 しかし、地球温暖化といった地球的規模の現象をひとつの切り口で見ることは、かなり危険性も伴う。人為的に天候を変えることは不可能と言いながら、大規模なハリケーン襲来を人間が引き起こしたものと結論付けることにも無理はなかろうか。むろん全く影響はないとも言い切れないものの、それ以外の要因といったものも検証されているはずであり、そういったものの報道もあってしかるべきものではなかろうか。

 少子化による日本社会・経済への影響といったものも危惧されてはいるが、突然人口が急減してしまうならばともかく、その影響は今後数年、いや数十年先にかけて、じりじりと影響するものとなるはずである。もちろん対策は打たなくても良い、ということではないが、出生率といったものは本来、人間の意志に働きかけて変動させることができるものではない。環境や社会の変化による動物的な本能によるところが大きいはずである。現実に人間外の動物も環境の変化に合わせて出生率を変化させている。

 少子化対策として本来すべきものは、少子化を防ぐことに主眼を置くのではなく、健全な少子化社会をどのように構築していくべきか考えるものでなければならない。少子化は日本経済をダメにするといった切り口も、ある意味、マスコミなどによる結果としての情報操作のひとつとも思える。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-10 12:59 | 景気物価動向 | Comments(0)

「5年国債5年ぶりのクーポン1.0%」

 8日に入札が実施された5年国債(51回債)のクーポンは、前回債から0.2%引き上げられ、1.0%ちょうどとなった。5年国債の利率が1%以上となったのは、2000年11月21日に実施された9回債の1.1%以来、実に5年ぶりのこととなった。

 この2000年11月といえば、ベストセラーとなった幸田真音さんの小説「日本国債」が発売された月でもあり、市場関係者のみならず一般の人々にも日本の国債が注目され始め時でもあった。この年は国債市場を改革しようと、すでに財務省も力を注いでおり、9月には初の国債市場懇談会が開催されている。

 しかし、金融市場関係者にとって2000年の出来事の中で、最も印象深かった出来事としては、8月の日銀によるゼロ金利解除ではなかったろうか。ちなみに現在、債券先物の建て玉も15兆円に迫っているが、これは2000年5月以来でもあり、このゼロ金利解除前の水準となっている。むろん量的緩和解除が意識されてのものである。

 そして5年国債が最初に発行されたのがこの2000年の2月からであった。2月1日に入札された第一回5年国債のクーポンは1.0%であった。2回1.1%、3回1.3%、4回1.1%、5回1.2%、6回1.3%まではすでに償還されており、7回1.3%、8回1.2%、9回1.1% も今年12月20日に償還される。このため、5年国債で1%台クーポンのものは今回の51回以降からとなり、既発5年債のほとんどは当面の間1%以下のクーポン主体となる。

 ちなみに5年国債のクーポンで最も低いのは、2003年に発行された26、27回の0.2%である。この年の5月から6月にかけて債券がじりじりと買われ、6月6日には5年国債の金利は0.145%まで低下したことなどによる。そして、これが5年国債の史上最低利回りともなっている。そして6月11日には10年国債が0.430%、20年国債も0.745%、30年国債は0.960%にまで低下していた。

 11月8日現在、10年国債は1.6%近辺、20年国債は2.1%近辺、30年国債は2.4%近辺となっているが、これと比べても異常なまでに債券が買い進まれていたことが伺いしれる。 5年国債の5年ぶりのクーポン1%ということで、8日に実施された52回の入札は好調なものとなり、債券先物の買戻しも誘った。しかし、日銀の量的緩和解除はほぼ規定路線ともなりつつあり、5年国債のクーポンは今後も1%台をつけてくる可能性も高いものと思われる。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-09 09:34 | 国債 | Comments(0)

「2006年4月の電力料金の引き下げ」

 5日、東京電力は2006年4月に電気料金を家庭用、産業用ともに、平均の4%前後引き下げる方針を明らかにした。関西電力、中部電力も同様の引き下げを行うものと見られる。

 この値下げは燃料費の変動に伴う3か月ごとの料金見直しではなく、人件費や投資などのコストの見直しによる本格改定と見られる。料金を本格改定するのは2004年10月以来で1年半ぶりとなる。

 東京電力は、原油高を受けた燃料費の変動による料金改定では10月に家庭用で1.5%値上げしたが、さらに2006年1月には家庭用で料金を2.1%値上げする予定であると発表している。
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-08 10:30 | 景気物価動向 | Comments(0)

「中学生のための個人向け国債の賢い買い方 その5」

第5話「国債投資」

「起立、礼、よろしくお願いいたします。着席!」

これまで「お金」についていろいろと見てきたよね。特にお金は運用できるというポイントに注意してほしい。お金の性質のひとつに貯めることができるというものがあったね。自宅のタンスの中に貯めてもいいけど、泥棒に盗まれる危険性がある。お金には誰のお金なのかという情報は入っていない。これは匿名性といった言い方もされ、日本国内ならどこでも使えるといったように、流動性といった意味では使い勝手が良い反面、盗まれたりしてしまうとそれが自分のお金かどうかを識別する方法がなくなってしまうよね。

そこで、郵便局に貯金として預けたり、銀行に預金として預けたりするわけだ。前にも言ったけどこれは郵便局や銀行に貸したことと同じことになるので、利子が貰えるわけだね。単純に保管目的だと保管料なんて別途費用が取られてしまうことにもなる。しかし、預けているのに日曜日にコンビニから引き出そうとするときなど、別途手数料が取られてしまうというのも貸している側としてはなんか納得もいかないんだが。えっ、たいしてお金を銀行に置いてないくせに、そんなことが言えるのかって。スミマセン。

郵便局や銀行に預けることも利子を生むので、お金の運用のひとつとなる。しかし、他に株を買ったり投資信託を買ったりといったように、品物を買うのではなくて財産としての価値を有するものを買うことで、お金を運用することも可能となるんだ。これを金融資産投資といった表現をすることがある。

さあて、眠くなる前にひとつ問題を出そう。ここに金の卵を産むガチョウが2匹いる。えっ、中学生に童話の世界は似合わない?、あっそう、でも少し付き合ってほしい。一匹のガチョウは5年間毎年3個の金の卵を確実に産む。もう一匹のガチョウは5年間毎年5個の卵を確実に産む。この二匹を売りに出したいが、どちらが高く売れるかな。馬鹿にするなって?。もちろん毎年5個の卵を産むガチョウだよね。

それでは今、金の卵を産むガチョウといえば毎年3個が主流だとしよう。そこに5個の卵を産むガチョウが出てきたら、通常のガチョウよりも値段は高くなることは、えっ、あたりまえだって。

それではここに5年満期で年率1%の国債がある。えっ、いきなり、なんだよって。これはガチョウと同じ理屈なんだよ。年率1%ということは、額面100万円の国債だと年間1万円の利子がつくことになるよね。それでは、ここにまったく同じ条件で年率2%の国債もあったとしよう。みんなどうする。2%のものを買うことに決まってるじゃん?。それではもし国債が売買できるとしたらどうなるかな。

普通に買える5年の国債は年率2%だとすると、2%のものは100万円のものは100万円だよね。でも3%のものは買いたい人が多く、多少高くても買ってくるよね。そうなると値段はどんどんつりあがる。ところがある程度の値段になったところで止まるんだ。つまり2%のものと価値が等しくなったところで止まることがわかるかな。

なんか頭が混乱してるって。ここでひとつ押さえておかなければならないのは、5年満期で100万円の額面のものは、5年後にちゃんと 100万円で帰ってくるということなんだ。つまり、売り買いされて価格が100万円以上となれば最後は100万円しか帰ってこないので、、買った値段と満期に受け取る金額で差し引き損失が発生してしまうよね。それを利率の違いで相殺できるところまでは、この3%の国債が買えるという計算が働いているんだよ。えっ頭良いって。うーむ、大人の世界はこんなのが一杯ある上、これは非常に簡単な例に

過ぎない。君たちも数学やら理科やらしっかり勉強しないと大人の社会で生活するのは大変なんだから。えっ、そんなみみっちい計算しなくてもいいようなリッチな生活するから良いって。勝手にしてくれ。

でもリッチなお金持ちになるほどこういう計算が得意とも言われているんだけどな。えっ、「リッチ」も「お金持ち」も同じ意味じゃないかって。さすがだな英語も当然勉強しないと、このおじさんみたいな間違いをするという実例を自ら示してあげたんだ。どうだ。は、さておいて、どうやら国債というものは売り買いするものだという感じがしてきたろう。そうなんだ、国債投資というのは国債をまさに買うことなんだ。

利付国債と呼ばれているものは毎年決まった利子が支払われ、額面金額が返ってくる。その点では預貯金にたいへん近い。でも違うところは、国債投資とは、国債という借金証書を国が発行し、それを我々投資家が買うという行動をとることなんだ。だから買いつける値段も額面の金額とは違うケースが多い。

この理由を簡単に説明すると、金の卵のガチョウのケースなどからもわかるかもしれないな。たとえば利率が1%の5年国債が出たときに、5 年満期の国債の金利が1%よりもちょっと高く推移していたとしよう。そうなれば、1%の国債の発行単価は100円額面とすればそれよりも安くなることがわかるかな。なんで100円なんだって?。世の中、これだけ100円ショップが流行っている以上、やはり100円をベースに考えたほうがわかりやすいから、じゃなくて、100円もしくは100%でも100ポイントでも単位はなんでもいいんだけど、債券というものの価値を判断する価格については、昔から100を基準にしていたんだ。何故だといわれても明確な答えはむずかしいけど・・・。えっ逃げるなって。

なにはともあれ、国債は預貯金にとても近いものであるけど、株のように売り買いされて値段が刻一刻と変ること。その値段は100を基準としていることなど覚えておいてほしい、ここは中間テストに出るぞ、たぶん。ということで、本日はここまで。

「起立、礼、ありがとうございました。着席!」
[PR]
# by nihonkokusai | 2005-11-08 09:38 | 国債 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー