牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

<   2016年 12月 ( 24 )   > この月の画像一覧

米国債保有高で日本が中国を抜いてトップに返り咲く

 米財務省が発表している米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES、http://www.ustreas.gov/tic/mfh.txt)によると、最新の数字となる10月分で、これまでトップを走っていた中国を抜いて日本がトップに返り咲いた。手元のデータによると、2015年2月に2008年8月以来6年半ぶりに日本がトップとなったが、その後は再び中国がトップとなっていた。

 しかし、今年5月あたりから中国の米国債保有高が減少しはじめ、日本の保有額はある程度の水準が維持されていたことで、久しぶりの逆転となった。中国は人民元の下落に対しての介入資金のために米国債を売却したのではといった観測もあった。

今年初めからの上位10か国は次の通り(単位、10億ドル)

日本(Japan) 1131.9
中国(China, Mainland) 1115.7
アイルランド(Ireland) 271.0
ケイマン諸島(Cayman Islands) 262.0
ブラジル(Brazil) 254.7
スイス(Switzerland)  235.2
ルクセンブルグ(Luxembourg ) 216.0
英国(United Kingdom) 207.2
台湾(Taiwan) 188.6
香港(Hong Kong ) 186.3

 上記をみてもわかるように、米国債の保有については日本と中国が突出している。気をつけなければならないのは、それだけの量を保有している米国債の利回りが、ここにきて急上昇していることである。金融機関にとっては金利が上昇することは収益チャンスが拡大することになるので歓迎ながらも、あまりに急激な金利上昇、つまり米国債の価格下落は金融機関の収益に影響を与えることにもなる。

 金融庁は、一部の地銀で外債の評価損益が急激に悪化している事態を問題視。主要行や地銀を対象に、金利上昇時の対応状況や市場見通し、今後の対応方針などについて12月から緊急の聴き取りを始めたとのロイターの報道もあった。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-17 11:38 | 国債 | Comments(0)

改善を示す日銀短観と株価の関係

 日銀が14日発表した12月の短観では、ベンチマークとなっている大企業製造業DIはプラス10となった。前回調査のプラス6から4ポイントの改善となった。改善は6四半期ぶりとなる。

 しかし、3か月先の業況判断DIは大企業製造業がプラス8と慎重な見方となった。事業計画の前提となる想定為替レートが大企業製造業で2016年度が104円90銭と前回の107円92銭よりも円高ドル安方向に修正されたことが影響した。

 大企業製造業DIは日経平均のトレンド変化と歩調を合わせることが多い。今回の6四半期ぶりの改善は日経平均のトレンド変化を裏付けるものとなるのではないかと考えられる。

 今回の短観の回答期間は11月14日~12月13日で、回答基準日は11月28日だった。つまり11月8日の米大統領選挙でのトランプ氏の勝利とその後のトランプ相場も確認したものではあった。しかし、為替についてはかなり慎重な見方をしている。すでに足元でドル円は117円台をつけるなどしており、3か月先については想定よりも改善してくる可能性がある。

 業況判断DIについては大企業ばかりでなく、中堅、中小企業も改善を示しており、非製造業を含む全体でも2ポイントの改善となった。

 ただし、2016年度の設備投資計画は大企業全産業(除くソフトウェア投資額)が前年度比5.5%増と9月調査の6.3%増から下方修正された。

 このあたりはやや気掛かりながらも、今後は円安なども背景に今後は想定以上の改善が見込まれる可能性がある。業種別では自動車や電気機械などが改善し、これらは為替の影響を受けやすい。原油価格の底打ちもあり、石油・石炭製品や非鉄金属が大幅に改善している点も注意したい。

 もちろんトランプ相場の継続性に疑問は残る面もあるが、企業のマインドも少なからず変化している兆しはある。今回の株高の背景は米国発のように見えるが、国内の実態経済も改善をみせており、それを背景にトランプ旋風によってさらに株価が押し上げられている、そのような解釈も可能なのではなかろうか。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-15 09:47 | 景気物価動向 | Comments(0)

金融市場は中央銀行の都合で形成されるものではない

 米長期金利の上昇が止まらない。12日には一時2.5%台に上昇した。原油先物も上昇し、WTI先物1月限は一時54ドル台をつけたことも、米長期金利上昇を促す格好となった。米長期金利の上昇はドルも押し上げ、ドル円は一時116円台をつけた。しかし、ドル円はその後114円台に下落するなど波乱含みの様相ともなり、FOMCも控えて米長期金利やドルの上昇はいったんピークアウトした可能性もある。

 米長期金利の上昇は英国やドイツなどの長期金利の上昇を促した。日本の国債利回りにも影響を与えたが、日本の国債利回りは日銀のイールドカーブ・コントロール政策もあってやや歪なものとなっている。

 日銀は9月21日の金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策を導入した。その主な内容として長短金利の操作を行う「イールドカーブ・コントロール」を打ち出してきた。長期金利、つまり10年物国債金利については概ねゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行う、とした。

 そして、長短金利操作を円滑に行うため、日銀が指定する利回りによる国債買入れ(指値オペ)を実施するとした。イールドカーブが概ね現状程度の水準から大きく変動することを防止するため、金利が上昇した場合などには、例えば10年金利、20年金利を対象とした指値オペを実施する用意があるとしている。

 この指し値オペは9月の決定会合後に一度だけ実施された。日銀は11月17日に初の国債の指し値オペをオファーしたのである。トランプ相場によるところの米長期金利の上昇を受けての日本の国債利回り上昇、特に中期ゾーンの金利上昇を背景に、2年国債と5年国債を対象とした指し値オペをオファーした。ただし、初の国債指し値オペの応札はゼロとなった。実勢利回りが指し値よりも低下したためのことではあるが、これで2年債と5年債の利回りの下値の防衛ラインが意識された。

 ここにきての米長期金利の上昇を受けて日本の国債利回りの変化が大きかったのは、超長期と呼ばれる期間20年を越えるところとなった。12日の現物債の売買をみても、2年や5年といった中期ゾーンはほとんど商いはなかった。手を出したくはないといったところであったのか。

 10年債利回りも上昇したものの、日銀の言うところの概ねゼロ%程度がどの程度の範囲を示しているのかを試しているような格好となった。これまでの10年債利回りの動向をみると、下限はマイナス0.1%が意識されていたため、上限はプラス0.1%あたりかとの見方が強い。12日の引け後に10年債利回りはプラス0.080%に上昇し、0.1%に接近した。

 これに対して超長期債については、日銀のイールドカーブ・コントロールの対象に含まれているのかどうかも試しているように思われる。12日に20年債利回りは0.630%、30年債は0.800%、そして40年債利回りは0.945%に上昇した。超長期債利回りは1%が見えてきた。

 日銀は20年金利を対象とした指値オペを実施する用意があるとしているため、当然ながら超長期債の利回り上昇にもブレーキをかけるために指し値オペを実施してくる可能性はある。

 日銀が9月21日に長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策を何故、導入したのか。それは1月のマイナス金利政策の導入で長い期間の国債利回りも低下してしまい、20年債あたりまでマイナス金利となってしまったため、機関投資家による国債での運用に支障をきたしてしまったことによる。つまり、長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策は、この超長期の金利を引き上げて、イールドカーブをスティープ化させることに意味があった。

 日銀はイールドカーブをコントロールすることによって物価上昇を促すとしているが、カーブコントロールで物価が動かせるというよりも金融機関の資金運用等に配慮したわけである。

 ただし長期金利を押さえ込むことによって米長期金利が上昇した際には、日米の長期金利のスプレッドが拡大し、円安を促すという効果は見込めるし、現実にそうなっている。これを見る限り日銀にとってはしてやったりとなるかもしれない。

 しかし、本来市場で形成されるべき金利を日銀が無理矢理押さえ込んでいることも確かである。ここにきての足元消費者物価も前年比マイナスにあったことで、日銀が押さえ込むというよりも、長期金利も低下圧力の方が掛かりやすかった。しかし、今後は原油価格のボトムアウトも手伝って、物価が前年比でプラスに転じることも予想される。つまりこれからはまさに長期金利の上昇を押さえ込むような格好となりかねない。そこに市場との摩擦が生じることも予想される。

 日銀がどのような相場観を持ってイールドカーブ・コントロールを実施してくるのかは不明である。日銀は巨大な投資家であれど債券市場では機械的な買いしか行ってこなかっただけに、適切な居所を見いだし、そこにコントロールができるのかは極めて疑問である。市場は多種多様な思惑がぶつかって形成されるものであり、中央銀行の勝手な都合だけで形成されるものではない。この矛盾がいずれ国債市場で噴出してくる可能性がある。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-14 09:58 | 債券市場 | Comments(0)

日銀は異次元化した金融政策の縺れを解けるのか

 市場では12月13、14日のFOMCを注目しているが、19、20日の日銀の金融政策決定会合にはさほど関心がないようである。

 12月8日のECB理事会では予定通り、資産買入プログラムの延長を行った。その結果は妥協の産物ともいえる600億ユーロに減額しての9か月延長となった。これは少なくとも時間稼ぎのために延長せざるを得ない、ただし、ドイツなどは延長ならば減額をとの主張となり、結果としての妥協案が賛成多数で決定された。

 13、14日のFOMCでは昨年12月の利上げ決定時のように全会一致に近いかたちで0.25%の利上げを決定してくると予想される。毎年12月恒例の利上げみたいなかたちとなってしまうが、今後は利上げペースを少し速める可能性もある。

 これに対して日銀の金融政策決定会合に関しては、市場の注目度がそれほど高くはない。日銀は動かないであろうとの予想がこの背景にある。

 日銀の金融政策はアベノミクスと歩調を合わせるため、2013年4月の量的・質的緩和でかなり無理矢理な政策を実施することを強いられた。当初はうまくいっているかにも見えたが、量で物価を動かすことには所詮、無理があった。それを2014年10月の量的・質的緩和の拡大でさらに政策を深入りさせてしまった。

 それでも物価が動かない。しかし買い入れる国債の量には限界あり、昨年12月に補完措置で買入枠の拡大を図る。ところが買入の増額は行わず、今年1月にはマイナス金利政策という手段を講じた。しかし、マイナス金利政策は金融機関からの非難を浴びることとなり、深掘りはもってのほかとなり、長い金利の回復を意識した長短金利操作付き量的・質的緩和という、もはやすべての政策を継ぎ接ぎしたものを打ち出してきた。しかも本来、操作はできないという前提の長期金利操作を加えるという手段を加えてきたのである。

 現状はトランプ相場に助けられ、日銀が本来目指していたとも思われる円安株高が生じた。原油価格についても底を打った格好となった。国債の買い入れ額については、すでに80兆円は厳格な目標となっておらず、このままのペースでもステルス・テーパリングという格好となる。しかし、そんなことは表だっては言えないのも現在の日銀であり、相場の地合が変わっても前向きの姿勢は維持しなければならない。ただし、何もしないでも日米の長期金利の格差は拡大し、それは円安の動きをさらに促すことにはなる。

 このまま日本の物価も前年比マイナスからプラスに転じることになれば、少なくともこれ以上の金融緩和は実質的に困難になっている日銀にとって、何をしなくても済む環境となる。そうしたなかで、今後少しずつでも日銀は金融政策の縺れを解いていけるのかも課題となろう。市場はすでに過剰な金融緩和に期待するようなこともなくなっている。それが効果より副作用をもたらしかねないことにも気が付きつつあるためであろう。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-13 09:29 | 日銀 | Comments(0)

トランプ政権とFRBの関係性と今後の米利上げの行方

 12月4日のイタリアの憲法改正の是非を問う国民投票では、予想されていたように憲法改正が否決され、この結果を受けてレンツィ首相は辞任の意向を表明した。しかし、市場はそれほど動揺を見せず、イタリアの銀行への影響は危惧されるものの、イタリアショックへの懸念は後退した。

 同日のオーストリアの大統領選ではリベラル系・緑の党のベレン元党首が僅差で勝利した。トランプ効果により、EU離脱派でもある極右・自由党候補のホーファ氏が勝利する可能性も指摘されていた。しかし、ひとまず極右の流れが欧州にも広まることは避けられた格好となった。

 ユーロに対する警戒が後退したことで、あらためて市場の焦点はFRBの利上げペースに移ってきた。12月2日に発表された11月の米雇用統計で非農業雇用者数は17.8万人と予想を少し下回り、10月分は下方修正されたが、失業率は4.6%と0.3ポイント低下した。この数字であれば、12月13、14日のFOMCで利上げを妨げる要因とはならない。

 市場での12月のFOMCでの利上げ予想はほぼ100%に近い。こうなると利上げしない方がむしろリスク要因ともなりうる。市場はさらに先を読んで2017年のFRBの利上げペースを意識している。

 来年の米国経済が果たしてどうなるのかは不透明感が強い。トランプ氏の経済政策への期待もあってトランプ相場と呼ばれる米長期金利や株式市場、ドルの上昇が起きたが、これにはFRBの利上げ観測も絡んでいる。

 現実に景気が回復し、物価の上昇圧力が強まれば、慎重なFRBも利上げのペースを早める可能性がある。OPECの減産合意による原油価格の上昇も後押し材料となろう。それでも不確実性は残る。

 トランプ政権とFRBとの距離感も良く掴めない。クリントン氏が大統領選で勝利するとクリントン氏と近いブレイナードFRB理事の存在が政権との関係に強く影響するとみられた。しかし、トランプ氏となるとFRBも戸惑っているのではなかろうか。イエレン議長の再任はないといった意見も出ている。今後は空席の理事について指名があるのではないかとみられ、トランプ氏に近い人物のFRB理事就任の可能性もある。

 トランプ氏もアベノミクスのようなリフレ政策を行うとの見方もあるが、物価や景気動向に即した利上げについては容認してくるのではなかろうか。むしろ正常化を進めることによって、米国経済の力強さをアピールしてくることもありうる。

 トランプ政権の金融政策運営についての方針は、はっきりしないものの、日本や欧州の動向なども参考に、少なくとも政府が積極的に金融緩和を促すようなことはしてこないのではないかと思われる。むしろ正常化に向けた利上げ方針を黙認し、FRBも景気物価動向次第の面はあるものの、年複数回の利上げを模索する可能性がある。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-12 10:03 | 中央銀行 | Comments(0)

ECBの時間稼ぎの政策と日米欧の長期金利の行方

 12月8日のECB理事会では、政策金利は据え置いた。すでにこれ以上のマイナス金利の深掘りをしないことを表明しており、市場は資産買入の行方に注目していた。これまでの会合では買い入れ国債の不足についても時間をかけて討議されており、国債が不足した場合にどう対処すべきかといったことについても話し合われていた。しかし、ここで資産買入の3月末での終了を宣言するわけにもいかなかった。

 デフレ観測は後退しているものの、イタリアの政治情勢への不透明感やイタリアやドイツの銀行に対する不安、さらには欧州でのポピュリズムや極右の台頭への懸念等もあり、ECBとしてもなかなか異常な緩和策から簡単に出口を模索できる状況でもない。ECBとしては時間稼ぎの策を打って出ざるを得なかった。

 そのためのECBは国債の買い入れの範囲を拡げることを検討したようである。必要な範囲で中銀預金金利を下回る利回り水準の国債も買い入れることや、買入銘柄の残存期間を2年以上から1年以上にするなど、いわば日銀が昨年12月に行った補完措置のようなことを行った。

 これにより国債の買い入れ余地を拡げたが、問題はその期間と月ごとの買い入れる量となった。日銀と違ってECBは年間で買い入れる額ではなく、FRBのように月々に買い入れる額を目標値に置いている。ドラギ総裁は月額800億ユーロの買い入れを半年間継続するという選択肢もあったことを示した。800億円を6か月延長するか、600億円に減額して9か月延長するのかの二択となったのかと思ったが、実際にはそうではなかったようである。

 ロイターによるとECBのスタッフは月額800億ユーロの買い入れを半年間継続する案を出していたが、ドラギ総裁はこの案では過半数の賛同を得られないと認識していたようである。そのためスタッフは月額600億ユーロで1年延長を提案。だがドイツなどタカ派は600億ユーロで6か月延長を主張し、その中間となる9か月延長が決まったそうである。まるで売り手と買い手の値段交渉の結果の妥協点みたいなことが行われていたようである。

 買入対象を拡げたこともあり、ある程度の買入枠は確保でき、より時間を稼ぐことができる。さらに月ごとの買入は「減額」を行うことで反対派の主張を盛り込んだ上、全体の買入額は当初のスタッフ案も上回るという摩訶不思議な結果となった。

 欧州の債券市場はこの減額に反応し国債は売られたが、本来であれば追加緩和であるはずの今回のECBの措置に対して、材料出尽くしというよりも、金融緩和の限界も感じ取った動きとも言えまいか。今後、欧米の長期金利はFRBの利上げペースを見定めながらどこまで戻れるのか試してくることが予想される。

 この欧米の長期金利の上昇は日本にも波及し、9日の10年債利回りは0.060%、20年債利回りは0.555%、30年債利回りは0.700%に上昇した。日銀は10時10分に日銀の国債買入をオファーしたが通常の買入であり、一部に期待もあったようである指し値オペではなかった。

 10年債利回りを日銀はゼロ近傍に誘導するとしているが、下限がマイナス0.1%あたりであれば上限はプラス0.1%あたりと予想され、そこまでの上昇とはなっていない。日銀が警戒するのはひとまず10年債利回りでプラス0.1%以上ではなかろうか。超長期債の利回り上昇に対して、超長期債の指し値オペも行うことがあるのか。操作対象が短期金利と長期金利としているだけに、超長期の金利までも操作してくるのかはなかなか興味深いところでもある。いずれにしても日本の長期金利の上昇は欧米の長期金利の上昇と比較すれば、ゆっくりとしたものとならざるを得ない。この意味では日銀のイールドカーブコントロールは今のところ効いているという見方もできる。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-11 11:04 | 中央銀行 | Comments(0)

ECBは資産買入額を減らして延長、これはテーパリングに向けた布石か

 12月8日にECBの金融政策を決定する政策理事会が開かれた。市場の注目はどちらかといえば、12月13、14日に開かれるFOMCに向けられているものの、ECBの動向にも注意が必要となる。今回、ECBは何月間800億ユーロの資産買入を2017年3月まで続けるとした資産買い入れプログラムの期間を延長し2017年末まで延長し、毎月の債券購入額は来年4月以降、600億ユーロに減らすと発表した。さらに必要な範囲で中銀預金金利を下回る利回り水準の国債も買い入れることも発表された。

 これまでの会合では買い入れ国債の不足についても時間をかけて討議されており、国債が不足した場合にどう対処すべきかといったことについても話し合われていた。すぐに買入れる国債が枯渇するわけではないが、大規模な買入を継続している限り、いずれその買入に限界がやってくることも確かである。そもそもその買入が本当に必要なものなのか、さらにはそれでどのような効果があるのかといった疑問もある。

 これについては日銀も検証を行っており、その結果として9月に長短金利操作付き量的・質的金融緩和を決定した。これは国債の買い入れについて減額を含めての調整の余地を残したものである。

 表だっての指摘はないものの、この日欧の異常な金融緩和策については、その買い入れる量の限界だけでなく効果そのものも疑問視されている。ただし、為替市場などへの影響を考慮すると効果がないようなので止めますとも言えない。このためECBとしても資産買い入れプログラムの期間を延長した格好となった。

 しかし、米国ではトランプ氏の登場もあって経済への回復期待とともに物価の上昇への期待も強まっている。また原油価格も底を打ったような格好となり、これも物価には上昇要因となる。欧州でも一時あったデフレ懸念がやや後退しつつある。

 イタリアの政治情勢への不透明感やイタリアやドイツの銀行に対する不安、さらには欧州でのポピュリズムや極右の台頭への懸念等もあり、ECBとしてもなかなか異常な緩和策から簡単に出口を模索できる状況でもないようにみえる。それでも金融市場は極度の金融緩和依存症からは少しずつではあるが回復しつつある。

 日銀は前を向いた格好ながら歩みを止めた格好となった。ECBも今回は時間稼ぎの政策に出た。今後の景気や物価の予想次第では、今後の資産買入の調整もありうる(今回、あくまで増額の方向での修正の可能性も示唆された)。つまり日銀のように増加の可能性を強調しながらも、いずれはテーパリングの余地を探ることも予想される。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-09 10:02 | 中央銀行 | Comments(0)

予想外の出来事でもリスク回避の動きが限定的となった2016年の金融市場

 イタリアショックがとりあえず後退し、市場の焦点はFRBの利上げのペースに移りつつある。まだ来年のイタリアの総選挙の可能性があり、イタリアの銀行がどうなるのかもわからない、OPECの減産合意が守られるのかもわからないといった不安要素は確かにあるが、市場は目先の動向をみて動く。このため、多少の不安があってもそれが現実化してこないことには材料視しづらい。

 特に今年は市場の予想が大きく外れることも多かったことで、予想を織り込んで相場観を組み立てることも難しくなりつつある。今年初めの中国をはじめとした新興国の景気減速やそれと呼応したかのような原油価格の下落も、タイミングとしては予想外ではなかったろうか。それでFRBは利上げのタイミングを逃すことになり、日銀はマイナス金利政策に踏み込んでしまった。

 その後は英国の国民投票というイベントでも読み間違いが起きた。市場は僅差でも英国がEU離脱を選択するような結果とはならないと読んでいた。ところが国民投票の結果は、EU離脱と出た。これによりユーロというシステムが崩壊の危機に繋がるとみられたが、その観測も正しくはなく、金融市場での混乱は一時的なものとなった。

 そしてまた予想外の出来事が起きたのが米国の大統領選挙であった。いくら二択とはいえトランプ氏の勝利はありえないとの見方が強かった。しかし、結果はそのあり得ない事態が起きた。これによる金融市場の混乱も一時的どころか、むしろ米景気の回復や物価上昇への期待が強まったことで、トランプラリーといった現象が起きた。

 世界的なポピュリズム、極右と呼ばれるものの台頭が警戒されつつあり。これは今後の世界経済にも影響をあたう得る。この動きに注意を払う必要はあるが、こと今年の金融市場の動向をみる限り、これまで何度も世界的な金融経済危機を迎えてリスクに敏感になりすぎていたものが、少しずつではあるが緩和の方向に向かっているように思われる。

 英国のEU離脱決定、米大統領選挙でのトランプ氏の勝利、さらにイタリアの国民投票結果を受けての首相の辞意表明、いずれも金融市場でのリスク回避の動きは限定的となった。これらは過去に市場を揺るがしたギリシャ・ショックやリーマン・ショックと呼ばれたものと同様の動揺を金融市場に与えることはなかった。ドイツやイタリアの銀行への不安などは残るが、少なくとも大手金融機関が潰れるような出来事でもなく、あらたな財政不安とかが生じているわけでもない(いまのところは)。

 市場では12月13、14日のFOMCでの利上げはほぼ100%織り込んでおり、利上げなしのほうが意外性が出てくる。世界的に政治の世界は揺れ動いており、日本の政治の安定度が目立つようにもなってきた。それでも金融市場は少しずつではあるが、大きなリスクのあとの回復基調に入りつつあるようにみえる。来年はその動きが本格化してくることも予想されるのである。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-08 09:36 | 国内情勢 | Comments(0)

税収見込みの引き下げによる赤字国債増発でも揺るがない国債市場の理由

 政府は今年度の税収見込みを当初と比べ1兆9000億円程度引き下げる方向で調整しているとNHKが報じた。今年度の税収について、当初は前年度のおよそ56兆3000億円から57兆6000億円余りに増えると見込んでいた。しかし、円高の影響で法人税収が落ち込んでいることなどから、政府は今年度1年間の税収見込みを当初と比べ1兆9000億円程度引き下げ、55兆円台後半とする方向で調整を進めているとしている。

 また読売新聞によると今年4~10月の国の税収は19兆4777億円に止まった。リーマン・ショック直後の2009年以来7年ぶりに前年同期を下回ったことになる。これは円高により輸出企業の業績が振るわず、法人税収が6822億円と3割減少した要因が大きいとしている。

 いずれにしても今年度の税収が当初の見込みから大きく減少するであろうことは確かである。今後、より精緻に税収の減少額を見積もった上で、それを補填するために赤字国債の追加の発行額を決めることになる。

 国債の追加発行となれば国債需給に影響を与えかねず、債券市場では売り要因となってもおかしくはない。しかし、2兆円規模の追加発行といえども、いまの債券市場ではほとんど悪材料視されることはない。

 その要因のひとつが、日銀の異次元緩和によって国債の年間発行額の9割も日銀が購入しているためである。需給面で2兆円といえど、この発行額に市場が脅威することは今はない。さらに何かしらの要因で長期金利が上昇した際には、それを日銀はコントロールしようとしている。国債への信認が維持されている以上は、そう簡単に長期金利は上昇しづらい状況にある。

 そしてもうひとつの要因もある。それは発行側である財務省は、国債発行においてかなりの前倒し発行を行っているため、2兆円程度の発行でも新規の国債発行額を増やさずとも調整が可能となっている。来年度の国債発行計画とも絡んでくるが、いずれにしても2兆円規模の国債発行額の修正が、今後の国債の市中発行額に大きく影響することは考えづらい。

 以上のことから今年度の税収見込みの下方修正が債券市場を揺るがすようなことはないとみられる。しかし、日本の財政事情が決して良いわけではないのもご承知の通り。ある意味、それを危惧すべき警報装置が国債の価格形成にあってしかるべきであるが、それが日銀の金融政策やそもそも物価そのものが上がっていないという事実などによって、警報装置が働いていない状態ともなっている。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-07 09:45 | 国債 | Comments(0)

イタリアショックは回避か、市場の焦点は米利上げに

 12月4日のオーストリアの大統領選ではリベラル系・緑の党のベレン元党首が勝利した。これは5月の決選投票で開票作業の不備が明らかになったことでのやり直し選挙であったが、トランプ効果により、EU離脱派でもある極右・自由党候補のホーファ氏が勝利する可能性も指摘されていた。しかし、ひとまず極右の流れが欧州にも広まることは避けられた格好となった。

 そしてもうひとつ注目された同日のイタリアの憲法改正の是非を問う国民投票では、予想されていたように憲法改正が否決された、この結果を受けてレンツィ首相は辞任の意向を表明した。

 米大統領選挙でのトランプ氏の勝利によって、イタリアでもレンツィ政権の打倒を目指すポピュリストの運動は勢いを増しており、2017年の早い時期に総選挙実施となる可能性も指摘されていた。しかし、この総選挙については回避されるのではとの見方となっているようである。

 来年4月または5月にはフランスで大統領選挙が実施される。こちらも極右政党「国民戦線」のルペン党首が有力候補となっている。すでにオランド大統領は大統領選挙への立候補を断念する考えを表明している。ドイツも来年9月に総選挙を控えている。

 米大統領選挙の結果がひとつのきっかけとなり、欧米の長期金利やドルは上昇し、米国株式市場もダウ平均などが過去最高値を更新した。これはトランプ相場やトランプラリーと呼ばれたが、この政治の方の流れが欧州に波及するとなれば、市場はこれをリスク要因とみなすことになる。

 トランプラリーにより米長期金利は上昇し12月1日には2.45%に上昇した。しかし、欧州リスクが意識されて2日には2.38%に低下した。ドイツの長期金利も0.28%と1日の0.36%から低下し、英国の長期金利も1.38%と前日の1.49%から大きく低下した。イタリアの長期金利も2%を割り込み1.90%に低下した。このあたりはいわゆるリスク回避の動きとも見える。

 イタリアの政治空白の可能性によるイタリアの銀行への懸念もある。レンツィ首相が辞任するなると、資金調達を巡る懸念により、同国内の銀行に破綻のリスクが生じるとされる。

 外為市場ではユーロがドルや円に対して売られたが、ユーロドルは節目とされている1.05ドルを割り込むことはなく、市場はいまのところ比較的冷静となっている。イタリアのレンツィ首相の辞任はある程度想定されていたとみられ、問題はこれがイタリアの銀行にどのような影響を与えることになるのか。そしてイタリアでもポピュリストの運動は勢いを増すことになるのか、それがフランスなどに波及してユーロ崩壊のリスクが高まるのかが今後の焦点となる。

 ただし、オーストリアの大統領選でリベラル系のベレン元党首が勝利した背景には、極右の流れに対して国民が危機感を抱いているためとも指摘されており、この流れがユーロ圏で強まるのかどうかは疑問もある。あくまでリスク要因のひとつとして認識しておく必要がある。

 今回のイタリア首相の辞任によっていわゆるトランプラリーの流れが変わるとも思いづらい。レンツィ首相が現実に辞任を表明したことを受けての5日の欧州の株式市場は上昇しており、外為市場ではユーロも買い戻された。イタリアの国債も売られたが、ドイツや英国、米国の国債も下落していたことで、リスク回避の動きとはならなかったと言える。

 2日に発表された11月の米雇用統計で非農業雇用者数は17.8万人と予想を少し下回り、10月分は下方修正されたが、失業率は4.6%と0.3ポイント低下した。今後は市場の視線は欧州から12月13、14日のFOMCに移ってくることも予想されている。利上げはほぼ確実視されており、焦点は来年の利上げペースともなっている。今後、米長期金利はまだ上昇してくる可能性はある。ドル円についても115円という節目も意識されて押し戻された格好となっているが、ここでピークアウトしたようにも思えない。

*** 「牛さん熊さんの本日の債券」配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」では毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。ご登録はこちらからお願いいたします。

ヤフー版(サイトでお読み頂けます)
まぐまぐ版(メルマガでお読み頂けます)
BLOGOS版(メルマガでお読み頂けます)

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp
[PR]
by nihonkokusai | 2016-12-06 09:58 | 国際情勢 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー