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国内格付け会社による初の日本国債格下げの影響

 21日に格付投資情報センター(R&I)は、日本の外貨建て・自国通貨建て発行体格付けをAAAからAA+に引き下げると発表した。格付けの方向性は安定的とし、格付けの見直しに入っていることを示すレーティング・モニターは解除する。日本の格付け会社が日本国債の格付けを引き下げるには初めてのことになる。

 11月30日にR&Iは、日本の発行体格付をモニター(格下げ方向)に指定すると発表しており、来年度予算編成や消費税の引き上げの動向を見ながら、格下げを行うであろうとの見方も強かったことで、今回の格下げによる市場への影響は軽微であろう。実際にR&Iの格下げ発表後の債券市場はピクリとも動かず、海外格付け会社による格下げ時よりも反応薄となった。まあ、国内投資家はこれで日本国債を売るというわけにもいかず、海外投資家にとりムーディーズやS&Pの動きの方を注視しているであろうから、やはりR&Iの格下げでは動かなかったとみられる。

 たしかに格下げによる直接的な影響は限定的であろうが、国債の格下げは他の債券の格付けにも影響してくるとみられ、R&Iは日本ソブリンを格下げ方向でレーティング・モニターにしたことに伴い、15の政府系機関等の発行体格付、長期個別債務格付を格下げ方向のレーティング・モニターに指定しており、こちらのほうが多少なり影響する可能性があるため、こちらの動向にも念のため、注意しておく必要がある。

 日本国内の代表的な格付け会社に格付投資情報センター(R&I)と日本格付研究所(JCR)があるが、このうちR&Iは2001年3月から日本国債格付けの見通しをネガティブとしていたが、格下げそのものは見送ってきていた。しかし、いまになって格下げを実施してきたのは何故なのか。R&Iは今回の格下げの理由として、消費増税が実現しても今後も相当の間、政府債務残高の増大は避けられず、すでに先進国中最悪の水準にある同残高の対国民総生産比率を安定化させていくメドが立っていないとの認識を示したそうであるが、これは今に始まったことではなく、すでに年々その状況は悪化傾向にある。

 とはいえ、今回の国内格付け会社による初の日本国債の格下げは、警告として受け取ることも必要であろう。消費増税に対して民主党内部でも反対の声が強まっている。なにも消費増税だけが財政再建への道ではないが、これまでその消費増税を担保に国債を増発し続けてきたこともあり、本来、消費増税は不可避であり、その上でさらなる財政再建を進めなければ、現在、欧州で起きていることが日本でも起こりうる。

 日銀が発表した7~9月期の資金循環統計によると、2011年9月末時点の家計の金融資産は1471兆1268億円、金融資産・負債差額は1116兆8574億円となっていた。家計の金融資産はこのところ1500兆円近くでの頭打ち状態が続いている。これに対して一般政府の金融資産は482兆7287億円、金融資産・負債差額はマイナス609兆9853億円となっており、負債総額は1092兆7140億円となっていた。この数値をどう捉えるかによるが、日本国債を国内資金で賄えるには限度があることは確かである。個人だけでなく事業会社の余剰資金も国債に向かっており、まだ多少の余地が残されていることも確かであろう。しかし、それでも復興債を合わせれば年間50兆円以上の新規国債を発行している状況がこのまま続けば、いずれ国内資金では賄えなくなることは確かである。

 7~9月期の資金循環統計からは国債の保有者別のシェアも確認できるが、国庫短期証券を含んだ数字でみると国債残高に占める海外のシェアは全体の8.2%となり、これまで最高だった2008年9月末の8.5%に次ぐ水準だった。国債・財融債だけの数字でも、海外投資家のシェアは、6月末の5.7%から9月末は6.3%に上昇していた。しかし、これはあくまで欧州の信用不安を受けての一時的に資金の日本国債への待避であるとみられる。もしこのまま日本国債の海外保有を増加させられれば、国内資金で賄えなくなってもその分を補えるが、長期金利が1%を割り込む水準の国債を海外投資家が保有し続けることは考えづらい。そして、海外投資家は日本国債の信用力に問題ありと判断すれば、その資金をすばやく違う資産に移す可能性も強く、国債の価格、つまり金利そのものが不安定となる懸念も出てくる。いったん日本国債の金利が上昇し始めれば途中で止めることが非常に難しくなり、そうなると日本の財政問題は重大な局面を迎える可能性がある。


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by nihonkokusai | 2011-12-21 16:46 | Comments(0)

債券市場の今後の注目点は来年度の国債発行計画と消費税の行方か

 来年度予算案は今週、安住財務大臣と各大臣による閣僚折衝が行われ、24日の閣議決定を目指して編成作業は大詰めを迎えている。24日に閣議決定となれば、同日に財務省は2012年度の国債発行計画を発表するとみられる。ちなみに昨年も12月24日に国債発行計画が発表されている。

 国債発行計画の発表を前に、19日に財務省で国債市場特別参加者会合と国債投資家懇談会がそれぞれ開催された。テーマは、「最近の国債市場の状況と今後の見通し等について」、「最近の国債市場の状況と今後の運用見通し等について」となっているが、来年度の国債発行計画に関して話し合われたものとみられる。この会合後の記者説明で来年度の国債発行総額は過去最大の175兆円前後となることが明らかとなった

 不確定要因としては、基礎年金の国庫負担割合を二分の一で維持するための財源2.6兆円をどうするのかだが、19日の日経新聞ではそれを年金交付国債(仮称)で賄うと伝えている。交付国債となれば、政府は支払いを要求された時点ではじめて予算措置を行うことになるが、当面の財源として年金特別会計の積立金の一部を取り崩す必要もあり、厚労省は難色を示しているとも伝えられた。

 いずれにしてもある程度の国債増発は避けられないとみられるが、すでに第三次補正予算にともない2年債、5年債が増発されており、その発行規模が来年度も継続されるとともに、超長期債が増発されるのではないかと予想される。このあたり、19日の国債市場特別参加者会合と国債投資家懇談会での内容も確認したい。ただし、予想外の大幅な増発などは考えづらく、債券相場そのものには、来年度の国債発行計画が大きな影響を与えることは考えづらい。

 来年度予算に関しては基礎年金の国庫負担割合を二分の一で維持するための財源2.6兆円は、交付国債で賄うとなれば、この年金負担分が外れるために、政策経費は中期財政計画の約71兆円から約68.4兆円に抑制される。このため国債費を加えた一般会計の総額は90兆円余りとする方向で調整を進めているようである。そして、新規国債発行額は44兆円以下を堅持するとしており、形式上は中期財政計画で定めた数値を遵守する。それよりも問題は消費税の行方となる。

 消費税について、年内を目処にまとめるとしている素案では、いつ何%に引き上げるのかというスケジュールや、所得の低い世帯への対策などが大きな焦点となっている。これに対し、「民主党内では、消費税率の引き上げに反対する署名活動が始まっているほか、山田前農林水産大臣や原口元総務大臣が引き上げに反対する新たな勉強会を20日にも立ち上げることにしていて、素案の取りまとめに向け、調整は難航することが予想される」とNHKが報じているように、消費税の行方はまだ不透明と言える。ただし、消費税率の引き上げについて読売は、2013年10月に8%、2015年4月に10%とする案を軸に検討に入ったと伝えている。

 このあたりの動向を見ながら、日本の格付け会社R&Iが日本国債の格付けを引き下げる可能性があり、今週は大きな山場となろう。仮に来年度予算について中期財政計画の数値内でまとめ上げたとしても、格下げに踏み切る可能性はありうる。消費税の行方などもひとつの要因となろう。格下げは1月かとの見方も出ているようだが、週内の可能性もあるため注意が必要か。ただし、仮に格下げがあったとしても国債市場への影響は限定的とみられる。しかし、海外投資家はさておき国債投資家にとり、国内格付け会社による日本国債格下げは多少なり不安心理を招くことも予想される。

 そして、20日から21日にかけて今年最後の日銀金融政策決定会合が開催される。急激な円高や株安等でもない限り、金融政策は現状維持となることが予想される。それよりも16日に公式ツイッターを開始した日銀が、「決定会合終了なう」とツイートするのかどうかを個人的に注目している。現実には公表文がサイトにアップされたことをツイートするだけとみられるが。


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by nihonkokusai | 2011-12-20 08:50 | 財政 | Comments(0)

日本銀行のモデルとなった中央銀行のある国の格下げ

 日本の中央銀行制度を確立したのは、1881年大蔵卿に就任した松方正義だが、それでは日本の中央銀行である日本銀行のモデルとなった中央銀行はどこかご存じであろうか。 ECB・・・いや、まだ出来てない。FRB・・・こちらの設立も1913年と日銀よりあと。それならば歴史あるイングランド銀行か・・・それも違う。

 実は「ベルギー」の中央銀行なのである。

 松方正義は1876年に一時パリを中心に滞在しており、その際にフランス蔵相レオン・セーから、日本が発券を独占する中央銀行をもつべきこと、さらにそのモデルとしては 歴史あるイングランド銀行などではなく、比較的設立が新しいベルギー国立銀行が良いのではないかといった助言を得おり、このためベルギー国立銀行をモデルにして日本銀行は作られたのである。(念のため、現在はECBの設立により中央銀行としての機能はECBに移管されている)

 そのベルギーの国債格付けを、16日にムーディーズは従来の「Aa1」から「Aa3」に2段階引き下げるとともに、見通しを「ネガティブ」にした。ベルギーは先日、1年半ぶりにやっと暫定政権でなく正式の政権がスタートしたというのにムーディーズはこのときとばかりに格下げしてきたようである。一応、理由はデクシアの救済に起因する想定外の負債を懸念材料としたそうであるが、とってつけた感じがなくもない。

 これでまた経常黒字国のベルギーの国債の動向が心配になる。ベルギーの格下げが今後のユーロ圏の国々の格下げのスタートとも見なされる懸念もある。

 ところで統一通貨のユーロ圏という特殊事情下にあるから、ベルギーのような経常黒字国でも長期金利は上がるのか。それは違う。長期金利は規制金利でもなければ、経済理論に即して動くようなものではない。それは市場参加者により決められているものなのである。長期金利を政府も中央銀行も動かせないことは、今回の欧州の動向を見ておわかりかと思う。ECBが積極的な国債買入を躊躇しているのが問題と言うかもしれないが、中央銀行は国の救済機関ではない。そもそも救済機関となること(国債の直接引き受け)は禁じられている。なぜ禁じられているのか、それはいまさら言うまでもない。過去の歴史が教訓となっている。

 いったん市場参加者により国債への信用が失われれば、予測不可能なリスクプレミアムがオンされる。だからこそ、日本国債の急落を招かないようにするためには、ベルギーと同様の経常黒字国の日本でも財政再建に向けた努力が必要なのである。

 増税の前にやらなければならないことがあるというなら、早くやってほしい。消費増税も歳出削減も何もかも先送りしておきながら、年間50兆円近くの新規の借金を続けている国の国債がこのまま何事もなく、何年も国内だけで消化し続けられることのほうが考えづらい。

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by nihonkokusai | 2011-12-19 08:18 | 国債 | Comments(0)

来年注目のイベント、48年ぶりに日本で開催されるIMF世銀年次総会

 ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事は15日、米国務省にて「欧州の債務危機は一つの国家集団では解決できない段階にまで拡大しつつある」との認識を示した。また、「世界経済の見通しは現時点でバラ色でなく、非常に暗い」との発言もあったようである。

 さらに、国際社会が協調しなければ「経済的観点からは後退、保護主義の高まり、孤立といったリスクが生じる」と発言もあり、各国が協調しなければ、世界は第二次大戦突入前の1930年代と同様の状況に直面すると指摘した。

 フランス出身のラガルド氏は弁護士で、農業・漁業相などを経て2007年6月に経済財政相(財務相に相当)に就任し、G8で初めての女性財務相となった。さらに2011年7月5日より、やはり女性として初のIMF専務理事に就任した。

 そのラガルドが率いるIMFと世銀の年次総会が来年日本で開催される。これは日本にとってまさにビッグイベントとなる。

 IMF世界銀行年次総会は、国際通貨基金(IMF)と世界銀行、それぞれの最高意思決定機関である総務会が、毎年秋に合同で開催する会議であり、年次総会は通常、2年続けてワシントンDCのIMF及び世界銀行の本部で開催され、3年に一度加盟国で開催される。前回2009年はトルコのイスタンブールで開催され、約1万3千人が参加した。日本での開催は1964年以来開催されておらず、今回で2度目となり、また2012年は日本がIMF・世銀に加盟して60年目の節目にあたる。

 総会では世界中の財務大臣・中央銀行総裁等が集う。主要会議のほか数多くの二国間会談や通例、G7、G20、G24、G10、コモンウェルス大臣会合等の会議、各種イベントが開催される。また、大臣や政府幹部だけではなく、金融関係者、報道関係者等々が集まり、セミナーやシンポジウムが開催され、期間中は大小約200の会議・イベントが開催される予定で、参加人数は公式参加者で1万人、非公式の参加者を含めれば2万人とも言われる、世界最大規模の国際会議である(主催国公式ホームページより)。

 開催期間は2012年10月12日(金)から10月14日(日)。関連会議・イベントは10月9日(火)から始まる予定で、メイン会場は東京国際フォーラムと帝国ホテルとなる。

 すでに公式ホームページも立ち上がっている。「2012 ANNUAL MEETING」http://www.imf-wb.2012tokyo.mof.go.jp/

 ラガルド専務理事が指摘したように、欧州の債務危機は深刻化しており、世界経済にも影響を与えつつある。日本で来年開催されるIMF世界銀行年次総会までは、まだ時間はあるものの、それまでに欧州の債務危機が解消されることは難しそうである。ギリシャの財政状況の悪化が表面化したのは2010年1月で、それ以降、欧州の債務危機は拡大の一方であり、EU連合などの対策もあまり功を奏していない。

 世界的に国債の信用力が大きな課題となりつつあるなか、現在のところ日本国債は米国債やドイツ国債と一緒に、安全資産として資金が向かっている。しかし、来年、総会が開催される日本に対する関心が強まることが予想され、そうなれば日本の巨額債務が大きな懸念材料として捉えられる可能性がある。日本国債の信用力を維持するためには、欧米諸国同様に日本も積極的に財政再建を行っていることをアピールする必要があろう。


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by nihonkokusai | 2011-12-18 10:04 | 国際情勢 | Comments(0)

注目が集まりそうな金貨・銀貨付きの新型個人向け国債

 12月5日から募集が開始された「個人向け復興国債」の販売は順調な滑り出しとなったそうである。これまでの個人向け国債の発行根拠法上の種別は「借換債」であったが、12月からの個人向け国債は「復興債」として発行される。発行根拠法上の種別は異なるが、国債の期間や利子の決定方法などの条件については、これまでの個人向け国債と全く同じ物である。一点異なっているのは、購入者全員に安住淳財務相の名前で感謝状が贈られる点である。

 そして、新たな個人向け復興国債が来年3月から発行されることが発表された。新型の個人向け復興国債(復興応援国債)は、変動金利型の10年債であるが、当初3年間の金利は年0.05%と通常の変動金利型より低いが、4年目からは通常型と同じ金利になる。

 その代わり、購入から3年間に中途換金しなければ復興記念の金貨や銀貨がもらえる。1口1000万円以上を購入した場合には金貨(額面1万円)、100万円以上は銀貨(同1000円)を受け取る。例えば総額で200万円を購入する投資家は銀貨を2枚、1500万円購入した投資家は金貨1枚と銀貨5枚を手にできる。

 金貨や銀貨の額面と当初3年間の金利を加えた利回りはこれまでの変動金利10年物よりも低いものの、金貨や銀貨の実質的な価値は額面を大幅に上回る(プレミアム型)。たとえば金貨の額面は1万円であっても、純金でありその重さは15.6グラム(二分の一トロイオンス)とその価値は金価格の変動により変わるが、現在では7万円を超えるものとなる。銀貨も31.1グラムの純銀である。

 この復興に関わる金貨、銀貨の形式(図案)、販売価格は今後、検討の上、決定される。デザインのアイデアは今後、公募されるそうだが、日本の記念硬貨は人物などが刻印されることは少なく、可能性としては東北に関わるものが図案化されるのではなかろうかとの声もある。

 また、この金貨・銀貨については個人向け復興債保有者だけでなく入手が可能となるようだが、発行枚数については枚数を限定して発行されるようである。 3月から発行される新型の個人向け国債を1100万円購入すれば、金貨と銀貨を間違いなく一枚ずつ取得できることになる。どの程度のニーズが集まるのかは予想しづらいが、復興応援国債と銘打ったものであり、復興に役立つのならばと購入される投資家も多いと思われる。ただ、それ以上に記念金貨・銀貨の希少価値などにより人気化する可能性も十分にあり、個人向け復興債の発行増に貢献するのではないかと予想される。

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by nihonkokusai | 2011-12-17 09:43 | 国債 | Comments(0)

日銀も、ツイッター始めました

 日銀は16日、Twitterによる情報発信を開始したと発表した。
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2011/rel111216a.htm/

 日本銀行のTwitter公式アカウントは、日本語版が、日本銀行@Bank_of_Japan_j、
英語版が、Bank of Japan@Bank_of_Japan_e となるそうである。

 私も早速、フォローした。ちなみにフォロワー数はうなぎ登りである。

 これらのアカウントでは、日銀ホームページの更新情報をツイートするようであり、災害発生時などには必要な情報を個別に発信する場合があるとか。ちなみに、日銀のTwitter公式アカウントは、上記の2アカウントのみとなる。

 このタイミングでのツイッター開始は、来週の金融政策決定会合を意識したものであろうか。そうなると会合結果がどのような形でツイートされるのかも興味深い。

 たぶん、日銀サイトに金融市場調節方針に関する公表文がアップされてそれがアップされたことをツイートされる可能性が高そうであるが、もしできれば、「決定会合終了なう。今回も全員一致で現状維持なう」といち早く、伝えてくれるとありがたい。

なお、実際に来週20日から21日にかけての決定会合では金融政策は現状維持となるのかどうかはわからない。たぶんおそらく現状維持だと思われるなう。


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by nihonkokusai | 2011-12-16 15:00 | 日銀 | Comments(0)

短観を英語で何と言うのか

 15日に日銀短観が発表された。大企業製造業・業況判断DIは足下でマイナス4となり、2四半期ぶりのマイナスとなった上に先行きもマイナス5であった。そして、大企業非製造業・業況判断DIはプラス4と改善を示すが、先行きはゼロに落ち込む予想。また、中小企業・業況判断DIは、製造業がマイナス8、非製造業はマイナス14といずれも改善したが、先行きについては、それぞれマイナス17、マイナス21となった。

 欧州の信用不安、さらに円高、タイの洪水被害などの影響がまず大企業に出て今後はその影響が中小企業にも拡がりを見せるとみられる。

 ところで、この短観とは、日銀が年に4回、業況感に関しての調査表を直接企業の経営者に送り、それを記入してもらい、回収して経済観測をまとめたものである。短観は、サンプル数も多い上、日銀が相手ということもあって回収率も高く、数多くある経済指標の中でも注目されている統計である。

 ただし、今回の短観のように市場の視線が国内景気などより欧州などに向けられている際には短観の数値そのものにあまり反応を示さないということもある。それでも、日銀自ら出している統計ということもあり、日銀の金融政策に大きな影響を与える指標だけに国内ばかりでなく海外投資家の注目度も高い。

 ということで、表題の日銀短観を英語で何と言うのかということであるが、これは直接、日銀のサイトで確認いただきたい。日銀では短観発表の際、サイトで英語版も同時に発表しており、それがこちらにある。

http://www.boj.or.jp/en/statistics/tk/tankan12a.htm/

 アドレスでもわかるとおり、日銀短観の英語名は「Tankan」である。「Tankan」で通じるということは、それだけ海外でも浸透している指標であると言える。

 注目度が高く市場への影響も大きい時が多く、また過去の日銀不祥事の影響もあり、この数字はかなり厳重に管理され、日銀総裁も当日にならなければ知らされていない。このあたり、日銀は過去の反省もあってか、徹底している。

 それではなぜ金融政策決定会合の内容が事前にマスコミに漏れたりするのか。そのあたりはかなり不可思議なことではある。


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by nihonkokusai | 2011-12-16 08:16 | 日銀 | Comments(0)

英国を先に格下げすべきと発言したノワイエ仏中銀総裁

 ECBの政策委員会メンバーであるノワイエ・フランス銀行総裁は、テレグラム紙とのインタビューで、格付け会社について「不可解で不合理だ」と述べるとともに、フランスの前に英国こそ格下げされるべきだと語ったそうである。

 米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は5日に、ユーロ圏15か国の格付けを「クレジットウォッチ・ネガティブ」にするとした。見直し作業は90日以内に行われ、50パーセント以上の確率で実際に格付けが下げられるそうである。

 格下げされる場合は、最も高いトリプルAの格付けを持つ6か国のうち、ドイツ、オランダ、オーストリア、フィンランド、ルクセンブルクについては最大で1段階、フランスについては最大で2段階の引き下げになるという認識を示した。

 これについてノワイエ総裁はインタビューで「格下げは経済ファンダメンタルズ(基礎的諸条件)に基づき正当化されるとは思わない」と指摘した。それはそれで確かではあろうが、続けて「仮にそうであるなら英国から格下げすべきで、英国の財政赤字の方が大きく、債務も多く、インフレ率が高いうえに成長率は低く、銀行融資も崩れている」と強調したそうである。

 先日のEUサミットでは、ユーロ圏の財政規律強化で基本合意したものの、EUに加盟している27か国による基本条約改正では合意できず、条約改正を通じた財政規律の強化については英国が反対した。英国のキャメロン首相は、首脳会議に提案された内容は英国の国益に沿わなかったと発言していたが、今回のノワイエ総裁の発言は英国への八つ当たりのようにも思えなくもない。

 ここでIMFの財政モニターを元に、イギリスとフランス、ついでに日本の財政赤字と債務残高を比較してみると、財政赤字(2011年予測、GDP比)についてはイギリスが8.5%、フランスが5.8%、日本が10.5%。続いて債務残高(同)は、イギリスが82.9%、フランスが84.8%、日本が233.2%。

 財政赤字についてはイギリスがフランスを上回ってはいるが、債務残高に関してはほぼ同水準と言えるのではなかろうか。

 英国では成長予想の下振れ予想で、2011年と12年の国債発行額見通しを大幅引き上げたが、格付会社フィッチは追加財政赤字削減措置が実施されない限り、英国にはAAA格付けを維持しながら、新たな経済および財政上の衝撃を吸収する財政上の能力はほぼ尽きていると指摘した。

 しかし、S&Pはユーロ圏15か国の格付けを「クレジットウォッチ・ネガティブ」とした際に、特に英国についてはコメントしていなかった。

 EU首脳会議の内容だけで、関連諸国を格下げするぞ、という格付け会社の動きにも問題はあろう。ノワイエ総裁も、格付け会社は「経済よりも政治」を議論するようになっていると述べたそうだが、その通りだと思う。しかし、だからといってある意味フランスの宿命のライバルともいえる英国を巻き込むのはいかがなものかと思うのだが。


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by nihonkokusai | 2011-12-16 08:09 | 国債 | Comments(0)

個人の投資資金も日本国債に流入か

 14日のNHKサイトに下記ニュースがあった。

 「ヨーロッパの信用不安を背景に、株式市場がふるわないことで、多くの投資家は、国内外の株式で運用する投資信託を解約する動きを強めており、先月1か月間で、およそ3年ぶりの規模となる2700億円余りの資金が流出したことが分かりました。」

 「この金額は、リーマンショック直後の平成20年10月以来、3年1か月ぶりの規模です。また、先月は運用による損失が拡大し、1か月で目減りした金額は3兆円となりました。」

NHKのニュース元
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111214/k10014618121000.html

これについては投資信託協会の下記ページで具体的な数値が確認できる。
http://data.toushin.or.jp/result/getuji/g5.pdf

 投資信託に関しては現場からも販売が大きく落ち込んでいるとの指摘があった。このため、資金集めとして活用されているのが個人向け復興国債だそうである。証券会社などは復興国債をキャンペーン張ってとにかく資金をかき集めているとも。昔の証券営業として、とりあえず国債で投資家の資金を集めて、その後、投資信託などを購入してもらう、というのはひとつの流れではあったが、その流れがここにきて再び強まっているようである。

 12月からの個人向け国債は復興債ということもあるが、財務省でも復興に役立てられることをアピールし、実際に復興支援のために購入される方も多いようで、そこに投信の販売不調などもあり、資金集めとして証券会社なども積極的に個人向け復興国債を販売しているようである。

 そういえば国内最大の投信でもあるグローバル・ソブリンも日本国債の比率を高めたとか。

 欧州の信用不安で個人の投資資金まで日本国債に向かいつつあるように思うが、果たして日本国債はいつまでラスト・リゾートでいられるのか。資金が集中すればするほど、日本国債の信用力に懸念が生じたときの衝撃は大きくなる。

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by nihonkokusai | 2011-12-15 14:27 | 国債 | Comments(0)

政府に対する市場からの警鐘も必要か

 政府は年内に策定する一体改革のうち、来年度の基礎年金の国庫負担分約2.6兆円について「消費税引き上げにより確保される財源を活用」と明記、将来の消費増税を返済資金とする方針を明確にし、予算編成で具体的な措置を検討すると伝えられていた。政府内で検討されているのは、将来の消費増税を返済資金に充てる年金債(仮称)を発行する案となっていた。

 ところが、政府は来年度予算案を決定する24日までに消費増税案を決めるのは難しく、財源が担保されない状況での発行は回避すべきだと判断し、基礎年金の二分の一を国庫負担するための財源約2.6兆円について、将来の給付に備えた年金積立金を取り崩して充当する方針を決めたと伝えられた。(産経新聞ネット版より)。

 また、朝日新聞などは、財務省が基礎年金の国庫負担割合を現在の50%から36.5%に引き下げる方針を厚生労働省に提示したとも報じている。

 そして毎日新聞によると、財務省は、来年の通常国会で消費増税法案が成立すれば補正予算などでつなぎ国債を発行し、国庫負担を二分の一に戻す「2段階方式」を提示した模様と伝えている。それまでは、将来の年金支払いに備え、保険料を原資とした年金特別会計の積立金を取り崩して直接穴埋めし、一般会計からの補填は避ける考えだそうである。それに対して、厚労省は「一時的であっても積立金を取り崩せば、年金財政への信頼が揺らぐ」と反発。つなぎ国債か、他の特別会計の積立金(埋蔵金)の流用による負担堅持を求めている(毎日新聞ネット版より)。

 小宮山厚生労働大臣は、将来の消費税率の引き上げ分を充てることを目的に発行する「つなぎ国債」によって財源を確保するべきだと求めているのに対し、財務省は、消費税率の引き上げを巡る政府・与党内の議論が予算編成の前に決着する見通しが立っていない以上、つなぎ国債の発行は難しいとしている(NHKのサイトより)。

 来年度予算案の規模は、国庫負担を二分の一に維持する場合、一般会計の総額は今年度を上回り、過去最大の93兆円前後になる見通しとも伝えられている。

 このように、どうやら基礎年金の国庫負担割合が来年度予算を巡る最大の焦点となってきている。財務省と厚生労働省の攻防は、まるでユーロ圏の危機対策におけるドイツとフランスの攻防のごとくである。

 しかし、基礎年金の国庫負担割合における最大の問題点は、はっきりしない消費増税の取り扱いである。民主党内でも反対派も多く、消費増税法案が成立するかどうかも不透明ななかでの、財源が確保されるかどうかわからない「年金債(仮称)」、もしくは「つなぎ国債」の発行は財務省の主張通り避けるべきである。

 ただし、年金特別会計の積立金を取り崩しについても、それでなくても揺らいでいる年金財政への信頼がさらに揺らぐことが想定される。さらにもし年金積立金を取り崩しとなれば、GPIFによる国債売却も想定されることで、国債需給に今後多少の影響を与えることも予想される。

 日本の債務状態がかなり厳しい環境となっている中、いまだに危機が広がっている欧州各国の努力に比べて、日本政府は本格的な財政再建にはまったく目を向けず、その結果、一般会計の総額が過去最大になる可能性があり、もしつなぎ国債が発行されることになれば50兆円近い新規国債の発行すら可能性が出てきている。これですぐに国債需給に影響を及ぼすことは考えづらいが、こんなことがいつまでも続けられるわけはない。

 いずれにしてもこのような状況では、国内の格付け会社による初の日本国債格下げも不可避となろう。市場はこのあたりの動向はこれまで通り無視し、好需給や海外動向などを背景に引き続き日本の長期金利は低位安定し続けるであろう。しかし、そろそろ政府に対する市場からの警鐘も必要ではないかと思う。


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by nihonkokusai | 2011-12-15 08:46 | 国債 | Comments(0)
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