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「FRBの追加緩和規定路線化にブレーキかける」

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁(投票権なし)は、ニュージャージー州での講演で、デフレの「リスクがほとんどない」ことなどを理由に、FOMCによる一段の金融緩和には反対の意向を表明した。プロッサー総裁は「現時点での資産購入の拡大は、利点がほとんどなく、一定のコストが予想されるため、打ち出すべきではない」と語った(ロイター)。

また、ボストン連銀のローゼングレン総裁(投票権あり)はニューヨークでの講演後の質疑応答で、追加の大規模な国債購入は経済見通しや今後発表される統計内容に左右されるとの見方を示した(ロイター)。

ミネアポリス地区連銀のコチャラコタ総裁(投票権なし)は講演後の質疑応答で「いかなる量的緩和措置も、インフレ期待への影響はかなり控えめとなる公算が大きい」とし、量的緩和は利下げほど効果的な手段ではないとの見方を示した(ブルームバーグ)。

FRB当局者から市場での追加の量的緩和期待に対し、相次いで消極的とも見えるな発言が飛び出したのは偶然ではないとみられ、過度な期待を後退させようとの意思表示である可能性もある。いずれにせよ、FRBは早くても11月とみられる追加の量的緩和に向けて、まだそれほどコンセンサスがまとまっていないともみえるが、このあたりのさじ加減はなかなかうまいようにも感じる。さて、来週、日銀はどうするのか。
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by nihonkokusai | 2010-09-30 09:46 | 日銀 | Comments(0)

「日銀短観を受けての追加緩和というよりも、委員それぞれの意見を明確に出すべき」

日銀は9月29日に短観を発表した。大企業製造業DIは足元はプラス8と6期連続で改善となり、これはほぼ予想に近いながら、12月予想はマイナス1とやや予想を下回った。業種別に見ると大企業のうち自動車が足元プラス32に対して12月はマイナス6と大幅に落ち込む見通しとなっている。エコカー減税・補助金による改善の反動に加え、欧米などの景気減速への懸念、また円高などの影響などを想定してのものとみられる。石油・石炭製品についても足元のプラス26から12月はマイナス7に落ち込む予想となっている。また、2010年度の大企業・全産業の設備投資計画についても前年度比プラス2.4%と前回調査のプラス4.4%から下方修正された。日銀が金融政策を決定する上で最も重視しているとみられるのが、日銀が自ら集計し発表している短観であり、これにより追加緩和をする理由付けができたこととなる。

またここにきて円高圧力が再び強まっている。9月15日に為替介入を実施しドル円は86円近くまで取るが戻されたが、その後、米国での追加緩和の可能性の高まりや、欧州での財政悪化懸念などから、再び円買い圧力が強まりドル円は84円を再び割り込んできている。今後は介入が実施されたとしても、初回ほどの効果はなくなりドルの戻りは限定的になるとみられる。ちなみに短観での為替の想定レートは89円66銭となっている。

さらにFRBによる追加緩和観測もあることで、10月4日から5日にかけて開催される金融政策決定会合での追加緩和の可能性が高まったと言えよう。日経新聞の電子版ではさっそく「金融緩和の材料でそろう」との記事を出している。しかし、今回の日銀への追加緩和の期待は、過去にもあったように政府発マスコミ経由により醸しだされたものと見える。24日の白川総裁辞任の噂などがそれを示している。

確かに日銀は必要と判断される場合には適時適切に対応して行くとしており、追加緩和の可能性は排除していない。ところが、米FRBのように追加緩和に向けての前傾姿勢をとってきているわけではない。特に政府が期待しているとみられる国債の買入増額については、26日に神戸大学で開かれた日本金融学会秋季大会の講演で否定的な発言をしている。そうは言っても、すでに期待感が市場でも強まってしまっている以上、もし追加緩和をしなければ結果として円高圧力を強める結果ともなりかねない。

しかし、追加緩和を行うにしてもすんなりとすべきではないのではないか。日銀がどうしてもここは追加緩和すべきと政策委員が全員同意見であるのならば、それはそれで良いが、少しでも意見を異にする委員がいるのならばその意見を表に出しても良いのではないか。

今度の追加緩和は新型オペのさらなる拡充などこれまでの追加緩和策の延長線にあるものをしてくる可能性が高いとみられている。しかし、国債買入含めて量的緩和策再導入も行っても良いのでは思う委員がいるのならば、それを議事提案すべきではなかろうか。また反対に今回の追加緩和策についてその効果が認められないとする意見の委員がいれば、8月30日の臨時会合での須田委員のようにはっきりと反対の意思表示を示すべきである。

また、現在の議長提案という投票システムでは無理かもしれないが、総裁自らが反対意見に回るようなこともあっても良いのではないか。こうすることにより、それぞれの委員の特色が出て、それぞれの発言にさらに重みが増す。これによりマスコミや政府関係者からの金融政策への意見ではなく、それぞれの日銀の委員の意見をより注視するようになるはずである。そうすれば次の金融政策の行方を占うという日銀ウォッチの本来の姿に戻ることができるのではないか。もし異なる意見を持つ委員がいるのならば、ぜひその意見に基づいて票を投じてほしい。
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by nihonkokusai | 2010-09-29 15:35 | 日銀 | Comments(0)

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by nihonkokusai | 2010-09-29 08:41 | 債券市場 | Comments(0)

「2年国債の応札倍率が量的緩和時以来の水準に」

2年国債入札の手元データが一部抜け落ちていたので修復して再確認したところ、今回の2年国債の入札における応札倍率の5.75倍は、2005年6月の268倍という異常な倍率をつけて以来の水準となっていた。2005年6月は量的緩和真っ只中で、ほとんどキャッシュ同様の扱い。今回の倍率を見ても、量的緩和をかなり意識しはじめていることが伺える。ちなみに最低落札価格と平均落札価格はともに99円92銭0厘となり、テールはゼロ。テールのゼロ円も2005年6月の入札以来となった。
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by nihonkokusai | 2010-09-28 13:59 | 国債 | Comments(2)

「まず財源ありきの補正編成に経済効果はあるのか」

報道によると27日に菅首相は政府・民主党首脳会談で、円高・デフレのための2010年度補正予算案の編成を正式したそうである。野党である自民党や公明党の主張に配慮して、規模は最大4.5兆円程度となる見込み。ちなみに自民党は5兆円、公明党は4兆円規模の対策が必要と主張している。

次期臨時国会は10月1日招集、会期末は12月上旬の予定となっており、10月下旬の補正予算案の提出を想定しているとか。

補正財源については、2010年度予算の国債費の不要分の約1兆円、2009年度の決算剰余金約1.6兆円、今年度税収の見込みからの上振れ分の約2兆円などが見込めると、玄葉国家戦略相は説明をした。

2009年度決算剰余金は1兆6246億円であるが、財政法(六条)でその二分の一を下らない金額を翌翌年度までに国債の償還財源に充てなければならないと定められている。このためこれにより使うことが可能なのは8123億円となる。ただし、特例法を制定すればその限りではない。しかし、本来は国債の償還財源に充てるべきものを補正予算で使うとなれば、それは国債を増発させるのと同様である。

今年度税収の見込みからの上方修正分については3兆円との報道があったが、税収の上振れ分の3割程度は地方交付税交付金に回ることになるため、それを差し引くと約2兆円規模ということになるようである。

いずれにしても新規の国債増発は避けるとしても、本来ならば国債の発行抑制に回しても良いはずの4.5兆円規模を経済対策に回そうとの考え方は、規模の議論が先行するなど、まさに以前の自民党政権下と同様の考え方である。ねじれ国会を意識しての動きとも思われるものの、余った金は今後の選挙や支持率アップに向けて、さらには外交の不手際から国民の目を逸らさせるために、思い切って使いきってしまおうとの思惑かとも勘ぐってしまう。

しかし、これはいくら国債を増発しない結果となろうとも国債発行抑制とは言えまい。さらに金額ありきの対策では自民党政権下の際の経済対策と同様に効果は限られたものとなろう。補正予算の編成の内容を見ても、バラマキ型としか見えないように感じる。それでなくとも年々、予算規模が大きくなる社会福祉を重点に置くことは、むしろ今後の歳出削減を難しくさせる要因ともなるのではなかろうか。まず財源ありきの補正編成では経済効果は限定され、むしろ債務規模拡大効果が大きいように感じるのだが。
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by nihonkokusai | 2010-09-28 11:25 | 国債 | Comments(0)

「日銀、追加緩和の可能性」

9月21日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)では追加緩和は見送られたが、発表された声明文において、「必要に応じて追加金融緩和を実施する用意がある」との見解を示した。さらに、物価下落に対する懸念も強調されており、この声明文からみて、11月2日~3日もしくは12月14日に開催されるFOMCにおいて、国債の買入拡大の可能性という追加緩和が実施される可能性が高い。

9月15日に政府は為替介入を実施でしたが、円高対策のために、日銀は次の手も期待されている。米FRBなどは自国通貨安を意識しての動きを見せてきており、日銀も今回の為替介入については、さすがに非不胎化という非現実的な手段への言及はしなかったが、介入資金を利用しながら潤沢な資金供給を行っていることを表明した。これもアナウンスメント効果を意識したものであろう。しかし、市場ではさらなる緩和策への期待も強まりつつある。特に米FRBが国債買入を拡大する可能性が出てきたことで、日銀の国債買入増額の可能性を指摘する声も強い。

10月上旬にはワシントンでG7が開催される予定であり、政府は単独の為替介入に対する批判回避のためか、その前に日銀に追加緩和を求める声もあるようである。また、政府は4.5兆円規模の補正予算編成に着手しており、政府の経済対策の後押しをする意味でも日銀への追加緩和圧力が強まっている。

これに対して日銀は、白川総裁は26日に神戸大学で開かれた日本金融学会秋季大会の講演で、円高が日本経済に与える影響や経済の下振れリスクを注視しているとして、必要があれば適切な対応を講じるとの考えを示したものの、国債買い入れの増額については財政ファイナンス懸念から長期金利上昇につながるリスクを指摘し、通貨や金融システムの信任維持のためにも財政バランス維持が重要だと強調した。

24日の東京市場では外為市場あたりから白川日銀総裁の辞任の噂が流れた。まったく根も葉もない噂の可能性もあるものの、政府からの追加緩和要請に対して日銀がやや難色を示した可能性もありうる。特に総裁発言にもあるように国債買入拡大については、現状受け入れがたいものと思われる。

9月29日には日銀短観が発表される。これを確認した上で10月4日から5日にかけて開催される金融政策決定会合で追加緩和について協議されるとみられる。28日の日経新聞は期間3~6か月の資金をいっそう潤沢に供給することや、短期国債の買い増しなどが選択肢に浮上していると報じているが、これはむしろ日銀へのマスコミを介したプレッシャーとも受け取れる。

果たして次回会合で日銀はどのような結論を出すのか。政府や米FRB、さらに市場などの動向を伺いながら、今回は後手に回るのを避ける意味でも、苦渋の選択を迫られる可能性となりそうである。
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by nihonkokusai | 2010-09-28 08:47 | 日銀 | Comments(0)

「ベルギーの国債発行に注意も」

ベルギーでは27日に最大25億ユーロの国債発行(2016~41年償還)を予定しているが、ベルギー国債のドイツ国債に対するプレミアムの上昇率が、今月始めの政党間の連立交渉の失敗をきっかけに大きくなっていることで、その国債発行の行方に注意が向けられている。

ベルギーでは6月の選挙以来、政局が定まっておらず、9月3日に社会党のディルポ党首が主導する政権協議が決裂し、政党間の連立交渉が失敗した。これを受けてベルギー国債のドイツ国債に対するプレミアム(上乗せ金利)が上昇している。ベルギー10年国債のプレミアムは64ベーシスポイントから、その後41%も拡大し、90bpに達した。アイルランド国債のプレミアムもこの間に413bp拡大したが、そのペースは21%とベルギーほど急激ではなかった(ブルームバーグ)。

ベルギーは公的債務残高のGDP比率が97%と、イタリアの116%とギリシャの115%に次いで3番目に高い。これまでPIIGSと呼ばれているポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペインにどうやらこみに今度はBが加わりそうな気配となっている。勝手に想像するにPIGBISとでもなるのであろうか。

ちなみにベルギーと言えば、日銀設立の際のモデルとしたのがベルギーの中央銀行であるベルギー国立銀行である。これは日銀創立の立役者である松方正義が1876年にパリを中心に滞在していた際にフランス蔵相レオン・セーから、日本が発券を独占する中央銀行をもつべきこと、さらにそのモデルとしては歴史あるイングランド銀行などではなく比較的設立が新しいベルギー国立銀行が良いのではないかといった助言を得ていたことによる。
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by nihonkokusai | 2010-09-27 19:43 | 国債 | Comments(0)

「白川日銀総裁の辞任の噂の背景は何か」

24日に外為市場あたりから日銀の白川総裁の辞任の噂が流れた。あくまで市場の噂であり、あまり真剣に受け止めるものはいなかったようだが唐突に出た感のある噂だけに、念のために注意も必要かもしれない。

過去の日銀総裁を振り返ると、一連の大蔵省・日銀における接待汚職問題で1998年に松下康雄総裁が監督責任を問われ辞任した。その後、就任した速水優総裁も2001年3月に量的緩和策に踏み切ってすぐの4月に、政府関係者に辞意を伝えたとの報道があったが、結局、辞任はせずに任期を全うした。次に総裁となった福井俊彦氏も村上ファンドへの投資問題での辞任観測があった。結局、福井氏も任期を全うしたが、日銀総裁への風当たりは予想以上に強いとみられ、日銀総裁の辞任観測はついてまわるもののようである。もちろん、どこかの国の首相のように簡単に責務を放棄するようなことはなかったが。

それはさておき、今回の白川総裁の辞任の噂については、根も葉もない噂である可能性も高い。しかし、ある意味、唐突な噂であっただけに火のないところに煙はたたないとの格言にも注意する必要がある。

それではもし、もしも仮に白川氏がほんの少しでも辞任する意思を持ったとすればその要因は何なのであろうか。ここにきて変化があったとすれば、政府による為替介入の実施である。円高対策のために、日銀は次の手も期待されている。米FRBなどは自国通貨安を意識しての動きを見せてきており、日銀も今回の為替介入については、さすがに非不胎化という非現実的な手段への言及はしなかったが、介入資金を利用しながら潤沢な資金供給を行っていることを表明した。これもアナウンスメント効果を意識したものであろう。しかし、市場ではさらなる緩和策への期待も強まりつつある。特に米FRBが国債買入を拡大する可能性が出てきたことで、日銀の国債買入増額の可能性を指摘する声も強い。

ただし、白川総裁は26日に神戸大学で開かれた日本金融学会秋季大会の講演で、円高が日本経済に与える影響や経済の下振れリスクを注視しているとして、必要があれば適切な対応を講じるとの考えを示したものの、国債買い入れの増額については財政ファイナンス懸念から長期金利上昇につながるリスクを指摘し、通貨や金融システムの信任維持のためにも財政バランス維持が重要だと強調した(ロイター)。

白川総裁は、国債買い入れについて、諸外国の中銀では非伝統的政策と位置付けられているのに対して、日銀では通貨供給の主要手段と位置づけられ、伝統的政策そのものになっていると指摘し、中央銀行による国債買い入れが財政ファイナンス、いわゆるマネタイゼーションを目的としているとみられる場合、将来のインフレ予想から国債金利が上昇すると指摘した。また、通貨や金融システムへの信任は究極的には政府、ソブリン国家への信任に支えられているとして、中長期的な財政バランスを維持することの重要性を強調。さらに、政府が中央銀行の通貨発行によるファイナンスという手段に自由にアクセスできるようになると、通貨の過剰発行によるインフレの危険がある。各国ともそうした危険を歴史の経験から学び、その結果、多くの国で中央銀行による財政の直接ファイナンス、すなわち、国債引き受けが禁止されていると述べた(ロイター)。

まったくの正論である。しかし、そうは言うものの日銀ができる追加緩和策には限度があることも事実である。政府による為替介入、そして追加の経済対策に呼応して日銀も何かしら動かざるを得ない状況に追い込まれやすいが、その際に何を選択できるのか。ここは白川総裁にとり辞任を考えなくてはならないようほどの状況ではないとしても、かなり悩ましい状況にはある。

小沢氏がもし民主党代表選に勝利したならば日銀法改正に向けた動きも出た可能性はあったが、菅氏の続投でその可能性は弱まった。しかし、為替介入を決断してしまった政府は何かしら日銀にもしてもらわなくては困るというところでもあろう。さらに政府は対中国との関係悪化という問題を抱えてしまっており、円高対策などを日銀に押し付けてくる可能性もないとは言えない。

もしほんのわずかでも日銀総裁の辞任の噂に何かしらの根拠があるとすれば、このように政府との関係によるものと考えられる。また、日銀内部での特に執行部内での意見の相違といった可能性もないとは言えない。はっきりとした根拠はないものの、阿吽の呼吸とも言われた山口副総裁と微妙に意見の違いも出てきているように感じるのは私だけであろうか。

なにはともあれ、白川総裁の辞任の噂はあくまで噂であってほしいし、上記の観測はあくまで、もしもを仮定した個人的な憶測である。
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by nihonkokusai | 2010-09-26 17:29 | 日銀 | Comments(0)

「国債依存症からの脱却」

デフレからの脱却を目指すならば、それは国債依存症からの脱却を目指すこととなる。日本ではいまさら言うまでもなく、財政は国債発行に大きく依存している。国債残高は増加し続けているが、国内銀行など民間の資金運用でも国債依存度を高めていることで、国債は安定的に消化が可能となっている。民間企業でもデフレ環境が続き景気の先行き不透明感も手伝い、手元の流動性資金は増加しているもののそれは設備投資等には振り向けられず、その分預金が増加することで、その資金の多くが国債に振り向けられている。

この国債依存度の高まりは、何も日本に限ったものではなくなっている。欧米でもリーマン・ショック後の財政政策により政府による国債依存度が高まった。しかし、民間の資金運用での国債依存度の高まりにより、米国債やドイツの連邦債なども買い進まれている。さらに米FRBが国債の買入拡大を検討するなど、中央銀行の金融政策においても国債への依存度が高まりつつある。ここにきて日銀への国債買入増額期待も出てきている。

この国債依存度の高まりにより、日本国債・米国債・ドイツ連邦債はバブル相場の様相を強めている。ただし、南欧諸国を中心にソブリン債への懸念も引き続き強いものがあるが、それも裏返せばそれだけ国債への依存度が高い現れと言える。

国債依存症からの脱却は、日本ではデフレからの脱却と言うことになる。欧米でも日本型デフレの警戒心が強まっていることで、日本での国債依存症の脱却の行方を注視していると思われるが、いまだその処方せんを見い出してはいない。

デフレという言葉が物価下落を意味していることで、物価上昇を誘発させるため日銀がリフレ政策を行えば、デフレからの脱却が可能との意見がある。しかし、もし日銀が自ら定めた水準まで物価を上昇させるために、結果として通貨を乱発する行為に出たとすれば、通貨そのものの信用失墜を招く恐れがあり、国債依存の歯車が一気に崩壊し財政そのものが成り立たないというリスクも秘めている。

国債依存症からの脱却は、そもそも国の基礎体力の増強が必要となる。企業による活発な投資が再開されれば、民間企業や金融機関の国債依存度が徐々に低下し、税収が回復すれば国による国債依存度も低下する。デフレからの脱却を考える場合には、どのようにすれば国債依存度を低くできるかということを視点に考えてみることも重要である。
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by nihonkokusai | 2010-09-24 11:07 | 国債 | Comments(0)

「米国の追加緩和時には日銀も追随か」

21日の連邦公開市場委員会(FOMC)では追加緩和は見送られたが、発表された声明文において、経済の先行きや金融情勢の展開を注視し、景気回復をサポートし、時間をかけて物価を目標とする水準に戻すため、「必要に応じて追加金融緩和を実施する用意がある」との見解を示した。

The Committee will continue to monitor the economic outlook and financial developments and is prepared to provide additional accommodation if needed to support the economic recovery and to return inflation, over time, to levels consistent with its mandate.

さらに今回の声明文では、物価下落に対する懸念も強調され、物価を示す指標は現在、物価安定と雇用最大化を促す目標に対し、長期的に見て適正とする水準をいくらか下回っていると指摘している。

Measures of underlying inflation are currently at levels somewhat below those the Committee judges most consistent, over the longer run, with its mandate to promote maximum employment and price stability.

この声明文からみても、事前の観測でも今回の追加緩和は見送られるものの、11月2日~3日もしくは12月14日に開催されるFOMCにおいて、国債の買入拡大の可能性という追加緩和が実施される可能性が高いと見られる。

21日の米国債券市場では、この声明文の内容を受けて10年債利回りは2.58%に低下、2年債利回りは0.424%と過去最低を記録した。

FRBが追加緩和に向けて前傾姿勢を取ってきたことで、今度は日銀の対応が注目される。日銀の宮尾審議委員は22日の講演で「米国経済を中心に先行きを巡る不確実性が高まっている中で、わが国経済の下振れリスクに対する警戒を解くことは出来ません。」と指摘し、「必要と判断される場合には適時適切に対応して行く所存」であることを示した。

9月7日の決定会合後に発表された公表文でも「日本銀行は、先行きの経済・物価動向を注意深く点検したうえで、必要と判断される場合には、適時・適切に政策対応を行っていく方針である。」との一文が追加されている。

米国の追加緩和(もしくはそれに類する政策)が実施されれば、円高ドル売り圧力がかかる。政府による為替介入も実施された以上は為替の動きについても日銀はさらなる配慮をする必要がある。

今後の日銀の決定会合の日程を見てみると、10月は4日から5日にかけて開催される。通常は10月1日に発表される日銀短観が今年は9月29日に発表されるのは、1日では決定会合までの日数が短すぎるとの理由のようである。このように10月の会合については日銀短観の内容をかなり意識したものとなりそうである。

次の会合が10月28日。こちらでは展望レポートの内容に注目が集まるものと考えられる。景気見通しなど下方修正すれば日銀への追加緩和の思惑がさらに強まる可能性がある。

そして次の会合は11月15日から16日、さらに12月20日から21日にかけて開催される。それぞれFOMCからややタイムラグがある。もし11月2日~3日もしくは12月14日のどちらかのFOMCで追加緩和が実施されれば、日銀も追随して追加緩和を実施してくる可能性がある。

この場合の日銀の追加緩和はいったい何をしてくるのかを注目したい。為替介入を行った際に、この介入資金使い潤沢に供給するとの発言が総裁などからあったが、これは量的緩和策を連想させる。米国が国債買入の増額を行うならば、日銀も国債買入増額をするのではないかとの思惑も広がりやすい。果たして日銀はあらためて量的緩和策に踏み込むのか。それには国債買入増額もセットで実施されるのではないかと、あまり選択肢もない中でこの思惑が今後強まる可能性がありそうである。
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by nihonkokusai | 2010-09-22 11:57 | 日銀 | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


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