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「今年もお世話になりました」

 今年も一年、債券ディーリングルームと牛熊ブログの更新を続けられました。これも見に来ていただいている皆様のおかげです。今年はツイッターも本格的にはじめましたが、少し時代に乗り遅れていた感もあり、体調も回復してきたことで来年は積極的に行動を起こそうと思っております。

 体調といえば、実は11月の健康診断で精密検査要と出てしまい、体調の悪さの原因は何かしらの病気にあったのかと、医師をしている従姉妹の勤める病院で12月に検査を受けました。

 久しぶりの胃カメラと初めての大腸カメラでの検査を受けたのですが、結果はそれぞれ一部の炎症とともに、大腸憩室が見つかりました。どうやら体調異常はこの大腸憩室とともに、ストレスによるものだと判明しました。大腸憩室については10人に一人がかかっていると言われ、痛みなどがない限りはそのままでも大丈夫なようです。

 何はともあれ、体調異常の原因がわかり、検査結果後は体調がしっかり回復するなど、どうやら精神面でのストレスもだいぶ解消されてきました。これまでは飲み会等は控えていたのですが、来年からはそれなりに回数も増やして(ただし歳相応程度に)、あらためて皆様との交流も図りたいと思っております。

 来年は心機一転、新しいことにもチャレンジしようと考えております。本の出版も予定されており、執筆活動も続けて行きたいと思っております。あらためまして、来年もよろしくお願いいたします。
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by nihonkokusai | 2009-12-30 10:21 | 趣味関心 | Comments(2)

「2009年の債券相場を振り返る(7月から12月)」

7月1日に発表された日銀短観では、大企業製造業DIがマイナス48と予想ほどの改善とならず、大企業全産業の2009年度設備投資計画は9.4%減と前回から下方修正された。日銀の超低金利政策は当面継続されるとの見通しから中期債主体に買い進まれ、7月1日に2年債の利回りは、2006年1月以来の0.3%割れとなった。7月からの国債増発で最大の焦点となった7月2日の10年国債の入札は無難な結果となったものの、今後の国債需給への懸念は残り、現物債は長期債・超長期債の上値が相対的に重くなり、イールドカーブはスティープ化した。

7月2日に発表された6月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が46万7千人の減少と事前予想を大きく上回る減少となり景気の早期回復期待が後退した。ニューヨーク原油先物市場では9日に一時60ドルの大台を割り込むなど大きく下落し、外為市場では高金利通貨に対して円が買い進まれるなど、世界的にリスク回避の動きが強まった。

日経平均株価は7月に入り、連日の下落となった。債券は買われ現物2年国債の利回りは2006年1月以来の0.230%に低下し、5年国債の利回りも0.650%と2005年9月以来の水準に低下した。10年国債の利回りも心理的な節目とみられていた1.3%を割り込んだ。

米国債券市場では7月10日に米10年債利回りは3.30%に低下していたが、その後上昇基調を強め15日には3.6%台をつけるなど大きく利回りは上昇した。米大手企業の四半期決算を受けて、景気回復期待が強まったことが背景にあった。

7月15日の日銀金融政策決定会合では企業金融支援特別オペを12月まで延長することなどを決定した。

衆院は7月21日午後の本会議で解散された。解散から選挙まで40日、さらに新政権の本格始動までの時間も考えると、かなりの政治の空白期間が生じるが、市場への影響は限られたものとなった。米国市場では、4~6月期の大手企業決算が予想を上回るものが多くなり、景気回復への期待感が強まった。

8月7日に発表された7月の米雇用統計では失業率が9.4%と予想に反し低下し、非農業雇用者数は前月比24.7万人減と減少幅は予想を下回った。米景気の底入れ観測が強まったことで、7日の米10年債利回りは3.85%に上昇した。

現物債は中期ゾーンには余剰資金を抱えた大手銀行などによる買いが入り、5年債利回りは8月27日に0.615%と2005年9月以来の水準に低下した。また、長期から超長期債には9月の国債の大量償還を控え、生保や年金による長期化入れ替えに伴う長期・超長期債への買いが入った。10年債は27日に1.295%まで買われ心理的な壁とみられた1.3%を割り込んだ。

8月30日の衆院選挙で民主党が大勝したが、市場はすでに民主党勝利は織り込み済みとみられ、選挙結果を受けての市場への影響は限定的となった。

世界的な景気回復を背景に投資家のリスク許容度が拡大し、ニューヨーク原油先物は70ドル台に、金先物は1000ドルの大台に乗せてきた。国際商品価格の上昇により、資源国の資金がドルから欧州通貨など高金利通貨に向かい、これによりドル売り圧力が強まった。

9月16日に鳩山政権が発足したが、このタイミングを狙って債券先物には海外投資家によるとみられる売りが入った。買いポジションの解消売りとみられた。

藤井財務相の円売りドル買い介入は安易に実施しないとの発言などを材料に、幅広い通貨に対して円買いが進み、9月25日にドル円は90円を割り込んだ。この円高と米株安を受けて週初9月28日の日経平均株価は一時7月24日以来の1万円の大台割れとなった。株安や米債高を背景に9月28日の債券先物は買いが先行し、139円40銭まで買い進まれた

9日に発表された8月全国消費者物価コア指数は前年同月比2.4%のマイナスと過去最大の下落となったが、ほぼ予想通りの数値となった。

10月1日に発表された9月の日銀短観では大企業製造業DIはマイナス33となり、市場の事前予想に近く、これによる相場への影響は限られた。

10月6日にオーストラリア準備銀行は政策金利を3.25%に引き上げた。当日の東京市場では影響は限定的となったが、この利上げをきっかけに景気回復期待が強まり、米国市場では株高・ドル安・債券安が進行した。

10月14日の米国市場では米企業の業績回復への期待感の強まりなどから、ダウは1万ドルの大台を回復した。これは昨年のリーマン・ショック後の世界的な経済金融ショックからの脱却を示す象徴的な出来事とも捉えられた。

来年度予算については一般会計の概算要求が最大95兆円程度と過去最大規模に膨らんだ。これにより赤字国債の増発観測による国債需給への懸念も出てきた。債券先物は10月13日に9月25日以来の139円割れとなった。現物債は長い期間の債券主体に売り圧力を強め、10年債利回りは1.3%台に乗せ、30年債の利回りは2.2%台に乗せてきた。

日本時間の11月2日の朝方、懸念されていたCITが破産法を申請との記事が伝わった

国債需給への懸念などをきっかけに10月上旬あたりから海外ファンドが債券の売り仕掛けをしていたものとみられ、また大手銀行も現物債を売却していたことも手伝って債券相場は下落基調となっていた。11月10日に10年債利回りは、1.485%まで上昇し1.5%に接近したが、藤井財務相の「長期金利上昇を危惧、財政悪化懸念の是正に努める」との発言などをきっかけに1.455%まで戻すなど、売り方も慎重姿勢となってきた。

11月16日に発表された7~9月期GDP一次速報値は、前期比年率プラス4.8%と市場予想を上回ったが、国内需要デフレーターが前年同期比2.6%下落と約51年ぶりの下落幅を記録した。政府は20日に公表する月例経済報告で約3年ぶりにデフレの表現を復活させる意向を示し、日銀が今後、国債の買い切りを増額するなど何らかの対応を迫られるのではないかとの観測も出てきた。10年債利回りは低下し18日に1.3%を割り込む。

相場のテーマが国債需給悪化からデフレに移り、20日の政府によるデフレ宣言により、日銀の金融政策にも影響を与える可能性があるとの見方も強まった。

26日にドル円は今年1月21日につけた87円10銭を割り込み、1995年7月以来14年ぶりの円高ドル安水準をつけた。そして27日の朝方にはドル円は一時85円割れ、ユーロ円も一時126円台をつけた。

さらにドバイ・ワールドが債務について返済延期を債権者に要請することを計画していると発表し、これを受けて欧州市場で債券が買われるなどしたこともあり、週末27日の債券先物は直近高値を更新した。

臨時の金融政策決定会合との発表を受け、12月1日の債券相場は急騰し、債券先物は一時74銭高の140円48銭まで上昇した。現物10年債利回りは1.195%と1.2%割れとなり、5年債も0.5%を割り込み、2年287回も0.2%割れ。また20年債利回りも2%を割り込む。 臨時の金融政策決定会合では、国債や社債、コマーシャルペーパーを担保に0.1%の固定金利で3か月程度の期間で10兆円規模の資金供給資金を供給する新たな仕組みを導入することを決めた。

2日に日銀は即日での1兆円の共通担保オペによる資金供給を通知するなど積極的に資金供給を行ったことで、特に中期債主体に買いが入り5年債利回りは3日に0.465%まで低下した。

ところが、12月4日に発表された米雇用統計で非農業雇用者数は1.1万人減と減少幅が大幅に縮小した。利上げが予想より早まるとの観測などから、米10年債利回りは3.47%に上昇した。これを受けて7日に10年債利回りは1.3%台に、5年債利回りは0.5%台に乗せてきた。

112月4日に発表された日銀短観では大企業製造業DIはマイナス24と3期連続の改善となったが、債券相場への影響は限定的であった。

ドバイの信用不安が一端後退し14日の債券先物は戻り売りに押され139円32銭まで下落した。しかし、中期債には銀行なの買いが入り、5年債利回りは87回が0.5%割れ、2年債利回りは0.160%と2005年9月以来の水準まで利回りが低下した。

18日の日銀の金融政策決定会合では中長期的な物価安定の理解の明確化し、ゼロ%以下のマイナスの値は許容していないことを示したことで、超低金利政策の長期化が意識され中期債主体に買い進まれた。

さらに日銀の白川総裁は18日の会見で、物価安定の理解について広い意味で時間軸効果があるとし、理解が浸透すれば金利形成に相応の影響があることを示した。これを受けて21日に5年87回債の利回りは先週末比-0.020%の0.430%に低下し、2005年7月以来の水準をつけた。

22日以降、米国債が下落基調となり米10年債利回りは3.8%台に上昇したことに加え、米株の堅調地合や円安傾向などを受けて、日経平均株価が24日に10500円台を回復するなど、米債安と株高が債券相場の上値を重くした。
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by nihonkokusai | 2009-12-29 14:13 | 債券市場 | Comments(0)

「2009年の債券相場を振り返る(その1)」

1月20日に就任式を迎えるオバマ新米国大統領への期待などから、NY株式市場は上昇し2日にダウ平均株価は2か月ぶりに9000ドル台をつけた。この株高を受けて年初の米債は戻り売りに押され、米10年債利回りは12月31日に比べ0.15%上昇の2.37%に。

米債安などから2009年の債券先物は売り気配でのスタートとなり、12月30日比35銭安の139円77銭で寄り付いた。昨年末にかけ長期金利は1.155%まで低下したが、その反動売りも入ったものとみられる。特に年末に向けて日米ともに大きくフラット化が進んでいた反動から、現物債は超長期ゾーンを中心に利回りは上昇し、年末1.660%まで利回りが低下した20年債は9日に1.9%台をつけた。10年債利回りも10年入札のあった8日に1.325%と1.3%台に乗せた。その後、米株安や米債高から債券先物は昨年12月30日以来の140円台を回復した。1月15日にECBは定例理事会で政策金利を0.5%引き下げ年2.0%とすることを決定した。

オバマ新大統領の就任式が行なわれた1月20日の米株式市場は米景気の先行きや財政の悪化、さらに金融危機への懸念の再燃などから急落の展開となった。米債も長期債主体に需給への懸念から下落した。

1月22日に発表された日銀の展望レポートの中間レビューでは実質GDPに関して2008年度で-1.8%、2009年度で-2.0%と大幅に下方修正した。また、日銀は3兆円のCPおよびABCPの買入を1月30日から実施することに加え、期間別の長期国債買入れに関しても発表した。また、2月3日の定例の政策委員会で、日銀は銀行保有株の買い取りを再開することを決めた。

2月4日にTBとFB統合後初めて入札された国庫短期証券(第一回)の最高落札利回りは0.3102%となった。

2月に入り、米債は需給悪化懸念で上値も重くなり、円債も短期国債市場への需給悪化懸念が中短期ゾーンの売りにつながった。また、長期や超長期ゾーンも決算を睨んでの投資家の売りが入り、10年298回利回りは一時1.30半ばに上昇し、20年債利回りも1.9%台に上昇した。しかし、その後、日銀の追加緩和への思惑での手伝い、10年債利回りは1.2%台半ばに利回りが低下し、債券先物は株先売り・債先買いの動きも入り、2月12日に139円台を回復した。

3月5日にECBとBOEはそれぞれ政策金利を0.5%引き下げた。BOEは量的緩和策を導入し英国債の買入を行なうことを発表した。

債券先物は3月10日に中心限月が6月限に移行した。ロングロールの動きは限定的となり、これまでの中心限月交代時に見られていたような異常な値動きは今回は影を潜めた。

3月13日から14日にかけてロンドンで開催されたG20では経済成長を回復するためあらゆる手段を取るとし、その一環として17日から開催される日銀の決定会合とFOMCで、それぞれ国債の買い入れに関して議論される見通しと伝えられた。

実際に3月18日の日銀の金融政策決定会合で、長期国債の買い入れを月1.4兆円から1.8兆円に大きく引き上げた。FRBも18日のFOMCで向こう半年間に最大3000億ドルの長期国債を購入することを決定。これを受けて米10年債利回りは前日比-0.48%の2.53%に急低下し、債券先物も再び139円台に。

3月23日にガイトナー米財務長官、官民投資プログラムと呼ぶ不良資産買い取り計画を正式に発表し、23日の米株式市場ではダウが497ドル高と今年最大の上昇となった。米債は米株の上昇などを受けて19日から25日にかけて5営業日続落となり、円債は米債安と株高を受けて下落基調となり、債券先物6月限は27日には一時138円近くまで下落した。現物は10年債利回りが1.3%台に上昇した。

GMとクライスラーの破綻懸念から米株が下落し、これを受けて債券先物は31日に138円40銭まで買われる場面があったが、31日に麻生首相が追加経済対策の検討を指示し、追加経済対策の財源には赤字国債の発行も辞さずと発言したことが伝えられ、イブニングセッションで債券先物は138円を割り込んだ。

4月1日発表された3月の日銀短観は、大企業製造業DIがマイナス58とオイルショック後の1975年5月のマイナス57を超えて過去最悪となった。ある程度の悪化を市場では織り込んでおり、むしろ3か月後6月の予想値がマイナス51となり約3年ぶりに改善見通しとなったことから、景気回復への期待感が強まった。

米国でも景気回復を示す経済指標も出てきたことから、株式市場は上昇基調を強め、4月2日に米ダウは一時8000ドル台をつけ日経平均も3日に9000円近くまで上昇した。債券先物は138円を割り込み、昨年11月以来続いてきた138円から140円近辺でのレンジ相場から下に抜けた。

4月6日に与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は、追加経済対策についてGDP比2%を超える真水規模とするよう首相から指示があったと述べたと伝えられ、これを受けて国債需給への懸念が債券相場の上値を押さえ、債券先物は137円を割り込み、10年債利回りは1.5%に接近した。追加経済対策にともなう国債の追加発行の総額は17兆円程度となった。

4月13日に発表されたゴールドマン・サックスの決算や、16日のJPモルガンチェースの決算が市場予想を上回るなどしたことから米株は上昇し、16日にダウ平均は8100ドルの大台を回復した。一時ドル円が100円台に乗せるなど円安進行も手伝って、日経平均は9000円の大台を回復する場面もあった。

政府は4月27日の臨時閣議で2009年度補正予算案を決定し、財源として建設国債を7兆3320億円、赤字国債を3兆4870億円、さらに財投債の6兆1000億円を含め、国債合計で16兆9190億円追加発行されることとなった。これに伴う今後の国債発行計画は、ほぼ市場のコンセンサス通りとなった。しかし、今年度の税収見積もり修正などによる年末に向けてのさらなる増発も確実視されており、実際に7月以降とみられる国債入札動向を見極めたいとの投資家も多く、国債への需給懸念が債券相場の上値を抑えた。債券先物中心限月で136円50銭から137円50銭のレンジ内での上げ下げとなり、長期金利も1.4%から1.5%のレンジ内での方向感に乏しい展開に。

18日に格付会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、日本国債の格付けをAa3から引き上げたが、21日には格付会社S&Pが英国債の格付見通しをネガティブに引き下げ、これを受け米国債の格下げの可能性が意識された。
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by nihonkokusai | 2009-12-29 09:45 | 債券市場 | Comments(0)

「来年度の国債発行計画」

 財務省が25日に発表した来年度の国債発行計画(http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/p211225.htm)を見ると、新規財源債が44兆3030億円、借換債が102兆6109億円、財投債が15兆5000億円となった。これにより2010年度の国債の発行総額は162兆4139億円と、2009年度の当初ベースの132兆2854億円からは30兆1285億円もの増加となる。ただし、2009年度の二次補正予算後は158兆4049億円となっており、ここからは4兆89億円の増加になる。発行総額は2005年度の169兆5051億円、2006年度の165兆4351億円に次ぐ規模となる。ちなみに2004年度は162兆3407億円と今年度に近い発行額となっていた。

 国債の消化別発行額を見ると、国債の「市中消化額」は144兆3000億円となり、2009年度当初から31兆円、二次補正後からは6兆8000億円の増加となり、これは年度別では過去最高額となる。

 そして第2非競争入札による予定発行額は市中消化額の3.75%の3兆9825億円、前倒し債発行による調整分が314億円。

 日銀乗り換えが11兆3000億円と個人向け販売分が2兆8000億円。個人向け販売分の内訳としては、個人向け国債が2兆円ちょうど、新型窓販などの窓販分が8000億円となっている。個人向け国債は2009年度当初は2.4兆円となっていたが販売低迷により、二次補正では1.3兆円に修正された。しかし、2010年7月に3年物の個人向け国債が発行される予定ともなっているなど個人向け国債の販売強化も図られる見込みで、2.0兆円となったものとみられる。新型窓販などの窓販分は2009年度の当初の1.8兆円が二次補正で8000億円に引き下げられ、2010年度はこの二次補正後の数字がそのまま置かれている。

 カレンダーベースの市中消化額の内訳は、30年国債が年8回発行となる。そして、TB6か月物発行は2009年度当初の0.9兆円から二次補正後の5.5兆円となっていたが、それを2009年度当初と同様の0.9兆円に減額される。

 それ以外は二次補正後の発行額がそれぞれ継続される。つまり、40年債が0.3兆円を4回。

 そして、20年債は1.1兆円、10年債は2.2兆円、5年債は2.4兆円、2年債は2.6兆円を、1年TBは2.5兆円がそれぞれ毎月発行される。

 15年変国と物価連動国債がそれぞれ年間で3000億円ずつ、流動性供給入札は6000億円を毎月となる。

 以上のカレンダーベースの市中消化額の内訳からは、やや30年国債の発行額が重荷になるかもしれないが、総じて事前の予想された範囲内とみられ、これで国債需給の不透明感はいったん払拭されるものとみられる。
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by nihonkokusai | 2009-12-28 10:09 | 国債 | Comments(0)

「財政はさらに悪化」

 日本の財政はさらに悪化し、基礎的財政収支は2010年度に23兆6500億円の赤字となり、当初予算ベースで過去最悪となる。2010年度の国債残高は637兆円程度となり、2009年度末に比べ40兆円程度増加し、GDPに対する債務残高は134%に上昇する。また、国と地方を合わせた長期債務残高の対GDP比率は2010年度末で181%となり、先進国の中では金メダルペースとなっている。

 参考までに、財務省の発表した「我が国の財政事情」によると、OECDの「Economic Outlook 86」による2009年12月時点のデータを用いた数値で比較した債務残高の国際比較(対GDP比)によると(2010年度予算政府案の内容は反映されていない)、日本の197.2%、米国の92.4%、英国の83.1%、ドイツの82.0%、フランスの92.5%、イタリアの127.0%、カナダの85.7%と日本が突出していることがわかる。

 すでに日本は対GDP比で200%に迫っており、次第次第にデッドゾーンに入り込んでいるような気がするが、果たしていつまでこんなことが続けられるのか。
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by nihonkokusai | 2009-12-28 10:08 | 国債 | Comments(0)

「2010年度予算政府案」

 25日に、政府は2010年度予算案を閣議決定した。一般会計総額は92兆2992億円となり、当初予算の段階で過去最大規模となった。民主党政権となり「コンクリートから人へ」との方針通り、子供手当てなど家計重視の政策が盛り込まれた。

 ただし、そのため新規国債(新規財源債)の発行額は2009年度の当初予算よりも約11兆円多い44兆3030億円となり、44兆円以内には収まらなかったものの、約44兆円程度にはなった。

 歳出では一般歳出が53兆4542億円、地方交付税等が17兆4777億円、国債費が20兆6491億円。

 歳入では税収が37兆3960億円、その他収入が10兆6002億円、そして公債金(新規国債発行額)が44兆3030億円。

 その他収入には、いわゆる霞ヶ関埋蔵金が活用され、財政投融資特別会計(財投特会)から4兆7752億円、そして外国為替資金特別会計(外為特会計)から2兆8507億円ほど発掘された格好に。
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by nihonkokusai | 2009-12-28 10:07 | 国債 | Comments(0)

「カレンダーベースでの来年度の国債市中消化額は145兆円規模か」

 本日来年度予算が閣議決定され、夕方にも来年度の国債発行計画が発表される見込みとなっている。昨日、日経新聞の夕刊は来年度の財投債の発行額を15兆円と報じており、新規財源債は産経新聞によると44.3兆円に。ただし、カレンダーベースでの来年度の国債市中消化額は1144兆円半ばが見込まれるようで(ブルームバーグ)、とりあえず事前の予想の範囲内とみられる。来年度の国債発行額に対する不透明感は払拭されそうだが、投資家の押し目買いも、引き続き慎重となると思われる。
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by nihonkokusai | 2009-12-25 09:11 | 国債 | Comments(2)

「日銀金融政策決定会合議事要旨(11月19~20日分)より」

24日に日銀は11月19日から20日にかけて開催された日銀金融政策決定会合議事要旨を発表した。

この会合の前の16日に2009年7~9月期実質GDP1次速報値が発表されている。これを受けて菅経済財政担当相は、名目成長が依然としてマイナスになっている点を指摘し、日本経済はデフレ的傾向が強まっている、との認識を示し、20日に正式にデフレ宣言を行なっている。

順序が逆転してしまうが、政策委員の議論を見る前に、内閣府の出席者からの発言を確認してみたい。

「GDP成長率において名実逆転が生じているほか、先行きも物価下落が続く見込みである。こうしたことから、わが国はデフレ的な状況に入りつつあるのではないかと思っている。デフレは、日本経済の安定にとって、重要なリスク要因であると考えられる。」

「日本銀行におかれては、こうしたデフレのリスクにも十分留意しつつ、引き続き、金融政策の面から、景気を下支えされることを期待している。また、物価安定の下での持続的な成長を達成する中長期的な道筋について、国民や市場に丁寧に説明していくことが重要であると考えている。」

このような政府によるデフレに対しての認識の強まりに対して、11月19日から20日にかけて開催された日銀金融政策決定会合では「物価に関する情勢判断の情報発信の仕方を巡っての議論を行っていた。

「ある委員は、展望レポートで2011年度まで物価下落が続くという見通しを示したあと、予想されたとおり、「デフレ」に関する議論が高まってきたと述べた。」

デフレに対する議論については、個人的には唐突とのイメージもあった。ある意味、何を今更のデフレ宣言なのかとの意識もあったのだが、この委員の予想した議論の高まりは政府を念頭に置いたものというのは見込み違いであろうか。

「多くの委員は、これまで日本銀行が説明してきたとおり、「デフレ」という言葉が使われる場合には、財・サービス価格の持続的な下落、厳しい景気の状況、資産価格の下落など、様々な定義で用いられており、論者によって異なるため、日本銀行が「デフレ」という言葉を使用する時は、細心の注意を払う必要があるとの見方を示した。」

同意である。

「もっとも、何人かの委員は、こうした説明は正しいものの、このような言い方をすることによって、日本銀行は「デフレ」という言葉をあえて避けているとの印象を与えている可能性があると述べた。」

つまり政府がデフレを宣言したにも関わらず、物価の番人である日銀がデフレへの対応に消極的との姿勢と捉えられるリスクを意識した発言となっている。

「その上で、ある委員は、「持続的な物価下落」を「デフレ」と定義するのであれば、そうした物価動向の評価は、日本銀行が展望レポートで示した見方と異なっていないという点を対外的にも説明していく必要があると述べた。」

つまり日銀も政府と歩調を合わせて、デフレという認識を示すべきとの発言か。

「また、別の委員は、「デフレ」について情報発信する際には、それ自体がマインドに悪影響を与えることのないよう留意する必要があると付け加えた。」

これは日銀がデフレ認識を示すことで、市場に過度な緩和期待などを抱かせることに対しての危惧を示したものか。

「複数の委員は、持続的な物価下落の根本的な原因は、マクロ的な需給バランスが緩和していること、言い換えれば需要の弱さであることを対外的に丁寧に説明していく必要があると述べた。」

デフレへの対応は、いくら物価の問題とは言えその根本には需要の弱さであるため、それを金融政策で対応するには自ずと限界があるはず。

「これらの委員は、そうした状況を改善するためには、設備投資や個人消費といった最終需要が自律的に拡大する環境を整えることが不可欠であり、家計の将来の安心感や企業の成長期待を確保することがもっとも大事な課題であると付け加えた。」

まったくもってその通りであると思うが、日銀のその後の対応を確認してみたい。

11月30日に白川総裁は名古屋での講演で、金融緩和と金融市場の安定確保の両面で、デフレ克服のために最大の努力を行なっていくと述べ、初めて、デフレという言葉を使い、政府のデフレ宣言と歩調を合わせた格好となった。

さらに政府との間で意思疎通図るのは大事なこととも白川総裁は発言した。昨日の白川総裁の発言にも景気の二番底を意識したものもあり、日銀も何かしらの対応策を講じる可能性が強まった。

その結果が臨時の金融政策決定会合となり、新型オペが導入されたのである。

さらに12月17日から18日にかけて開催された決定会合では、金融政策運営に当たり、各政策委員が、中長期的にみて物価が安定していると理解する物価上昇率」を明確化した。これまでは、「0~2%程度の範囲内にあり、委員毎の中心値は大勢として1%程度」としていたが、「日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰することが極めて重要な課題」を基本認識として、「消費者物価指数の前年比で2%以下のプラスの領域にあり、委員の大勢は1%程度を中心と考えている」とした。このポイントとして「ゼロ%以下のマイナスの値は許容していない」、「中心は1%程度」であることを示したのである。

これが結局は日銀による物価に関する情勢判断の情報発信ということになったものと思われる。その結果、短期金利は低下圧力を強めるなど、それなりのアナウンスメント効果があったことは確かである。しかし、市場では次の一手を期待するなどしており、今後も日銀の「デフレ」への対応が注目される結果ともなった。
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by nihonkokusai | 2009-12-24 09:56 | 日銀 | Comments(0)

追加緩和期待と44兆円以内

 昨夜のテレビ番組に日銀の白川総裁が出演し、デフレスパイラルを防ぐために必要なら、迅速果敢に行動する態勢を常に整えていると述べ、必要になれば追加緩和も辞さない姿勢を示した。

 ただし、デフレ克服へ向けて、実質ゼロ金利という極めて緩和した状態を粘り強く続けることも強調した。注目の具体的な次の一手についても発言し、銀が過去にとった様々な政策、ほかの国が現在とっている政策、その効果などを参考にしながら、何が最適なのか常に検討はしていると述べるにとどめた(以上、日経新聞)。

 昨夜はまた、鳩山首相が暫定税率を実質維持することを表明した。正確には暫定税率の仕組みは廃止するが、現在と同じ規模の税収を維持する新たな仕組みを導入する。さらに、子ども手当てについては、所得制限を設けないことを明言した(日経新聞)」

 これにより、来年度の新規国債の発行額を44兆円以下となることがほぼ固まったとみられ、白川発言とともに、これも債券市場にとりフォローの材料ではあるが、日銀の追加緩和期待はすでに出ており、また来年度の新規国債についても44兆円を大きく上回ることとなれば売り材料ともなるが、44兆円以内とならば想定の範囲内となる。外為市場では白川発言をきっかけに円売りドル買いが進み、ドル円は91円台をつけたが、債券市場への影響は限定的かと思われる。
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by nihonkokusai | 2009-12-22 10:37 | 日銀 | Comments(0)

「2010年度予算での国債費は20.5兆円規模に」

 19日の日経新聞に、財務省は2010年度予算での国債費について、概算要求では21兆8933億円の計上を求めていたが、長期金利の想定を要求時点の2.5%から2.0%に引き下げることで、概算要求の21.9兆円から1.4兆円程度削減すると記事があった。ただし、削減されても20.5兆円規模となり、2000年度の22兆円程度、2007年度の21兆円程度に継いで過去3番目の水準となる。

 2009年度も概算要求から予算査定までの過程で、長期金利の想定を2.7%から2.0%に、2008年度も2.9%から2.0%に引き下げられ、国債費は2008年度が概算要求の22.0兆円から20.2兆円と1.8兆円程度、2009年度も22.4兆円から20.2兆円と2.2兆円程度減額された。

 2000年以降の年ベースの長期金利の推移を見てみると、2000年は1.530~1.990%、2001年は1.020%~1.630%、2002年は0.895%~1.570%、2003年は0.430%~1.675%、2004年は1.190%~1.940%、2005年が1.165%~1.630%、2006年が1.405%~2.005%、2007年が1.395%~1.985%、2008年が1.155%~1.895%、2009年が1.185%~1.560%と、ほとんど1%から2%以内での推移が続いていることがわかる。これを見る限りにおいて、2010年度の長期金利の想定(平均値)を2.0%と置くのは妥当であろう。ただし、いつか国債需給への懸念などの理由で、長期金利が2%を大きく越えて上昇するのではないかといったリスクシナリオが伴っていることも確かではある。
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by nihonkokusai | 2009-12-21 09:43 | 国債 | Comments(0)
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