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「米下院で金融安定化法案が否決」


 29日の米下院本会議において、最大7000億ドル(約75兆円)の公的資金で不良資産を買い取ることを柱とした金融安定化法案は、採決において賛成205、反対228と反対多数で否決された。共和党で133票の反対があったとも伝えられ、民主党からは100票近い反対票が出たこととなる。巨額の公的資金投入に国民の理解が得られないと世論を気にする議員が多かったとみられ、必死に法案可決を訴えたブッシュ政権に対し共和党から大量の造反が相次いだ格好となった。

 マーケットにとっては、これはまさかの否決となり、株式市場ではダウが前日比777.68ドル安と過去最大の下げ幅となり、米債は質への逃避の動きから2年債利回りが一前日比-0.44%の1.66%に、10年債利回りは前日比-0.28%の3.57%と大幅に低下した。外為市場では106円台にいたドル円は、円買いドル売りの動きを強め104円を割り込み、NY原油先物は、景気減速観測の強まりによりWTI11月物が前日比10.52ドル安と大幅に下落した。

 今回の「まさかの否決」と言うのは、事前の報道で政府と議会が大筋で合意と伝えられていたことによる。蓋を開けて見ると米有力マスコミですら票読みができないくらいに11月の選挙を前にした両党幹部の統制がきかない事態が発生していたようである。

 日本でも1996年に政府は住宅金融専門会社(住専)の破綻処理に6850億円の公的資金を投入した際に、世論や野党から強い批判を浴びていた。この際には、住専の乱脈経営の穴埋めに国民の血税を使うのかといったモラルハザードの問題が指摘された。これによりその後の金融システム不安の強まりへの対応が遅れる結果ともなった。

 米国でも住宅価格の下落はまだ道半ばとの見方も強く、日本のバブル崩壊後のバランスシート不況と同様の状況が発生しうる可能性がある中での、選挙などを意識しての今回の金融安定化法案の否決という事態により、米国発の金融不安への解消にはさらに時間を要する可能性が出てきた。

 日米欧の金融当局は、さらなる金融封じ込め策を強化策を発表した。日欧など中銀はFRBからのドル資金調達額を6200億ドルに倍増することとし、日銀は29日夜に緊急の金融政策決定会合を開催し、国内市場へのドル供給額をこれまでの倍の1200億ドルとし、期間も来年の1月末から4月末に延長することとなった。さらにFRBは3か月物の資金供給制度(TAF)を一回あたり供給額を250億ドルから750億ドルに拡大した。また1998年の金融国会におけるドタバタとの類似点などもある。

FRBは今回の金融関連化法案において、準備預金への金利付与の前倒しも盛り込んだが、これは結局否決された。今回の金融封じ込め策の強化は、金融安定化法案が可決されると見ての相乗効果を狙った可能性もある。
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by nihonkokusai | 2008-09-30 10:06 | 債券市場 | Comments(0)

「失われた10年を振り返る(前編)」


 現在、米国の金融危機は過去の日本の失われた10年を早送りで見ているようだとの指摘がある。今後の米国の動向を占う上でも、あらためて当時の様子を整理してみたい。

 まず、少し遡って日本のバブル崩壊時の様子から見てみたい。振り返ると1991年が、バブル崩壊の実態が本格的に表面化し始めた年といえた。1月に典型的なバブル企業の倒産と言われたナナトミの倒産があり、イトマンの河村社長が解任された。8月には女相場師で有名であった大阪ミナミの料亭の女将が逮捕された。大手証券の損失補てんが発覚。投資家の株式離れが本格化した。日銀は6月に短期金利の低め誘導を行い、7月に公定歩合を2年ぶりに引き下げ、11月、12月と続けて公定歩合を4.5%に引き下げたが、これによる効果は限られた。

 1992年1月に地価税が導入され、これにより土地神話は完全に打ち砕かれた。3月末に公共事業の施行推進など、緊急経済対策が決定。公定歩合も3.75%に引き下げられ、7月にも0.5%の追加引き下げが実施された。8月には総合経済対策が策定され、公共事業投資の拡大などを主体とした事業規模は10.7兆円に達した。

 この年の秋、前FRB議長のポール・ボルカーは日本での講演において「米国と同じように日本でもバランスシート不況が必ず起こる。対策は早ければ早いほどよい」と警鐘を鳴らしていた。バランスシート不況とは、貸借対照表の資産価格が土地や株価の下落で下落しても負債はそのまま残り、自己資本比率が低下することである。簡単に言えば資産の価格が下げても、借金は減らずにそのまま残ってしまっていることである。実際にこのバランスシート不況が不良債権問題を生み出すことになる。

 1993年6月に国会での政治的混乱から宮沢内閣に対して不信任が決議され、総選挙が実施された。選挙の結果、8月に38年ぶりの非自民政権である細川内閣が誕生した。 しかし、細川内閣の経済運営にも失望感が広がり、株価の下落は続いた。9月に6.2兆円の「緊急経済対策」が実施され、日銀は公定歩合の第7次引き下げを実施し、1.75%まで引き下げられた。また、補正予算が組まれ、約15兆円の「総合経済対策」が、1994年2月に実施された。これには所得税減税など5.8兆円も盛り込まれた。このあと、1994年度から1996年度までの3年間で、毎年6兆円近くの減税が実施された。

 1993年8月に大蔵省(当時)と東京都の合同検査により東京協和信用組合と安全信用組合が多額の不良債権を抱えていることが明らかになり、1994年に東京協和・安全信用組合が破綻した。

 この信用組合の経営危機に対し、東京都だけでは対応できず、大蔵省は日銀とともに受け皿となる新銀行を設立し、破綻処理を行うスキームを策定した。これが東京共同銀行であり、破綻した東京協和信用組合と安全信用組合の整理を目的として預金保険機構と東京都の出資により1995年1月に設立された。1996年に2信組の整理から金融機関一般の整理業務へ業務を拡大し、整理回収銀行と名称が変更された。

 1995年に入り、阪神淡路大震災が発生。その後、金融システム不安も再燃し、2月にはベアリングズ社の経営破綻、そして3月には地下鉄サリン事件などもあり、日経平均は4月に15381円まで下落した。このため、日銀は公定歩合を1.75%%から一気に1%に引き下げた。4月19日には東京外為市場で1ドル79円75銭という円の最高値を記録している。8月に入って日米欧の協調介入により円は急落し、9月8日に公定歩合が年率0.5%にまで引き下げられたが、債券相場の上値は重かった、これにはジャパン・プレミアム問題が関係していた。

 1995年7月末にコスモ信用組合が経営破綻し、兵庫銀行、木津信組が次々と経営破たん。これ以降いわゆる「ジャパン・プレミアム」が拡大した。海外で融資を行っている日本の大手銀行が現地でドルを調達する際に、欧米の主要行より金利を上乗せされる現象が広まったのである。この上乗せ幅のことを、ジャパン・プレミアムと呼んだ。9月に大和銀行がニューヨーク支店で米国債投資に失敗して、約1100億円の損失を出したと発表し、ジャパン・プレミアムがさらに拡大した。

 大蔵省、日銀は金融システムを安定化すべく預金保険機構による支援に加え、1995年8月にはコスモ信用組合の経営破綻対しては30年ぶりとなる日銀特融も発動された。しかし、破綻規模が大きく大蔵省や日銀による対策だけでは処理しきれない状況となってきた。当時の政府も今回の米国と同様に、公的資金の投入には及び腰だったものの、結局は公的資金を投入せざるを得なくなったのである。

 その結果、1996年に政府は住宅金融専門会社(住専)の破綻処理に6850億円の公的資金を投入した。しかし、これに対し世論や野党から強い批判を浴びた。住専の乱脈経営の穴埋めに国民の血税を使うのかといったモラルハザードの問題が指摘されたのである。

 1997年1月に入り、金融システム不安が一気に表面化した。3日に三洋証券が会社更正法適用を申請、17日には北海道拓殖銀行が経営破綻し北洋銀行への営業譲渡を発表した。24日には証券大手の山一證券が自主廃業を届け出、26日には徳陽シティ銀行が分割譲渡と4つの金融機関が相次いで破綻した。

 三洋証券の破綻の際に、コール市場での小規模なデフォルトが発生した。金融機関同士で取引しているコール市場という信用の上で成立している金融市場の中で、戦後初のデフォルトが起きた。これが他の金融機関破綻の引き金となり、信用リスクと流動性リスクの増大により金融システム不安が一気に高まったのである。

 12月に入り政府は金融システム安定化策として30兆円の財政資金を用意した。17兆円は預金者保護、残りの13兆円は銀行の自己資本強化に用いられることになった。財源として新型国債といわれた交付国債10兆円と政府保証枠20兆円の計30兆円で賄われることも決まった。

 1998年2月に30兆円の公的資金枠を設けた金融安定化法が成立。10月に日本長期信用銀行、日本債券信用銀行と、経営破たんが相次いたが、これらに対しては一時国有化により公的資金が活用された。

 不良債権処理問題を先送りしてきた結果、破綻処理による国民負担は10兆円規模に達した。巨額の不良債権処理で資本不足に陥った銀行による貸し渋りが深刻化し、さらに破綻処理だけでなく大手銀行への公的資金による資本注入にも踏み切ることになった。資本注入額は実質国有化されたりそな銀行を含め、最終的に総額12.4兆円にのぼった。

 1998年6月に政府は大蔵省から民間金融機関等の検査・監督を分離し金融監督庁を設置して金融機関の経営監視を強化すること等で金融システムの安定化を図った。また、10月には金融再生法が成立し、公的資金を投入して金融機関の破たん処理をする仕組みが整ったのである。
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by nihonkokusai | 2008-09-29 12:39 | 債券市場 | Comments(0)

「短期金融市場の二極化現象」


 日銀は26日にも即日での資金供給オペを実施した。これで8営業日連続での資金供給となる。これはリーマン破綻などにともなって米金融不安の強まりにより、外国銀行に対して国内銀行などが資金を出すことを手控えていることが要因。今回の米国発の金融不安は欧米の大手銀行主体に大きな傷跡を残していたが、ここにきて国内金融機関などによる米金融機関への大型の出資が報じられるなどしており、不良債権処理などに追われていたこともあるが、米国型金融システムに乗り遅れた感もあった邦銀への影響は軽微であった。このため、日銀の大量の資金供給により邦銀の調達金利は、日銀の誘導目標値を下回って推移している。国内金融機関はすでに積み立て期間がスタートして10日あまりですでに必要額の半分程度の積み立てが終了しており、今後も資金供給が続くとさらなる無担保コール翌日物金利の低下を招くこととなる。

 ところが外銀の調達金利は一時的に補完貸付制度の0.75%をも上回る状況ともなっている。補完貸付制度を使えば0.75%で日銀から資金を借りることができるが手続き上の煩雑さなどもあり市場から資金を調達した結果、ロンバート金利をも上回る状況となったとみられる。日銀は25日に初のドル資金供給オペを実施したが、金融機関の事務処理などの準備が整わなかったこともあり、応札額は供給予定額に届かない札割れともなっていた。外銀に直接ドル資金を手当てすれば、短期金融市場での資金繰りも緩和されるはずであったが、それもなかなか難しい。

 このように短期金融市場における極端な二極化現象により、日銀も資金調節には今後もかなり苦慮しそうである。この二極化の解消のためには米金融不安の後退が不可欠だが、その行方についても今だに不透明感も強い状況である。
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by nihonkokusai | 2008-09-26 10:54 | 日銀 | Comments(0)

「債券先物建て玉が6月以来の低位に」


 債券先物の建て玉がここにきて大きく落ち込み、速報ベースで24日の中心限月12月限の建て玉は6兆5372億円と、中心限月の移行日前後を除けば、今年6月以来の水準にまで低下した。6月に7兆円を割り込んだ先物中心限月の建て玉は、8月に入り一時10兆円台を回復していた。

 米サブプライム問題を発端とした米金融市場の混乱は、米住宅市場を直撃し、さらに原油など商品価格の上昇が個人消費にも影響を与えた。このため米経済が減速し、原油需要の落ち込み観測などからニューヨーク原油先物価格が7月11日につけた147.27ドルをピークに下落基調となった。欧州や日本の景気後退も鮮明となり、それまで円やドルで資金を調達し、原油などの商品や資源国の株式などに振り向けていた投資家の資金が一斉に引き上げられ、ポジションの撒き戻しの影響で外為市場でのドルや円の上昇し、新興国の通貨下落も引き起こした。

 このような世界的な資金の流れが一変したことで、債券先物も投機的な動きが再び強まったことで、いったん建て玉が増加傾向となり、その後の米金融危機の強まりを受けてさらに投機的な動きを強め、その結果が9月限から12月限への限月間スプレッド取引を利用した無理やりとも思われる買いポジションの移行となって現れた。

 10日に中心限月が12月限に移行し、16日には米国証券大手のリーマン・ブラザーズの破綻を受けて債券先物は一時140円台をつけるなど、結果としては無理やりの買いロールは成功したかに見えたが、この日の先物12月限の建て玉はむしろ8兆円台に増加していた。その後、先物12月限は19日に136円台まで下落したが、17日以降の債券先物は減少傾向を強め、22日に7兆円を割り込み、さらにそれまでの乱高下といった値動きもやや影を潜めたことで、どうやら投機的な買いポジションはだいぶ解消された可能性がある。

 今後の債券先物はまた以前のように次第に静かな動きとなる可能性がある。日計り主体に仕掛け的な動きが入る可能性はあるが、今回の大きな仕掛けはあまりうまく言ったとは見えず、これにより参加者がまた減った可能性がある。先物の割高感が解消されれば先物のヘッジ機能が回復してこようが、流動性がなくなってしまうと、ヘッジ売りにも使いづらくなることとなる。8月下旬以降の先物の乱高下は仕掛け的な動きが主要因ながら、値動きの激しさの背景には今年から導入された債券先物の新システムの影響の声も聞かれた。落ち着いたところであらためて債券先物システムの修正なども考慮しても良いのではないかと思われる。
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by nihonkokusai | 2008-09-25 10:04 | 債券市場 | Comments(0)

「日本の金融不安拡大の歴史」


 1995年7月末にコスモ信用組合が経営破綻した。これ以降いわゆる「ジャパン・プレミアム」が拡大した。海外で融資を行っている日本の大手銀行が現地でドルを調達する際に、欧米の主要行より金利を上乗せされる現象が広まったのである。この上乗せ幅のことを、ジャパン・プレミアムと呼んだ。9月26日に大和銀行がニューヨーク支店で米国債投資に失敗して、約1100億円の損失を出したと発表し、ジャパン・プレミアムがさらに拡大した。当時の大和銀行の経営陣や大蔵省が事件を知りながら、米当局に通報するのが遅れ、適切に対応しなかったとして「日本の金融システムは信用できない」との見方から邦銀への信用が低下したのである。

 1997年4月に減税の財源として消費税の引き上げが実施された。財政構造改革と、この消費税の導入がその後の景気後退の要因とも指摘されていたが、実際にはバブルの後遺症ともいえる不良債権処理の遅れがその大きな要因であった。

 7月4日に東海興業、7月30日に多田建設、8月19日大都工業、9月18日ヤオハンが会社更正法の適用申請を行った。

 そして11月に入り、金融システム不安が一気に表面化した。3日に三洋証券が会社更正法適用を申請、17日には北海道拓殖銀行が経営破綻し北洋銀行への営業譲渡を発表した。24日には証券大手の山一證券が自主廃業を届け出、26日には徳陽シティ銀行が分割譲渡と4つの金融機関が相次いで破綻したのである。

 三洋証券の破綻の際に、コール市場での小規模なデフォルトが発生した。金融機関同士で取引しているコール市場という信用の上で成立している金融市場の中で、戦後初のデフォルトが起きた。これが他の金融機関破綻の引き金となり、信用リスクと流動性リスクの増大により金融システム不安が一気に高まったのである。

 12月に入り政府は金融システム安定化策として30兆円の財政資金を用意した。17兆円は預金者保護、残りの13兆円は銀行の自己資本強化に用いられることになった。財源として新型国債といわれた交付国債10兆円と政府保証枠20兆円の計30兆円で賄われることも決まった。
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by nihonkokusai | 2008-09-24 14:13 | 景気物価動向 | Comments(0)

「2008年6月末現在の国債保有者別残高」


 日銀が発表された2008年4~6月資金循環勘定速報によると、日本における家計の金融資産は、1503兆7716億円と再び1500兆円台を回復した。家計のうち国債は、35兆2682億円(3月末36兆2843億円)と引き続き減少傾向となり、国債全体に占めシェアは5.2%と3月と変わらず。株式 82兆1271億円(3月末75兆5281億)と3月は12月比大幅に減少していたが6月はやや回復していた。投資信託も66兆1168億円(3月末63 兆0575億円) とこちらもやや回復。これは2008年3月末の日経平均が12525円54銭に対して2008年6月末は13481円38銭と、株式市場がやや回復していたことによるものとみられる。長期金利は3月末1.275%に対し、6月末は1.610%と大幅に利回りが上昇していた。

 この資金循環勘定速報をもとに 2008年6月末現在日本における国債所有別内訳を算出してみた。国債の残高そのものは2008年3月末比11兆7787億円の減少の683兆5103億円となった。海外投資家のシェアは7.0%と小幅低下し、家計の全体に占めるシェアは5.2%と変わらずとなり、海外と個人を合わせたものの全体に占めるシェアは12.2%となった。

 個別で見ると3月の速報値に比べ残高を大きく減少させたのが、ディーラー・ブローカー部門で7兆1149億円の減少となった。続いて日銀が3兆6855億円の減少、反対に増加が目立ったのは国内銀行の4兆1574億円の増加、公的年金の1兆6654億円の増加などとなった。4月から6月にかけての債券相場は先物に海外投資家などの買いポジションの解消売りなどが入り、その影響もあってディーラーなどが現物も大幅な売り越しとなった反面、国内銀行などは押し目買いを入れてきたものとみられる。7月から9月にかけても、債券相場は米国の金融不安も手伝って先物主導で大荒れの展開となったが、投資家は比較的慎重となっていたことで、現物国債については一部、外銀などの動向が気になるものの、シェアを含めてそれほど大きな変動はなかったものとみられる。

 全体に占めるシェアとしては、民間預金取扱機関が248兆0072億円で36.3%、民間の保険年金が156兆4106億円で 22.9%、公的年金が78兆9439億円で11.5%、日本銀行が59兆9665億円で8.8%、海外が48兆0916億円で7.0%、家計が35兆 2682億円で5.2%、投信など金融仲介機関が28兆3761億円で4.2%、財政融資資金が8兆5938億円で1.3%、その他が19兆8524億円で2.9%となった。
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by nihonkokusai | 2008-09-24 12:03 | 国債 | Comments(0)

「米政府、不良資産買い取りに公的資金75兆円を投入」

 米政府は20日に、米金融機関から最大7千億ドル、日本円で約75兆円の不良資産を買い取ることを柱にした金融危機対策の政府案を発表し、議会に提案した。これは米政府による金融危機対応では大恐慌時の対策以来の規模となる。

 不良債権の買取りは入札方式で、対象は住宅ローンのほか、商業不動産ローン、住宅ローン担保証券などで、9月17日以前に組成されたものに限定、期間2年間の時限措置。買い取った不良債権の売却には期限を設けず、市場動向をにらみながら、時間をかけて売却していく方針。さらに即効性を重視して、今回は新機関は設立せず、財務省内に専門組織をつくり、民間から処理専門家をスカウトする見通しとも報じられた。

 入札に参加できるのは米国に本店を置き、米国内でそれなりの規模の事業を展開している金融機関となる。政府案では、今回の制度に関係する財務長官の決定は、訴訟や行政機関の命令でも覆されない、との強力な保護規定も盛り込んでおり、金融機関に対して非常に大きな権限が財務省が持つこととなる。

 これに伴い、連邦政府の債務上限も現行の10兆6150億ドルから11兆3150億ドルに引き上げられる。

 茂木金融相は21日、米政府の金融危機対策について、根本解決へ動き出した、と述べたがとりあえず、米政府もやっと重い腰を上げてきたことで、混乱は収縮に向かう可能性が出てきた。しかし、本格的な金融危機の解消には日本の不良債権処理の際ほどではないにしろ、ある程度の時間はかかるものとみられる。
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by nihonkokusai | 2008-09-22 08:58 | 国際情勢 | Comments(0)

「日銀は米FRBと600億ドルのスワップ協定」


 18日の夕方に、日銀は米FRBと600億ドルのスワップ協定、臨時決定会合で決定とのニュースが流れた。これは日米欧の主要6か国中銀が協調して1800億ドルのドル資金を自国市場に供給する緊急対策を受けてのものであった。日銀が国内市場でドルといった外貨を供給するというのは初めての試みとなり、日本国債などを担保にして、金融機関にドルを貸し出すことになり日本でも外資系金融機関がドルを調達しやすくさせる。

 ドルLIBOR3か月物と米TB3か月物金利との利回り格差(TEDスプレッド)が、ここにきて急拡大し、これはつまり金融機関同士での資金を貸し借りする際の金利が大きく上昇し、より安全資産となる米国債に資金が流れていた。短期金融市場では資金の貸し手が慎重となり、資金の流れが滞り、それに対して各国中央銀行は大量の資金供給を実施し、日銀も連日のように資金供給を実施しているが、日本でも外資系金融機関を中心に調達づらい状況となっていた。これに対してはドルを直接、日銀が貸し出した方が効果があることで、日銀による「米ドル資金供給オペレーション」が実施されることとなったのである。

日銀「米ドル資金供給オペレーション基本要領」趣旨

最近における米ドル市場の流動性の状況が円市場の流動性に及ぼし得る影響に鑑み、金融調節の一層の円滑化を図るとともに、金融市場の円滑な機能の維持および安定性の確保に資する趣旨から、米ドル資金供給オペレーション(適格担保を根担保として、貸付利率を入札に付して行う公開市場操作としての米ドル建て貸付けをいう。)を行うために必要な基本的事項を定めるものとする

「米ドル資金供給オペレーション基本要領」の制定等について http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc/mok0809a.pdf

短期金融市場における調達圧力の高まりへの協調対応策 http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc/un0809c.pdf
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by nihonkokusai | 2008-09-19 09:13 | 日銀 | Comments(0)

「22日の国債の決済(一部19日に修正)」


 破綻したリーマンの日本法人に対し、金融庁は15日から26日までの12日間の業務停止命令を出すとともに、国内資産の保有命令を発動し、16日には東京地裁が資産を保全する命令を出した。これは日本からの資産流出を防ぐため米国の裁判所が動く前に先手を打つ必要があったとも報じられた。

 保全命令自体は今回の米国発の金融危機に対応するために、国内資産の流出を防ぐためには必要な措置であったと思われるが、それが別な問題も生じさせた。

 8月28日に入札された2年国債の発行日は9月16日。つまり、28日に2年国債を入札した業者はこの日までに必要な金額を日銀に払い込まなければならない。リーマンはこの2年国債を約817億円入札していたが、保全命令が出されていたことから16日までにその分の払い込みができず、16日に発行されるFBのリーマン入札分、約470億円とともに、2年国債とFBの一部が未発行となる事態が発生した。

 さらに9月22日に、今月入札された5年国債と10年国債の発行日、つまり払い込み期日を迎える。リーマンは都合2500億円程度落札したとみられ、もしその前までに何らかの措置が取られなければ、2年国債と同様に、5年と10年の国債の未発行(キャンセル)となるという事態が発生する。

 リーマンは国債入札などにおいてもその存在感を示していており、これまでの応札額はたいへん大きい。今回のリーマンに対する保全命令によって国債の取引決済がいったん止まってしまうと、該当する国債をリーマン売買をしていた相手方もその対応を迫られる。

 タイミングが悪いことに通常は国債は入札分を含めて4日目渡しで取引されているが、国債の利払い月である今月9月は5年と10年の入札分だけでなく今月利払いを迎える国債は22日での決済に集中することとなり影響が出てくることとなる。

 フェールという事態に対してはレポ取引で対応することで、それによりレポレートが跳ね上がるという副次的な影響も出ている。しかしレポ取引など通常はあまり利用しない投資家にとっては、今回の事態に対する対応は難しくなる。しかも、今月は金融機関の多くは中間期末なども絡んでくる。

 ここにきての債券相場の変動には、リーマンとの取引の玉に対しての処理も影響していると見られている。金利スワップ取引などを含めた処理が前場引けから大引にかけて行なわれていることで、相場が大きく変動した可能性がある。
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by nihonkokusai | 2008-09-18 10:59 | 国債 | Comments(0)

「16日の債券先物3円ストップ高は史上初、ただし3円ストップ安は過去にあった」


 16日の債券先物はリーマン・ショックによる影響で、前日基準値比較2円を超えてサーキット・ブレーカー制度の発動後、さらに上昇し、一時前日基準値比3円高のストップ高をつけた。これは過去の記録(http://www.tse.or.jp/rules/jgbf/history/a2.pdf)をみると、初の3円ストップ高となる。ところが上下3円値幅としてみると、前日基準値から3円動いた例は過去にあった。この東証の記録にもあるように、1985年10月28日と11月1日に前日比3円安をつけた記録がある。

 1985年10月19日に日本で初めての金融先物取引である債券先物取引が東証に上場された。この際のストップ高安は前日基準値から上下1円に設定されていた。ところが上場後まもなく債券先物は急落することとなった。その背景には1985年9月のプラザ合意がある。日銀はプラザ合意を受けて、なぜか10月24日に短期金利の低め誘導を実施し、それをきっかけに債券が急落したのである。10月25日から26日にかけて債券先物はそれぞれ前日比1円安のストップ安売り気配のまま2日間値がつかないという異常な事態となった。

 これを受けて東証は臨時措置として、10月28日から先物のストップ高安を上下3円とし、10月28日に26日の基準値99円63銭から3円安の96円63銭で値がついたのである。また、11月1日も前日比3円安をつけており、過去2回前日比3円安というストップ安をつけた記録が残っている。ただし、この臨時措置は12月9日までとなり、その後は再び1円幅となり、1987年5月18日の後場から2円幅となったのである。ちなみにサーキットブレーカー制度導入前のストップ高安の記録は2002年9月18日の日銀による銀行保有株の直接買い取りの発表の際に前日比2円安となりストップ安を記録した。そしてその2日後、拙著「日本国債は危なくない」発売日でもある2002年9月20日に10年国債入札で初の「未達」、いや「札割れ」が発生したのである。

 それはさておき、その後、今年1月からサーキットブレーカー制度が導入され、その発動基準と制限値幅が見直されたたことでストップ高安は上下3円となり、2008年9月16日に史上初めての前日比3円ストップ高を記録することとなったのである。
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by nihonkokusai | 2008-09-17 10:35 | 債券市場 | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


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