牛さん熊さんブログ

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「国の本当の予算規模」

 今朝の日経新聞の記事に「知らぬ間に膨らむ政府」という特集記事があった。この中で政府の規模はどの程度なのかというものがあった。2005年の当初予算ベースでの一般会計予算は財務省のホームページなどで確認できるように82兆2千億円である。ここに地方の分を加える。その予算となる地方財政計画の 161兆円と国の倍近く存在する。そこにまた一部の特別会計も加える必要があり、空港整備などでのこの規模は412兆円と一般会計の5倍にまで膨らんでいる。ここには重複分があるためそれを差し引くと約240兆円に登るとか。ここに財政投融資や国の補助金などの重複分を引いた地方自治体の歳出などを加えるとおおよそ300兆円規模になるという。
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by nihonkokusai | 2005-10-31 13:41 | 国債 | Comments(0)

「昭和33年、東京タワーと卵かけご飯」

 高い鉄塔を見るたびに「東京タワーだ」と叫んだ記憶のある方は昭和30年代に生まれた方が多いのではなかろうか。その東京タワーの下半分だけの写真を見た時の印象は強烈なものがあった。昭和33年9月に生まれた私にとってこの年12月に開業した東京タワーは物心ついたときにはすでに存在していた。どうも開業して1年以内に私は両親に連れられてこの東京タワーに登ったらしい。その写真が存在している。それはともかく、この東京タワーがどのように建てられていったのか、そのようなことは想像したことがなく、半分だけの東京タワーは印象的であったのである。その東京タワーの作りかけの状態のポスターがあちこちで見かけるようになった。11月3日公開の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」である。

 昭和33年がどんな時代であったのかはもちろん記憶にはない。けれど日本がとても活気に溢れ、貧しいながらも助け合って皆がんばっていた時代であったようだ。当時はまだテレビなども普及しておらず、子供たちは学校から帰ると外を駆け回っていた。食卓も決して今のような豪華なものではなかった。牛肉などほとんど見たことがなく、ビフテキという響きからは得体の知れない豪華な肉といったイメージを抱いていた。

 そして卵をご飯の上にかけて食べることすらちょっとした贅沢でもあった。これが「卵かけご飯」と言われるものであった。この「卵かけご飯」の魅力を歴史や栄養などさまざまな視点から語り合うという全国シンポジウムが今月30日に島根県雲南市で開かれたそうである。そしてまた10月30日を「たまごかけごはんの日」と決めたとか。愛好者はまだ全国に残っていたようである。

 この「卵かけご飯」を調べていたところ、最後にお茶を茶碗に濯いで飲むというものがあった。そういえば幼少(?)のころはそんな飲み方をしていたと懐かしくなったが、この作法、実は日本の禅宗由来の正式な食事作法だったようなのである。そんな習慣が庶民にまで広がっていたのかとやや不思議な面持ちであった。
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by nihonkokusai | 2005-10-31 13:31 | 趣味関心 | Comments(2)

「中学生のための個人向け国債の賢い買い方 その1」

 これから1か月程度の期間をかけて12月に募集が開始される新型の固定利付タイプの個人向け国債の発行を控えて、金融にあまり詳しくない方々にも理解可能なかたちでの個人向け国債の解説をしてみたいと思う。目標は我が家の長女(中学2年生)にも「わかった」と言ってもらうこと。がんばってみたい。国債の関係者や金融投資のプロの方々からの助言などもいただければ幸いである。それでは第一回は「お金を見てみよう」

第一話「お金を見てみよう」

 「起立、礼、よろしくお願いいたします。着席!」

 このたびこの2年B組で臨時の授業を受け持つこととなりました牛熊(うしくま)です、よろしくお願いいたします。これから君たちにお話をするのは国債のことです。なんかかなり難しそうなことと思われるかもしれませんが、その通りです。なかなかとっつきにくいものでもあって、間違ってもアニメの題材なんかにはされそうもありません。でも国債というものは君たちにとっても直接関係があるものでもあるのです。できるだけわかりやすく面白くお話していくつもりですので、できたら寝ないで聞いてくださいね。

 私の中学生の頃は親から毎月千円とかの「お小遣い」を貰っていましたが、君たちもやはり小遣い制なのかな。そうか、それは今でもあまり変っていないようだね。それではその小遣いを貰ったらどうするのかな。財布に入れて使う。そうだね、ほかには。貯金する、偉いぞ。貯金とは読んで字のごとく、お金を貯めることだね。昔はブタの貯金箱なんていうのもあったけど、今は百円ショップでもいろいろなものが売っているね。

 その百円ショップで貯金箱を買うにはお小遣いの一部を使うこととなるけど、物を買うということは、たとえば百円という価値をもっている百円硬貨と貯金箱を交換するということにもなるよね。

 それでは誰が百円硬貨に百円という価値を与えているのかな。お金を漠然と使っているとあまりそんなことは考えたことないよね。誰かがお金にそこに表示された価値があることを認めていることで、その表示された金額のものと交換ができる。これがお金の持つ大きな役割でもあるんだよ。お金の役割とは、このように交換でできることや、その価値をたとえば貯金箱などで簡単に貯めておけること、それに加えて物の価値を測ることができることなどがあるんだ。

 物の価値が変化することはわかるよね。中学生ともなるともう卒業したかもしれないけど、アニメとかのキャラクターカードなどで、なかなか手に入らないものは価値が高くなるよね。反対にみんな持っているようなカードは価値はあまりないので低くなる。そのカードの価値を具体的に比べようとしたらどうしたら良いだろう。まあカードの売り買いはあまりお勧めできないが、お金に換算することで評価できることも確かだね。

 お金の役割といったことは理解できたかな。それでは話を戻して、誰がそのお金の価値を保障しているのだろうか考えてみよう。もし誰かがその価値を保障してくれないと君たちの持っているお金はただの金属や紙に過ぎなくなってしまう。

 百円硬貨を見てほしい。そこに「日本国」という表示がある。そう、これは国がその価値を保障していることになるね。そして、お金にはお札もある。お札と百円硬貨などの貨幣との違いってわかるかな。お札を良く見てほしい。お札には「日本国」ではなくて今度は「日本銀行」とか「日本銀行券」と書いてあるよね。ということはお札の価値を保障しているのは国ではなくて日本銀行という銀行ということになる。

 お札をもっと良く見てみると「財務省造幣局製造」とも書いてあるね。小さくて私のような老眼ではとても見づらいんだが。それはさておき、それでは日本銀行と財務省、そして貨幣の日本国とはどのような関係にあるのだろう。答えを言ってしまうと、まず貨幣の日本国は日本国政府のことであり、これを発行しているのは政府の機関でもある財務省なんだ。そしてお札を印刷して作っているのも財務省の造幣局だね。ところが。お札を造幣局から受け取って発行する権限を持っているのは日本銀行という政府とは異なった組織なんだ。では何故、日本のお金のほとんどを占めるお札は財務省が発行しないで日本銀行が発行するのだろう。このことは国債というものにも関わってくる大事なポイントでもあるので、少し考えてみてほしい。

 どうだろう、何か思いついたかな。日本の政府の役割といったものもすでにある程度は勉強していると思うけど、政府はいろいろな役割を持っていることは知っているよね。君たちの教育といったことも文部科学省というところが担当しているんだよね。道路を整備したり、外国と交渉したり、とにかくいろいろな仕事があって、それにはとても大きなお金が必要になる。今では年間80兆円とかの規模の予算を財務省が組んでいるんだ。

 もし国が自分でお金を印刷して発行できるとしたら、あれも必要、これも必要ときりがなくなって、お金がどんどんと増えていってしまう危険があると思わないかい。お金がなくなったら刷ればいいじゃん、なーんてことはあまりに魅力的だけど危険もはらんでしまうだな。

 ということでちょっと歴史を遡っての明治時代、このころはまだ政府がお金を発行していたんだ。1877年に上野の銅像でも有名な西郷さんたちと政府が戦った西南戦争が起きた。政府は戦争のための費用を調達するために政府紙幣を増発したんだ。そのために貨幣の価値が急落してしまった。いわゆるインフレという現象が起きてしまったんだ。そのため、紙幣の乱発を防いで通貨価値の安定を図るという目的のもと1882年に日本の中央銀行として日本銀行が設立されることになったわけだ。

 日本銀行法という法律があるのだけれど、その第1条に「日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする。」とあり、また第2条には「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。」ううむ、言いたいことはわかる。法律の文章ってちょっとわかりづらいよなあ。できたらもっとわかりやすい文章にしてもらうともっと読んでもらえるんじゃないかとも思うよ。それはさておき、物価の安定を図るとは貨幣の価値を安定させるということにもなり、それが日本銀行の大きな目的となっていることが、なんとなくわかるよね。

 それでは、君たちはこのお金を貯めておくのに財布や貯金箱を使うと思うけど、ご両親たちはどうしているのだろうか。なになに、タンスの奥にある本のページの間に貯めているって、それはちょっと特殊な貯め方じゃないかと思う。普段は銀行や郵便局に預けているよね。そういえば貯金と預金の違いってわかるかな。郵便局に預けるのが貯金で、銀行に預けることを預金と言うんだ。おっと、チャイムが鳴ってしまった。では次回はこの我々がお金を預けるということと、国債を買うといったことの違いを次の時間でお話したいと思う。それでは、本日はこれまで。

 「起立、礼、ありがとうございました。着席!」
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by nihonkokusai | 2005-10-28 16:59 | 国債 | Comments(0)

「来週の債券相場の予想」

<今週の主な日程>

10月31日(月)
日銀金融政策決定会合(議事録要旨12月21日)
福井日銀総裁定例記者会見(15:00)
10月経済・物価の将来展望とリスク評価(15:00)
9月住宅着工統計(14:00)
9月建設受注(14:00)
内閣改造・自民党役員人事
米9月個人所得・消費支出(22:30)
米10月ミシガン大消費者信頼感指数(23:45)
米10月米シカゴ購買部協会景気指数(24:00)

11月01日(火)
10年国債入札
10月新車販売台数(14:00)
10月軽自動車販売台数(14:00)
9月財政資金対民間収支実績(15:00)
米FOMC
米10月ISM製造業景況指数(0:00)

11月02日(水)


11月03日(木)
文化の日
ECB理事会

11月04日(金)
9月全世帯家計調査(14:00)
米10月雇用統計


2005年10月31日~11月4日分

「展望リポートや10年入札動向に注目か」

最近の動き(10月24日~10月28日)
次期FRB議長にバーナンキ氏が指名されたことなどを受けて米債は下落し、ECBの利上げ懸念の強まりから欧州債も下落した。また日本の長期債を保有しているドイツの抵当銀行の身売り説も手伝って円債も超長期主体に売られ、30年債は2.5%台に利回りが一時上昇。しかし27日には月末のエクステンションに絡んだ押し目買いが入ったことから、この超長期主体に急反発となり30年債は2.4%も割り込むなど、かなり値動きの荒い展開ともなった。28日に発表された9月の鉱工業生産指数が予想を下回ったこともあり、10年債も一時1.5%を割り込んだ。

今後の予想(10月31日~11月4日)
今週はいくつかイベントがあり、相場は引き続き波乱含みとなる可能性がある。31 日には日銀の金融政策決定会合が開催され、10月経済・物価の将来展望とリスク評価が発表されるが、4月のリポートに比べてCPIなどの予想が上方修正される可能性が高い。そして、1日には10年国債の入札が実施される。また、2日には内閣改造なども予定され、市場では財務大臣などの人事が注目されている。欧米の長期金利が上昇圧力を強めており、加えて日銀の量的緩和解除に向けた動きなども引き続き材料視されるとも見られるため、神経質な展開ともなりそうである。
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by nihonkokusai | 2005-10-28 14:49 | 債券市場 | Comments(0)

「既存の5年国債と個人向け固定利付5年国債の比較」

 新型個人向け国債(固定金利型)の金利についても財務省の発表があり、これで新型個人向け国債の概要がほぼ固まった。12月8日に実施される5年国債入札結果から導かれる基準金利から0.05%が差し引かれたものが、12月に募集される第一回新型個人向け国債(固定金利型)の利率になる。募集期間や発行日などは第13回個人向け国債(変動金利型)と同じ日となる。この新型個人向け国債(固定金利型)とすでに発行されている5年もの国債との相違点を見てみたい。

 「個人向け」は、発行から2年経過後に可能となり額面金額が保証される。これに対して「既存の5年国債」は売却はいつでも可能ながら、その際には額面は保障されていない。

 「個人向け」の中途解約時の買取価格は、額面金額と経過利子相当額を加えたものからすでに支払われた利子のうち最大4回分が差し引かれる。つまり利子4回分が解約時の手数料相当となる。「既存の5年国債」の途中売却は証券会社などが買い取るかたちとなるため、それぞれの金融機関で決めている手数料相当分が実勢価格から差引かれる。これは金融機関によって大きく異なるが、5年国債の場合は40銭あたりから60銭ぐらいのところが多いとも見られる。

 そして「個人向け」は年4回募集されるがその期間であれば個人が購入することはかなり容易なものとなる。これに対して「既存の5年国債」の発行は毎月行われているものの、既存の5年国債はあくまで法人向けを主眼としたものであり、証券会社なども煩雑さを避けるためにもそれを個人に向けて販売することは手控えている。郵便局では窓販分として一定数量販売販売されているが販売額はさほど大きくはない。

 償還まで持てば両方とも顔面金額が戻ってくる。しかし途中解約する際にはこの両者は大きな違いがある。「個人向け」は2年間のクローズ期間があるが、それを過ぎれば手数料相当分を差引かれるもの額面は保障される。これに対して「既存の5年国債」は実勢価格から金融機関が独自に決めた手数料を差引かれたものと、前回の利払い日からの日数に応じた利子が手取りの金額となる。

 利率の違いの0.05%の根拠は何かという疑問もあろう。2年経過後は額面が保障されるため、仮にこのような形式の仕組み債を別途作るとなればプットオプションなどのデリバティブ商品を絡める必要こととなり、そのための費用分ともとれる。どうしても額面は保持したいとなればその分の費用として見なす必要があり、0.05%という数値はむしろ有利な条件ではないかとの見方もある。

 金利は上がることもあれば下がることもある。つまり、既存の5年国債は額面割れの危険性がある反面、金利低下時には額面以上の価格ともなりうることも念のため注意したい。昨日の5年債の引けの価格を見てみると、例えば38回債(利率0.9%)など101円05銭となっており、40-60銭の手数料が取られたとしても、額面以上の金額になりうる。ただし、たとえば既存の5年国債で残存1年以上のものをみた場合、昨日の単価で100円50銭を上回っているものは、35本のうちの8本にしか過ぎない。もちろん金利の情勢にもかなり左右されるが、40-60銭といった手数料を考慮すれば額面を割込む可能性が高いことも確かである。

 この新型個人向け国債(固定金利型)は極めて定期預金や定額貯金に近いものとも言える。その比較からみれば、利子はかなり有利なものとなる。現時点での5年国債の利回りは0.8%(10月27日時点)近くあり0.05%を差引いても0.75%となるが、たとえば3年以上の定額貯金は、 0.06%(10月27日時点)と一桁違っている。日銀の量的緩和解除観測などにより中期ゾーンはある程度利回りも付いてきていることから、大きな情勢変化さえなければ、新型個人向け国債(固定金利型)についても、変動タイプに比べてわかりやすさ、また買いやすさ、利子の高さなどが評価され人気化してくる可能性が高いと思われる。
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by nihonkokusai | 2005-10-27 15:01 | 国債 | Comments(0)

「超長期債への売り要因?」

 ドイツ版FTによると、ドイツのモーゲージバンク(抵当銀行)のひとつであるAHBRが身売りする可能性があるようである。ドイツのモーゲージバンクは法改正で日本国債が担保として認められたから、30年国債などを中心に日本国債を大量に保有していると見られている。このため、仮にAHBRが身売りといった状況となった際には、一部資産を売却する懸念があるため、これをひとつの要因として欧米の債券が長期ゾーン主体に売られたものとみられる。ただし、ファンドブリーフの担保となっているものを簡単には売却はできないとも見られており、思惑が先行したものとも思われる。

 東京市場でも超長期主体に売りが入り、30年20回は一時12.5毛甘の2.510%までヒットされた。ドイツのモーゲージバンクは、アセットスワップに絡めて日本の30年国債などの買い手のひとつでもあることから、懸念が広がったとも思われる。加えて、これまでフラットニングがかなり進んだことや、15年ゾーンなどへの流動性供給などの観測から、海外投資家主体に今後スティーブニング圧力も強まるのではと見られていたこともあって、やや急激な動きともなったものと見られる。

 超長期主体の売りが一過性のものなのか、それともこれから新たな動きとなるきっかけとなるのか、今後の動向次第ではあるがやや注意も必要となりそうである。
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by nihonkokusai | 2005-10-26 14:48 | 債券市場 | Comments(1)

「予見可能なものはリスクにはならない」

 相場の世界では当たり前とも思われることに、予見可能なものもしくは予想可能なものというものはリスク要因にはならないということがある。この場合のリスクとは急激な価格変動リスクを主に示すが、ある程度予想されているものに対しては、相場の世界で言われるところの、すでに価格というか市場参加者の意識の中に織り込まれるためである。本来のリスクというものは、予見不可能なもの、もしくは想定の範囲外にあったことが起きることによってもたらせられる。

 一昨年の債券相場の急落要因のひとつに、銀行などによるリスク管理の手法、バリュー・アット・リスクが指摘されていた。このリスク管理手法はある程度予測可能なリスクに対して用いられるものであり、想定外のリスクには対処しきれず、むしろ傷口を広げてしまう結果となった。これでは本来の意味でのリスク管理手法とは言えないであろう。機械的にリスクを管理することはかなり無理がある。

 次期FRB議長にバーナンキ氏が指名されたが、前任のグリーンスパン議長がカリスマと言われた所以は、ブラックマンデーやLTCMの破綻、9・11のテロといった予見不可能であった出来事に適格に対応したことによるところが大きい。

 日本のバブルについても、それが崩壊するまではリスクとしての認識はほとんどなかったのでなかろうか。もちろんバブル崩壊の危険性を指摘する声は皆無ではなかったが、のちに不良債権という爆弾を日本が抱え込み、長年にわたって日本経済が苦しむことになろうなどとは、少なくともバブルの絶頂期などには予見はできなかったはずである。

 これを裏返してみれば、現在懸念されているようなものは、実はそれほど大きなリスク要因とはならない可能性が高い。もちろんそのリスクを考慮して事前に対処を施すことが可能なためでもあろう。たとえば米国の住宅価格の上昇をバブルもしくはグリーンスパン議長は泡とも表現したが、との認識が強まっていること自体、それが結果として米国経済に大きな打撃を与えることは少ないものと思われる。

 原油価格の上昇というリスクに対しても、これは突発的に起きたものではなく、中国経済や米国経済の拡大といったものが根本にあり、今後についてもある程度の予見も可能なものであるため、やはり言われているほどのリスクとはなりえないものと思われる。もちろんハリケーンといった突発的な出来事による大きな価格変動といったものは予見不可能なため、これはリスク要因とも言える。

 何事も、危ない危ないといわれているものは意外と起きず、まさに予想だにしなかった出来事が起きることでパニックが生じ、これがリスクとな。リスク管理能力とはそういったことに対処する能力のことであろう。
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by nihonkokusai | 2005-10-26 10:37 | 債券市場 | Comments(0)

「日銀の国債買い」

 2001年3月19日に量的緩和政策が取られてからの金融政策の変更における当座預金残高と国債買いをピックアップしてみると下記のとおりとなる。

2001年3月19日 当座預金残高5兆円程度に増額。
2001年8月14日 当座預金残高6兆円程度に増額。国債買入月6千億円ペースに。
2001年9月18日 当座預金残高が6兆円を上回ることを目標に。
2001年12月19日 当座預金残高が10~15兆円程度に。国債買入月8千億円ペースに。
2002年2月28日 当座預金残高が10~15兆円程度に。国債買入月1兆円ペースに。
2002年10月30日 当座預金残高15~20兆円程度に。国債買入月1兆2千億円ペースに。

2003年3月20日 福井俊彦氏日銀総裁に就任。

2003年3月25日 4月1日以後郵政公社の発足に伴い当座預金残高17~22兆円程度に。
2003年4月30日 当座預金残高22~27兆円程度に。
2003年5月20日 当座預金残高が27~30兆円程度に。
2003年10月10日 当座預金残高の目標値の上限を引き上げ27~32兆円程度に。
2004年1月20日 当座預金残高が30~35兆円程度に。
2005年5月20日 なお書き修正

 10月20日の参院財政金融委員会においても、「政府に対し直接ファイナンスする意図は一切持たないことが大事」といったコメントもあったように、福井総裁は、財政問題に組み入れられることは極力避けていると思われる。そして、国債買入は量的緩和解除後も簡単には減額できないであろうことを就任時より認識していたものとも推測されるのである。
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by nihonkokusai | 2005-10-25 14:39 | 日銀 | Comments(0)

「日銀はバーナンキ氏指名を意識していたのか」

 日銀が来春あたりに向けての量的緩和解除への意向を強めた背景には、米国の次期FRB議長人事が少なからず影響していた可能性がある。10月上旬のレポートにおいてインフレ目標導入の可能性について次のようにコメントした。

 「仮に米FRBの次期議長が、もしインフレ目標政策を導入した際には、世界の主な中銀が採用したこととなり、将来、日銀としてもその導入の検討をする可能性は否定できないことも確かではある。」

 次期FRB議長がバーナンキ氏に指名されたが、バーナンキ氏の持論でもあるインフレ目標政策を導入する可能性は否定できない。もちろん、そのためには多くの壁があることも事実である。議会の承認も必要となるであろうし、それ以前にFOMCメンバーでインフレ目標導入賛成派が多数になる必要がある。また当初は、市場へのあらぬ混乱を避ける上でも前任のグリーンスパン議長の方針を世襲してくる可能性が高い。

 しかし、それでも持論をいずれ展開してくる可能性がないわけできなく、日銀としてもFRBがインフレ目標政策を取ってくる可能性もある程度は意識せざるを得ない。

 あまり勘繰ってもいけないが、先日はグリーンスパン議長を福井総裁は日本にも呼んでいる。この際にも、次期議長についても何がしかの話もあってしかるべきではなかったかとも思われる。もちろん次期議長を決めるのは米大統領ではあるが。

 バーナンキ氏が議会で承認されれば、次期FRB議長に就任するのは来年2月1日と予定されている。また、就任後の新議長を迎えてのFOMC は3月28日に開催される。ここにきて日銀は、早ければ今年度中にも量的緩和解除の3つの条件が整うといった見方もしている。3月決算はあまり意識していないといった声も日銀内部にはあるようにも聞いている。このため解除については、4月末が本命とも見られるものの2月あたりの解除の可能性もないとは言えない。

 「来年1~3月内での量的緩和解除の可能性もあらためて出てきている。たとえ今年10月のCPIからゼロ以上となったとしても、3か月分のコアCPIを確認できるのは1月27日であり、確認後の決定会合は2月8・9日となる」(9月末拙著レポートより)

 日銀の量的緩和解除に向けての動きは当然ながら、景気や物価動向を睨んで3つの条件が満たされることを前提にしている。しかし、ここにきて解除に向けての姿勢を強めていること自体、地ならし的なものを指摘する声もあるが、多少なりとも米FRB新議長就任時期といったものも意識されていた可能性もあるのではなかろうか。
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by nihonkokusai | 2005-10-25 10:45 | 日銀 | Comments(0)

「つくばスタイルフェスタ2005とTXのその後」

 久しぶりの休日の晴天となった23日の日曜日。一度、見ておきたかったTXの研究学園駅周辺で行われている「つくばスタイルフェスタ2005」に行ってきた。なにせTX開通前は自動車の走行試験場でもあったところで、広い土地にほとんど何もない状態で、駐車場も目一杯広い。会場まで歩くのもたいへんである。まあ良い運動になったと思えば良いか。

 いくつか見たいものがあったが、そのひとつが片岡鶴太郎氏デザインの「鶴太郎アートハウス」、別名「男の隠れ家」とも命名されていた通り、真ん中の池を囲むような部屋の作りはまさに独創的なものがあった。退職後はこんな家に住めたらなあ、とひとつの理想の家でもあるのかもしれない。

 「手作り古民家再生住宅」は都会から来た人には懐かしいものとなろう。ただ、一緒に連れて行った長女が、一人暮らしの老人宅にボランティアでお弁当を届けたときには、こんな家が多くて、どの家でも土間でお茶をごちそうになったと言っていた。これはまだ過去のものんのではなく、地元ではしっかりまだまだ残っているようである。ただし一人暮らしの老人宅というのが気になった。たぶん子供夫婦と同居していたら、家は建て替えされていたのであろうか。

 第三開場では世紀の発明といわれる「セグウェイ」の試乗があった。長女が乗りたかったようだが待ち時間がかなり長そうで断念した。会場内をすいすい走っているのを見たが、これは確かに面白い乗り物のようである。

 10月1日から開催された「つくばスタイルフェスタ2005」は土日の天候に恵まれず、予想入場者数には届くか届かないか微妙なところにあるようである。しかし、昨日はそれなりに人も来ていた。昨日はJAXA筑波宇宙センター(つくば市)の一般公開で、来場者向けに野口聡一宇宙飛行士の報告会もあり、その帰りに寄ってきた人などもいたようである。

 つくばエクスプレスは10月に入り私の通勤時間帯では乗降者数が増えてきている。つくば始発も6時台でも遅い時間となると座れなくなってきているとか。今日24日でちょうど開通して2か月が経過する。今月に入ってからの平均乗降者数などもまもなく発表されるとは思うが、このままいけば初年度一日平均目標の13万5千人はクリアーできるのではないかと思うのだが。そういえば、TXからは富士山が綺麗に見えるといわれていたが、今朝始めて富士山を見ることができた。高架で車窓も広いため、筑波山から日光連山、箱根から富士山と一望できた。
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by nihonkokusai | 2005-10-24 13:53 | つくばエクスプレス | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
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