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カテゴリ:国際情勢( 121 )

「ユーロやポンドの急落」

東京時間の午後に入り、外国為替市場ではユーロやポンドなど欧州通貨が大幅に下落した。ユーロ円は138円をあっさりと割り込み、一時127円あたりまで円高ユーロ安が進行。英ポンドも下げており、対円で8年ぶりの水準をつけてきた。ヘッジファンドやCTAなどのポジションに何かしらのトリガーに引っかかったのではないかとの見方があるが、この動きを見る限りは、何かしらの材料でユーロが売られたというより、ポジションのアンワインドの可能性は高そうである。

 ただし、その背景には、イングランド銀行のキング総裁が、英国経済は景気後退の模様と発言するなど、欧州の先行き経済への懸念などもあったとみられる。さらにドイツの銀行にも公的資金の注入とも報じられた。そしてアイスランドに対してIMFが60億ドル(約6,000億円)規模の緊急融資を行なうのではないかとの観測記事もあったが、今回の金融危機に対しての欧州の一部の国での負担の大きさなどを考えると、今回の危機による影響はまだまだ大きいものがあり、とりあえずは短期金融市場では落ち着きを取り戻したかに見えたものの、今度はユーロやポンドの急落というかたちで、再び金融危機が意識されるような展開となってきた。

 日本株にとっては、欧州経済への影響とともに、ユーロ安などにともなう円高の動きはまさにダブルパンチとなり、ドル円も100円割れとなって、特に輸出企業などの株を主体に大幅下落となり、日経平均は9000円を大きく割り込んで、前日比600円を超す下げとなり、日経平均は結局、前日比631.56円安の8674.69円で引けている。
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by nihonkokusai | 2008-10-22 16:08 | 国際情勢 | Comments(0)

「世界最初の金融危機?」


 世界最初の銀行が設立され、政府による本格的な政府による債務の調達が開始され、現在の金融システムに近いものが構築された金融取引が活発化した12世紀のベネチア、ジェノバなど北イタリア諸都市では、早速、金融危機が発生しました。

 14世紀初頭、トスカナ地方で破産が多発し、当初の破産は限定的な地域に止まったものの、まもなくその広範囲な金融危機となっていったのです。

 フィレンツェ地方で銀行業務を営んでいたバルディ、ベルッツィなどの商会は、ヨーロッパ各地に支店を持ち王侯、貴族に融資しており、特にイギリス王との関係が深く、特にエドワード三世に対して巨額の資金を貸し付けていたのです。

 そして1339年、のちに英仏百年戦争と呼ばれたフランスとの戦争が勃発し、英国王室と関係の深い両銀行は戦費を引き受けざるを得なかったのです。戦争は莫大な出費を伴い、債務総額は王国の価値に匹敵するとも言われました。さらにバルディ、ベルッツィなどの商会が英国の戦費を賄っていると知ったフランス王は対抗手段としてフランス全域に有る両銀行の支店を閉鎖させ資産を没収しました。

 これを受けてバルディ、ベルッツィの両商会は、貸付先の英国に返済を求めたのですが、英国は莫大な債務を支払う能力は無く、その結果として債務不履行は避けられず、銀行業を営んでいた商会は一時支払停止をせざるを得なくなり、苦境に立たされたバルディ、ベルッツィは倒産し、フィレンツェの経済は大混乱を招いてしまったのです。さらにフィレンツェの政治も混乱を極め、一時的に民主自治の制度を放棄する事態をも招きました。加えて追い討ちを掛けるようにペストが猛威を振るったのです。

 こうしてみると、2007年からの米国のサブプライムローン問題に端を発する世界的な金融危機も、大昔から繰り返されていることがわかります。
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by nihonkokusai | 2008-10-20 09:08 | 国際情勢 | Comments(0)

「欧米の公的資金枠は60兆円を超える」

 今回の欧米を中心とした金融危機に対処するため、各国政府が金融機関向けに設定した公的資金枠は総枠で60兆円を超す見通しとなった。米国では2500億ドル(約25 兆円) となり、欧州では英国が最低でも500億ポンド(約9兆円)、ドイツは800億ユーロ(約11兆円)、フランスは400億ユーロ(約6兆円)となり、さらにイタリア、スペイン、オーストリア、ポルトガルなどを加え欧州全体の公的資金注入枠は約37兆円規模となる。IMFは7日に発表した金融危機によって世界の金融機関が抱える損失は1兆4050億ドル(約142兆円)に達するとしており、その半分近くの規模で手当てが必要になるとの分析があったが、欧州各国政府は約1週間程度で必要となる規模に近い規模での対応を講じてきたこととなる。(2008年10月16日日経新聞記事より)。
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by nihonkokusai | 2008-10-16 09:39 | 国際情勢 | Comments(0)

「G7を受けての各国政府と中銀の対応」


 ワシントンで10日に開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)において、金融危機の収束を目指した5項目の行動計画を発表した。

1.金融システム保持の為に重要な金融機関の支援とその破綻を避けるためあらゆる手段を活用

2.信用市場と金融市場の機能回復のためあらゆる必要な手段を講じる

3.金融機関に対し、必要に応じ、公的資金と民間資金で資本増強できるようにする

4.預金保護プログラムの拡充

5.必要に応じ、抵当証券など証券化商品の流通市場を再活性化させる

G7の行動計画は具体的な行動計画ではなく、あくまで意思表明をしたに過ぎなかったが、その後に各国政府や中央銀行は次々と具体策を発表した。

 英国政府は13日に大手英銀3行の自己資本を増強するため公的資金を投入すると発表。RBS、HBOS、ロイズTSBに合計で最大370億ポンド(約6兆4000億円)を投入し、RBSとHBOSは政府の株式保有比率が5割程度に高まり国有化に近い状況となるが、バークレイズは自力で自己資本を調達する。

 ドイツ政府も公的資金の投入と銀行間取引の政府保証を柱とする総額5000億ユーロ(約68兆円)の金融危機対策を導入すると発表し、フランス政府も、3600億ユーロの銀行支援を実施することを表明した。

 ポールソン米財務長官は大手銀行のトップを緊急召集し、資本注入に25兆円投じる見通しとなり、その対象はバンカメ、ウェルスファーゴ、シティ、JPモルガン、ゴールドマン、Mスタンレー、バンク・オブ・ニューヨーク。

 そして、日米欧の5つの中央銀行は、ドル供給の上限を撤廃し事実上無制限にすると発表した。

 日本政府も政府と日銀が保有している株の売却を凍結するとともに、銀行保有株の取得や空売り規制の強化などの可能性も出てきた」

 欧米政府が公的資金注入に向けての具体的な動きが出てきたことが好感され、13日の米株式市場はダウは936ドルと過去最大の上げ幅を記録し、14日の日経平均も先週末比1000円を超す上昇となった。この株の戻りは先週まで悲観的な見方が広まり、異常なほどの下げ幅となっていたことによる反動といった動きも大きかったとみられる。日本の不良債権処理に伴っての株式相場の下落は、景気の回復とあいまって、賛否両論もあったりそな銀行への公的資金注入をきっかけに反転したという経緯があった。

 今回の金融危機をきっかけに、景気は当面、低迷し続けるとみられ、その回復にはやや期間も必要となると思われる。金融機関への対策もやっと大手金融機関に対する公的資金注入が始まることになっただけであり、今後も新たな注入先が出てくるとみられ、株価も戻りきれず再び下値を探る可能性もある。ただし、日本の失われた10年と比べスピード感はあることで、意外に株価の本格回復も早い時期にくるのかもしれない。ただし、現在のところ今年中というのはかなり難しいのではないかとみられる。
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by nihonkokusai | 2008-10-14 15:03 | 国際情勢 | Comments(1)

「米政府、不良資産買い取りに公的資金75兆円を投入」

 米政府は20日に、米金融機関から最大7千億ドル、日本円で約75兆円の不良資産を買い取ることを柱にした金融危機対策の政府案を発表し、議会に提案した。これは米政府による金融危機対応では大恐慌時の対策以来の規模となる。

 不良債権の買取りは入札方式で、対象は住宅ローンのほか、商業不動産ローン、住宅ローン担保証券などで、9月17日以前に組成されたものに限定、期間2年間の時限措置。買い取った不良債権の売却には期限を設けず、市場動向をにらみながら、時間をかけて売却していく方針。さらに即効性を重視して、今回は新機関は設立せず、財務省内に専門組織をつくり、民間から処理専門家をスカウトする見通しとも報じられた。

 入札に参加できるのは米国に本店を置き、米国内でそれなりの規模の事業を展開している金融機関となる。政府案では、今回の制度に関係する財務長官の決定は、訴訟や行政機関の命令でも覆されない、との強力な保護規定も盛り込んでおり、金融機関に対して非常に大きな権限が財務省が持つこととなる。

 これに伴い、連邦政府の債務上限も現行の10兆6150億ドルから11兆3150億ドルに引き上げられる。

 茂木金融相は21日、米政府の金融危機対策について、根本解決へ動き出した、と述べたがとりあえず、米政府もやっと重い腰を上げてきたことで、混乱は収縮に向かう可能性が出てきた。しかし、本格的な金融危機の解消には日本の不良債権処理の際ほどではないにしろ、ある程度の時間はかかるものとみられる。
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by nihonkokusai | 2008-09-22 08:58 | 国際情勢 | Comments(0)

「ECBの利上げと米雇用統計」


 欧州中央銀行(ECB)は、3日の定例理事会で政策金利を0.25%引き上げ、年4.25%にすることを決定した。6月のユーロ圏15か国の消費者物価上昇率(速報値)が前年同月比で4.0%となり1999年の通貨統合後の最高水準を更新するなど、「インフレは安定水準を上回っている」とのトリシェECB 総裁の発言もあったがインフレ抑制のための利上げとなった。注目された今後の金融政策の運営に対してトリシェ総裁は、「先行きの金融政策に関しバイアスはない」とコメントし」追加利上げに関しては明言せず、これによりECBによる追加利上げ観測はいったん後退した。

 今回のECBの利上げにより、欧米の金利差は2.25%となり1999年のユーロ導入以来最大となり、ドル安への懸念なども強まっていたが、ECBによる追加利上げ観測の後退でドル売りは一服となった。トリシェ総裁とポールソン財務長官と事前に会合を開くなどしていた経緯もあったことで米国に対して一定の配慮を示したともみられる。さらに、トリシェ総裁は欧州の経済成長リスクは下向きとの発言もあったように、域内景気も意識されたのではないかともみられる。

 もうひとつ注目された6月の米雇用統計では、非農業雇用者数が前月比6.2万人減と6か月連続で前月比減少となったが、これはほぼ事前予想に近い数字ともなった。4月の雇用者数も2.8万人減から6.7万人減に、5月も4.9万人減から6.2万人減にそれぞれ悪化の方向で修正された。

 そして6月の失業率は5.5%と前月比横ばいに。5月の米失業率が前月比+0.5%も跳ね上がっていたことで、その水準が維持されているのかどうか注目されていた。結局、前月比横ばいとなったことで引き続き米雇用情勢は悪化していることを示した。FRB高官からも物価上昇よりも景気減速を意識するような発言もあったようだが、失業率の発表を受けてFRBによる利上げ観測はさらに後退したものとみられる。

《HK》
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by nihonkokusai | 2008-07-04 09:21 | 国際情勢 | Comments(0)

「米FRBは公定歩合を3.25%に緊急引き下げ」


 東京時間の朝8時過ぎに、米FRBは公定歩合を0.25%引け下げ3.25%にすることを全会一致で決定した。米国時間日曜日夜間という時間帯での異例の決定ともなったが、JPモルガン・チェースがベア・スターンズ買収へとの報道にあわせる格好の発表でもあり、なんとしても金融不安を払拭しようとのFRB の動きでもあるが、それだけ問題が深刻化とも受け取るものともなった。

 FRBは、公定歩合の引き下げそれとともにプライマリー・ディーラーに対しNY連銀で公定歩合で資金を借りられる制度を創設した。プライマリークレジット制度では、経営状況が健全な金融機関を対象に行なわれていたが、今度の新制度はプライマリー・ディーラーならば投資適格の幅広い証券を担保によって、公定歩合で資金を借りられるようになる。この新制度は17日から利用が可能となり、公定歩合の貸し出し期間も30日から最大90日に延長される。

http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20080316a.htm
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by nihonkokusai | 2008-03-17 10:00 | 国際情勢 | Comments(1)

「7か国財務大臣および中央銀行総裁会議」


 2月9日に東京の三田共用会議所において7か国財務大臣・中央銀行総裁会議(G7)が開催された。G7とは、Group of Sevenのことで日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの主要7か国の財務大臣および中央銀行総裁が集まる会議であり年に数回開催され、国際的な金融問題などを中心とした世界経済の主要課題について討議する。

 財務省は今回のG7にあたり、専用のホームページ(http://www.g7-2008.mof.go.jp/)を開設しており、「7か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明のポイント」をアップしている。

 「昨年10月の会合に比べ、世界はよりチャレンジングで不確実な環境に直面しているが、世界経済全体のファンダメンタルズは引き続き堅固である。米国では、生産と雇用の伸びが大幅に減速し、リスクは一層下方に傾いているが、長期的なファンダメンタルズは健全であり、2008年も成長が続くと見込んでいる。」

 この中で「チャレンジングで不確実な環境」「米国では、生産と雇用の伸びが大幅に減速し、リスクは一層下方に傾いている」としながらも、先行きの景気見通しについては比較的楽観的な内容ともなっている。

 「我々はそれぞれ、国内の状況に応じて、流動性供給、金融政策及び財政政策の分野で、適切な行動をとってきた。我々は、必要な改革を通じて成長力を高めるための努力を強化することに引き続きコミット。今後とも、我々は引き続き経済動向を注視し、経済の安定と成長を確保するため、個別にあるいは共同して、適切な行動をとっていく。」

 さらに米国のサブプライム問題、モノライン問題などによる金融市場の混乱、さらに米国経済の減速懸念などに対しての各国の行動については、「国内の状況に応じて」、「個別にあるいは共同して」適切な行動をとっていくとしており、G7一体となって対処していくのではなく、個別の対応が重視されているように思われる。

 「我々は、金融の安定性を強化し、金融混乱の影響を限定するとともに、金融混乱に寄与した要因に対処するため、共に努力することに深くコミット。中央銀行による協調された流動性供給は、短期金融市場における一時的緊張の緩和に貢献。」

 ただし、中央銀行による「協調された流動性供給」については「一時的緊張の緩和に貢献」ともしているが、あくまで「一時的」なものであり、今回の声明文においては具体的な協調しての行動は明記されていない。

 ポールソン米財務長官は会見において「他の国に財政出動計画の策定は要請していない」と発言(ロイター)するなど、今回のサブプライム問題に端を発しての各国の行動については、額賀財務相が「金融不安・経済対策は、それぞれの事情にあった対策を打ち出すことが重要」と述べ、また福井俊彦日銀総裁も「マクロ経済運営は、各国が問題を共有しながらそれぞれ適切に対応する」と述べているように各国の対応に任せられている格好ともなっている。

 今回のような世界的な金融市場の混乱については「協調」さを「強調」して、市場への影響を与えようといった行動はG7では取らなくなったのも、G7だけでは対応しきれないという側面もあるが、それだけ金融市場も洗練されてきたことの現れなのかもしれない。金融緩和といった手段だけでは限界があることは市場も認識している。さらに日米欧とも中央銀行が政府からやや距離を置くようになっており、協調利下げといった「政策協調」は今後実施される可能性はかなり低いと思われる。
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by nihonkokusai | 2008-02-12 09:59 | 国際情勢 | Comments(0)

「円の実効レートがプラザ合意以来の水準に」


 日銀が算出している円の実質実効為替レート(1973年3月を100とする)が、9月に101.3となり、1985年9月のプラザ合意の時点(94.8)以来の水準まで低下したと日経新聞が伝えた。

 日銀のホームページによると実質実効為替レートについては次のように解説されている。

「実効為替レートは、特定の2通貨間の為替レートをみているだけでは分からない為替レート面での対外競争力を、単一の指標で総合的に捉えようとするものです。例えば、一口に「円高」と言っても、円が米ドルに対してのみ上昇している場合と、多くの他通貨に対して上昇している場合(「円の独歩高」の場合)とでは、円と米ドルの2通貨間の為替レートが同一でも、日本の価格競争力、ひいては貿易収支等に与える影響が異なってきます。具体的には、円と主要な他通貨間のそれぞれの為替レートを、日本と当該相手国・地域間の貿易ウエイトで加重幾何平均したうえで、基準時点を決めて指数化する形で算出します(これが「名目実効為替レート」です)。」

 月次で集計され、発表は原則として翌月第2営業日。

 最もポピュラーなドル円については、ここにきて円安となったとはいえ118円台であり、プラザ合意の当時の240円と比べるとまだまだ円高水準にある。しかし、対ユーロで見ればすでに1ユーロ150円程度となっており、こちらでの円は最安値圏ともなっている。円はドル以外の他通貨に対しては大幅に下落している。

 これは、たとえばグローバル・ソブリンオープンなどを通じて国内投資家の資金が海外金融資産に投資されていることや、海外のヘッジファンドが低金利の円を借りてドル資産などに投資する「円キャリートレード」を増やしてきているためと、日経は解説している。

 為替というとどうしてもドル円を主体に見てしまいがち。国内貿易もドルでの取引も多く、外貨準備なども日本は引き続きドルが主体ともなっていることで、1985年以来の円安と聞いてもあまりピンとこないかもしれない。しかし、ユーロの比重も徐々に高まっていることも事実であり、なぜこれほどまでに円の実効レートが低下しているのかといったことも考えておく必要もありそうである。
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by nihonkokusai | 2006-10-04 10:03 | 国際情勢 | Comments(0)

「マーケットサバイバルより」

 拙著「マーケットサバイバル」に下記のようなことを書いた。

 「昔の話しになりますが、ミシシッピー川の水位が低下しているというだけで、日本の債券が売られたということが実際にありました。当時、円債は米国債の動向と非常に連動性が高かった事がまず第一の原因です。そして、その米国債は非常にインフレに敏感になっておりそのインフレを示す代表的な指標としてCRBという指標が注目されていました。そのCRBインデックスは穀物相場に比重が大きくかけられていたのです。穀物相場は当然、天候等に左右されやすい。アメリカの穀倉地帯はミシシッピー沿岸です。そのミシシッピー川の水位が低下しているということは、雨が降らずに水不足ということを示しています。そのために穀物の収穫量が落ちる、そしてCRBインデックスが上昇、米国債が売られ、日本の債券も売られるといった、まさに風が吹けば桶屋が儲かる的な発想でした。今考えるとなんでそんなものを注目していたんだと思うことでも、当時はみな真剣にミシシッピーの水位を気にしていたのです。」

 これを覚えておられるマーケット参加者もかなり少なくなったのではなかろうか。しかし、今回のハリケーン「カトリーナ」によって大きな被害を受けたのは、まさにこのミシシッピー川沿岸である。メキシコ湾岸の石油関連施設への影響から一時原油価格が急騰していたが、気をつけておかなければならないものとして穀物への影響などもあろう。

 それにしても、ニューオーリンズを中心に数千人の犠牲者が見込まれるというこの被害の原因究明も急がれる。むろんハリケーンによる直接被害が大きかったのも事実だが、初動の遅れなども指摘されている上に、政府や州、市などでの責任のなすりあいも行われているとか。今回は米国の貧富の差といった問題も根底にある。未曾有のハリケーン「カトリーナ」は甚大な被害をもちらすとともに、このような米国の抱える国内の問題も浮き彫りにさせたものと思われる。
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by nihonkokusai | 2005-09-07 14:02 | 国際情勢 | Comments(2)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


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