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カテゴリ:国債( 826 )

中国の格下げによる市場への影響は軽微か

格付会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは24日に中国の人民元建てと外貨建ての国債格付けをAa3からA1に1段階引き下げたと発表した。中国は潜在的な成長力の鈍化に伴い、政府の債務負担が増加し、財政の健全性が損なわれるとの見通しを反映した(日経QUICKニュース(NQN))。

同社による中国格下げは1989年以来となるそうである。また、A1との格付けは日本国債と同じである。

ムーディーズの格下げ発表を受け、中国人民元は売られ、中国株も一時的に下げた。東京株式市場もやや上げ幅を縮小させる場面もあったが、影響は限られた。

格付会社による格下げが市場に大きなインパクトを与えた例としては、2010年のギリシャの財政問題が表面化した際の格下げがある。格下げによって市場の動揺が増幅されることになり、問題がアイルランドやスペイン、イタリアなどにも飛び火した。

また、2011年8月に格付会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、米国の長期格付けを最上位のAAAからAA+に1段階引き下げた。同社が米国債を格下げするのは1941年の現行制度開始以来初めてとなったが、これによる市場への影響は限られた。米国債は質への逃避の動きから買い進まれたぐらいであった。

これは、民間格付会社が格付けを1ノッチ引き下げたからといって、投資家が保有する大量の米国債をいきなり売却することは考えづらく、金融市場における信用度、そして流動性などを見ても、ほかに代替資産が見当たらないためである。 ただし、米国の格付会社が自国の国債の格付けを引き下げということはある意味ショッキングな出来事でもあり、マスコミでも大きく取り上げられた。

民間格付け会社によるソブリンの勝手格付け(依頼されたものではない格付け)は、たしかに警告として受け止める必要はある。しかし、だからといって、これを受けて市場参加者が動揺する必要はない。当時のバーナンキFRB議長は下記のような発言をしていた。

「ある意味で、S&Pの米格付け見通し引き下げがわれわれに伝えることは何もない。新聞を読む人なら誰でも米国が非常に深刻な長期的財政問題を抱えていることは知っている」

これは日本国債の格付け変更時にもいえることで、日本国債は格付会社の格下げがあってもほとんど動揺していないというか、材料視すらしていない場合が多い。

今回の中国の国債格下げについても、なぜこのタイミングで1989年以来の格下げを発表したのかという意外性はあったかもしれない。しかし欧州の信用不安時のように市場の動揺をさらに加速させるようなきっかけにでもならない限り、それによる影響は限られたものになると予想される。


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by nihonkokusai | 2017-05-26 09:58 | 国債 | Comments(0)

米国債保有高では3月現在で日本がトップ、4月に中国に逆転される可能性も

米財務省が発表している米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES)によると、今年3月の国別の米国債保有高のトップは引き続き日本で1兆1185億ドルとなった。2位は中国(China、Mainland)で1兆876億ドルの保有高となった。上位10か国は次の通り

(単位、10億ドル)

日本(Japan)  1118.5

中国(China, Mainland)  1087.6

アイルランド(Ireland)  315.1

ブラジル(Brazil)  259.5

ケイマン諸島(Cayman Islands )249.9

スイス(Switzerland)  234.5

英国(United Kingdom) 227.9

ルクセンブルグ(Luxembourg )217.1

香港(Hong Kong)  201.9

台湾(Taiwan) 185.2

1位の日本については、4月の対外対内証券投資売買契約の状況によると、居住者による対外債券(中長期債)投資は4兆2559億円の処分超となり、月次の売り越し額としては過去最大規模となっていた。このため、米国債の保有額が大きく減少してくる可能性がある。ただし、この数字が直接、この米財務省が発表している米国債国別保有残高に反映されない可能性もある。こちらも4月の数字が要チェックとなりそう。

2位中国の外貨準備は2017年1月に3兆ドルを下回っていたが、2月にはかろうじて3兆ドルを回復しており、米国債保有高もここにきてやや増加傾向にある。4月に順位が入れ替わるのかどうか確認したい。

3位にアイルランドが入っているのは低い法人税により、アップルやグーグル、フェイスブックを含め米企業700社以上がアイルランドに子会社を置いており、そこで得た利益がアイルランドの銀行にプールされ、それを米国債で運用しているためとの指摘もある。たしかにユーロ危機の際にはアイルランドも財政危機に陥ったように、国そのものには余裕なくこの金額の米国債を保有しているというのは米国企業などに依存している面は大きそうである。


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by nihonkokusai | 2017-05-22 09:56 | 国債 | Comments(0)

国債のイールドカーブを無理矢理押しつぶす日銀の政策に意味があるのか

国債には国庫短期証券(償還期限が1年以内の割引債)から40年債まで、さまざまな償還期間の国債がある。そして、それぞれに利回りがある。

それらの複利利回りを計算して、横軸を償還期間、縦軸を複利利回りで結んだ曲線をイールドカーブや利回り曲線と呼ばれる。

本来であればこのイールドカーブから、債券市場参加者の金利観が見えてくるはずなのである。例えば、市場参加者が現在の水準に比べて、先行き金利は上昇していくと読めば、長い期間の債券ほど利回りが高くなり、イールドカーブの形状は右肩上がりになる。これをスティープニング、スティープ化と呼ぶ。今後の金利上昇を予想した際には、現在の低い利回りでは、なるべく短期債で運用しようとするためである。そして短期債に人気が集まることで、利回りに低下圧力がかかる。

一方、現在の水準に比べて先行き金利が低下していくと読めば、逆に期間の長い債券が買われるため、右肩上がりの曲線が、直線に向かう。このことをフラットニング、フラット化と呼ぶ。

そして、さらに長い期間の債券ほど利回りが低くなると、イールドカーブの形状が右肩下がりになる。このことを逆イールドと呼ぶ。

債券は期間の長いものほど、債券利回りの変動に対して債券価格が大きく動くという特性を持っている。したがって、償還期間が長いほどリスクが高いということになる。

だからこそ、償還期間が長い債券には、それだけ利回りにプレミアムがついていると考えられている。このため、イールドカーブは右肩上がりを描くのが普通となる。しかし、右肩下がりの逆イールド現象もないわけではない。例えば、1989年7月ごろに日本でも長短金利が逆転するという現象が生じた。このときは、度重なる日銀による公定歩合の引き下げが大きな要因であった。

このように、中央銀行の金融政策もイールドカーブの形状に大きく影響する。イールドカーブ上の一番左側にある一番期間の短いものは、中央銀行の政策金利に近い。そして長期金利は、物価や経済動向を見ながら、中央銀行が短期金利をどういった水準に持って行くのかを予想して、本来は形成されるはずなのである。

ところが日銀はこの市場で形成される長期金利を国債買入などを通じて無理矢理押さえ込もうとしているのが、長短金利操作付き量的・質的緩和政策である。無理矢理押さえ込まれてしまうと市場はまさに身動きがとれなくなり、売買高も低迷し、1日半も長期金利の値がつかないといった事態も生じてしまったともいえる。

金融政策が引き締めから緩和に移ると、イールドカーブのスティープニングがさらに進むことがある。これは足元の金利の引き下げによって今後、景気が回復して資金需要が起きるという期待や、物価が上昇してくるとの観測が出ることで、長期金利が上昇するためである。しかし、日銀はこの長期金利まで物価目標達成のためとして押さえ込んでいる。この政策に物価を上げる経路がそもそも存在しているのかという疑問もあるが、それ以上に中央銀行が市場に関与し過ぎる事での弊害が見えないかたちで膨らんでいることも確かであろう。


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by nihonkokusai | 2017-05-05 15:22 | 国債 | Comments(0)

国債のイールドカーブを無理矢理押しつぶす日銀の政策に意味があるのか

国債には国庫短期証券(償還期限が1年以内の割引債)から40年債まで、さまざまな償還期間の国債がある。そして、それぞれに利回りがある。

それらの複利利回りを計算して、横軸を償還期間、縦軸を複利利回りで結んだ曲線をイールドカーブや利回り曲線と呼ばれる。

本来であればこのイールドカーブから、債券市場参加者の金利観が見えてくるはずなのである。例えば、市場参加者が現在の水準に比べて、先行き金利は上昇していくと読めば、長い期間の債券ほど利回りが高くなり、イールドカーブの形状は右肩上がりになる。これをスティープニング、スティープ化と呼ぶ。今後の金利上昇を予想した際には、現在の低い利回りでは、なるべく短期債で運用しようとするためである。そして短期債に人気が集まることで、利回りに低下圧力がかかる。

一方、現在の水準に比べて先行き金利が低下していくと読めば、逆に期間の長い債券が買われるため、右肩上がりの曲線が、直線に向かう。このことをフラットニング、フラット化と呼ぶ。

そして、さらに長い期間の債券ほど利回りが低くなると、イールドカーブの形状が右肩下がりになる。このことを逆イールドと呼ぶ。

債券は期間の長いものほど、債券利回りの変動に対して債券価格が大きく動くという特性を持っている。したがって、償還期間が長いほどリスクが高いということになる。

だからこそ、償還期間が長い債券には、それだけ利回りにプレミアムがついていると考えられている。このため、イールドカーブは右肩上がりを描くのが普通となる。しかし、右肩下がりの逆イールド現象もないわけではない。例えば、1989年7月ごろに日本でも長短金利が逆転するという現象が生じた。このときは、度重なる日銀による公定歩合の引き下げが大きな要因であった。

このように、中央銀行の金融政策もイールドカーブの形状に大きく影響する。イールドカーブ上の一番左側にある一番期間の短いものは、中央銀行の政策金利に近い。そして長期金利は、物価や経済動向を見ながら、中央銀行が短期金利をどういった水準に持って行くのかを予想して、本来は形成されるはずなのである。

ところが日銀はこの市場で形成される長期金利を国債買入などを通じて無理矢理押さえ込もうとしているのが、長短金利操作付き量的・質的緩和政策である。無理矢理押さえ込まれてしまうと市場はまさに身動きがとれなくなり、売買高も低迷し、1日半も長期金利の値がつかないといった事態も生じてしまったともいえる。

金融政策が引き締めから緩和に移ると、イールドカーブのスティープニングがさらに進むことがある。これは足元の金利の引き下げによって今後、景気が回復して資金需要が起きるという期待や、物価が上昇してくるとの観測が出ることで、長期金利が上昇するためである。しかし、日銀はこの長期金利まで物価目標達成のためとして押さえ込んでいる。この政策に物価を上げる経路がそもそも存在しているのかという疑問もあるが、それ以上に中央銀行が市場に関与し過ぎる事での弊害が見えないかたちで膨らんでいることも確かであろう。


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by nihonkokusai | 2017-05-05 15:22 | 国債 | Comments(0)

国債の入札結果の見方

ここであらためて国債の入札結果をどうみたら良いのかを確認しておきたい。国債入札日の当日10時30分に利率や回号、発行日、償還日、利払い日などの条件が財務省から発表される。これは財務省のホームページからも確認できる。

国債入札の参加者は、債券相場の状況や投資家のニーズや他社の動向を見極めて入札の価格や金額を決定する。10年債は1銭刻みで入札されるが、1銭違いで落としたい金額が落とせない事態もあり得る。2年以上の利付国債入札の締め切り時間は、当日12時ちょうど。国債の入札には日銀ネットというオンライン端末が使われているが、この時間を過ぎるとシステム上、入札できない。

国債を発行するのは財務省だが、その事務手続きや決済などは日銀が行っている。日銀ネットとは「日本銀行金融ネットワークシステム」のことであり、日銀と市中金融機関との間をオンライン化し、各種事務手続の効率化、ペーパーレス化を図ることを目的として開発されたものである。当預系と国債系の 2 つのシステムから成り立っているが、このうち、国債系においては、国債の入札発行の各手続・振替決済が行われている。

利付国債の入札の結果発表は12時45分。入札結果は発表と同時刻に財務省のホームページに掲載される。コンベンショナル方式での国債入札では、入札参加者に購入希望価格と金額を提示させ、価格の高いところから発行予定額に見合う金額分になるまで順次割り当ててゆく。そして最低落札価格では入札された金額分に応じて比例配分される。

入札結果の発表の際には、応札額、落札額、平均落札価格、最低落札価格、そして最低落札価格の案分比率などが発表される。案分比率とは、最低落札価格で落札できた割合である。

入札結果の良し悪しは、まず最低落札価格が事前予想に比べて高いか低いかがひとつの目安となる。ただし、事前の市場予想は、入札に参加した業者などが、投資家の動向や入札に参加する同業他社の動向を掴んでコンセンサスが形作られてくるものであるため、掴みづらい。

最低落札価格と平均落札価格の価格差を「テール」と呼ぶ。テールが短ければ短いほど、人気が高いといえる。テールが伸びることを業界では「流れる」とも表現される。

応札額を落札額で割った応札倍率(基本は少数第三位以下切り捨て)は、その入札の人気度を示すバロメーターのひとつと言える。応札倍率が低いほど入札は低調と見られる。ただし、テールも応札倍率もあくまで人気を測るバロメーターのひとつであり、絶対的なものではない。


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by nihonkokusai | 2017-05-01 09:54 | 国債 | Comments(2)

連続ドラマ「ひよっこ」の時代に戦後初の国債発行を行った理由とは

NHKの朝の連続テレビ小説「ひよっこ」の舞台は茨城県である。私の両親が茨城出身であり、「ひよっこ」の時代(昭和39年、1964年)の頃の私は6歳、夏休みなど両親の実家に遊びに行ったが、まさにあの田舎の風景であり、あの茨城弁であった。ドラマにあった肉の代わりに魚肉ソーセージの入ったカレーライスも食べた記憶が残っている。

「ひよっこ」の主人公の父親は東京に出稼ぎに言っている間に失踪してしまうが、当時の農家の長男は出稼ぎに行ったり、次男や三男は集団就職等で都会に働きに出ていた。当時の東京は東京オリンピックを控えて、新たなインフラが整備されて大きく変わろうとしていた。「ひよっこ」の主人公の父親は霞ヶ関のビル工事をしていたが、当時、東海道新幹線や首都高速道路、東京モノレール、そして黒四ダムといった大型の公共工事が次々に行われていたのである。高度成長を迎えたことで税収も増加し、むしろ需要超過傾向となっていたことで財政面からの刺激を与えないようにと、1965年当初予算までは均衡予算が組まれていた

しかし、東京オリンピックが始まった1964年10月ごろから景気は急速に冷え込み、後退局面に入った。中小企業の倒産が増加し、株価も下落、企業収益も減少し、それが顕在化したのが1964年の後半となった。

1965年に入ると、サンウエーブや山陽特殊製鋼など大手企業の破綻が相次ぎ、株価も急落し続け、信用不安も広がりをみせた。信用不安に対しては、山一證券への日銀特融が実行されたことで収まったものの、株価の下落は続いた。これがのちに40年不況と呼ばれたもので、日銀による金融緩和の効果もなく、結局、財政面からの公共事業が促進されることになり、戦後初めてとなる国債発行が準備された。

1965年7月、佐藤栄作首相、福田赳夫蔵相のもと、政府は財政投融資の増額と、特例国債(赤字国債)発行を内容とする昭和40年度の補正予算を決定した。同時に昭和41年度の予算編成における建設国債の発行も決定した。

こうして1966年1月に、戦後初めての国債が、期間7年、利率6.75%で2千億円発行されたのである。次いで1966年当初予算から本格的に国債が導入され、建設国債6750億円が発行された。3月からは大蔵省資金運用部による国債の引受も開始された。これにより歳入を全額、税収などの収入で賄えた均衡予算主義は崩れさり、この年以降、財政に国債が組み入れられる財政新時代を迎えることになったのである。



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by nihonkokusai | 2017-04-23 11:06 | 国債 | Comments(0)

2016年度の海外投資家による日本国債の買越額は最大に

4月20日に日本証券業協会は3月の公社債投資家別売買高を発表した。公社債投資家別売買状況のデータは、全体の数字と短期債の数字となっているため、短期債を除く債券のデータについて全体から短期債を引いた。ここには国債入札で購入した分や日銀の国債買入分は入っていない。

公社債投資家別差し引き売買高

注意、マイナスが買い越し

単位・億円

()内は国債の投資家別売買高の超長期・長期・中期別

都市銀行 6603(-54、3819、1167)

地方銀行 7266(1852、4427、305)

信託銀行-160(-1773、1044、2078)

農林系金融機関-3662(-2511、239、-48)

第二地銀協加盟行 721(209、553、31)

信用金庫-378(131、514、25)

その他金融機関 2174(-260、2079、755)

生保・損保-5505(-5461、-458、-119)

投資信託 169(-153、381、517)

官公庁共済組合-261(-178、0、0)

事業法人-364(-19、-21、5)

その他法人-1213(-28、-27、-533)

外国人-17190(-4603、1222、-12886)

個人 254(-2、43、5)

その他 13781(9454、25、7387)

債券ディーラー-1256(117、-1409、88)

3月の国債の投資家別売買高をみると都銀は6603億円の売り越しとなった。2か月連続の売り越し。売りは長期主体となった。また、地銀も7266億円の売り越しとなり、こちらも長期ゾーン主体に全般に売り越しとなった。2月地銀の売越額は8042億円と比較できる1998年以降最大となったが、3月(7266億円)もそれに近い売り越しとなった。さらに「その他」が中期と超長期主体に1兆3781億円もの売り越しとなった。ゆうちょ銀行の売りであろうか。

海外投資家は中期債主体に1兆7190億円の買い越しとなっていた。ただし、海外投資家も長期ゾーンは売り越しとなっていた。2016年度全体(短期債含む)では218兆1379億円の買い越しとなり、これは比較できる1998年度以降、最大となった(日経新聞の記事より)。

3月の債券市場では米利上げ観測の強まりによる米債安から、一時調整局面となった。10年債利回りは0.1%近くまで上昇した。3月15日のFOMCでは追加利上げを賛成多数で決定した。今後の利上げペースは今回を含めて年3回とする中心シナリオを据え置いた。FRBの緩やかな利上げが意識され、米10年債利回りは前日の2.60%から2.49%に急低下し、日本の10年債利回りも0.055%あたりに低下した。

海外投資家の売買状況

月 売り越し買い越し(マイナスは買い越し)、(超長期、長期、中期)、国債売買高、うち中期

2016年 4月-36565(328、-9142、-27271)、294983、62513

5月-16775(1347、-6186、-10933)、246889、34315

6月-36565(328、-9142、-27271)、344055、65055

7月-16693(1860、-4453、-13200)、275366、61036

8月-16838(-1108、-5390、-9702)、302397、65718

9月-27674(-3320、-4283、-19310)、380542、102124

10月-5717(1051、-5636、166)、264616、62534

11月-11672(2275、-2448、-10674)、302551、48912

12月-26198(-970、2054、-26261)、317612、57609

2017年

1月-23784(-1153、-504、-19500)、294839、61994

2月-11210(-2687、3009、-10323)、292813、51127

3月-17190(-4603、1222、-12886)、312730、58810


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by nihonkokusai | 2017-04-22 10:25 | 国債 | Comments(0)

再びマイナスとなりそうな日本の長期金利

4月13日に日本国債の10年債利回りは0.005%に低下しゼロ%に接近した。10年国債の利回りは長期金利とも呼ばれる。日本の長期金利が初めてマイナスとなったのは、2016年2月9日のことであった。日銀は2016年1月29日の金融政策決定会合で「マイナス金利付き量的・質的緩和の導入」を決定した。これを受けて債券券市場では当座預金金利の一部のマイナス化によりイールドカーブの起点が引き下げられることや、超過準備に残すよりも国債保有のインセンティブも働くことになるため、国債の利回りが大きく低下してきた。その結果、マイナスに低下したのである。

その後、2016年3月に長期金利はマイナス0.100%台まで低下し、7月27日にはマイナス0.295%まで低下した。これにはヘリコプターマネーへの思惑など強まり、日銀の追加緩和期待なども影響していた。しかし、7月28日の日銀金融政策決定会合では、金融政策の強化を決定、これはETFの買入を現行の3.3兆円から6兆円とすることや、企業・金融機関の外貨資金調達環境の安定のための措置に止まり、一部期待のあったマイナス金利の深掘りや国債買入の増加などは見送られた。ここでいったん長期金利のマイナス幅は縮小することになる。8月2日には10年国債入札などをきっかけに0.100%を割り込むが、この動きには日銀の次の一手に対する思惑も働いていた。銀行などからマイナス金利の弊害が指摘されはじめていたためである。

9月21日の金融政策決定会合では、長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策を決定した。これは長短金利の操作を行う「イールドカーブ・コントロール」と物価上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで資金供給拡大を継続する「オーバーシュート型コミットメント」が柱となった。従来、日銀自らコントロールできないとしていた長期金利をコントロール下に置くことになる。これの隠れた目的はイールドカーブのスティープニングにあった。

21日に長期金利は0.005%を付け一時的にプラスに転じたがすぐにまたマイナスに戻ってしまった。それでも日銀の意図が次第に浸透するなか、超長期ゾーンの利回りが上昇し、10年債利回りもゼロ%に接近した。日本の長期金利が再びプラスに転じたのは、11月16日であり、これはトランプ大統領の誕生を受けての米長期金利の上昇も背景にあったといえる。その後、12月16日に日本の10年債利回りは0.1%をつける。市場参加者は日銀の長短金利操作の長期金利の目標値ゼロ%の範囲を意識し、これはプラスマイナス0.1%あたりとの認識を強め、これ以降はゼロ%から0.1%の間での推移となった。

今年に入り、米10年債利回りは3月につけた2.6%台でいったんピークアウトした。トランプ政権への政策実行力に疑問符が付いたことや、欧州でのフランス大統領選挙への警戒、さらにFRBの年内複数回の利上げをすでに織り込み、むしろFRBの利上げに向けた慎重姿勢も好感されて、次第に米長期金利は低下した。ここに北朝鮮を巡る地政学的リスク等も意識されて、4月13日と17日に日本の長期金利が0.005%にまで低下したのである。

日銀の国債買入での長期ゾーンの買入の減額観測もあるが、すでに長期金利が0.005%まで低下してきている以上、きっかけ次第では今後、ゼロ%やマイナスになる可能性はありうる。そのカギを握りそうなのは北朝鮮情勢や米長期金利の動向次第という面が強いと思われる。


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by nihonkokusai | 2017-04-18 09:44 | 国債 | Comments(0)

日本の投資家が2月にフランスの国債を大量売却していた

財務省の国際収支の発表には付表として対外・対内直接投資、対外・対内証券投資が発表されている。ここから日本の投資家による海外の国債の売買を確認することができる。それは「主要国・地域ソブリン債への対外証券投資」というページで数字をチェックできる。通常はあまりこのページは意識されていないかもしれないが、今年2月分にある異変が起きていた。

今年2月の主要国・地域ソブリン債への対外証券投資(速報ペース)によると、日本の投資家がフランスの国債を1兆5045億円売り越していたのである。この表には中期債と短期の数字も記載されており、これによると中期債は136億円の買い越しとなっていたため、中長期債は1兆5180億円の売り越しとなった。ブルームバーグによると、これは少なくとも2005年以来の大幅な規模となっていた。

フランスの10年債利回りの推移をみると、昨年11月の米大統領選挙を受けての米10年債利回りと連動するかのようにフランスの10年債利回りも上昇してきた。米大統領選挙前に0.5%割れとなっていたフランスの10年債利回りは、今年1月末に1%台に乗せてきた。米10年債利回りが12月のFOMCでの利上げ決定を受けていったんピークアウトしていたにもかかわらず、フランスの10年債利回りは上昇を続けた。この背景にあったのは今年4月、5月のフランス大統領選挙に向けた思惑であった。

今回のフランス大統領選挙で最も注目されているのが、極右政党、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首である。ルペン党首はユーロ圏離脱や欧州連合(EU)離脱の国民投票実施を掲げている。英国のEU離脱や米国でのトランプ大統領の登場の流れがフランスでも強まるとなれば、このルペン党首が勢いづくことになる。その懸念でフランス国債が売られていたが、その売りには日本の投資家も参加していたのである。

ただし、フランスの10年債利回りは、その後1.10%あたりが天井となって、上昇が抑えられた格好となっている。これにはフランス大統領選挙の第一回投票でルペン氏がトップとなっても、5月の2回目の投票ではもう一人の候補(いまのところマクロン前経済相か)に敗れるとの見立てになっているためと思われる。

またFRBが年内複数回の利上げを示唆しているにも関わらず、米10年債利回りも2.6%あたりが天井となってこちらも戻りが抑えられていることも影響していよう。米仏に限らず、日本も含めて先進国の長期金利の上昇はかなり鈍い。地政学的リスクなども意識されて積極的には売り込みづらいことが影響しているようである。


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by nihonkokusai | 2017-04-16 09:55 | 国債 | Comments(0)

日本国債の基準値が決定される仕組み

 国債を売買するにあたっての基準値は日本証券業協会が発表しているもの以外に、日本相互証券が発表しているものがある。また、プライマリー・ディーラーなどはそれぞれ独自の基準値を出している。

 そもそもこういった基準値はどのように決定されているのであろうか。債券の売買は店頭取引(つまり相対)で行われている以上、個々の売買がどのレートで行われているのかはわからない(当然、守秘義務も発生する)。

 このため日本証券業協会や日本相互証券は業者(主に証券会社)に聞き取り調査をすることで、その基準値(気配)を掴んでいる。それは主に15時現在の国債の利回りや価格となる。日本相互証券などが発表している気配表に基づいて、国債のポジションを抱えている金融機関は保有評価額を算出することになる。

 それでは業者はどのようにその日のトレード(売買)の際のレートを決定しているのであろうか。まず参考にするのは、前営業日の基準値となる。前営業日から当日の朝にかけて、海外市場動向などを元におおよその相場の居所を探る。そして、債券先物の寄り付きの位置などを見て、ある程度の相場の強弱を探るとともに、当日の財務省による国債入札や日銀による国債買入といったものも考慮し、投資家の需要などを元にしてイールドカーブの状況を推測する。それに基づいて、前日の基準値からどの程度利回りが乖離しているのかを探ることとなる。

 その上で、ディーラーなりの相場観に基づいて投資家との売買を行う。そして、投資家の売買により生じたポジションの調整などのため、日本相互証券などで売り買いを行う。もちろん日本相互証券での売買はディーラーの相場観による単純売買も行われている。この日本相互証券の端末は多くの証券会社や銀行にあり、そこで出合った利回りは外部から見ることができ、今度はそれが参考データとなる。

 日本相互証券ではカレント物と呼ばれる直近入札された2年、5年、10年、20年、30年債の売買が頻繁に行われることで、今度はその水準も参考にして、投資家との売買を行うことになるのである。

 また債券相場のおおよその流れは債券先物が参考になる。現物債に比べて常に価格が変動しており、その動向をチェックすることにより、相場の流れを掴み、現物債の売買の参考にされるのである。

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by nihonkokusai | 2017-04-09 09:02 | 国債 | Comments(0)
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「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
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